中古マンション購入の諸費用〜何に・いつ・いくら掛かる?

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中古マンションの購入には、物件代金のほかに手数料や税金がかかります。
そのため「いくらの物件が買えそうか?」予算を考える際は、こうした各種諸費用も込みで考えなくてはいけません。
住宅ローンを借りる場合にも、現金で用意しなくてはいけない費用もあるため、いつまでに・何を・いくら支払うのか、あらかじめシミュレーションしておきましょう。

2015/6/18初出⇒2019/10/1更新⇒2021/4/30更新

諸費用は全部でいくら掛かるの?

中古マンションの購入時に必要な諸費用は、物件価格全体のおよそ5~8%です。
引っ越し費用や、入居後に納める税金を含めると、約10%と考えておけば良いでしょう。

新築は物件価格の3〜6%が目安とされていますが、中古の方が割合が大きいのは、不動産会社の仲介手数料が掛かる(場合が多い)ためです。
新築は基本的に直販ですが、中古は売主も買主も個人同士であるため、その間を仲介する不動産会社が必要となります。

ただし、中古であっても不動産会社が買取再販している物件もあり、販売元から直接購入した場合は、仲介手数料は掛かりません。
諸費用は、従来は現金で用意するものとされてきましたが、いまは諸費用まで全額住宅ローンで借りることも可能となりました。

どんな費用があるの? 諸費用の中身と概要

中古マンションの諸費用とは、購入に際してかかるさまざまな手数料や税金などの総称です。

中古マンションの購入には、不動産会社や銀行・保険会社・司法書士など、さまざまな事業者が関わります。それぞれにサービスの対価や、面倒な手続きの代行料金を支払わなくてはいけません。

また不動産(資産)を取得すると、固定資産税や不動産取得税といった税金が課せられます。

◆手数料・サービス料

費用 概要
仲介手数料 不動産会社に支払う、物件のマッチングや契約・決済・引き渡し手続きのサポートに対する手数料。金額は物件価格の3%+6万円(消費税別)
融資事務手数料 金融機関に支払う、住宅ローンを組むための手数料。金額は金融機関によって異なる。
保証料 住宅ローンが途中で返済不能となった場合、保証会社が代わりに弁済する。そのための保証料。金額は金融機関や融資金額によって異なり、一括支払いのほか、住宅ローンの金利に組み込める金融機関もある。
団体信用生命保険料 住宅ローンを組むために、多くの金融機関では団体信用生命保険(団信)への加入を義務付けている。その保険料。通常は住宅ローンの金利に含まれており、別途支払いの必要はないが、一部の金融機関で例外もある。
火災保険料 住宅ローンを組むために、多くの金融機関では火災保険への加入を義務付けている。その保険料。金額は保険会社や保障内容によって異なる。
登記手数料 司法書士に支払う、物件の所有権移転や、ローンの抵当権設定の登記手続きの代行手数料。金額は司法書士によって異なる。
管理費・修繕積立金 マンション管理組合に納める、マンションの管理運営や、建物の修繕のための費用。購入後は毎月納める。金額はマンションによって異なる。

♦︎税金

費用 概要
印紙税 契約手続きに際して納める税金。売買契約、ローン契約にそれぞれ課税される。印紙を貼って納める。税額は契約金額に応じて決まる。
登録免許税 登記登録に際して納める税金。所有権移転登記、抵当権設定登記に課税される。税額は、所有権移転登記は土地や建物の評価額に、抵当権設定登記は融資金額に応じて決まる。
固定資産税 不動産の所有者に課せられる税金。購入後は毎年納める。税額は土地や建物の評価額に応じて決まる。
都市計画税 都市計画区域内に不動産を所有する人に課せられる税金。購入後は毎年納める。税額は土地や建物の評価額に応じて決まる。
不動産取得税 不動産を取得した人に課せられる税金。購入後に一度だけ納める。

いつ・いくら支払う? 支払いの時期と金額

中古マンション取引においては、契約から決済・引き渡し時までの間に、約1ヶ月のタイムラグを空けるのが一般的です。
この間に、売主は退去して部屋を空け、買主は住宅ローンの審査を受け、融資の実行を待ちます。

金銭の授受が生じるのは、基本的に決済のタイミングですが、一部契約時に支払う費用も存在します。
手付金や売買契約の印紙税、不動産会社によっては仲介手数料の一部をここで支払います。

手付金』とは、物件代金の一部を売主に預け、もし契約をキャンセルする場合にはこれを放棄する、というもの。
物件価格の全額をローンで借りる場合、融資実行のタイミングでこのお金は戻ってきますが、契約時には現金で用意しなくてはいけません。

売買契約の印紙税』も同様で、たとえ諸費用を全額ローンで借りる場合であっても、この時点ではまだ融資が実行されていないので、現金で用意する必要があります。

ほとんどの諸費用、すなわち仲介手数料(一部を先払いした場合は、その残り)や融資事務手数料、保証料、団体信用生命保険料、火災保険料、登記手数料、管理費・修繕積立金、ローン契約の印紙税、登録免許税、固定資産税・都市計画税は、決済のタイミングで、物件代金と一緒にまとめて支払います。

