体験談に学ぶ、中古マンション購入で失敗しないためのコツ


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中古マンションは新築と異なり、実際に住む部屋を内覧して購入を決められるとはいえ、配管の経年劣化や耐震性といった問題は、外見から発見するのは困難です。
またリノベーションで間取りや内装を一新するつもりが、壊せない壁や管理規約に阻まれて当初のプランが実現できない、あるいは予算を大幅にオーバーしてしまう……。

そんな先人たちの失敗談に学ぶことで、中古を購入する上で注意すべきポイントが見えてきます。
本日はよくある例をもとに、内覧で見るべきポイントや、希望のリノベーションプランを実現するためのコツ、資金計画を立てる上での注意点を、ケーススタディ形式でまとめました!

2017/6/15初出→2017/12/1更新→2018/12/22 安心R住宅について加筆修正

1.よくあるトラブル・ケーススタディ

CASE1.内覧で気付かなかった問題

高層階の眺望の良さに一目惚れして即決した物件ですが、実際に住んでから問題が次々と……。
お隣の生活音が気になる。ドアの建て付けが悪い。
冬場は暖房をつけたら窓まわりが結露でびっしょり。こまめに拭いていますが追いつかず、サッシにかびが生えてしまいました。

物件をよく確認せず、失敗してしまった……というケースですね。
高層階は眺望が開けている一方、風が強いため窓を開けて換気できない・上空ほど外気がつめたいといった理由から、冬場は結露が起こりやすいのです。

CASE2.想定外の経年劣化

はじめからフルリノベーションするつもりで買った物件でした。デザインにこだわりがあったんです。
ところが既存の部屋を解体してみたら、給排水管が劣化していたことがわかりました。
それを直すために、工事費用が想定していたよりかさんでしまい、予算を大幅にオーバーしてしまいました。

住宅も住み続けていくうちに徐々に消耗していきます。建物はもちろん、給排水配管や電気配線・給湯器といった設備も、使用されてきた年月の分だけ古くなり、故障が起きやすくなります。築10年を超えた物件は、住宅設備の状態や最後にいつ交換したかを必ず確認しましょう。たとえば給排水配管は20~25年、給湯器は10年程度で交換が必要となります。

CASE3.リノベーションプランに合わない物件

買った物件をリノベーションして、設備や間取りを一新する計画でした。
でも構造上の問題から水回りの移動ができないとか、お風呂の追い炊きがつけられないとか……けっきょく思ったような工事ができませんでした。
それにマンションの躯体は共用部分だから、補強や修繕はできないといわれてしまったんです。
骨組みでも何でも古くなったら直せると思っていましたが、できないこともあると知り、いつまでこのマンションに住み続けられるのか、不安になっています。

マンションのリノベーションでは、共用部分は手を付けることができません。そのため住戸の骨組みとなる躯体を削ったり、壊したりはできないのです。
そのため、希望の間取りやデザインが実現できるかどうか、マンションの仕様や規約をよく確認して物件を選ぶ必要があります。

CASE4.見通しが甘かった資金計画

物件価格だけ見て、「これなら買える!」と思ってしまったんです。
でも毎月のローン返済のほかに管理費・修繕積立金も払わなきゃいけないし、固定資産税もバカになりません。
それに昨年、子どもが生まれたので、これから生活費も増えるし、教育費もかかることを考えると、ローンを返していけるのか不安です。
返済が苦しくなったら売ればいいと考えていましたが、実際いくらで売れるのか。周辺相場からすると残債が出そうで、簡単には決断できません。

マンションには管理費・修繕積立金や固定資産税といったランニングコストがかかります。資金計画はこうしたランニングコストも含めて考えねばなりません。
管理費・修繕積立金はマンション全体の戸数や築年数にもよりますが、おおよそ毎月2~3万円が平均的です。

また無理なくローンを返していけるかどうかは、借入当時の年収から単純に測れるものではありません。
銀行の審査はあくまで銀行の融資条件に合うか・合わないかの判定ですから、お子さまの誕生など融資後の生活の変化は考慮されていません。
予算は将来の収支の変化や家族計画も考慮して考える必要があります。

2. 購入前のチェックポイントをまとめてみよう

このように購入後の後悔につながりやすいポイントは、おおよそ次の3つに分けられるようです。

  • 物件の状態について
  • リノベーション・リフォームについて
  • 資金計画・予算について

ケース1は物件の状態に関するトラブル。
ケース2はやはり物件の状態と、資金計画・予算に関するトラブルも含んでいます。
ケース3はリノベーション・リフォーム工事に関するトラブル。
ケース4は資金計画・予算に関するトラブルといえますね。

