管理 構造 材料 立地 耐用年数とマンション寿命の全て!

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マンション 耐用年数

「結局のところ、マンションって何年住めるのだろう?」

すでにマンションに住んでいる方も、これからマンション購入を考えている方も、何年住めるのかはとても気になるところですよね。

築古物件をリノベーションして末永く住もうと思っても、マンション自体の寿命が来て、住めなくなったということになってしまったら元も子もありません。

この記事では、マンションの耐用年数について説明するとともに、マンションの寿命に大きく関わる要素を、管理、構造、材料、立地の4項目に分けました。

 

この記事を読むことで、耐用年数がマンションの寿命ではないことがきっとわかることでしょう。

1.マンションの寿命

マンションにどれくらい住めるか、耐用年数や建て替え、それに最新の研究から見ていきます。

1-1.耐用年数から見たマンションの寿命

耐用年数とは、建物や自動車など、固定資産が通常の使用に耐えられる年数のことです。

例えば、パソコンは耐用年数が4年と決まっています。パソコンが12万円の場合、毎年、12÷4で3万円ずつ価値が減っていくと考えます。税法で使われる考え方で、固定資産の価値・寿命を考える一つの目安になると考えられています。

では、マンションの耐用年数ですが、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造や鉄筋コンクリート(RC)造のマンションは、1998年に47年と決まりました。47年で、価値がなくなるとみなされるわけです。(ちなみに木造は22年です。)

「じゃあ、47年経ったら住めなくなるの?」と思われるかもしれませんが、耐用年数は寿命ではないということに注意してください。

先ほどの例でパソコンを挙げましたが、パソコンの耐用年数は4年です。4年でパソコンの価値がなくなると税法上ではみなされるわけですが、「4年で寿命だ、買い替える」と言う人はいないのではないでしょうか?(スペック等の不満で4年以内に替えるのはあるでしょうが・・・)

マンションも同様で、47年で住みかえなくてはならない、ということはないのです。耐用年数は、税法という法律的・経済的側面から見た一つの目安にすぎないのです。

1-2.建て替えから見たマンションの寿命

東京カンテイによると、マンションの建て替えは全国平均で築33.4年、東京で築40年で行われたということです。

「えっ、47年という寿命より、よっぽど短いじゃない。なんで?」と疑問に思われる方も多いでしょう。

これには、原因がいくつか考えられます。

まず、マンションの構造が原因と考えられます。配管設備の寿命は25年~30年ですが、昔のマンションはコンクリートに配管を埋め込んでしまったものが多く、取り換えが困難です。配管設備の寿命と同じくして建て替えに至ってしまったわけです。

最近では、スケルトン・インフィル(SI)といって、建物の躯体はそのままで設備を一新できるマンションも出てきましたので、配管設備の寿命がそのままマンション寿命にならないようになってきています。

次に、1960年代後半から1970年代前半に竣工したエレベーターなしの分譲マンションで、居住者の年齢が上がり、快適な生活を送れなくなったため、建て替えが進んだことも一因と見られています。

それに、建て替えするメリットがあるマンションは建て替えされるわけで、必ずしも寿命が来たから建て替えになったわけではないのです。(マンションの中には、建て替えれば部屋数を増やせるマンションがあります。居住者の負担を減らし、建て替え費用を新たな部屋の分譲で賄うことができるのです)

マンションが建て替えされた築年数=寿命というわけではないのです。

1-3.実質的なマンションの寿命

では、本当のマンションの寿命は何年なのか、いくつか説がありますが、早稲田大学の小松幸夫教授らが、鉄筋コンクリート(RC)造のマンションを68年(「建物の平均寿命実態調査」(2013年))と推定しています。

小松幸夫教授は、住宅寿命について継続的に研究をしていますが、2005年や2011年に比べて寿命が伸びています。これは、コンクリートの質や施工技術の向上が原因と考えられています。

マンションの寿命には、劣化しにくい材料(建材)でできていることが重要ですが、「100年コンクリート」「200年コンクリート」「300年コンクリート」が提唱され、現在では、「500年コンクリート」も開発・施工されています。

では、マンションの寿命は68年と言えるのかどうかですが、これも一概には言えません。マンションの寿命は管理によって変わるからです。

例えば、コンクリートのヒビや亀裂ができれば、亀裂を埋め、塗装を行います。また、海に近い立地なら、塩害対策のコーティングをすると劣化防止につながります。

マンションごとに定期的なメンテナンスをすれば、マンションの寿命は伸びるのです。(逆に、怠ってしまえば短くなってしまいます)

「マンションは管理を買え」というフレーズは資産価値の点からだけではなく、マンションの寿命の観点からも言えるのです。

2.マンションの寿命を決める4つの要素

1章ではマンションの実質的な寿命を見てきましたが、マンションの寿命に大きく関わるのは次の4点です。

マンションの寿命に関わる4つのポイント

  • 管理(メンテナンスをしっかり行っているか)
  • 設計(修繕しやすい設計になっているか)
  • 材料(劣化しにくい材料か)
  • 立地(日当たり、風雨、海に近いなど)