購入から半年後〜1年後に発生するのが、『不動産取得税』。
リフォームやリノベーションをおこなう場合は物件の引き渡し後、工事の着工と完工(場合によっては中間金も)と2〜3回に分けて、工事費の支払いが発生します。
また管理費・修繕積立金は購入した時から毎月、固定資産税・都市計画税は毎年、支払い続けるものです。

支払い時期 発生する費用
売買契約時 手付金(物件価格の10%、または100万円とすることも) 売買契約の印紙税(税額は物件価格に応じ数千円〜数万円)
決済時 物件代金 諸費用(物件価格の5〜8%)
引き渡し後 不動産取得税(0円〜数万円) 引っ越し費用、家具・家電の購入費用 リフォーム費用・リノベーション費用
購入後継続して支払う 管理費・修繕積立金(金額はマンションによって異なる。毎月支払う) 固定資産税・都市計画税(税額は土地・建物の評価額による。毎年支払う) 住宅ローンの返済(完済まで毎月支払う)

諸費用の内訳、とくに税金の計算は、なかなか分かりづらいものです。
おおよそ物件価格の10%と考えておけばOKですが、より詳細に知りたい方は、担当のコーディネーターに問い合わせてみてください。

金額の内訳は? 3,000万円の中古マンションを購入した場合

具体的にそれぞれの手数料や税金にいくらかかるのか、以下の物件をフルローンで購入したと仮定して、大まかな金額を計算してみましょう。

<物件価格3,000万円の中古マンション>

  • 土地評価額1,000万円
  • 建物評価額2,000万円
  • 土地の持分80㎡

手数料・サービス料

『仲介手数料』

仲介手数料は「物件価格の3%+6万円に消費税」なので、
3,000万円×3%+6万円に消費税で、105万6,000円。

『融資事務手数料』

金融機関ごとに金額設定が異なりますが、メガバンク系は3万円に消費税としています。この場合ですと、3万3,000円となります。

『保証料』

保険料は、金融機関ごとに金額設定が異なりますが、メガバンク系は一括支払いの場合、35年ローンで100万円あたり約2万円(消費税込み)。
利息組込み型の場合、金利が0.2%上乗せになります。

中にはフラット35のように、保証料がない(金利にあらかじめ含まれている)商品もあります。ここでは民間金融機関でローンを組み、一括支払いを選択したと仮定して、およそ60万円とします。

『団体信用生命保険料』

こちらは、多くの金融機関が予め利息の中に組み込んでおり、別途支払いは不要です。

『火災保険料』

保険会社によって金額設定が異なりますが、一般的な保障内容(火災・落雷・風災の10年補償、地震の5年補償)で、およそ15万円前後というケースが多いでしょう。

『登記手数料』

司法書士によって金額設定が異なりますが、地域ごとの相場があります。
都内の場合、所有権移転登記と抵当権設定登記で10万円〜が目安です。

『管理費・修繕積立金』

マンションによって金額設定が異なりますが、平均的な金額は合わせて毎月2〜3万円です。とくに修繕積立金は、築年数が古いほど高くなる傾向があります。ここでは仮に、3万円としましょう。

税金

『印紙税』

印紙税法に基づき、契約の内容と金額に応じて税額が決まります。
売買契約とローンの契約、リフォームやリノベーションをする場合は、その工事請負契約に課税され、売買契約書などそれぞれの契約書に印紙を貼り、その印紙代という形で納税します。
売買契約と工事請負契約には、下記の表の右側の軽減税率が適用され、ローンの契約には左の本則税率が適用されます。
したがってこの場合、売買契約の印紙税は1万円、ローン契約の印紙税は2万円です。

契約金額 本則税率 軽減税率
100万円~500万円 2,000円 1,000円
500万~1,000万円 10,000円 5,000円
1,000万~5,000万円 20,000円 10,000円
5,000万~1億円 60,000円 30,000円
1億~5億円 100,000円 60,000円

参照:国税庁 「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置の延長についてhttps://www.nta.go.jp/publication/pamph/inshi/pdf/0018003-093-01.pdf

『登録免許税』

所有権移転登記については土地や建物の評価額に、抵当権設定登記については融資金額に応じて税額が決まります。
所有権移転登記の登録免許税額は、土地と建物で税率が異なり、土地は評価額の1.5%、建物は評価額の0.3%です。したがってこの場合、土地は1,000万円の1.5%で15万円、建物は2,000万円の0.3%で6万円。
抵当権設定登記の登録免許税額は、融資金額の0.1%です。3,000万円の0.1%で3万円。

登記の種類 税率
所有権の移転登記(土地) 1.5%
所有権の移転登記(建物) 0.3%
抵当権の設定登記 0.1%

参照:国税庁 登録免許税の税額表(2018/4/1~2019/3/31)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm

