中古マンション購入の諸費用〜何に・いつ・いくら掛かる?


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中古マンションの購入には、物件代金のほかに手数料や税金がかかります。
そのため「いくらの物件が買えそうか?」と予算を考える際は、こうした各種の諸費用も込みで考えなくてはいけません。
住宅ローンを借りる場合でも、とくに現金で用意しなくてはいけない費用もありますから、いつまでに、何を、いくら支払うのか、あらかじめシミュレーションしておきましょう。

2015/6/18初出⇒2019/10/1更新

諸費用は全部でいくら掛かるの?

中古マンションの購入時に必要な諸費用は、全体でおよそ物件価格の5~8%です。
引っ越し費用や、入居後に納める税金を含めると、約10%と考えておけば良いでしょう。

新築は物件価格の3〜6%が目安とされていますが、中古の方が割合が大きいのは、不動産会社の仲介手数料が掛かる(場合が多い)ためです。
新築は基本的に直販ですが、中古は売主も買主も個人同士で、その間を仲介する不動産会社が必要となります。ただし、中古であっても不動産会社が買取再販している物件もあり、販売元から直接購入した場合は、仲介手数料は掛かりません。

諸費用は、従来は現金で用意するものとされてきましたが、いまは諸費用まで全額住宅ローンで借りることも可能となりました。

どんな費用があるの? 諸費用の中身と概要

中古マンションの諸費用とは、購入に際して掛かるさまざまな手数料や税金などの総称です。

中古マンションの購入には、不動産会社や銀行、保険会社、司法書士など、さまざまな事業者が関わります。それぞれにサービスの対価や、面倒な手続きの代行料金を支払わなくてはいけません。

また不動産(資産)を取得すると、固定資産税や不動産取得税といった税金が課せられます。

◆手数料・サービス料

費用 概要
仲介手数料 不動産会社に支払う、物件のマッチングや契約・決済・引き渡し手続きのサポートに対する手数料。金額は物件価格の3%+6万円(消費税別)
融資事務手数料 金融機関に支払う、住宅ローンを組むための手数料。金額は金融機関によって異なる。
保証料 住宅ローンが途中で返済不能となった場合、保証会社が代わりに弁済する。そのための保証料。金額は金融機関や融資金額によって異なり、一括支払いのほか、住宅ローンの金利に組み込める金融機関もある。
団体信用生命保険料 住宅ローンを組むために、多くの金融機関では団体信用生命保険(団信)への加入を義務付けている。その保険料。通常は住宅ローンの金利に含まれており、別途支払いの必要はないが、一部の金融機関で例外もある。
火災保険料 住宅ローンを組むために、多くの金融機関では火災保険への加入を義務付けている。その保険料。金額は保険会社や保障内容によって異なる。
登記手数料 司法書士に支払う、物件の所有権移転や、ローンの抵当権設定の登記手続きの代行手数料。金額は司法書士によって異なる。
管理費・修繕積立金 マンション管理組合に納める、マンションの管理運営や、建物の修繕のための費用。購入後は毎月納める。金額はマンションによって異なる。

◆税金

費用 概要
印紙税 契約手続きに際して納める税金。売買契約、ローン契約にそれぞれ課税される。印紙を貼って納める。税額は契約金額に応じて決まる。
登録免許税 登記登録に際して納める税金。所有権移転登記、抵当権設定登記に課税される。税額は、所有権移転登記は土地や建物の評価額に、抵当権設定登記は融資金額に応じて決まる。
固定資産税 不動産の所有者に課せられる税金。購入後は毎年納める。税額は土地や建物の評価額に応じて決まる。
都市計画税 都市計画区域内に不動産を所有する人に課せられる税金。購入後は毎年納める。税額は土地や建物の評価額に応じて決まる。
不動産取得税 不動産を取得した人に課せられる税金。購入後に一度だけ納める。

金額の内訳は? 3,000万円の中古マンションを購入した場合

具体的にそれぞれの手数料や税金にいくら掛かるのか、物件価格3,000万円の中古マンション(土地評価額1,000万円、建物評価額2,000万円、土地の持分80㎡)をフルローンで購入したと仮定して、大まかな金額を計算してみましょう。

手数料・サービス料

まず仲介手数料は、物件価格の3%+6万円に消費税なので、3,000万円×3%+6万円に消費税で、105万6,000円。

融資事務手数料は、金融機関ごとに金額設定が異なりますが、メガバンク系は3万円に消費税としています。この場合ですと、3万3,000円。

保証料は、金融機関ごとに金額設定が異なりますが、メガバンク系は一括支払いの場合、35年ローンで100万円あたり約2万円(消費税込み)。利息組込型の場合、金利が0.2%上乗せになります。
中にはフラット35のように、保証料がない(金利にあらかじめ含まれている)商品もあります。
ここでは民間金融機関でローンを組み、一括支払いを洗濯したと仮定して、およそ60万円とします。

