中古マンションの築年数は何年目が買い時?

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マンションの価格は築年数が古くなるほど安くなっていきます。底値を迎えた物件は、資産価値も安定しています。
一方で古すぎる建物は、躯体の老朽化や、配管などの住宅設備の経年劣化、耐震性も心配ですね。
お買い得価格で、かつ安心、安全な中古マンションの築年数とは、築何年目なのでしょう。 また、物件を選ぶ際、チェックすべきポイントとは……?

2015/9/3初出⇒2019/10/5更新

中古マンションは築20年以上がおすすめ!

価格の面からいえば、中古マンションは築20年以上がお買い得です。
中古マンションの価格は築年数が古くなるにしたがって安くなり、築20~25年程度で底値を迎えます。
立地や間取りといった条件が同じなら、新築のおよそ半額まで下落します。

底値を迎えて価格が安定したマンションは、もし将来売りに出す場合も、値崩れの心配がありません。
「資産価値の安定」という点でもメリットが大きいのです。

また立地の面でも、築古ほど条件の良い物件が多いのです。
中心街にアクセスの良い街、駅に近いエリアは、大抵すでに住宅や商業施設で埋まっています。
立地を優先するなら、必然的に古くから建っている物件の中から選ぶことになります。

立地のよさは将来の資産価値にも影響します。
建物の価格は築20~25年で底値まで下落しますが、土地の価格は「古くなったから下がる」ということはありません。
アクセスが良い、駅近のエリアは、いつの時代も人気ですから、築年数が古くても、一定の価値があるのです。

東日本レインズ「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2018年)」(http://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_201902.pdf)より 中古マンションの築年帯別平均価格

出典:東日本レインズ「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2018年)」(http://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_201902.pdf)より 中古マンションの築年帯別平均価格

マンションの寿命は築何年?

RC造のマンションが日本で普及したのは戦後のことですから、じつは建物の寿命は何年と一概には言えないのが現状です。
税法の定めでは、RC造マンションの耐用年数は47年ですが、これはあくまで税法上の建物の価値算定の話であって、実際に47年で住めなくなる、ということではありません。

コンクリートの寿命は、おおむね100年以上とされています。
一方で、いままでに建て替えや取り壊しになったマンションのほとんどが、築50年も経たないうちに役目を終えています。

その理由は、マンションの配管にありました。
高度経済成長期に建設されたマンションは、その多くが配管交換を想定していない設計であったために、配管が故障したら建物ごと取り壊すしかなかったのです。
(現在は配管交換が用意な設計が多く採用され、こうした問題は起きづらくなっています)

また耐震性の問題から建て替えになった例や、区画整理や再開発のために取り壊しとなった例もあります。
このように、マンションの建て替えや取り壊しは、じつは建物の寿命とは異なる原因で決まるケースが多いのです。

欧米では、築100年を超える住宅に、いまも人が暮らしている、という例は珍しくありません。
建築経済学の権威・小松幸夫教授によると、欧米ではそもそも建物に「耐用年数」は存在しないといいます。
適切な修繕を施すことで建物は延命できる、という考え方が根付いているのですね。

物件選びのポイントは「管理状態」

建物の寿命は、管理状態によって大きく変わります。
丈夫なコンクリート建築も、紫外線や風雨によって徐々に消耗していきます。
そのため定期的に外壁の塗り替えをしたり、屋上防水をやり直したりといった大規模修繕が必要となります。

大規模修繕は、国土交通省の「長期修繕計画標準様式」「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、12年に一度を目安に実施します。
同ガイドラインでは、25年先、つまり次回・次々回の大規模修繕を想定した長期修繕計画を立て、その計画に基づいて修繕を実施することを推奨しています。

ところが、中には「修繕計画も、過去の修繕履歴もない」というマンションも存在します。
ですから中古マンションを購入する際は、必ずこの計画と履歴の有無を確認しましょう。

こうした修繕の資金となるのが、修繕積立金です。
一回の大規模修繕に必要な費用は、一戸あたり100~120万円ほど。積立金額は足りていますか?
また、月々の支払額は適正でしょうか。国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」によると、10階建ての中規模マンションの場合、専有面積60㎡として、目安の金額は月々8,400~15,900円です。

修繕積立金の金額は、物件情報から確認できます。物件情報を閲覧する際は、物件価格だけでなく、修繕積立金も必ずチェックしておきましょう。

修繕積立金は区分所有者の義務ですが、さまざまな事情から滞納してしまう人もいるようです。
一時的な支払いの遅延であればさほど問題になりませんが、長期的な滞納が何件も放置されているような場合は、管理組合がきちんと機能しているのか不安が残ります。