物件の状態について

完成前に購入申込みを入れる新築マンションと異なり、すでに完成している建物やお部屋の状態・住み心地を内覧で実際に確認できるのが、中古マンションの良いところです。
とはいえ一見しただけではわからない問題もありますね。

  • 隣戸の生活音が気になる
  • 給排水管・給湯器などの設備が劣化している
  • 風通しが悪く、結露がひどい
  • 床が傾いており、建具の建て付けが悪いetc…

内覧した昼間は静かだけれど、住民の多くが帰宅する夕方以降は隣戸の生活音が響く、というケースは珍しくありません。心配な方は、内覧は昼間と夕方以降、二回行うと安心です。
給排水配管や給湯器など、設備交換の必要性については、担当コーディネーターにご相談ください。最後に交換した時期から、リフォームが必要な箇所をご提案します。
結露や床の傾きも同様で、窓の断熱化や床下空間の調整といったある程度リフォームで対応できます。費用感や具体的な工事内容はケースバイケースですので、やはり内覧の際、コーディネーターにお尋ねくださいませ。

天井裏の雨漏りなど、専門家でなくては発見が難しい問題は、建築士によるインスペクションでチェックが可能です。
インスペクションとは、建物の基礎や外壁等のひび割れ・雨漏りといった不具合がないか、専門の講習(建物状況調査技術者講習)を受けた建築士が調査すること。
ひかリノベでは、ご希望の方に購入前のインスペクションを実施しております。とくに築古物件は経年劣化が心配ですから、受けておくと安心です。

2018年の宅建業法改正で、不動産会社は重要事項説明の際、インスペクションを実施した物件についてはその結果を買主さまに説明しなくてはならないと義務付けられました。
同時に売主側にはインスペクション事業者をあっせんすることが奨励され、予めインスペクションを受けた上で売り出すことが勧められています。

またインスペクションの結果、一定の品質(新耐震基準なみの耐震性、雨漏りや構造上の不具合がない)が認められた物件は、既存住宅売買瑕疵保険に加入できます。
既存住宅売買瑕疵保険とは、引き渡し後1年ないし5年(選択できます)以内に見つかった雨漏りや構造上の不具合の修繕費用を保証する保険です。
もし隠れた瑕疵が入居後に見つかったとしても、保険金で修繕ができますから、売主とトラブルになる心配もありません。

内覧は最低限ここをチェック!

  • 隣戸の生活音などの住環境は、時間帯を変えて再度内覧
  • 必要なリフォームやその費用感は担当コーディネーターに確認
  • インスペクションを受ける

リノベーション・リフォームについて

リノベーションは間取りや設備を一新することができますが、物件の仕様によっては希望が叶えられない場合もあります。
とくに古いマンションに多い壁式構造は、構造壁といって壊せない壁があり、間取り変更や配管の移動が思うようにできないケースがあります。
また、配管類をまとめて通しているPS(パイプスペース)も移動できません。給排水をスムーズにするため、水回りはPSから大きく離すことができないのです。

さらに、マンションによってはガスや電気の容量が決まっていることも。
そのため「お風呂に追い炊き機能をつけたい」と思っても、充分な容量の給湯器に交換できない場合があります。

なお、リノベーションで変更できるのは専有部分に限ります。バルコニーを塗り替えたり、玄関ドアを交換したりすることはできません。
マンションの躯体(コンクリートスラブ)も共用部分ですから、勝手に補強したり、穴を開けて配管を通したりすることはできないのです。

希望のリノベーションを実現するためには、先に物件を決めてしまってからプランを考えるのではなく、予めプランの概要を決めた上で、そのプランが実現できる物件を選ぶことが大切です。
ひかリノベではプランを作成する設計担当が物件探しに参加し、リノベーション向き物件を探せる仕組みをとっています。

希望のリノベーションプランを実現するために

  • 物件探しより先にリノベーションプランの概要を決める
  • 構造壁・PSの位置をチェック
  • 管理規約を確認

資金計画・予算について

マンションの購入後は毎月の住宅ローン返済のほかに、管理費・修繕積立金や固定資産税を収めることになります。
資金計画を考える際は、こうしたランニングコストも計算に入れる必要があります。

中古を買ってリノベーションをお考えの方には、物件価格と工事費用のバランスに悩まれる方も少なくないようです。
ひかリノベでは物件探しとリノベーションプランの作成を並行して行うので、予算は物件価格+工事費用の総額で考えます。
たとえば築浅でコンディションが良く、そのままでも住めそうな物件や、ご希望の間取りに近いために間取り変更の必要がない物件など、工事が比較的小規模で済む場合、物件価格が高めでも予算内に収まりますね。

家計に無理のない予算がなかなかイメージしにくいという方は、こちらのキャッシュフロー表をご活用ください。
40年後までの収支を可視化し、無理なく払える借入額はいくらかを簡単に算出できます。

