中古マンションの買い時はいつ?オリンピック後は安くなる?


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これからマンションを購入しようと考えている方にとっては、「買い時」も気になる要素のひとつではないでしょうか。

価格高騰によって売れないマンションが増えたり、消費税増税や東京オリンピックの影響で、将来的には価格が下落するとも言われていますね。
一方、低金利が続く中、いずれは金利が上がるから今買った方がいい、という意見を述べる専門家もいます。

いったい、いつ購入するのが正解なのでしょうか? あなたにとってベストな「買い時」を考えるためのヒントをご紹介します。

2015/9/16初出⇒2019/10/10更新

マンションの買い時ってあるの?

マンションの買い時を決めるファクターは2つ。
ひとつは金利の高低や増税といった社会・経済情勢、もうひとつがあなたやご家族のライフステージや人生設計です。

投資用として購入するのであれば、購入価格や売却価格が重要になるので、社会や経済の状況を見て、買い時・売り時を判断することが必要でしょう。
しかし、マイホームとして購入するなら話は別。お金のこと以外にも、あなた、あるいはご家族の生活が、購入の時期や規模、立地に大きく影響するからです。

実際に住宅を購入した人の多くが、結婚や出産、子どもの成長、あるいは老後の生活などを住宅取得の動機に挙げており、ライフステージと住宅購入が密接な関係にあることがわかります。

住宅金融支援機構「2018年度民間住宅ローン利用者の実態調査【民間住宅ローン利用予定者編】(第2回)」

出典:住宅金融支援機構「2018年度民間住宅ローン利用者の実態調査【民間住宅ローン利用予定者編】(第2回)」(https://www.jhf.go.jp/files/400350239.pdf

ライフステージの変化は、金利の変動や景気の動向とは関係なくやってきます。
価格が安くなるのを待っていては、新しいライフステージに入るタイミングを逃してしまうことだって十分にあり得ます。
中古マンションは新築と異なり、同じ物件が再度市場に流通する可能性も低いので、あなたの希望に合った物件を、価格が下がったタイミングで手に入れられるとも限りません。

賃貸住宅市場は、4月からの新生活に向けて、1月から3月に活発化します。中古マンションも、賃貸市場ほどではないにせよ、取引が活発化する季節。
あなたがお子さんの入学に合わせて住宅購入を検討しているなら、周りにもそんな人がたくさんいるでしょう。
当然、競争率も高まります。
焦って割高な物件を掴んでしまうのも考えものですが、周辺相場より極端に高価でなければ、購入を検討してもいいでしょう。

結局のところ、中古マンションの買い時とは、「あなたやご家族にとって、マイホームが必要な時期」なのです。

ローンを組むにもタイミングがある

また、ローンを返済していくことも考えなくてはいけません。

35年ローンを組める年齢の上限は、原則として44歳。80歳までに完済することを融資の条件にしている金融機関が多いためです。
会社勤めであれば60歳から65歳で定年になります。やはり、安定した収入のあるうちにローンを返し終えるのが理想ですし、歳を取ると、融資を受けるのに必要な団体信用生命保険(団信)にも入りにくくなる、つまりローンが組みにくくなったりもします。

ですから、マイホームとしてマンションを購入するなら、ライフステージの変化に合わせて、可能な限り若いうちに購入するのがベターだと言っても過言ではありません。

2019年現在のマンション市場

とはいえ、今の相場や今後の予測も気になるところですよね。

東日本レインズのデータによると、2019年8月の時点で、中古マンションの成約㎡単価は53.88万円。2018年の8月に比べて3.4%上昇し、7カ月連続で前年の水準を上回りました。前月比でも0.7%の上昇です。
新たにレインズへと登録された物件の価格も、1㎡当たり57.18万円で、横ばいに近い水準とは言え、1年以上上昇傾向が続いています。

(公財)東日本不動産流通機構「月例速報 MarketWatch サマリーレポート2019 年 8月度」

出典:(公財)東日本不動産流通機構「月例速報 MarketWatch サマリーレポート2019 年 8月度」 (http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_201908_summary.pdf

成約件数、つまり購入へと至った物件の数も、都県によっては前年より2割以上多くなっており、中古マンションを買う人が増えていることがわかります。

出典:(公財)東日本不動産流通機構「月例速報 MarketWatch サマリーレポート2019 年 8月度」

出典:(公財)東日本不動産流通機構「月例速報 MarketWatch サマリーレポート2019 年 8月度」 (http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_201908_summary.pdf

新築価格の高騰で中古の需要が増加

都市圏、特に首都圏で中古マンションの価格が上昇しているのは、新築マンションの市場動向が影響しています。

新築マンションは、価格が上昇し続けています。
首都圏で2019年8月に発売されたマンションの平均価格は、1戸当たり6405万円・1㎡当たり89.5万円。前年同月比で戸当たり1045万円、㎡単価は10.7万円のアップです(不動産経済研究所調べ)。

2020年の東京オリンピックに向けた工事ラッシュの影響で資材費や人件費が高騰しているうえ、土地の値段も上昇中。
土地の値段を決める基準となる路線価は、2019年の全国平均は前年から1.3%アップ。1992年以降、初めて4年連続で上昇となったうえ、上昇率も昨年の0.7%から倍近くになっています。