『固定資産税』

土地や建物の評価額に応じて税額が決まります。

土地の税率は1.4%、ただし土地の持分に応じて、税額を控除する軽減措置が適用されます。
この場合、土地の持分は80㎡なので、1,000万円の1.4%に1/6を掛けて、約2.3万円。
建物の税率は1.4%なので、2,000万円の1.4%で、28万円。
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に対して、毎年4月に1年分の納税通知書が送付されます。
そのため購入した年の納税は、引き渡し日を基準に日割りで折半するのが一般的です。2年目以降は、全額を毎年納税していきます。

課税対象 標準税率 軽減措置
土地 1.4% (200㎡までの部分)1/6
(200㎡を超える部分)1/3
建物  1.4%

参照:東京都主税局 固定資産税・都市計画税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/kotei_tosi.html

『都市計画税』

土地や建物の評価額に応じて税額が決まります。
土地の税率は1.4%、ただし土地の持分に応じて、税額を控除する軽減措置が適用されます。この場合、土地の持分は80㎡なので、1,000万円の0.3%に1/3を掛けて、1万円。
建物の税率は0.3%なので、2,000万円の0.3%で、6万円。
都市計画税は、固定資産税とセットで納税通知書が送られてきます。そのため購入した年の納税は、こちらも同様に日割りで折半するのが一般的です。

課税対象 標準税率 軽減措置
土地 0.3% (200㎡までの部分)1/3
(200㎡を超える部分)2/3
建物  0.3%

参照:東京都主税局 固定資産税・都市計画税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/kotei_tosi.html

『不動産取得税』

土地や建物の評価額に応じて税額が決まります。
土地・建物ともに税率は3%ですが、一定の要件を満たす中古住宅については特例があり、土地は評価額を半額として計算し、さらに一定の金額(表を参照)を控除します。
建物については、築年数に応じて最大1,200万円が控除されます。
一定の要件とは、専有部分の床面積が50〜240㎡であること、新耐震基準に適合していることの二つです。
どちらも満たすと仮定すると、この例では土地・建物とも0円となります。

課税対象 本則税率 控除額
土地  3% 評価額を半額にする ①45,000円 ②1㎡の評価額 の1/2 × 占有面積の2倍(最大200㎡) × 3% →①②いずれか多い方を控除する
建物 3% (平成9年4月1日以後築)1,200万円
(平成元年4月1日~平成9年3月31日築)1,000万円
(昭和60年7月1日~平成元年3月31日築) 450万円 
 (昭和56年7月1日~昭和60年6月30日築) 420万円
 (昭和51年1月1日~昭和56年6月30日築) 350万円  
 (昭和48年1月1日~昭和50年12月31日築)230万円 
(昭和39年1月1日~昭和47年12月31日築)150万円
(昭和29年7月1日~昭和38年12月31日築)100万円

参照:東京都主税局 不動産取得税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/fudosan.html

これらをすべて合計すると、

  • 仲介手数料………………105万6,000円
  • 融資事務手数料……………3万3,000円
  • 保証料………………………60万円
  • 団体信用生命保険料………0円
  • 火災保険料…………………15万円
  • 登記手数料…………………10万円
  • 管理費・修繕積立金………3万円
  • 印紙税…………………………3万円
  • 登録免許税…………………24万円
  • 固定資産税…………………30万3,000円
  • 都市計画税……………………7万円
  • 不動産取得税…………………0円

(合計)およそ261万円となります。

諸費用も住宅ローンで借入できる?

1章で「諸費用は、従来は現金で用意するものとされてきたが、いまは諸費用まで全額住宅ローンで借りることも可能になった」と説明しました。

住宅購入において、住宅ローンを利用しようと考えている人は多くいらっしゃるでしょう。しかし、ローンはいくらでも借りられるという訳ではありません。
ローンを組むには審査があり、さまざまな基準を満たしている必要があります。さらに、それら一人ひとりの条件などから「返済できる額の範囲内」でしか融資を受けることはできません。

以前は、融資の上限を物件価格の80%としている銀行が多かったため、頭金として物件価格の2割程度の現金を用意する必要がありました。
しかしこの点については、返済が十分可能でさえあれば、物件価格の全額や諸費用までも融資を認めるという銀行も増え、頭金なし(現金の用意なし)でローンが組めるケースも多く出てきました。

とはいえ、借入金額が大きくなればそれだけ返済が大変になります。さらにローンには利息もかかるため、最終的にかかる費用も考えると「諸費用は現金で用意する」という住宅購入者が大半です。

今回ご紹介した、手数料や諸費用の計算はなかなか理解しづらいもの。
細かな計算なども必要になるため、住宅購入を検討している方は、不動産会社や中古物件も扱っているリノベーション会社のコーディネーターに問い合わせてみるのも良いでしょう。
ひかリノベでは、各種専門のコーディネーターが在籍しています。
住宅ローン契約や審査など、ご不明な点はぜひ当社の担当コーディネーターまでお問い合わせください!

【監修】三好 海斗(宅地建物取引士、賃貸経営管理士、既存住宅アドバイザー)


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