損してない?マンション管理費の相場と適正価格にする方法

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管理費相場

マンションに住んでいる方は、こんな疑問を持ったことがないでしょうか?

「管理費って当り前のように払っているけど、減らせないのかな?」
「管理費の相場はいくらくらいだろう?ウチは高い方?安い方?」

マンションの管理費について何の疑問も持たずに払っていくのは、税金を言われるがままに払っているのと似ています。税金を下げるのは困難ですが、管理費を下げることはそれほど難しくありません。

この記事では、マンションの管理費と相場と適正価格について見ていくと同時に、管理費と一緒に払うことになる修繕積立金についても見ていきます。

これを読めば、自分のマンションの管理費が相場通りなのか、相場から離れているならば下げるにはどうするかについて分かりますので、管理費に疑問を持たれた方は、ぜひご覧ください。

1.マンションの管理費とは

管理費とは、廊下や玄関、エレベーターなど、マンションの共用部分の管理に使われる費用のことです。

マンションは管理人がいて、草むしりや掃除、見回りをしてくれますが、マンションの日常の管理に充てられるのがこの管理費です。

一方、修繕積立金とは、外壁の塗り替えや配管の交換など、建物の修繕、メンテナンスに充てられる費用のことです。

屋上防水は10年ごと、外壁の塗装は12年(鉄部塗装は5年)ごとに行うのが望ましいとされていますが、築年数が経つごとに修繕が必要になってくる部分があります。

このように、定期的な修繕に充てられるのが修繕積立金です。その定期的なメンテナンスに対応するため、貯めておく必要があります。

管理費は日常の管理、修繕積立金は定期的な修繕に使われます。

2.管理費の相場

管理費は、マンションの戸数や高さ、所在地域によって異なってきますので、3つの視点から管理費の相場を見ていきます。

国土交通省による「平成25年度のマンション総合調査結果」からの引用です。

2-1.戸数から見た管理費の相場

基本的に、戸数が多いほど管理費が下がる傾向があります。

501戸以上のマンションの管理費が高くなるのは、共用施設が充実しているためと考えられます。

戸数 一戸当たり ㎡当たり
20戸以下 16,595円 201円
21〜30戸 11,191円 151円
31〜50戸 11,304円 164円
51〜75戸 10,727円 148円
76〜100戸 9,621円 128円
101〜150戸 9,314円 128円
151〜200戸 9,390円 114円
201〜300戸 9,100円 119円
301〜500戸 8,550円 108円
501戸以上 11,864円 145円
全体 10,661円 145円

プレゼンテーション10
▲戸数ごとに見た管理費の相場。

2-2.高さから見た管理費の相場

20階以上の高層マンションは、管理費が大きく上がる傾向があります。また、3階建て以下のマンションは世帯数が限られているため、管理費が高くなっています。結果、10~19階のマンションの管理費が安めになっています。

階数 一戸当たり ㎡当たり
~3階建 13,107円 162円
~5階建 12,324円 169円
~10階建 11,157円 154円
~19階建 10,377円 140円
20階以上 14,034円 183円
合計 11,147円 152円

(団地型のマンションは含みません。)

高さ
▲3階建て以下、それに20階以上の管理費が高くなっていることが分かります。

2-3.立地から見た管理費の相場

マンションが駅に近いと管理費が高くなる傾向があります。東京カンテイによれば、価格が高い物件は管理費も高くなる傾向があるということですが、駅に近い物件は物件価格が高く、管理費も高いというわけです。

不動産経済研究所によると、駅から徒歩5分以内で平米236円、6~10分未満で221円、10~15分未満で186円、15分以上で177円だということです。

2-4.管理費が安くなるマンションの特徴

国土交通省のデータを統合すると、75~500戸程度10~19階程度の中層マンションの管理費が安くなる傾向があるとわかります。

不動産経済研究所が管理費が安いマンションの特徴として、次のようにまとめています。

管理費が安いマンションの4つの特徴

  • 戸数が50~99戸程度
  • 階数は10~19階建て
  • 最寄駅から徒歩15分以上
  • マンション価格が2,999万円未満

中層、中規模、駅から少し遠い3000万円程度のマンションの管理費が安いということです。

これから購入を考えている方は参考にしてみてください。

<築年数が経つと、管理費が高くなる?>

築年数が経つと管理費が高くなるということはありません。管理費が上がる原因としては、駐車場の利用者が減って管理組合の収入が減ってしまうなど、築年数以外の要因があります。

グレードの高いマンションは、質の良い管理が提供するため、管理費も高くなります。

3.適正な管理費と価格を下げる方法

管理費の相場を見てきましたが、管理費が適正かどうかは、マンションの規模や設備、それに、どのように管理されているかによります。

たとえ、相場通りの金額でも、受けているサービス内容が粗末なものだったら、払い過ぎになっているわけです。ここでは、適正な管理費にする方法を見ていきます。

3-1.管理費を適正価格にする方法

管理費はマンションの管理規約で決まっている以上、「自分だけ下げたい」と思っても替えられないわけで、次のステップを踏まなければなりません。

①理事会に問題提起
①管理内容の確認・必要事項検討

③減額交渉・見積もり依頼

管理費を減額するためには、理事会を通すことで、住民の意思を固めておくのが有効です。「管理費が相場より高いようだから、見直ししてみたらどうか」と訴えれば、耳を傾けてもらえるはずです。