結果的に、新築マンションは高価すぎて手が届きにくい存在に。
消費税増税時には、以前の税率が適用されるうちに住宅を購入する人が増える、いわゆる駆け込み需要が起こるのが常でしたが、10%への増税では、国が減税制度の拡充や補助金などの措置を講じたためか、大きな需要の変動も起こりませんでした。

そもそも、中古住宅は個人間売買であれば消費税は非課税です。
不動産会社に支払う仲介手数料、あるいは購入後にリフォーム・リノベーションを行うなら、その費用も課税対象ですが、新築に比べると増税の影響は限定的。

こうした状況から、新築よりも手ごろな価格の中古マンションを選ぶ人が増え、価格も上昇傾向にあるのです。

どうなる?2020年以降のマンション市場

マンションを買うのはもうしばらく先、という方にとっては、今後の市場動向も気になるところ。
2020年の東京オリンピックが終わったら、マンションの価格は下落する――そんな意見も巷では聞かれますが、実際はどうなるのでしょうか?

マンション価格が下落する説の根拠になっているのは、「人口減少」「オリンピック関連の工事ラッシュが終わる」「外国人投資家が投資用の物件を手放す」の3つ。

東京都の人口は、全体では2025年、区部では2030年をピークに減少に転じると予測されています。
人口が減少すれば住宅の需要も減るので、住宅が余るようになり、市場での価格も安くなる、というもの。少子高齢化が進む日本全体でも、似たような傾向になっていくと考えてもいいでしょう。

ただし、東京に限っては、単身世帯や夫婦のみの世帯が増え、人口は減るものの世帯数は増えるとも言われています。

東京都の統計「東京都区市町村別人口の予測」

出典:東京都の統計「東京都区市町村別人口の予測」 (http://www.toukei.metro.tokyo.jp/kyosoku/ky-index.htm

オリンピック関連の工事が終われば、今起こっているような資材・人件費の高騰は収まり、確かに価格にも影響するでしょう。
しかし、建設業界にとっては、オリンピックまでということはわかりきったこと。マンションの価格が大きく変動するほど、建築費が変化することは考えにくいと見ることもできます。

東京オリンピックの開催が決定したのは2013年。このタイミングで投資用にマンションを購入した人は、2019年から売却時の所得が、短期譲渡所得から長期譲渡所得に切り替わります。これによって所得税率が30%から15%になるため、価格も上昇しているオリンピック前の今、利益を確定すべく売却に動く人が増える可能性があるのです。
(一方、東京は他国に比べ値上がり率が低いため、外国人投資家は賃料収入を得、長期的に投資額を回収しようと考える人が多い、という指摘もあります)

いつまで続く?低金利政策

ローンを組むときに気になる金利。日本銀行の低金利政策のおかげで、住宅ローンの金利も、多少上昇した時期もあったとはいえ、低い水準が続いています。

2%の物価目標は、依然として達成されておらず、日銀の黒田東彦総裁も今年4月、目標の実現に向けて強力な金融緩和策を取る方針を示しています。
さらに9月の金融政策決定会合では、長短金利操作と、今の低金利を「少なくとも2020年春まで」維持することを確認しました。当面は低金利の状態が続きそうです。

住宅金融支援機構「【フラット35】借入金利の推移」

出典:住宅金融支援機構「【フラット35】借入金利の推移」 (https://www.flat35.com/files/400343898.pdf

今狙うなら「築20年」を目安に

社会や経済の情勢は絶えず変わるもの。将来の予測も、あくまで予測なので、これまで紹介した説の通りになるとも言い切れません。
そこで、購入時の経済動向に左右されない中古マンション選びのポイントをひとつお伝えしましょう。

そのポイントとは、ずばり築年数。
具体的には「築20年」以上の物件がおすすめです。

第一の理由は、マンションの価格は築20年を境に大きく変動することがなくなるから。
新築から20年までは、値段が下がる一方ですが、20~25年で底値になるのが一般的です。要するに、今買っても、来年まで待っても、さほど値段は変わらないと予想できる物件なのです。

第二に、1981年6月以降に建築確認を受けたマンションであれば、新耐震基準にも適合しています。2019年現在、築37~38年以内の物件は、いずれも新耐震です。
築年数の古いマンションは耐震性を不安視する方も多いですが、じつは築20年どころか、築30年を超えるものでも、現行の耐震基準を満たしているのです。

 

住宅は非常に高価な買い物ですから、少しでもお得に買いたいという気持ちもよくわかります。
しかし、目先の相場や金利動向に捉われすぎると、理想の住まいと出会えるチャンスが減ってしまうかもしれません。自分の人生や、ご家族のこともしっかり考えて、素敵な住まいを見つけてください。

 

【記事監修】三浦 英樹(ひかリノベ代表取締役)

ひかリノベ代表取締役 三浦 英樹

ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士。中古不動産購入からリノベーションの設計・施工、インテリアコーディネートまでワンストップで理想の住まいを提供する『ひかリノベ』代表取締役。「立地や景観、環境のよい場所の中古住宅の購入と同時にリノベーションを施すことで、自分らしい暮らしをリーズナブルに取得することが可能となります。住宅ローンの返済に縛られることのない、豊かなライフプランの実現を、家探し、家づくりを通じてサポートいたします」。

 

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