中古マンション購入の諸費用は、何に・いつ・いくら掛かる?

はてなブックマーク - 中古マンション購入の諸費用は、何に・いつ・いくら掛かる?
Pocket
LINEで送る

tax-e3xpense

中古マンションの購入には物件価格に加え、手数料や各種税金といった諸費用がかかります。
この諸費用を計算に入れずに高額の物件を買ってしまうと、「住宅ローンが払えない」「家計が苦しい」といった事態につながりかねません。

また諸費用の支払いは契約のとき・引き渡しのときだけでなく、購入から半年以上経ったあとに請求がくるものもあります。
何を・いつ・いくら払うのか? この記事をもとにシミュレーションしてみましょう。

2015/6/18初出⇒2016/12/10更新⇒2018/9/21更新

1.諸費用は何を、いつ、いくら払うか

中古マンションの購入にかかる諸費用のめやすは、物件価格の5~8%。お引越し代や家具家電の買い足しも含めると、およそ10%程度です。

支払いが発生するのは、売買契約のとき・引き渡し(決済)のとき・入居して半年~1年後の3回。
何の名目で、いつ、いくら支払いが発生するのか? 具体例がある方がイメージしやすいので、ここではRさんの例を見ていきましょう。

R-example

支払時期 名目 金額 支払先 概要
契約時 印紙税 10,000円 税金 売買契約書用の印紙代。
決済時 印紙税 20,000円 税金 ローン契約書用の印紙代。
仲介手数料 1,036,800円 不動産会社 中古マンション売買の手数料。消費税込み。
ローン事務手数料 32,400円 金融機関 ローンを組むための手数料。
ローン保証料 450,000円 保証会社 もしローンが払えなくなったとき、返済を保証会社に
肩代わりしてもらうための保証料。
団体信用生命保険料 0円 生命保険 事故や病気で万が一のことがあった場合、保険会社に
代わりに返済してもらうための保険料。
火災保険料 130,000円 火災保険 火災等の被災に備えるための保険料
登記手数料 150,000円 司法書士 物件の所有権移転登記・ローンの抵当権設定登記の
手続きをてもらうための手数料。
登録免許税 170,000円 税金 物件の所有権移転登記・ローンの抵当権設定登記を
行う際に課税される。
固定資産税
220,000円 税金
(市町村)
不動産を所有する方は毎年課税される。
最初の年は日割りで売主と折半する。
都市計画税 38,000円 税金
(市町村)
都市計画区域内に不動産を所有する方は毎年
課税される。最初の年は日割りで売主と折半する。
入居後
(半年~1年後)
不動産取得税 60,000円 税金
(都道府県)
不動産を購入すると課税される。
購入日から半年~1年後に納税通知がくる。
   計2,255,200円    

※お引越し代や家具家電の買い足し・リフォーム費用は含んでいません。

2.契約までに用意すべき費用

  • 印紙税(売買契約書)……計 1万円

印紙税(売買契約書)

印紙税とは、契約書や領収証に貼る収入印紙の代金のこと。収入印紙を買って貼ることで、税金を納めているのです。
中古マンションを購入する際は、物件の売買契約書と、住宅ローンの金銭消費貸借契約書に貼付が必要です。
契約の時点では、物件の売買契約書の印紙代を支払います。

印紙税の税額は契約金額によって変わります。
売買契約書には軽減税率が適用されるので、ここでは表の右側をご覧ください(軽減措置は2020年3月まで適用される予定です)

契約金額 本則税率 軽減税率
100万円~500万円 2,000円 1,000円
500万~1,000万円 10,000円 5,000円
1,000万~5,000万円 20,000円 10,000円
5,000万~1億円 60,000円 30,000円
1億~5億円 100,000円 60,000円

参照:国税庁 「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置の延長について
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/inshi/pdf/0018003-093-01.pdf

Rさんの場合、3,000万円で物件を購入しているので、ここでは1万円を支払います。

なお、契約時には手付金の受け渡しも行います。
手付金は物件価格の一部を決済前に預けておくものですから、諸費用ではありませんが、こちらも現金で用意しておくべきお金ですから、念頭に置いておきましょう。
手付金の金額は、物件価格の10%程度が相場です。

3.引き渡し・決済までに用意すべき費用

    • 印紙税(ローン契約書)
    • 仲介手数料
    • ローン事務手数料
    • ローン保証料
    • 団体信用生命保険料
    • 火災保険料
    • 登記手数料
    • 登録免許税
    • 固定資産税
    • 都市計画税

……計 218万5,200円

印紙税(ローン契約書)

