2020年の中古マンション相場はどうなる?


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中古マンションには、定価がありません。新築のマンションなら、チラシ等に掲載されている価格を比べて判断することもできますが、売主がそれぞれ価格を決める中古マンションの場合、値段に比べお得な物件なのか、割高なのか判断しづらい――そんな風に感じる方も多いのでは?

損をしないためには、「相場」を知ることが大切。
2020年はオリンピックの影響で不動産価格が大きく動くと言われていますが、巷で噂されているように、値下がりは起きるのでしょうか。

今回は、データをもとに2020年の市況を分析。また刻々と変わるマンション相場の、最新情報を手に入れられるWebサイトと、その見方をお伝えします。

2015/7/2初出⇒2019/11/15更新

2020年のマンション市場はどうなる?

近年、首都圏ではマンションの価格が上昇傾向にあります。

リーマンショック以降の数年間、マンション価格は下がり続けていましたが、2013年から2014年ごろにかけて上昇に転じています。
新築は2015年に5000万円台を突破し、2018年の平均は5592万円。中古マンションも、新築の価格上昇に伴って値上がりが続いています。

東京カンテイ「首都圏 新築マンション一戸平均価格は前年比+0.9%の5,592万円 坪単価は+0.6%で291.6万円」

出典:東京カンテイ「首都圏 新築マンション一戸平均価格は前年比+0.9%の5,592万円 坪単価は+0.6%で291.6万円」 (https://www.kantei.ne.jp/report/98hakusyo-syutoM.pdf

一方、「2020年、東京オリンピックが終わると、マンションの価格は一気に下落する」という声もしばしば聞かれますね。
価格下落説の根拠になっているのは、主に次のような要因です。

  • 人口が減少する
  • オリンピック関連の工事ラッシュが終わる

人口が減少する

人口減少によって住宅の需要が少なくなり、住宅が余って価格も下がるという説。少子高齢化が進む日本においては、全ての都道府県で同じような傾向になっていくと考えられます。

東京都では、23区では2030年、都全体では2025年をピークとして減っていくと予測されています。

出典:東京都の統計「東京都区市町村別人口の予測」

出典:東京都の統計「東京都区市町村別人口の予測」 (http://www.toukei.metro.tokyo.jp/kyosoku/ky17rf0000.pdf

ただし、再開発が進む湾岸エリアや、都心部は、今後もしばらくは人口が増加する見込みです。千代田区、中央区、港区に至っては、20年間は人口増加が続くと言われています。

出典:東京都の統計「東京都区市町村別人口の予測」

出典:東京都の統計「東京都区市町村別人口の予測」 (http://www.toukei.metro.tokyo.jp/kyosoku/ky17rf0000.pdf

さらに、単身世帯や夫婦のみの世帯が増え、世帯数は増えるとも言われています。

オリンピック関連の工事ラッシュが終わる

オリンピックに向け、建設業界は大忙しですが、オリンピックが終われば工事ラッシュもひと段落し、資材・人件費の高騰も治まると見られます。
しかし、オリンピック後に建設需要が減ることは、誰でも予測がつきます。マンションの価格が大きく変動するほど、工事費や資材費が変化することは考えにくいとも言えます。

「値下がりを待つ」にはリスクも

将来のことを完全に予測するのは難しいですが、現在、マンション価格が高止まりしているのは事実。「もう少し安くなってから購入しようかな」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、値下がりを待つことにも、いくつかリスクや不安要素はあります。

ひとつ目は、住宅ローンの金利。
日本銀行の低金利政策のおかげで、住宅ローンの金利は、低い水準が続いており、2%の物価目標は、依然として達成されていないため、当面は低金利が続きそうな状況です。
しかし、いつまでも低金利が続く保証はありません。現在の金利を前提にして資金計画を立てていれば、金利上昇によって計画が狂ってしまうかもしれません。

さらに、歳を取るほどローンも組みにくくなります。35年ローンが組める上限年齢は44歳(80歳までに完済)ですから、あなたが40歳前後の場合、ぎりぎりのタイミングになってしまう可能性も。

購入までに時間がかかれば、その間の住居費も必要です。賃貸に住んでいれば、当然ながら家賃を払わなくてはいけませんよね。待っている時間が長いほど、家賃の総額は増え続ける一方です。

注意すべきは「今の相場」

忘れてはならないのが、「中古マンションは一点もの」ということです。
希望に合った物件を見つけたとしても、値下がりを待っている間に買われたら、二度と巡り合わない可能性は圧倒的に高いのです。

市況や相場の将来予測ばかりに気を取られていると、あなたやご家族の人生におけるベストタイミングを逃すことにもなりかねません。

もしあなた、あるいはご家族にとってマンションを購入すべきタイミングであれば、「今の相場」と比べて安いのか高いのかを見極めたうえで、購入を検討することをおすすめします。

中古マンションの価格の成り立ち

中古マンションの販売価格を決めるのは売主です。
売り出す際、たいていは不動産会社が「この物件は○○万円ぐらいが適正な価格です」と査定を行い、たとえば「早く売ってしまいたいので安くしたい」とか、「ちょっと高い値段で売りたい」など、売主の要望も加味したうえで、最終的な値段が決まります。

良い物件を安く買えればラッキーですが、割高な物件を選んでしまったら…?
価格が高い分、住宅ローンの負担は増えますし、もしかすると不満も出てくるかもしれません。
お買い得なのか、割高なのかを判断することは、その物件の市場価値を見極めることでもあります。

マンションの市場価値を決める主な要素は、「立地」「築年数」「広さ」の3つ。

新築なら間取りや内装、設備のグレードも影響しますが、中古であればライフスタイルや好みに合わせてリフォーム・リノベーションすることが前提なケースも多いので、変えようがない立地、築年数、広さが物件の価値を決める、といっても過言ではないでしょう。