最初に家族のご年齢と年収をご記入ください。このとき、定年退職を迎えるまであと何年あるかを確認しましょう。
住宅ローンの返済期間は最長で35年まで設定できるとはいえ、なるべく定年退職までに完済したいところです。

次に税金や毎日の生活費、お子さまの教育費といった支出をご記入ください。
税金は、会社員の方なら給与から天引きされている所得税や住民税のほか、購入を検討されているマンションの固定資産税・都市計画税も合わせて入力します。
固定資産税・都市計画税の金額は、正確にはその年の評価額が定まらなければ(つまり実際に課税されるまでは)分からないのですが、昨年の課税額からおおよその目安は試算できますので、担当コーディネーターにお気軽にお尋ねくださいませ。

管理費・修繕積立金は物件情報に記載があります(相場は合わせて2~3万円/月です)
ここでは年額に換算して入力します。

さて、これで空欄は「住宅ローン」のみになりました。
もしもの場合の備えや、老後資金として手元に残しておきたい貯蓄額を取っておくと、ローンの支払いにつかえるのはいくらでしょうか。
あなたがいま購入を検討している物件の価格と、リノベーション費用の総額は、いま求めた金額に収まりますか?
オーバーしてしまった方は、エリアの見直しや、リノベーションプランの再検討を。
もちろん担当コーディネーターにご相談いただければ、予算内で収めるためのご提案をさせていただきます。

無理のない資金計画のコツ

  • 予算は物件価格とリノベーション費用の総額で考える
  • 管理費・修繕積立金・固定資産税も合わせて考える
  • キャッシュフロー表をつくって収支を見直す

将来の生活の変化に備えて~資産価値で選ぶ中古マンション

急な転勤やさまざまな家庭の事情から住み替えの必要に迫られたとき、売却や賃貸に出せるのか。利益は出なくとも、大きな損はしたくない――マイホーム購入に踏み切るとき、多くの方がそんな不安を抱きます。

中古マンション、とくに築古物件は、新築と比べて資産価値が安定しています。
建物は経年によって価格が徐々に下落していきますが、築20年を過ぎると底値を迎えるためです。

土地は建物と違い、古さによって価値が減じることはありません。
都心部へのアクセスが良いとか、周辺の再開発が進んでいるとか、地盤がしっかりしていて災害に強いといったエリアは、需要が大きいため市場価値も高く、中には買ったときより高く売れる場合もあります。

そのほか資産価値が落ちにくいマンションの条件として、建物の耐震性が新耐震基準であること(1981年6月以降に建築確認を受けた物件であること)
また管理状態の良いマンションは、古くても人気がありますね。
逆に長期修繕計画がない、管理費や修繕積立金の滞納を放置している、修繕積立金が足りずに借金をしているマンションは、新しいうちは綺麗でも、10年、20年と経つうちに雨漏りが生じたり、鉄骨が弱ってしまったりといった危険があります。半ばスラム化してしまったマンションは、なかなか買い手もつきません。

3.良質な中古住宅が一目で分かる。安心R住宅制度

物件情報や内覧ではマンションに隠れた瑕疵があっても分からない。耐震性や構造上の不具合、雨漏りなどが心配、という買主さまは少なくありません。
そんな声を受けて、2018年4月より安心R住宅制度がスタートし、良質な中古住宅が物件情報で見分けられるようになりました。
インスペクションを受け、一定の基準をクリアした物件には、物件情報にこちらのロゴマークが掲載されます。

安心R住宅のロゴマーク

安心R住宅のロゴマーク(国交省

安心R住宅の定義

  • インスペクションを受けている。
  • 既存住宅売買瑕疵保険に加入できる(構造上の不具合や雨漏りがない。新耐震基準相当の耐震性がある)
  • リフォームを実施済み又はリフォーム提案が付いている
  • 点検記録等の保管状況について情報提供が行われる

安心R住宅は、国交省に認められた事業者団体に所属している不動産会社が販売・仲介している物件でなければ名乗ることができません。
つまり、制度に対応している不動産会社と、そうでない会社があるのです。
国交省に認められた事業者団体の一覧は、国交省HPで見ることができます。
ひかリノベはこれらの団体の一つ、リノベーション協議会に所属しており、ご希望に応じて安心R住宅・インスペクション・瑕疵保険に対応しております。
安心・安全な中古住宅探しは、ぜひひかリノベにご用命くださいませ。

 

【執筆】高橋 千晶(ひかリノベ 広報)
【監修】坂田 皓基 (宅地建物取引士)

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ひかリノベでは、あなたのライフスタイルやご希望をもとに、ピッタリの物件とリノベーションプランをご提案する個別相談会を開催しています。
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