先ほどご説明した印紙税。引き渡し・決済の段階では、住宅ローンの契約書の印紙代を支払います。
住宅ローンの契約書には通常税率(先ほどの表の左側)が適用されます。
Rさんは今回、2,000万円の住宅ローンを組んでいるので、2万円を支払います。

なおリフォームやリノベーションをする方は、その工事請負契約書にもここで印紙を貼付します。
工事請負書は軽減税率(先ほどの表の右側)が適用されます。

仲介手数料

土地や建物を購入しようという方の多くは、不動産会社に行って物件を紹介してもらったり、売買や決済の手続きをサポートしてもらいますね。
そのサポート料金として、不動産会社に仲介手数料を支払います。

仲介手数料は宅建業法により、「物件価格×3%+6万円まで」と上限が決まっています。
Rさんは3,000万円の物件を購入していますから、仲介手数料は3,000万円×3%+6万円=96万円。

また、仲介手数料には消費税がかかります。
Rさんの場合、96万円×8%=7万6,800円。税込みで計103万6,800円です。

なお、仲介手数料は不動産会社によって、売買契約時に半額を払い、決済時にもう半額を払う場合と、決済時に全額を支払う場合があります。
ひかリノベでは、決済時に全額を支払うかたちをとっています。

ローン事務手数料

ローンを組むために、銀行と保証会社に支払う手数料です。
金額は銀行によって異なり、おおよそ3~20万円に設定しているところが多いです。

(例)りそな三菱UFJ三井住友みずほ銀行はいずれも32,400円。静岡銀行千葉銀行は54,000円。

ローン保証料

ローンが返せなくなったときに、保証会社に返済を肩代わりしてもらうための保証料です。料金は借入金額と返済期間、それに保証会社によって異なります。
保証会社は銀行が指定しますが、中には複数の会社から選べる銀行もあります。

平均的な保証料の目安として、りそな銀行を例に見ていきましょう。

りそな銀行では、35年ローンを組んだ場合、保証料は融資金額100万円あたり20,614円≒約2万円です。
Rさんは2,000万円を借入しているので、2万円×20=40万円を支払うことになります。

団体信用生命保険料

ローンの返済中に事故にあったり、病気になったりして、あなたに万が一のことがあった場合、保険会社に返済を肩代わりしてもらうための保険料です。通称「団信」。
ほとんどの銀行では、ローンを組む方に団信への加入を義務付けています(任意なのは、住宅金融支援機構のフラット35くらい)

保険料はローンの金利に含まれるケースがほとんど。
したがって、Rさんの支払いは0円です。

火災保険料

もしも火災や地震にあったとき、補修費用を補償してもらうための保険料です。
多くの銀行では、ローンを組む方に火災保険への加入を義務付けています。
保険会社は銀行から案内がありますが、希望の保険があればご自身で選んでいただくことも可能です。

保険料は、補償の範囲や期間によって変わってきます。
Rさんは火災・落雷・風災の10年補償、地震の5年補償と、マンションの保険としては標準的な補償をセットしました。
この場合、保険会社によって多少前後しますが、平均的な金額はおよそ13万円です。

登記手数料

土地や建物の所有権移転登記・住宅ローンの抵当権設定登記といった登記手続きを司法書士に代行してもらうための手数料です。

料金の相場は地域によって異なります。
Rさんの場合は、都内の相場をもとに15万円としました。

登録免許税

土地や建物の所有権移転登記・住宅ローンの抵当権設定登記といった登記手続きを行う際に支払う国税です。

まず、土地・建物の所有権移転登記について。
売買によってマンションの所有者が変わったときは、それを登録(登記)しなくてはいけません。
このとき支払う登録免許税の課税額は、それぞれの固定資産税評価額によって決まります。

固定資産税評価額とは、固定資産税や不動産取得税、登録免許税等の税金を算出するために、市町村が定める土地や建物の価値です。
実売価格とは関係なく、国が定める基準(エリア・築年数・広さ等)に基づいて評価されます。また3年に一度、評価のし直しが行われます。
直近の評価額は、不動産会社の担当営業マン(つまり、ひかリノベのコーディネーター)にお気軽にお尋ねください。購入前でも、お調べしてお伝えいたします。

Rさんの場合は、エリア(両国駅周辺)築年数(築20年)専有面積(60㎡)土地の持分(80㎡)から、建物の評価額1,000万円・土地800万円としました。

所有権移転登記の登録免許税の税率は「土地の税額=評価額×1.5%建物の税額=評価額×0.3%」です。
Rさんの場合は、まず建物については評価額1,000万円×1.5%=3万円。土地については評価額800万円×0.3%=12万円です。

