中古マンション購入の注意点~失敗しないための6つのポイント

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内覧ではここをCHECK!

中古マンションを購入する際、どんな点に注意すれば良いのでしょう? 内覧ではどこを見たら良いのでしょうか。

新築マンションの内覧では間取りや内装が重視されますが、中古マンションの場合これらはリノベーションで変えられるため、あまり重要ではありません。
それよりも工事では変えられない部分、たとえば築年数や管理状態、リノベーションやリフォームの障壁となる建物構造や規約の制約といった点がポイントになってきます。

この記事では、中古マンション購入時に知っておきたい6つのポイントを解説します。また、不動産売買のプロ「宅建士」監修による、内覧や物件情報を調べる際のチェックリストを公開。内覧や物件探しの際は、ぜひこのチェックリストをお手元にお持ちください。

予算

マイホームは「生涯で一番大きな買い物」ともいわれます。金額が大きいため、多くの人が資金調達に住宅ローンを利用します。返済途中での破綻を避けるためにも、まずは自分の年収や家計状況に見合った予算と資金計画を立てることが大切です。

「自分の年収だと、適正な予算はいくらなのか?」を知るためには、金融機関の審査基準が参考になります。

金融機関の審査では、返済負担率(一年間の返済額が年収に占める割合。「返済比率」ともいう)がチェックされます。合格基準は銀行によって異なりますが、多くの銀行は35%まで(年収400万円未満の場合は30%まで)を基準としています。
※主要都市銀行や住宅金融支援機構(フラット35)の基準です。中には25%まで合格としている厳しい金融機関もあります。

ここでいう「一年間の返済額」には利息も含まれています。ローン審査の段階では融資実行時点の金利が何%になるか不明であるため、仮に3.5~4.0%の金利で計算されます。
※これも主要都市銀行の基準です。審査金利は金融機関によって異なります。たとえばフラット35では、審査時点での実効金利で計算されます。

下表は、主要都市銀行の審査基準にしたがい「返済負担率35%(年収400万円未満では30%)/審査金利4.0%/返済期間35年/ボーナス払いなし」という条件で、年収に対する借入可能額の上限を算出したものです。

年収 借入可能額(元金)
300万円 1,693万円
400万円 2,634万円
500万円 3,293万円
600万円 3,952万円
700万円 4,611万円
800万円 5,269万円
900万円 5,928万円
1,000万円 6,587万円
1,100万円 7,245万円
1,200万円 7,904万円

フラット35「ローンシュミレーション」を使用して算出

購入に伴ってかかる諸費用

また、予算を考える際、落とし穴になりやすいのが諸費用です。

諸費用とは、購入に伴ってかかる税金や手数料などの総称。中古マンションの購入には、不動産会社や銀行・保険会社・司法書士など、さまざまな事業者が関わり、それぞれに対価が発生します。また、固定資産税や不動産取得税といった税金も課せられます。

中古マンションの場合、およそ物件価格全体の10%弱と見ておけばよいでしょう。

諸費用も住宅ローンに組み込むことが可能ですが、現金で支払う人の方が多数派です。諸費用相当額を手付金(頭金)とする場合が多いですね。

また物件の購入後も、マンションでは管理費・修繕積立金を毎月支払うことになります。自動車や自転車を所有している場合は、駐車場や駐輪場の利用料も必要です。
固定資産税や都市計画税も、毎年納めなくてはいけません。
資金計画を考える際は、ローンの支払いにこれらのランニングコストも併せて考える必要があります。

リノベーションの費用

中古マンションはリノベーションやリフォームを前提に購入するケースが多いですね。
マイホームの予算は、このリノベーションやリフォームの費用も含めて総合的に考える必要があります。

内装や設備の一新、間取りの変更などの大規模リノベーションは工事費用も大きくなりますが、金額の目安が解らないと悩む人は多いようです。工事の範囲や内容に応じて金額が決まるので、一概にいくらと一般化できないためです。

お施主様の多くが要望される内容をもとに概算すると、あくまで概算ですが、おおよそ下表の費用感となります。
※ハイグレードな種類の設備・建材を使用したり、収納棚や家具を造作したり、やりたいことや叶えたい希望が増えれば、価格もその分高くなっていきます。

下記は、ひかリノベも加盟しているリノベーション会社ポータルサイト『SUVACO』調べのデータです。
専有面積60㎡のマンションの一室を例に、800万円~1,500万円で「何ができるか」をまとめました。

工事内容
※マンション 60㎡を想定
予算
800万円 1,000万円 1,500万円
水まわり設備の取り換え
内装(床、壁、天井)の一新
間取り変更
造作家具や素材へのこだわり
断熱工事 × ×