団体信用生命保険料は、多くの金融機関が利息の中に予め組み込んでおり、別途支払いは不要です。

火災保険料は、保険会社によって金額設定が異なりますが、一般的な保障内容(火災・落雷・風災の10年補償、地震の5年補償)でおよそ15万円前後という場合が多いでしょう。

登記手数料は、司法書士によって金額設定が異なりますが、地域ごとの相場があります。
都内の場合、所有権移転登記と抵当権設定登記で10万円〜が目安です。

管理費・修繕積立金は、マンションによって金額設定が異なりますが、平均的な金額は合わせて毎月2〜3万円です。とくに修繕積立金は、築年数が古いほど高くなる傾向があります。
ここでは仮に3万円としましょう。

税金

印紙税は、印紙税法に基づき、契約の内容と金額に応じて税額が決まります。
売買契約と、ローンの契約、リフォームやリノベーションをする場合はその工事請負契約に課税され、売買契約書など、それぞれの契約書に印紙を貼り、その印紙代という形で納税します。
売買契約と工事請負契約には、下記の表の右側の軽減税率が適用され、ローンの契約には左の本則税率が適用されます。
したがってこの場合、売買契約の印紙税は1万円、ローン契約の印紙税は2万円です。 

契約金額 本則税率 軽減税率
100万円~500万円 2,000円 1,000円
500万~1,000万円 10,000円 5,000円
1,000万~5,000万円 20,000円 10,000円
5,000万~1億円 60,000円 30,000円
1億~5億円 100,000円 60,000円

参照:国税庁 「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置の延長について
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/inshi/pdf/0018003-093-01.pdf

登録免許税は、所有権移転登記については土地や建物の評価額に、抵当権設定登記については融資金額に応じて税額が決まります。
所有権移転登記の登録免許税額は、土地と建物で税率が異なり、土地は評価額の1.5%、建物は評価額の0.3%です。したがってこの場合、土地は1,000万円の1.5%で15万円、建物は2,000万円の0.3%で6万円。
抵当権設定登記の登録免許税額は、融資金額の0.1%です。3,000万円の0.1%で3万円。 

登記の種類 税率
所有権の移転登記(土地) 1.5%
所有権の移転登記(建物) 0.3%
抵当権の設定登記 0.1% 

参照:国税庁 登録免許税の税額表(2018/4/1~2019/3/31)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm

固定資産税は、土地や建物の評価額に応じて税額が決まります。
土地の税率は1.4%、ただし土地の持分に応じて、税額を控除する軽減措置が適用されます。この場合、土地の持分は80㎡なので、1,000万円の1.4%に1/6を掛けて、約2.3万円。
建物の税率は1.4%なので、2,000万円の1.4%で、28万円。

固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に対して、毎年4月に1年分の納税通知書が送付されます。そのため購入した年の納税は、引き渡し日を基準に日割りで折半するのが一般的です。

2年目以降は、全額を毎年納税していきます。

課税対象 標準税率 軽減措置
土地 1.4% (200㎡までの部分)1/6
(200㎡を超える部分)1/3
建物  1.4% – 

参照:東京都主税局 固定資産税・都市計画税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/kotei_tosi.html

都市計画税は、土地や建物の評価額に応じて税額が決まります。
土地の税率は1.4%、ただし土地の持分に応じて、税額を控除する軽減措置が適用されます。この場合、土地の持分は80㎡なので、1,000万円の0.3%に1/3を掛けて、1万円。
建物の税率は0.3%なので、2,000万円の0.3%で、6万円。

都市計画税は、固定資産税とセットで納税通知書が送られてきます。そのため購入した年の納税は、こちらも同様に日割りで折半するのが一般的です。

課税対象 標準税率 軽減措置
土地 0.3% (200㎡までの部分)1/3
(200㎡を超える部分)2/3
建物  0.3% – 

参照:東京都主税局 固定資産税・都市計画税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/kotei_tosi.html

不動産取得税は、土地や建物の評価額に応じて税額が決まります。
土地・建物ともに税率は3%ですが、一定の要件を満たす中古住宅については特例があり、土地は評価額を半額として計算し、さらに一定の金額(表を参照)を控除します。
建物については、築年数に応じて最大1,200万円が控除されます。
一定の要件とは、専有部分の床面積が50〜240㎡であること、新耐震基準に適合していることの二つです。
どちらも満たすと仮定すると、この例では土地・建物とも0円となります。