登記の種類 税率
所有権の移転登記(土地) 1.5%
所有権の移転登記(建物) 0.3%

参照:国税庁 登録免許税の税額表(2018/4/1~2019/3/31)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm

次に、抵当権設定の登録免許税について。
住宅ローンを申し込むときは、購入するマンションに抵当権を設定します。つまり、購入するマンションをローン借入の担保にするわけです。
これにより、もしRさんがローンを返せなくなった場合、銀行側はマンションを競売にかけて未返済部分を補填することができます。

不動産に抵当権を設定したときは、それを登録(登記)しなくてはいけません。
このとき支払う登録免許税の課税額は、借入金額によって決まります。税率は「借入金額×0.1%」です。
Rさんの場合は、2,000万円を借入していますから、2,000万円×0.1%=2万円となります。

登記の種類 税率
抵当権の設定登記 0.1%

参照:国税庁 登録免許税の税額表(2018/4/1~2019/3/31)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm

固定資産税

土地や建物を所有している方に課される市町村税です。毎年1月1日時点の所有者に対して課税されます。

中古マンションの場合、前オーナーが実際に税金を課されています。
直近の課税額は、不動産会社の担当営業マン(つまり、ひかリノベのコーディネーター)にお気軽にお尋ねください。購入前でも、お調べしてお伝えいたします。

固定資産税の税額は「建物・土地それぞれの固定資産税評価額×1.4%」と計算します(地域によって多少前後します)ただし土地については、持分の面積に応じて、ここから1/6~1/3に軽減されます。
Rさんの場合は、固定資産税評価額は建物1,000万円・土地800万円ですから、公式に当てはめると、建物14万円・土地1万8,000円になります。

課税対象 標準税率 軽減措置
建物 1.4%
土地 1.4% (200㎡までの部分)1/6
(200㎡を超える部分)1/3

参照:東京都主税局 固定資産税・都市計画税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/kotei_tosi.html

なお、固定資産税は毎年4月に1年分の納税通知書が送られてきます。そのため年の途中で売買をおこなった場合、その年の固定資産税は買主と売主で日割りで折半する形になります。
2年目以降は、毎年届く通知書にしたがって納税すればOKです。

都市計画税

都市計画区域内にある土地・建物にかかる市町村税です。毎年1月1日時点の所有者に対して課税されます。

こちらも固定資産税と同様、中古マンションの場合、前オーナーが実際に税金を課されています。
直近の課税額は、不動産会社の担当営業マン(つまり、ひかリノベのコーディネーター)にお気軽にお尋ねください。購入前でも、お調べしてお伝えいたします。

都市計画税の税額は「建物・土地それぞれの固定資産税評価額×0.3%」と計算します(地域によって多少前後します)ただし土地については、持分の面積に応じて、ここから1/3~2/3に軽減されます。
Rさんの場合は、固定資産税評価額は建物1,000万円・土地800万円ですから、公式に当てはめると、建物3万円・土地8,000円です。

課税対象 標準税率 軽減措置
建物 0.3%
土地 0.3% (200㎡までの部分)1/3
(200㎡を超える部分)2/3

参照:東京都主税局 固定資産税・都市計画税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/kotei_tosi.html

また都市計画税も固定資産税と同様、4月に1年分の納税通知書が送られてくるので、物件を購入した年の税額は買主と売主で日割りで折半する形になります。
2年目以降は、毎年届く通知書にしたがって納税すればOKです。

4.入居後に用意すべき費用

  • 不動産取得税……6万円

不動産取得税

不動産を取得したときに一度だけ払う都道府県税です。住宅を購入・増改築・贈与を受けたときに課税されます。
注意したいのは納税の時期です。納税通知書が送られてきたら支払えばよいのですが、その時期は不動産登記から半年~1年後
契約やお引き渡しからしばらく間が空きますから、そのときになって焦らないよう、予め用意しておきましょう。

不動産取得税の税額は「建物・土地それぞれの固定資産税評価額×3%と計算します(2021年3月まで。それ以降は4%となる予定)
ただし中古マンションを購入する方は「専有部分の床面積が50〜240㎡であること・新耐震基準に適合していること」を要件に、建物については築年数に応じて最大1,200万円が控除されます。
土地については一律で「45,000円」もしくは「1㎡当たりの固定資産税評価額×1/2×建物の床面積の2倍(最大200㎡)×3%」が控除されます。
Rさんの場合は、固定資産税評価額は建物1,000万円・土地800万円ですから、公式に当てはめると、建物0円・土地6万円です。