一番重要なのは、管理です。配管の取り換えが難しい構造のマンションでも、古い菅の中に新しいパイプを作るなど、更生工事で延命を図ることもできるのです。

まずは、マンション寿命に一番重要な管理から見ていきましょう。

2-1.マンション管理のチェックポイント

マンションは、専有部分(所有する部分)と共用部分(皆で使う部分)に分かれますが、それぞれについて見ていきます。

まず、専有部分ですが、水回りを中心に調べます。(水回りの修繕や取り換えにはお金がかかるからです)水は出るのか、水漏れはしていないか、カビや汚れはないかなどを、チェックします。

それに、ドアや窓、収納の扉など、開閉はスムーズか実際に動かしてみましょう。フローリングは、きしみがないか、傾きがないかなどをチェックします。

自分の生活空間なのですから、しっかりチェックしたいものです。

次に、共用部分ですが、廊下や壁、手すりに汚れや破損がないかチェックします。それに、ドアのオートロックやエレベーターなど、設備面もチェックしましょう。

2-2.マンションの構造のチェックポイント

マンションの構造は、S造<RC造<SRC構造という順に強くなっていきます。

S造はスチール構造の略で、柱と梁などの骨組みを鉄骨で作っています。RC造は鉄筋コンクリートの略で、コンクリートの強さと鉄筋の強さ両方を兼ね備えています。SRC造は、鉄骨鉄筋コンクリート造の略で、RC造の芯の部分に鉄骨を入れてます。一番強い構造はSRC構造で、それだけ寿命が長いですが、費用はそれだけ高いです。

また、メンテナンスしやすいマンションだとそれだけ寿命が伸びます。建物のスケルトン(柱・梁などの構造躯体)とインフィル(内装設備)を分けたスケルトンインフィル(SI)は、配管を共用部分に出しておく外配管システムになっており、メンテナンスや交換が簡単なため、それだけ長く使うことができます。

SRC構造など、マンション構造については広告に書いてあります。スケルトンインフィルかどうかは広告に載っている場合もありますが、次の章で紹介する3-2.で紹介する住宅性能評価書をチェックする必要があります。

2-3.マンションの材料のチェックポイント

マンションのコンクリート、それに、配管の種類など、劣化しにくい建材を使っているマンションはそれだけ、劣化が遅いです。

コンクリートは材料というより、セメントに対する水の比率を低くするか、鉄筋に対するコンクリートのかぶりを厚くすることが頑丈さにつながります。

セメントに対して水の割合が大きいと、コンクリートはひび割れを起こしやすくなります。

排水管なら劣化に強いビニール管などを使用しているかどうかがポイントになってきます。

マンションのコンクリートの耐久性などは、設計図書を見るか住宅性能評価書を見る必要があります。住宅性能評価書は100ページ以上のも及び、素人にはチェックが難しいです。3-3.で紹介するホームインスペクターなど、専門家にチェックを依頼すると良いでしょう。

2-4.マンションの立地のチェックポイント

マンションの劣化には、そのマンションの置かれている立地・環境も影響します。

海に近いなら塩害対策をしなければなりませんし、マンションの前面に同じくらいの高さの建物が立っていない場合、雨風がもろに当たるため、劣化しやすくなります。また、逆に日当たりが悪ければ、カビやコケが付着してしまう場合もあります。

マンションごとに環境は異なりますし、劣化具合も当然変わってきます。その劣化症状に合わせたメンテナンスが必要になってきます。

3.長く住めるマンションの選び方

マンションの寿命を決める4つの要素をおさえたところで、どうやって長く住めるマンションを選ぶか見ていきます。

3-1.マンションの耐震性や修繕計画を書類でチェックする

目視でマンションをチェックすることも重要ですが、書類でチェックすることも重要です。建物を見るだけでは分からない、マンションの耐震性や、管理費や修繕積立金長期修繕計画が立てられているかなどをチェックします。

まず、耐震性ですが、旧耐震か新耐震かを確認します。1981年6月以降に建築確認を受けた建物は新耐震基準になっていますが、こちらは「震度6強~7の大規模な地震の際に倒れない」と定義づけられています。できれば新耐震を選びたいところですが、旧耐震の場合は、耐震補強はされているかなどを確認してみてください。不動産会社に尋ねれば分かります。

次に、管理費と修繕積立金についてです。

管理費は、マンション共用部分の維持管理・運営に充てられる費用で、修繕積立金は、大規模修繕に充てられる費用です。滞納があると、思った通りの管理・修繕ができなくなりますので、滞納があるか、管理会社に確認しましょう。

