中古マンションの安心は買える!インスペクション徹底ガイド

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マイホームとして中古マンションを選ぶとき、気になるマンションの性能や安全性。
マイホームの購入は、人生でもっとも大きな買い物といわれます。 

「ずっと住む家だからこそ、安心・安全な物件を選びたい!」

そんな願いを叶えるための強~い味方・インスペクション!
ストック住宅の活用を目指す政府の後押しもあり、近年とくに注目が集まっていますね。 

「でも、中古マンションのインスペクションって具体的に何をするの?」 

そんな疑問をお持ちの方! この記事は「インスペクションで何がわかるのか」「どのタイミングでインスペクションしたらいいか」「インスペクターはどのように選んだらいいか」……といった、インスペクションの基本を徹底解説します!
後悔しないマイホーム購入のために、この記事をぜひお役立てください! 

1.そもそも、インスペクションって何のこと?

まずは「インスペクション」とは何なのか、ことばの意味をはっきりさせましょう。
「インスペクションは何のためにおこなうのか?」「インスペクションすることで、何の役に立つのか?」について、まとめていきます。

1-1.「Inspection」と「インスペクション」

「Inspection」とはもともと点検とか検査とかいう意味で、英語圏ではアパートやシェアハウスの内覧を「Inspection」ということもあるようです。
日本でいう「インスペクション」とは、住宅の性能や、劣化・欠陥がないか調べること。
「ホームインスペクション」「住宅診断」という言い方をすることもありますね。

「インスペクション」は、中古住宅の流通がさかんな欧米では一般的ですが、日本ではまだ普及しだして間がありません。
従来、日本は新築のニーズが高いのですが、近年、空き家の増加や新築を建てられる土地が限られてきていることから、「安価で好立地な中古住宅を購入したい」という人が増えています。
中古住宅は新築時の品質や性能の違いに加えて、その後の維持管理や経年劣化によって物件ごとの品質に差があるので、売買時点の物件の状態を把握できる「インスペクション」がいま、必要とされている……というわけです。

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2013年、国交省は≪既存住宅インスペクションガイドライン≫を公表し、検査方法やチェックすべき項目を示しました。
また、インスペクションをおこなう専門家(インスペクター)は現在いくつかの民間資格がありますが、2018年(予定)の宅建業法改正により、≪既存住宅状況調査技術者≫が国家資格となります。

1-2.中古マンションのインスペクションは、どんなメリットがあるの?

中古マンションのインスペクションは住戸内だけでなく、マンションの共用部分や建物の構造、管理状態、周辺環境などを総合的に調べることによって「物件の本当の価値」を知ることができます。

中古マンションの売買に際してインスペクションをおこなうことで、買主にとって次の4つのメリットがあります。

買主のメリット

  • 買うべきか、やめるべきかを考える手がかりとなる
  • いつ・どこに・いくらくらい費用をかけてメンテナンスすればいいのかがわかる
  • もし物件の瑕疵が見つかったら、売主に対応を求めることができる
  • インスペクションをおこなって≪既存住宅売買瑕疵保険≫に加入するか、≪耐震基準適合証明書≫を取得すれば、築25年以上の物件でも住宅ローン控除を受けられる

また、売主にとっても次の2つのメリットがあります。

売主のメリット

  • インスペクション済み物件として、買主に安心感をアピールできる
  • 建物の瑕疵について、買主とのトラブルを未然に防ぐ
  • もし物件の瑕疵が見つかったら、売主に対応を求めることができる(インスペクションをおこなわずにマンションを売却後、瑕疵が見つかり、買主に「意図的に隠していたのではないか」と疑われるケースは少なくない)

さらに、インスペクションはマンション売買時に限らず、リフォーム・リノベーションをおこなう際にも、修繕すべき箇所を洗い出したり、費用の目安をつけたりするのに役立ちます。

2.インスペクションはいつ・どうやって「診断」するの?

このように、中古マンションの安心・安全な取引に役立つインスペクション。
それでは実際にインスペクションをおこなうのはいつのタイミングで、どのような検査をおこなうのか? 具体的なインスペクション方法について、みていきましょう。

2-1.インスペクションをおこなうベスト・タイミング!

中古マンションのインスペクションをおこなうタイミングは、「売買契約をむすぶ前」が理想的です。
もし物件の性能やコンディションに問題が見つかった場合でも、

  • 購入を見送る
  • 「売主が修繕してくれたら購入する」と条件をつける
  • 「修繕費用分を値引きして欲しい」と価格交渉をする

といった対応が可能だからです。
購入したい物件が見つかったら、すぐ仲介業者に「インスペクションをおこなって決めたい」と伝え、インスペクションの手配をしましょう。
(のんびりしていると他の買い手に決まってしまうかもしれません!)