データ出典:SUVACO(https://suvaco.jp/doc/apartment_renovation_howmuch-230213

築年数

中古マンションを検討する際、「築年数は何年までを条件とすべきか?」と悩む方は多いのではないでしょうか。

中古マンションは新築よりも安価である点が最大のメリット。その観点からいうと、おすすめなのは築20年以上のマンションです。

建物の価格は築年数と反比例します。築年数が古くなるにしたがって価格は安くなり、築20〜30年前後で底値を迎えます。
築20年を超えると価格の変動は緩やかになり、もしも将来売却するときがきても大きく値崩れする心配がありません。

また築年数が古いほど、立地の良い物件が豊富です。その理由は、駅前や都心に近いエリアほど、すでに住宅や商業施設で土地が埋まっており、新築を建てる場所がないから。
建物と違い、土地の価格は経年を理由に安くなることはありません。そういった意味でも、築古物件は「資産価値が安定している物件が多い」といえます。

マンションの寿命

新築より価格が安くて立地が良いといわれても、築年数が古いほど「あと何年住むことができるのか」気になりますね。

RC造(鉄筋コンクリート造)に使用されているコンクリートの寿命は100年以上とされています(国土交通省『中古住宅流通促進・活用に関する研究会』報告書・平成25年)。海外では、築100年以上の石造りのアパートメントも珍しくありませんね。

ところが、日本国内にコンクリート造のマンションが本格的に供給され始めたのは戦後のこと。そのため、日本の気候や風土のもとで「マンションの寿命」を断言することは難しい面もあります。

そもそも建物の寿命は管理状態によって大きく左右されます。これはコンクリート造のマンションにおいても同様です。

築40年ほどで廃墟のようになってしまう例もあれば、海外のアパートメントのように、築100年を超えても立派に住宅として現役である、というケースも存在します。

「あと何年住めるのか」を考えるときは、築年数から一概に判断するのではなく「適切なメンテナンスが行われているかどうか」をよくチェックすることが重要です。

耐震基準と築年数

現行の新耐震基準は、1981年6月1日から適用されはじめました。
古い物件は耐震性に不安を感じるという方も多いですが、2023年現在で築40年前後のマンションは、すべて新耐震基準が適用されています。

耐震基準の適用は、建築確認を受けた日(工事の着工前)が基準となります。そのため、1981年6月以降に完成した建物だからといって、必ずしも新耐震基準が適用されているわけではないため、(とくに81年~83年頃に竣工した物件は)改めて不動産会社に確認したほうが安心です。

もちろん、旧耐震基準が適用されている建物はすべて「耐震性が不充分」というわけではありません。中には、最近建った新築マンション以上に堅牢に造られているものもあります。

「新耐震か、旧耐震か」がポイントになるのは、住宅ローン控除を利用したい場合です。新耐震基準は住宅ローン控除の利用要件になっているため、利用を希望する人は、必然的に新耐震基準が適用されている物件の中から選ぶことになります。

建て替えの可能性

築年数が古い物件は、近いうちに建て替えが検討されている場合もあります。

建て替えに関する議論が住民間でされるということは、建物の維持管理に関心が高いことの表れであり、それ自体は決して悪いことではありません。

しかし、購入後にリフォームやリノベーションを予定している場合、工事が終わって数年で建て替えになってしまうのはお金も時間も勿体無いので避けたいところ。

多くの場合、建て替えの費用は一部または全部を住民が負担することになります。物件によっては、高層化するなどして住民負担を軽くできるケースもありますが、それは容積率や建ぺい率に余裕がある物件に限られます。

とくにリノベーションを予定している場合、すぐに取り壊しとなってしまう事態を避けるためにも、建て替えが議論されているか、建て替えが予定されている場合はその時期と住民の費用負担について、必ず確認するようにしましょう。

管理状態

マンションの寿命は管理状態によって左右されます。
外壁やバルコニーの傷みは、美観だけでなく雨漏りなどの原因になります。
内見では、ぜひ次のような点に注目して、外観をチェックしてみてください。

  • 外壁の塗装剥げ・タイルの浮き
  • 外壁・廊下・バルコニーのひび割れ
  • 屋上防水の膨らみ

また、共用設備の利用状況からも、日常の手入れの良し悪しや、マンションの管理組合が機能しているかを判断することができます。駐車場や駐輪場、エントランス、ゴミ置き場などの清掃が行き届いているか、きれいに使われているかなどの点を忘れずに見ておくようにしましょう。