長期修繕計画とは、10年~30年程度の期間を対象に、防水、外壁塗装、給排水管の取り換えなど、大規模修繕の予定を決めるためのものです。購入前に長期修繕計画は立てられているか、不動産会社か、管理会社に確認しましょう。(「平成25年マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の状況」によると、調査されたマンションのうち、89.0%が長期修繕計画を作成しているとのことです。)また、長期修繕計画が立てられている場合も、実際に計画通りに修繕されているか確認してください。

3-2.住宅性能表示制度で安心なマンションを選ぶ

2000年4月1日に施行された住宅性能表示制度は、良質な住宅を安心して取得できるようにするためにつくられた制度で、構造耐力、省エネルギー性、遮音性など、住宅の性能を明確にしています。

住宅性能表示制度では、「劣化対策等級」が設けられています。これは、建物の劣化が進まないように、どれほどの対策が取られたかのグレードを示すもので、コンクリートの質や配管構造までも分かるようになっています。

1~3等級まであり、3等級だと3世代が住める対策ができていることを示しています。

等級 基準
1 建築基準法に定める対策のみ(最低限)
2 50年~60年間は大規模改修不要(2世代)
3 75年~90年間は大規模改修不要(3世代)

平成26年度では、共同住宅の22.9%がこの住宅性能表示制度を利用しています。

一般社団法人住宅瀬能評価・表示協会によれば、そのうち、3等級は90.3%を占めていますので、その中から選ぶと、長く住めるはずです。

ちなみに、スケルトンインフィルの物件かどうかは、維持管理対策等級(共用配管)が等級3、更新対策(共用配管)が等級2か3になっていると、スケルトンインフィルだということが分かります。

住宅性能表示制度既存住宅
▲図面で審査する設計性能評価と、建てながらチェックしていく建設性能評価に分かれています。それに、既存住宅の性能評価もあります。

住宅性能評価を受けている物件が良いという方は、住宅性能評価書のある物件を探してみてください。(スーモでは、検索条件で住宅性能評価書の有無を選択できます。)

3-3.ホームインスペクションしてもらい、欠陥マンションを避ける

「専門家の意見がほしい」という方は、ホームインスペクターに依頼してみましょう。ホームインスペクターは、専門家の第三者の視点で、専有分だけではなく、共用部分のチェックもしてもらうことができます。

費用相場は5~10万円です。購入前なら、買付申込書を出してからホームインスペクションを依頼すると良いでしょう。(他の人に買われることがなくなりますし、キャンセルもできます)

購入後やすでに住んでいる方も、気になればチェックしてもらうと安心できるはずです。

home-inspection
日本ホームインスペクターズ協会HP

「プロに任せれば自分で調べなくても良い」とは思わないようにしましょう。話題になった横浜の「傾きマンション」も、住人が指摘して判明したものです。自分で住むわけですから、自分なりにチェックすることが大事なのです。

4.マンションの価値の推移

マンションの価値は、年が経つことに下落していきます。築20年頃までは、価格の下落幅は大きいですが、築20年を過ぎるとマンション価格は安定していきます。

資産価値から考えると、築20年のマンションがお買い得と言えます。

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▲2015年中古マンションの築年帯別平均価格。(出典元:東日本レインズ

<賃貸オーナーとして知っておくべき減価償却>

減価償却とは、建物や自動車など、時の経過により価値が減少する固定資産を取得した場合、耐用年数に応じて取得費用を年ごとに計上していく会計処理のことです。

例えば、軽自動車は耐用年数が4年ですが、120万円の軽自動車を購入した場合、120÷4=30万円を毎年の経費として計上できるのです。

これは、所得税(法人税)を減らせるメリットがあります。120万円は初年度払うだけで、毎年計上する30万円は実際にはかかりません。経費として計上することで所得を減らし、所得税(法人税)をおさえることができるわけです。

この減価償却は、事業用に購入された資産が対象で、私用で購入したものには適用されません。(プライベートで使うパソコンの減価償却を受けるということは、皆さんしませんよね?)

減価償却を受けるには、確定申告で申請する必要があります。計算方法など不安な方は、所定の税務署に相談に行きましょう。

5.最後に

マンションの耐用年数と寿命について見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造や鉄筋コンクリート(RC)造で造られたマンションの耐用年数は47年ですが、これはマンションの寿命ではありません。

マンションの寿命は、管理構造材料立地で大きく変わります。住宅性能表示制度で、75年~90年住めると認定されたマンションも出てきています。

気に入った中古マンションがあれば、管理状況をしっかりチェックしてください。住宅性能評価書のある建物を選べば、永く住むことができるはずです。

それに、実際に住むことになったら、管理組合に参加するなど、自分の資産となるマンションの管理に自覚的になることも大切です。

この記事が、皆様の安心なマンション生活につながりますよう、お役に立てば幸いです。

 

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