課税対象 本則税率 控除額
土地  3%

評価額を半額にする

①45,000円
②1㎡の評価額 の1/2 × 占有面積の2倍(最大200㎡) × 3%
→①②いずれか多い方を控除する

建物 3% (平成9年4月1日以後築)1,200万円
 (平成元年4月1日~平成9年3月31日築)1,000万円 
(昭和60年7月1日~平成元年3月31日築) 450万円  
 (昭和56年7月1日~昭和60年6月30日築) 420万円 
 (昭和51年1月1日~昭和56年6月30日築) 350万円   
 (昭和48年1月1日~昭和50年12月31日築)230万円  
(昭和39年1月1日~昭和47年12月31日築)150万円
(昭和29年7月1日~昭和38年12月31日築)100万円

参照:東京都主税局 不動産取得税の概要
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/fudosan.html

これらをすべて合計すると、

仲介手数料………………105万6,000円
融資事務手数料……………3万3,000円
保証料………………………60万円
団体信用生命保険料………0円
火災保険料…………………15万円
登記手数料…………………10万円
管理費・修繕積立金………3万円

印紙税…………………………3万円
登録免許税…………………24万円
固定資産税…………………30万3,000円
都市計画税……………………7万円
不動産取得税…………………0円

(合計)およそ261万円となります。

購入費用の支払い時期と金額の目安

中古マンション取引においては、契約から決済・引き渡しまでの間に約1ヶ月のタイムラグを空けるのが一般的です。この間に売主は退去して部屋を空け、買主は住宅ローンの審査を受け、融資の実行を待ちます。

金銭の授受が生じるのは、基本的に決済のタイミングですが、契約時に支払う費用も一部あります。
手付金や、売買契約の印紙税、不動産会社によっては仲介手数料の一部をここで支払います。

手付金とは、物件代金の一部を売主に預け、もし契約をキャンセルする場合にはこれを放棄する、というもの。
物件価格の全額をローンで借りる場合、融資実行のタイミングでこのお金は戻ってきますが、契約時には現金で用意しなくてはいけません。
売買契約の印紙税も同様で、たとえ諸費用も全額ローンで借りる場合でも、この時点ではまだ融資が実行されていないので、現金で用意する必要があります。

ほとんどの諸費用、すなわち仲介手数料(一部を先払いした場合は、その残り)や融資事務手数料、保証料、団体信用生命保険料、火災保険料、登記手数料、管理費・修繕積立金、ローン契約の印紙税、登録免許税、固定資産税・都市計画税は、決済のタイミングで、物件代金と一緒にまとめて支払います。

購入から半年後〜1年後に発生するのが、不動産取得税。
リフォームやリノベーションを行う場合は物件の引き渡し後、工事の着工と完工(場合によっては中間金も)と2〜3回に分けて、工事費の支払いが発生します。

また管理費・修繕積立金は購入した時から毎月、固定資産税・都市計画税は毎年、支払い続けるものです。

支払い時期 発生する費用
 売買契約時 手付金(物件価格の10%、または100万円とすることも)
売買契約の印紙税(税額は物件価格に応じ数千円〜数万円)
決済時 物件代金
諸費用(物件価格の5〜8%)
引き渡し後 不動産取得税(0円〜数万円)
引っ越し費用、家具・家電の購入費用
リフォーム費用・リノベーション費用
購入後継続して支払う 管理費・修繕積立金(金額はマンションによって異なる。毎月支払う)
固定資産税・都市計画税(税額は土地・建物の評価額による。毎年支払う)
住宅ローンの返済(完済まで毎月支払う)

諸費用の内訳、とくに税金の計算は、なかなか分かりづらいものです。おおよそ物件価格の10%と考えておけばOKですが、より詳細に知りたい方は、担当のコーディネーターに問い合わせてみてくださいね。

 

【記事監修】三好 海斗(ひかリノベ両国コーディネーター )

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宅地建物取引士、賃貸経営管理士、既存住宅アドバイザーの有資格者。新築・中古・マンション・戸建てと幅広い不動産の仲介を扱ってきた経験をもとに、資産価値の落ちにくい住まい選びを提案している。「中古リノベーションで住居コストを下げることにより、家族旅行や趣味、老後に備える貯蓄などを生み出せる可能性が広がります。住宅ローンを払うために働く生活から、人生をより豊かにするお手伝いをさせていただきます」。

 

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