もっとも、契約・引き渡しが済んでしまったあとでも、売主には瑕疵担保責任があり、雨漏りやシロアリ被害など物件の隠れた瑕疵が見つかれば、補修を求めることができます。
(ただし、売主が業者ではなく個人で、「瑕疵担保責任を負わない」と特約をつけて契約した場合は、修繕を求めることができません)
また、物件の購入後にリフォーム・リノベーションをおこなう場合、プランニングや費用の目安をつけるうえでも役立つので、「インスペクションは必ず契約前におこなわなければ意味がない」というわけではありません。

最近はあらかじめインスペクションを実施し、その結果を公表したうえで販売している「インスペクション済み物件」も増えてきました。
2018年(予定)宅建業法が改正され、物件の売買に際して「インスペクション済みかどうか」「インスペクション済みの場合、その結果」を買主に説明することが義務づけられます。

2-2.中古マンション「専有部分」はここを見る!

中古マンションは住戸内(専有部分)と住戸外(共用部分)に分けられます。
このうち専用部分は目視と機材(水平・垂直を測るオートレーザー、スケール、鉄筋探知機等)を用いた計測・設備機器の作動などにより、以下のポイントをチェックします。

    住戸内表面の状態

    • 壁・床・天井の割れ、剥がれ、かび
    • 柱のゆがみ、傾き
    • 床のきしみ、傾き
    • 床下・天井裏の損壊、腐食
    • 鉄筋・鉄骨の露出
    • 雨漏り
    • 建具の開閉
    設備

    • 給排水管の詰まり、漏水、錆び
    • 給湯器の動作
    • 換気扇の動作・給排気量・ダクト接続
    • 火災報知器の動作
    性能

    • 防音、断熱性能(窓はペアガラスか、壁は断熱材が入っているか等)

浴室カビ
▲浴室ドアのカビ

床下・天井裏は点検口を開けて内部を確認します。
したがって居住中物件の場合、点検口の位置によっては家具や荷物の移動が必要な場合があるため、売主・仲介業者の立ち合いが必要です。

点検口
▲洗面所の床下点検口

2-3.中古マンション「共用部分」はここを見る!

共用部分は他の住民の迷惑にならないよう、目視を中心に以下のポイントをチェックします。

    共用部分表面の状態

    • 外壁・屋根・外構・バルコニー等の割れ・剥がれ・水染み・白華現象(コンクリートの亀裂から雨水などが染み込み、石灰成分が溶け出したもの。亀裂が奥深くまで信仰していると、躯体の鉄筋が腐食している場合もある)
    • 床面・階段の勾配不良・浮き・ひび割れ
    • 手すりの支持部材の腐食
    • 鉄筋・鉄骨の露出
    • 雨漏り
    共用設備

    • 窓ガラスの破損・サッシの水切り・シーリングの亀裂
    • 各戸の配管配線貫通部の異状・水漏れ
    • 窓や扉の防犯性・隣戸や外部からの侵入ルート
    建物の構造・仕様

    • 建物の構造・築年数
    物件の管理

    • 共用廊下・エントランス・ゴミ捨て場等の使用状況
    • 修繕履歴・修繕計画・管理費および積立金の残高
    周辺環境

    • 周辺地域の治安・防災
    • 騒音・異臭

壁ヒビ
▲外壁コンクリートのひび割れ

中古マンションのインスペクションは、共用部分の破壊をともなう検査が実施できません。
そのため、建物の構造や耐震性については、記録やデータから判断することになります。
そこで、以下の資料が必要となります。仲介業者を通じて売主・管理組合から(できる範囲で)揃えましょう。

必要書類

  • 現地案内図
  • 設計図書(建物配置図・平面図・立面図・断面図・矩計図・設備表・仕上げ表)
  • 建築確認申請書・検査済証
  • 地盤調査報告書
  • 管理規約
  • 長期修繕計画
  • 分譲時パンフレット
  • 販売チラシ

必要書類
▲平面図・管理規約などの資料もチェック

3.インスペクションを依頼するポイント

インスペクションの具体的な方法がわかったところで、実際に依頼するとき注意すべきポイントについてみていきましょう。
「費用・時間はどのくらいかかるのか?」「信頼できる業者はどうやって選べばいいか?」について、まとめていきます。

3-1.中古マンションのインスペクションにかかる費用と時間

中古マンションのインスペクションにかかる費用は、業者や検査の範囲にもよりますが、およそ5~8万円。時間は2~3時間かかります。
調査結果はその場でわかります。報告書を発行する場合、数日~1週間程度かかります。

また、調査は現場の目視や計測だけでなく、書類のチェックもおこないます。
2章でみたようにあらかじめ必要書類をそろえる必要があるので、その準備にかかる時間も考えてスケジューリングしましょう。

3-2.インスペクションは誰に頼んだらいい?

インスペクションは公平・中立の立場から客観的に物件の評価をおこなうことに価値があるので、仲介業者やリフォーム業者といった利害関係者によらず、第三者がおこなうのが望ましいのです。

また、中古住宅のインスペクションをおこなう専門家(インスペクター)は現在いくつかの民間資格がありますが、2018年(予定)の宅建業法改正により、≪既存住宅状況調査技術者≫が国家資格となります。
≪既存住宅状況調査技術者≫は、「どの程度の調査が必要か」や調査方法等について政府登録の講習を受けた建築士(一級、二級、土木)に認められる資格です。
≪既存住宅状況調査技術者≫認定講習は法改正に先立ち、2017年2月よりスタートしています。

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既存住宅状況調査技術者講習制度の概要(国交省)

なお、一口に「インスペクター」といっても木造戸建住宅に詳しいだとか、新築分譲のマンションの経験が豊富だとかいうように、得意分野が異なります。
インスペクションを依頼する際は、担当者の実績・経験を確認しましょう。
担当者の人柄も重要です。信頼関係がなければ、調査してもらっても安心できませんね。
専門用語を使わないわかりやすい表現でていねいに説明してくれるか、質問にきちんと答えてくれるか、事前の問合せで確認しましょう。

4.インスペクションで物件の瑕疵が見つかったら……?