管理書類の取り寄せ

通常、マンションでは今後の修繕計画や過去の修繕履歴といった管理書類をもっています。

これらの書面は、不動産会社を通じて取り寄せが可能です。不動産会社に取り寄せてもらったら、併せて書類内容のチェックを依頼しましょう。ポイントとなるのは、以下の4点です。

  • 管理規約、長期修繕計画、これまでの修繕記録
  • 毎月の管理費・修繕積立金の金額
  • 修繕積立金の貯蓄額
  • 管理費や修繕積立金の滞納状況

毎月の管理費や修繕積立金は「高すぎる」と気にする人は多いのですが、実は安すぎる場合にも問題が隠れています。とくに修繕積立金は、建物の寿命も左右しかねません。

国土交通省のガイドラインによれば、大規模修繕の頻度は「12年に一度」が目安。一回の大規模修繕に必要な費用は、一戸あたり100〜120万円とされています。ここから逆算すると、修繕積立金は次の金額が目安となります。

階数/床面積 月額・一戸当たり/㎡(許容幅)
20階未満 5,000㎡未満 335円(165~250円)
5,000~10,000㎡未満 252円(140~265円)
10,000㎡~20,000㎡未満 271円(135~220円)
20階以上 338円(170~245円)

出典:国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」

たとえば総戸数100戸・10階建て・延床面積7,000㎡のマンションで、広さ70㎡の住戸に住んでいる場合、月々の修繕積立金の目安は11,900〜22,400円となります。

これより極端に安い場合は、大規模修繕のタイミングで一時金を徴収されるケースもあるので注意が必要です。

立地

新しい住まいを選ぶとき、多くの人が最初に「どの街に住みたいか」を考えるのではないでしょうか。

通勤や通学の経路、買い物できる商業施設、駅・病院などの生活インフラ、子育て世帯なら保育園などへのアクセスの良さ等、暮らしの利便性を比較して決定するのが一般的です。

もう一つのポイントが、防犯や防災のリスク。地域の治安が気になる方は、 各都道府県警察が犯罪発生マップを公開していますので、HPを確認してみましょう。

災害についても同様です。地震はもちろん、近年は集中豪雨による水害が多数発生しています。「もしもの時の避難場所は近くにあるのか?」を必ず確認しましょう。

自然災害の発生の有無は如何ともしがたいところがありますが、被害を受けにくい地域を選ぶヒントとして、ハザードマップが有効です。

国土交通省が運営しているハザードマップポータルサイトでは、洪水・土砂災害・津波・道路防災などに関する情報を地図に重ねて確認できる「重ねるハザードマップ」、市町村が独自に公開している「わがまちハザードマップ」を公開しています。

また朝日新聞のHPでは、大地震発生時の地盤の揺れやすさを調べられるシミュレーターを公開しています。

2020年8月より、不動産売買契約前の重要事項説明において、水害リスク情報を説明することが不動産仲介会社に義務づけられています。災害について不安な点や疑問があれば、遠慮なく不動産会社にご相談ください。

立地と資産価値

立地はマンションの価格を左右する要素でもあります。
前述のとおり、建物自体の価格は古くなるにつれて下落していきますが、土地の価格は経年によって変わることはありません。将来売却する可能性を考慮するのであれば、「高く売れるため」には資産価値の高いエリアを選ぶことが重要です。

資産価値を左右するポイントの一つが、最寄り駅からの距離。徒歩15分を超えると需要が大きく低下します。
また、エリアの利便性も重要。再開発により新たな住民の流入が見込まれるエリアは人気が高く、築10年を超える物件でも価格が落ちにくいのが特徴です。

リノベーションの可否

中古マンションは、リノベーションやリフォームを前提に購入される方も多いですね。

部屋の内装、キッチン・システムバスなどの住宅設備機器はリノベーションで新しいものに変えることが可能です。間取りも変えることができます。そのため内見では、内装の汚れや色褪せ、住設機器の故障、間取りについて気になる点があったとしても、あまり気にしなくてもよいでしょう。

一方で、建物構造や管理規約がリノベーションの障壁になる場合も。とくに間取り変更を予定している場合、次の2点を確認しましょう。

  • 構造壁(壊せない壁)の有無
  • 水廻りの配管経路

内見の際は、リノベーション会社の担当者に同行してもらい、プロの目で見てもらうと安心です。物件探しは不動産会社、リノベーションは設計事務所やリノベーション会社、と分けて考えている人も多いですが、リノベーション会社の中には物件探しからワンストップで請け負う「ワンストップリノベーション」の会社もあります。リノベーション前提で中古物件購入を考えている場合は、初めからワンストップリノベーション会社に依頼するのがおすすめです。

