頭金なし・自己資金0円でもOK!?中古マンション購入の新常識


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かつてマイホームを買うときは、物件価格の2割程度の頭金を用意するのが常識でした。
しかしいまや銀行の規約も変わり、頭金ゼロ円でも住宅ローンが組める時代です。
さらに諸費用までローンで借りられる銀行も多くなり、自己資金無しで家を買おうという方も珍しくなくなりました。

とはいえ中古マンション取引においては、契約時に手付金を預けるのが慣例となっており、けっきょくいくら現金を用意したら良いのか――と迷われる方も多いのではないでしょうか。

本日はとくに中古マンション購入をお考えの方向けに、自己資金はいくら必要か。またフルローンを組むことの是非についてもお話します。

2018/5/15初出→2018/12/23更新

1.手付金・頭金・諸費用

『自己資金』とは融資を待たない、手持ちの現金の総称です。
資金源はご自分の貯金はもちろん、親からの援助というケースも考えられますね。
中古マンションの購入にあたって自己資金で用意すべき費用は、手付金・頭金・諸費用の3つです。

①手付金

手付金とは、決済前(一般的には契約のとき)に売主に預けるお金のこと。
金額に決まりはありませんが物件価格の1割程度、もしくはキリ良く100万円とすることが多いです。

手付金は、契約から決済・引き渡しまでに1ヶ月間ほどタイムラグが空くので、その間にもしも契約がキャンセルとなったときに、キャンセル料となるものです(手付解除
買主さま側からのキャンセル時には、売主に預けていた手付金をそのまま渡します。
売主さま側からのキャンセル時には、買主に手付金を返還し、さらに同額の現金を払います。つまり手付金の倍額を渡すわけです。

滞りなく引き渡しまで進んだ場合は、手付金は決済時に物件の購入代金に組み込まれます。つまり頭金の一部になるわけです。

②頭金

頭金とは、物件の購入代金のうち、ローンを使わず現金で支払う分のこと。「手付金+α」ということになります。

かつて頭金は、少なくとも物件価格の20%を用意するのが常識でした。その理由は、当時は多くの銀行が「物件価格の80%までしか融資しない」と規定していたためです(融資率)
しかし、現在では融資率80%を条件としている銀行はほとんどなくなりました。
ですから、いまは手付金相当額を用意すればOKです。

より高額の頭金を入れる場合の支払い方法は、手付金に当たる分は契約日に現金で預け、残りの分は決済時に入金します。

③諸費用

中古マンションの購入にあたっては、物件代金のほか、契約や融資・火災保険加入といった諸手続きにも費用が掛かります。
金額は物件価格×8~10%(新築は3~5%と、ややお安め)
支払い方法は、決済時にそれぞれの業者に入金します。

マンション購入に掛かる諸費用

  • 不動産会社に支払う仲介手数料
  • 銀行に支払うローン事務手数料
  • 保証会社に支払うローン保証料
  • 損害保険会社に支払う火災保険料
  • 生命保険会社に支払う団信保険料
  • 司法書士に支払う登記費用
  • 税金

最近は、諸費用まで住宅ローンで借りられる銀行が増えてきました。
仮に頭金ゼロ円・諸費用もローンで借入(借入金額=物件価格+諸費用。オーバーローン)の場合、手付金は契約時にいったん現金で預ける形になりますが、その後の決済で手元に戻ってきます。

他方、頭金ゼロ円・諸費用は現金払い(借入金額=物件価格。フルローン)の場合、契約時に預けた手付金はそのまま諸費用に充てられます。
前述のとおり手付金の相場は物件価格の1割ですから、だいたい諸費用と同等になるのです。

2.最低限、用意すべきは100万円ないし物件価格の1割

いまは銀行の融資率80%という縛りもないので、いくらローンで借りて、いくら自己資金で出すかは、各家庭の資金計画に応じて自由に決めることができます。

とはいえオーバーローンを組む場合でも、契約時に預ける手付金はいったん現金で用意する必要があります。
したがって中古マンションの購入に最低限必要な自己資金は、100万円ないし物件価格の1割ということになります。

一昔前のような年功序列型の昇給が望めなくなった昨今、来るべき老後の生活資金に・両親の介護に・お子さまの養育に……将来に備えるための現金が手元にないのは不安ですから、自己資金は最低限必要な金額だけ、という方が多くなっています。ましていまは住宅ローン金利もきわめて低水準ですから、フルローンに近い組み方でも利息は安く抑えられます。

もう少し頭金を入れる場合も、老後資金や教育資金を確保した上で、余剰分を住宅購入に回す。いくら出すかではなく、いくら手元に残すかをベースに考えましょう。

一方で、自己資金が少なく、借入が大きくなると、銀行の審査に通るのか……という問題も生じますね。

たとえば3,000万円の中古マンションを買うのに、2,500万円までしか借入が認められないという場合、残り500万円は現金で補填する必要があります。
さらに別途300万円ほど諸費用が掛かりますから、計800万円の自己資金が求められるわけです。

この800万円を支出することで老後資金や教育資金が足りなくなるのであれば、購入する物件を考え直すことになります。

リノベーション(リフォーム)費用は住宅ローンで借入できる

中古マンションは(リフォーム済でない限り)前オーナーの使用感・生活感がありますし、築年数が古ければ経年劣化も気になることから、リノベーション(リフォーム)をお考えの方も多いでしょう。
実は、リノベーション費用は現金で用意する必要はなく、住宅ローンでまとめて借入が可能です。
ただし、そのためには審査の時点でリノベーション費用の概算が分かっていなくてはいけません。
ひかリノベではこのような「一体型ローン」を組むことを前提に、物件探しとリノベーションプランの作成を並行してすすめます。