インスペクションの結果、物件の欠陥や不具合が発見された場合、どういった対応が考えられるでしょうか?
契約・引き渡し前にインスペクションをおこない、欠陥や不具合が発見された場合、

  • 購入を見送る
  • 「売主が修繕してくれたら購入する」と条件をつける
  • 「修繕費用分を値引きして欲しい」と価格交渉をする

といった対応が考えられます。

すでに契約をむすび、引き渡しも済んでから「隠れた瑕疵」が発見された場合、買主は売主に損害賠償・補修の請求をするか、あるいは契約を解除できます(売主の瑕疵担保責任)
ただし、すべての欠陥・不具合が「隠れた瑕疵」とみとめられるわけではありません。

  • 雨漏り
  • シロアリ
  • 構造上主要な部分の瑕疵
  • 給排水設備の不良

というように、通常引き渡し前に気づくことが難しく、そのままでは住み続けることができないような重大な欠陥・不具合をいいます。
買主が売主の瑕疵担保責任を追及できるのは、売主が不動産業者の場合、契約をむすんでから2年間です。
しかし売主が個人の場合、瑕疵担保責任は免責としたり、責任を負う「瑕疵」の範囲や期間を制限したりする特約をむすぶことができます。契約書をよく確認しましょう。

契約書
▲契約書・重要事項説明書は内容をよく確認して

なお、マンション共用部分の欠陥・不具合については、管理組合が対応します。
欠陥・不具合の内容によっては追加調査をおこなったり、大規模な補修が必要であったりと、すぐに対応するのが難しい場合もあります。修繕費用が足りず、多額の一時金がもとめられるケースも……。

契約前にインスペクションをおこなうことで、物件の瑕疵について、あとになって売主とトラブルになったり、管理組合が対応してくれなかったりといったリスクを軽減することができますね。

5.中古マンションのあんしん保証!≪既存住宅売買瑕疵保険≫

売主の立場としては、瑕疵担保責任によって売却後の物件の瑕疵補修を負担することはなるべく避けたいもの。補修をめぐって買主・売主がトラブルとなるケースも、少なくありません。

そこで、2010年から≪既存住宅売買瑕疵保険≫制度が導入されました。
≪既存住宅売買瑕疵保険≫は、国交省指定の保険法人によって、引き渡し後に発見された瑕疵の補修費用が保証される保険制度。
対象となる住宅はインスペクションをおこない、一定の基準を満たす必要があります。

JIO
JIOの既存住宅かし保険

売主が不動産業者の場合(中古住宅を買い取った不動産業者が、一般消費者向けに再販するケース)売主業者が保険法人に保険加入を申し込みます。
申込を受けた保険法人は住宅を検査し、合格すれば≪既存住宅売買瑕疵保険≫対象住宅となります。

売主が個人の場合、まず売主・買主のいずれかがインスペクション業者に検査・保証を依頼します。
依頼を受けたインスペクション業者は住宅を検査し、保険法人に保険加入を申し込みます。なお保険加入を申し込めるのは、あらかじめ保険法人の登録を受けた業者に限られます。
申込を受けた保険法人はあらためて住宅を検査し、合格すれば≪既存住宅売買瑕疵保険≫対象住宅となります。

保険料は保険法人や保証内容・期間によって異なりますが、検査込みで5~10万円
保険料を直接支払うのは不動産業者(売主が不動産業者の場合)もしくはインスペクション業者(売主が個人の場合)ですが、実際に誰が負担するかは当事者間で話し合って決めます。

≪既存住宅売買瑕疵保険≫は、買主にとっても売主にとってもメリットがある制度です。

    買主のメリット

    • インスペクション済み物件として、安心して購入できる
    • もしあとで瑕疵が見つかっても、補修が保証される
    • 築25年以上の物件でも、≪既存住宅売買瑕疵保険≫に加入すれば住宅ローン控除を受けられる
    売主のメリット

    • 売却後の瑕疵補修の負担から解放される
    • インスペクション済み物件として売り出せる

通常のインスペクション費用が5~8万円ですから、保険料を負担しても利用するメリットは大きいといえます。
買主・売主に限らず「既存住宅売買瑕疵保険を利用できないか」と仲介業者に相談してみることをおすすめします。

 

以上のように、インスペクションについてみてきましたが、いかがでしたでしょうか?

中古マンションの性能や劣化・欠陥がないか調べることで、「物件の本当の価値」がわかるインスペクション。
中古マンション需要の高まりとともに、今後ますます不動産取引において欠かせないものとなっていくに違いありません。

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