工事では変えられない部分

マンションの構造や規約に関わらず、広さや陽当たり、眺望、周辺環境から受ける影響は工事では変えることのできない部分です。内見では、このようなリノベーションでは変えられない部分をしっかりチェックしましょう。

また、マンションは共用部分はリフォームすることができません。エントランスのオートロック、エレベーターの防犯カメラなど、マンション全体のセキュリティに関する部分は個人での解決は難しくなります。予め、「元から自分が求める水準を備えている物件なのか?」購入前に確認しておくことをおすすめします。

バルコニーや玄関ドアは住戸に接合しており専有使用が認められていますが、共用部分に含まれます。バルコニーに目隠しを設置したり、玄関ドアを交換したりといったリフォームは基本的に認められませんのでご注意ください。

管理規約による制約

ペットや楽器演奏などについて、管理規約で禁止されている物件も少なくありません。
在宅ワークも主流となってきましたが、自宅開業をお考えの方も事前に確認が必要です。管理規約によって、事務所(SOHO)や店舗としての利用が禁止されている場合もあります。

リノベーションを検討している方は、「防音性能を担保するため、床材はカーペットか遮音フローリング」と決められている場合や、電気の使用容量に制限がある場合もあります。希望する工事内容に制約がかかってしまう決まりがないか、リノベーション会社と一緒にチェックしておきましょう。検討しているマンションで、できること・できないことを理解しておくと購入後の後悔も少なくなります。

また、マンションによっては、ゴミ置場や廊下の清掃が当番制になっているケースも存在します。共働きや家を空けることが多いご家庭では、当番が回ってくることが物理的にも精神的にも大きな負担になりかねません。そのような場合は、専任の管理員にお任せできる体制のマンションを選ぶのが望ましいでしょう。

契約手続きの注意点

希望どおりの物件が見つかり、購入申込が通れば、いよいよ契約手続きです。契約当日に行う手続きの内容と、用意するモノは次のとおり。

売買契約当日に行う手続き

    • 物件の重要事項説明
    • 売買契約の締結
    • 手付金の支払い

必要書類・用意するもの

    • 印鑑(実印)
    • 本人確認書類
    • 手付金
    • 印紙税にかかる代金(5000万円以下なら1万円)

ポイントは、売買契約書に押印する前に、重要事項説明書と契約書の内容をしっかり理解しておくこと。可能なら事前に目を通し、不明点があれば確認しておけると安心です。疑問に感じたことは不動産会社に聞いてみましょう。

また、手付金の支払いもこのタイミングで行われます。手付金として入れるべき金額はとくに決まっていませんが、物件価格の10%前後を手付金として入れる方が多いようです。これは中古マンションの場合、ちょうど諸費用相当額にあたります。

中古マンション購入の注意点チェックリスト50

最後に、本記事の内容を網羅したチェックリストを再掲します。PDFにて無料でダウンロードいただけます。内覧時のチェックリストとしてぜひお役立てください。

中古マンション選びは、物件をさまざまな角度からチェックする必要があります。限られた期間の中ですべてを把握するのは、専門家でないと簡単ではないかもしれません。購入後に後悔しないためにも、不動産会社の担当コーディネーターを上手に利用しながら「買ってよかった」と思える物件を見つけていきましょう。

当社ひかリノベは、物件探しからリノベーションまでワンストップでおまかせいただけるリノベーション会社です。不動産仲介のみを行う不動産会社と異なり、建築知識に基づいた物件紹介が可能です。リノベーションのご計画に合った「リノベーション向き物件」をご案内します。「中古を買ってリノベーション」を検討している方は、ぜひ当社ひかリノベにご相談ください。

ひかリノベ公式HPでは、リノベーション向き物件に特化した物件検索システム「住まい探しサポート」をご利用いただけます。登録いただいた条件をもとにマッチング度が高い物件をAIが提案するサービスです。ご利用登録は無料です。ぜひお気軽にご利用ください。

また現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

記事監修

櫨元 宏(宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー)

宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザーの有資格者。中古リノベから注文住宅まで、13年間におよぶ建築業界での営業経験をもつ。プライベートでは料理をこよなく愛する一面も(クックパッドにてレシピ公開中!)「食と住は生活の“根っこ”だと思います。キッチンへのこだわりを口にされるお客様は非常に多いです。一方で水廻りのリフォームは、物件によって制約も生じやすい部分。知識と経験をもとに『リノベ向き物件』をご紹介します」<

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