そして、そのあとで、管理費の使い道をチェックしていきます。管理費は、管理会社に支払う管理委託費に全体の6~7割が使われます。そのため、管理委託費に見合ったサービスを受けているかどうかを調べる必要があります。

しかし、管理委託費の内訳のチェックは難しいです。理由は2つありまして、マンション管理会社によって管理委託費の内訳が異なること、それに、内訳の項目が管理員人件費(巡回方式、通勤方式)、24時間監視費用、エレベーター保守など多岐にわたるからです。

そこで、有効なのが、管理費の見積もりを依頼することです。リフォームする場合も、いくらでやってくれるか見積もりを数社に依頼することが有効ですが、管理費にも当てはまります。

それで安くしてもらえる管理会社に依頼しても良いですし、見積もりを交渉材料に、減額交渉をしても良いでしょう。

管理費見積もり
マンション管理会社見積り比較サイト

3-2.管理費が安いとデメリットはある?

管理費が安い場合、そのマンションが受けている管理内容が充実していないことが考えられます。

管理が行き届いているか、内覧でチェックしてみてください。

管理費を減額交渉する時は、管理項目がどうなるのかをしっかり確認しておきましょう。

4.修繕積立金の相場

次に、修繕積立金の相場ですが、こちらはマンションの戸数と築年数から見ていきます。

4-1.築年数から見た修繕積立金の相場

修繕積立金は、築年数が経つにつれて上がる傾向があります。

これは、多くのマンションが、年数とともに徴収額が上がる段階増額積立方式を採用しているためです。

平米あたり、149円が相場になっています。

完成年度 一戸当たり ㎡当り
昭和44年以前 13,841円 253円
〜昭和49年 10,898円 166円
〜昭和54年 11,056円 163円
〜昭和59年 11,321円 166円
〜平成元年 11,540円 168円
〜平成6年 10,996円 157円
〜平成11年 10,949円 144円
〜平成16年 9,856円 122円
〜平成21年 9,998円 120円
平成22年以降 9,711円 132円
合計 10,783円 149円

年数ごと修繕積立金
▲昭和44年以上の不動産が一番高くなっていることが分かります。

4-2.戸数から見た修繕積立金の相場

戸数からみた修繕積立金ですが、戸数が20戸以下、501戸以上のマンションが高くなっていることが分かります。設備が充実している大規模マンションは、修繕積立金が高くなることがわかります。

戸数 一戸当たり ㎡当たり
20戸以下 12,328円 179円
21〜30戸 10,324円 143円
31〜50戸 10,243円 144円
51〜75戸 10,749円 156円
76〜100戸 11,517円 154円
101〜150戸 11,040円 143円
151〜200戸 11,035円 151円
201〜300戸 10,188円 135円
301〜500戸 10,255円 117円
501戸以上 12,766円 189円
全体 10,783円 149円

戸数こと修繕積立金
▲20戸以下、501戸以上の修繕積立金が高くなっています。

5.適正な修繕積立金にする方法

国土交通省による「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(平成23年4月)では、修繕積立金の適切な金額を次のように示しています。

001080837-001
▲修繕積立金の額の目安。

10階建てで8,000㎡のマンションで、専有面積が80㎡ある場合、202円×80㎡=16,160円/月が目安になります。(また、140円~265円という幅がありますので、11,200円~21,200円の範囲を超えた時は注意が必要です )

また、機械式駐車場がある場合、上記の修繕積立金に加え、以下の値が加算されます。

001080837-002
▲機械式駐車場がある場合の加算額。

2段(ピット1段)昇降式の機械式駐車 場が 50 台分あり、購入を予定する住戸の専有床面積が 80 ㎡、マンション全体の専有 床面積の合計が 8,000 ㎡の場合、 7,085 円×50 台 × 80/8000 =3,542 円/月

合計すると、16,160円+3,542円=19,702円/月が目安になります。

5-1.修繕積立金が目安よりも低い場合

修繕積立金が安い場合、将来的に必要になるメンテナンス費用を払えなくなる場合があります。その際は、値上げされることになります。

国土交通省は、上にも書いた通り、平米200円が修繕積立金の適切額としていますが、現状は平米149円が平均となっており、多くのマンションの修繕積立金が足りていないのが現状です。

修繕積立金は、マンションの資産価値に大きく関わってきます。修繕積立金が少ないマンションは、マンションの資産価値が低くなってしまいます

修繕積立金が少ない場合は、メンテナンスができずに長く住めなくなる可能性があるわけですから当然ですよね。

修繕積立金が安いということは決してラッキーというわけではないのです。

5-2.修繕積立金が目安よりも高い場合

修繕積立金が目安よりも高くなる場合は、修繕計画の見直しをする必要があります。

管理費と同様に、理事会で見直しを提起し、修繕積立金の見積もりを依頼すると良いでしょう。

リプレイスサポート
リプレイスサポートHP。管理費、修繕積立金について詳細な説明をしていて、とても参考になります。

6.最後に

管理費と修繕積立金の相場について見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

管理費は日常のコスト、修繕積立金は、将来的なメンテナンスに充てられます。

修繕積立金は平米で149円が平均になっていますが、国土交通省は200円が妥当としており、多くのマンションが修繕積立金が不足していると言われています。

そのため、管理費を精査して、それを修繕積立金に回すべきなのです。

この記事が、皆さまの快適なマンション暮らしにお役に立てば幸いです。

執筆は、ひかリノベのコーディネーター、今淵でした。

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今淵 正崇

リノベーション専門会社「ひかリノベ」コーディネーター

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