相場は販売価格・成約価格+市況で決まる

市場価値は価格に直結しますから、同じような条件のマンションを比較すれば適正な価格、つまり相場がわかります。
それには、同じエリアで、同じぐらいの築年数、面積の物件がいくらで売り出されていて、実際はいくらで売れた(成約した)のか知る必要があります。

価格といっても、ひとつだけ注意してほしいことがあります。それは、販売価格と成約価格が必ずしも一致しないことです。
なぜかというと、中古マンションは、購入時の価格交渉が一般的だから。値引きが行われれば、販売価格より成約価格が安くなるのは言うまでもありませんよね。

また、相場は不変ではなく、世の中の状況によって刻々と変わっていきます。

野菜や魚は、旬の季節には安くなりますし、収穫量が少ないときは値上がりしますね。マンションも同じで、鉄道の駅ができて交通の便が良くなれば、立地上の価値も上昇します。
景気が良くなれば、不動産も含めて取引が活発になって値上がりしますし、逆に経済状況が低調な時は値下がりもします。

そのため、市場はどんな状況にあって、相場がどのように変化しているかを理解すれば、今後の予測も立てやすくなるのです。

相場の調べ方①販売価格を調べる

まずは、あなたが住みたいと思うエリアの、平均的な販売価格を調べることから始めましょう。

ひかリノベでは、市区町村や沿線ごとに物件を探せるWeb物件検索システムをご用意しています。
もちろん立地以外に、専有面積・駅までの時間・築年数も指定しての検索もOK。不動産会社を何社も回ったり、複数のサイトを見比べる必要はありません。

「○○線の××駅から徒歩15分以内」「築20年以内」「広さは70㎡ぐらい」など、ご希望の条件を入力して検索してみてください。一覧画面で基本的な物件の情報と、販売価格が確認できます。

希望に合った物件の平均的な値段も計算できますし、「徒歩10分を超えると〇円ぐらい安くなる」や「築10年までの物件は平均より高め」などということもすぐわかりますね。

相場の調べ方②成約価格を調べる

販売価格の相場がわかったら、次は成約価格の相場を調べましょう。
実は、成約価格も「レインズマーケットインフォメーション」「土地情報システム」を使えば、誰でも簡単に調べることができるのです。

レインズ(REINS)マーケットインフォメーション

レインズは、国土交通省の管轄の下、公益財団法人不動産流通機構が運営している不動産取引の情報を提供するサイト。
先ほどと同じようにエリアや駅までの時間、築年数、専有面積を入力して検索してみてください。直近1年間の取引事例から、1㎡当たりの単価がわかります。

希望の面積を掛ければ、おおよその成約価格が算出できますね。
1㎡当たり50万円だとすると、専有面積70㎡の物件は、50万円×70㎡=3500万円程度が、成約価格の相場ということになります。

土地総合情報システム

国土交通省が、取引価格の情報を提供したり、地価を公示するサイトです。
エリアで検索すると、駅までの時間や築年数、面積などの条件と、過去5年間の成約価格が表示されます。

検索結果を並べ替えられるのが、このサイトのメリット。
専有面積が広い順で見てみましょう。同じぐらいの面積で、駅から5分なら○○万円、10分になると××万円、と比較するとわかりやすいかも。

相場の調べ方③マンション市場・市況を調べる

最後に、「東京カンテイ」「レインズデータライブラリー」「不動産流通推進センター」の各サイトを見て、市況をチェックしておきましょう。

東京カンテイ 市況レポート

市況を専門家が調査、分析したレポートから、70㎡換算の価格推移、価格の上がり下がりを天気図で表した価格天気図など、プロのみならず、マイホームを探している人にも役立つ、さまざまなコンテンツが揃っています。

レインズ データライブラリー

東日本の市場動向や価格推移をチェックできるサイト。毎月の市況分析レポート(マーケットウォッチ)もわかりやすくまとまっているのでおすすめ。中部近畿西日本と、地域別のサイトもあります。

公益財団法人不動産流通推進センター

レインズを運営する不動産流通センターは、レインズのデータを分析してサイト上に掲載しています。価格の推移もグラフ化されていて一目でわかるので、データライブラリーと合わせてチェックしておきましょう。

終わりに

自宅の購入は不動産投資と異なり、短期的な損得よりも、「必要なときに、適切な価格で購入する」ことが重要です。
マイホームは生活の場であり、売ったり貸したりして利益を得ることが目的ではないからです。
買いたいと思う理由が出来たとき、「もっと安くなるかもしれないから」といってタイミングを逃してしまうようでは本末転倒です。

一方で、現在の相場からかけ離れた価格の物件を掴んでしまうのは、やはり勿体ない……。
今回ご紹介したWebサイトなどを通じて、相場の「いま」を把握することで、「高すぎる物件を買ってしまったのでは……」という漠然とした不安を、取り除くことができるのではないでしょうか。
大きな買い物ですから、経済的にも、精神的にも、不安のない状態で決断できることが大切ですね。

【記事監修】櫨元宏(宅地建物取引士)

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宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザーの有資格者。中古リノベから注文住宅まで、13年間におよぶ建築業界での営業経験をもつ。プライベートでは料理をこよなく愛する一面も(クックパッドにてレシピ公開中!)「食と住は生活の“根っこ”だと思います。キッチンへのこだわりを口にされるお客様は非常に多いです。一方で水廻りのリフォームは、物件によって制約も生じやすい部分。知識と経験をもとに『リノベ向き物件』をご紹介します」

 

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