課税対象 本則税率 控除額
建物 3% (1975/12/31以前築)新築当時の控除額
(1976/1/1~1981/6/30築) 350万円
(1981/7/1~1985/6/30築) 420万円
(1985/7/1~1989/3/31築) 450万円
(1989/4/1~1997/3/31築)1,000万円
(1997/4/1以後築)1,200万円
土地 1.4%

①45,000円

②1㎡の評価額 ×1/2 × 床面積の2倍(最大200㎡) × 3%

⇒①②いずれか多い方を本来の税額から控除

参照:東京都主税局 不動産取得税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/fudosan.html

ちょっとややこしい計算ですね。
でもご安心ください。不動産会社の担当営業マン(つまり、ひかリノベのコーディネーター)にお申し付けいただければ、最終的な課税額をお答えします。

なお上記の控除を受けるためには、住宅や土地を取得した日から原則60日以内に、都道府県税事務所に申告する必要があります。
この手続きも、コーディネーターからご案内しますので、こちらもご安心くださいませ。

5.諸費用を安く抑えるためには?

以上の費用をすべて合わせると、物件価格の5~8%。お引越し代や家具家電の買い足しも含めて、およそ10%に上ります
「物件価格の他に、そんなにお金がかかるなんて! もっと安く抑える方法はないの?」と思われる方は少なくないでしょう。

実は、いくつかの費用についてはもっと安く抑えることが可能です。その費用とは、ローン保証料・火災保険料・仲介手数料の3つ。

ローン保証料を抑える

ローン保証料は、借入金額や返済期間によって決まります。
つまり借入金額が少なく、返済期間も短ければ、その分料金もお安くなるのです。頭金が多い方ほど、保証料は抑えられるということです。

火災保険料を抑える

火災保険料は、補償の範囲によって保険料も変わってきます。

従来は「パッケージ型保険」つまり火災・地震・水災・落雷etc…およそ考え得るすべての災害に対応したプランを、保険会社から提示されるままに加入する――というケースが多かったですが、いまは本当に必要な補償だけを自分で選ぶ「オーダーメード型保険」が主流になってきました。

たとえば「マンションの3階だから、水災保険はいらない」とか、「風災で被害を受けるのは外壁や窓ガラスなど共用部分だから付けなくてもいい」というように、補償内容を絞り込めば、その分保険料も抑えられます。

仲介手数料を抑える

中古マンション購入においてもっとも大きな費用が仲介手数料です。
ただし「物件価格×0.3%+6万円」はあくまで上限です。場合によっては仲介手数料を安くしたり、無料にしていることもあります。

たとえば自社で所有している物件を販売するケース(買取再販)では、仲介ではなく直接販売という形になりますから、そもそも仲介手数料は発生しません。
あるいは、売主から売却サポートを依頼されているケース(両手仲介)では、売主からも手数料をもらえるため、買主側からの手数料を値引いても赤字にはならないので、仲介手数料を安くしたり、無料にしたりという会社もあります。

もっとも、買取再販の物件は利益を上げるため、そもそも販売価格が割高である場合もめずらしくありません。
水まわりと内装だけをかんたんにリフォームして、「リノベーション物件」として売り出しているような場合です。
そのように見た目だけキレイに装ったリノベーション物件を購入するより、仲介手数料を払って手付かずの物件を購入し、ご自分のライフスタイルや好みに合わせてリノベーションをオーダーする方が、満足度も高く、賢い選択といえましょう。

また両手仲介の物件は、売主からの「早く売って欲しい。高く売って欲しい」という要望に応えるため、買主側のマッチングを考えずに勧めてくる――という場合も少なくないのです。
「仲介手数料無料!」という言葉に惑わされず、物件をしっかりと見極めようという意識が大切です。
これから長い時を過ごす「わが家」になるのですから、いまこの時の損得だけでなく、「買ってよかった」と心から思える住まいを選びたいですね。

【執筆】高橋 千晶(ひかリノベ 広報)
【監修】三好 海斗(宅地建物取引士)

|   一覧に戻る   |

 

中古リノベーション個別相談会を開催!

ひかリノベでは、あなたのライフスタイルやご希望をもとに、ピッタリの物件とリノベーションプランをご提案する個別相談会を開催しています。
「諸費用も含めて資金計画を立てたい!」といったご相談はもちろん、リノベーションに関するご要望、資金計画などなど、お気軽にご相談ください。

  • Pocket
  • LINEで送る