内覧で実際に物件を見学する際は、共用部分の使用状況をチェックしておきましょう。
エントランスや駐車場、駐輪場、ゴミ置き場などは、きれいに使われているでしょうか?
外壁やタイルは、はげしく損傷していませんか?
マンションの美観からは、住民の管理に対する意識が自然と表れます。

じつは築37年も「新耐震」

近年は2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、2018年の北海道地震と、大きな地震が全国的に相次いでおり、震災への不安が高まっていますね。

現行の耐震基準が定められたのは1981年6月。したがって建築確認日が1981年6月以降のマンションは新耐震基準、以前のマンションは旧耐震基準によって建てられています。
2019年現在、築38~37年以内のマンションは、全て新耐震ということになりますね。

旧耐震基準は「震度5程度で倒壊しないこと」、新耐震は「震度6~7で倒壊しないこと・震度5程度で建物の躯体にダメージを負わないこと」と定めています。
旧耐震よりも新耐震の方がより厳しい基準をクリアしているという点で安心感があります。

しかし、じつは旧耐震時代に建てられたものでも、新築以上に堅牢な建物はあります。
また実際に被害に遭いやすいかどうかは、立地の影響も大きいのです。
前述のとおり築年数の古い物件は立地条件が良いものが多く、建物は旧耐震でも地盤がしっかりしているために、却って他の新耐震よりも被害が少なかった、というケースもあります。

地盤の揺れやすさについては、朝日新聞HPでシミュレーターが公開されています。
また地震以外の災害についても、2018年西日本豪雨がもたらした被害は、記憶に新しいですね。水害など地震以外のリスクについては、地域のハザードマップで確認してみましょう。

築古でも住宅ローン控除がつかえる?

住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んでマイホームを購入すると、その年の年末時点のローン残高に応じて、所得税・住民税の一部が戻ってくるという制度です
中古マンションの購入者は利用できない、と思っている方が多いのですが、じつは一定の要件を満たせば、中古でも控除が受けられます。

住宅ローン減税の要件(マンションの場合)

  • 専有面積50㎡以上(そのうち1/2以上を自分で居住するために用いること)
  • 築25年以内であるか、もしくは耐震基準適合証明書を取得していること

耐震基準適合証明とは、建築士が耐震診断を行い、「新耐震基準並みの耐震性を有する物件である」と認められた、ということです。
(マンションの耐震診断は、共有部分も含めて建物全体を調べる必要があるため、診断は個人の判断ではできません)
耐震適合証明書を取得した建物は、現状では多くありませんが、もし証明書付物件を購入した場合は、築年数が30年、40年、もしくはそれ以上であっても、住宅ローン控除を利用することができます。

まとめ

築年数が古いマンションは不安だといいますが、実際のところ築何年から「古い」と感じられるでしょうか。
コンクリート建築の先進国である欧米では、適切なメンテナンスによって100年単位で建物を維持することが当たり前になっています。

中古マンションは新築と違い、これまでの管理状態や、住民層の意識を確かめてから購入できるという強みがあります。
いまは新築でも、30年後には築30年の築古です。そして建物は管理が悪ければ、築30年程度でも躯体の傷みや、配管の水漏れなど、住める状態ではなくなってしまいます。

築20~25年のマンションは、価格が手頃であることはもちろんですが、すでに一度目の大規模修繕を終え、そろそろ二度目が迫っているか、もう終えている頃です。
国土交通省のガイドラインに基づき、適切な修繕が行われているかを確認するには、まさにうってつけの物件だと言えるでしょう。

管理の実態を把握するのは、お客様ひとりでは難しい部分もありますが、ひかリノベは「中古を買ってリノベーション」の専門会社として、管理状態のチェックにはとくに力を入れています。わからないこと、不安なことがあれば、ぜひお気軽にご相談いただければと思います。


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    【記事監修】三好 海斗(ひかリノベ両国コーディネーター )

    宅地建物取引士、賃貸経営管理士、既存住宅アドバイザーの有資格者。新築・中古・マンション・戸建てと幅広い不動産の仲介を扱ってきた経験をもとに、資産価値の落ちにくい住まい選びを提案している。「中古リノベーションで住居コストを下げることにより、家族旅行や趣味、老後に備える貯蓄などを生み出せる可能性が広がります。住宅ローンを払うために働く生活から、人生をより豊かにするお手伝いをさせていただきます」。

     

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