3.貯めてから買うか、買ってから貯めるか

最低限必要な自己資金(100万円ないし物件価格の1割)は用意できても、貯蓄の余剰がまったくない状態でローンを組むのは、やはり将来の破綻リスクが心配ですね。
もしもこの先何らかの理由で収入が減ってしまったとしても、貯蓄が潤沢にあれば切り崩してしのぐことができます。しかし、そのような場合にサッと出せるお金がなければ、せっかく購入した家を手放すしかありません。

とはいえ、高額のローンを組むなら若いうちの方が長期的に見てリスクが少ない、ということもまた事実です。
たとえば30歳で35年ローンを組んだ方は65歳までに完済する見込みですが、40歳なら完済時には75歳。定年退職が65歳として、そこから10年間の支払いはどうするのか――と考えると、貯蓄が増えるのを待つよりも、購入後に貯金に努める方が安全と言えそうです。
まして家賃を払って賃貸住宅に住みながらお金を貯めるのは、実際のところ容易ではありません。

フルローンやオーバーローンでも、余裕をもって返済できる計画なら問題はありません。
物件によっては、毎月のローン返済と管理費・修繕積立金・固定資産税を足しても、現在の家賃より負担が小さくなるケースもあるでしょう。
マイホームを購入したことで、かえって貯金しやすくなった……ということもあり得るわけです。

まずは購入に踏み切った場合の住宅費用(ローン+管理費・修繕積立金・固定資産税)と現在の家賃を比較してみましょう。
ひかリノベの物件検索で物件情報を見ていただくと、月々のローン負担と管理費・修繕積立金が記載されていますから、ぜひご希望のエリアや広さといった条件で検索してみてください。
もし現在の家賃より負担が小さくなるようなら、ぜひ購入を前向きに考えられることをおすすめします。

中古マンション・中古戸建住宅 販売情報

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関東圏および長野エリアにて、10万件を超える不動産情報をご覧いただけます。

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4.親から援助を受けるときは

ふつう親から子への贈与は贈与税や相続税が掛かりますが、マイホーム購入が目的の場合、一定の要件で贈与税が免除される仕組みが用意されています。
この仕組みは「親と子の共同で家を買う」ということではありません。あくまで「あなた(子)が家を買うにあたり、ご両親があなたにお金を贈与してくれる」ということです。
したがって、購入したマンションの権利はあなたに帰属します。つまり、土地や建物の名義はあなたです(ご両親との共同名義ではない)

贈与税の非課税枠

贈与税には基礎控除があり、目的に関わらず、年間110万円以下の贈与には課税されません。
また110万円を超える贈与を受けた場合にも、超えた分しか課税されません。
たとえば200万円の贈与を受けた場合、課税されるのは200万円-110万円=90万円分だけです。

ただし、マイホーム購入が目的の場合、もっと高額の贈与でも課税されない特別な仕組みがあります。

住宅取得等資金贈与の非課税特例

子がマイホームを購入(新築・中古・リフォーム)するため、親がその資金を援助する場合、一定金額まで贈与税が免除されます。
この特例は親子間だけでなく、祖父母から孫への贈与にも適用されます。

購入日 通常の住宅 省エネ住宅
2016/1/1~2020/3/31 700万円 1,200万円
2020/4/1~2021/3/31 1,000万円 500万円

つまり2018年現在、通常の住宅であれば700万円までの贈与は非課税なのです。
さらに、この制度は基礎控除と併用できます。ですから、実質的に「810万円までは非課税」ということになりますね。

ここでいう「通常の住宅」とは、次の要件を満たすものをいいます。

非課税の要件

  • 居住目的であること(贈与を受けた翌年3/15までに入居すること)
  • 親族間売買でないこと
  • 新耐震基準を満たしていること

ここで注意したいのは、この制度はローンの支払いには適用されないということ。贈与されたお金は、契約時または決済時に現金で支払う「自己資金」に充てましょう。

また、この制度を利用するためには確定申告が必要です。
贈与を受けた翌年2/1~3/15の期間内に、戸籍謄本・登記謄本・売買契約書をもって税務署へ行き、所定の手続きをなさってください。

相続時精算課税の制度

上記の要件を満たさない、あるいは上記の金額を超える贈与を受ける場合は、相続財産に組み込むことができます(上限あり:2,500万円まで
たとえば700万円を超える贈与を受ける場合、700万円までは住宅取得資金贈与の非課税特例を使い、700万円を超える部分は相続時精算課税を使う――ということが可能です。
相続税も基礎控除があり、3,600万円以下の相続には課税されませんから、併用によって実質的な非課税枠はかなり広がります。

ただし、相続時精算は一度利用すると、その後もずっと繰り越しが継続されるため、今後たとえばお子さまの進学費用などの贈与を受けることがあったとき、それも自動的に相続財産に組み込まれてしまいます。
また110万円の贈与税の基礎控除も効かなくなります。通常の贈与ではなく、相続財産と見なされるためです。

この制度を利用するためにもやはり確定申告が必要です。
贈与を受けた翌年2/1~3/15の期間内に、税務署で贈与税の申告書と相続時精算課税選択届出書を作成・提出しましょう。

パートナーの親からの援助

あなたご自身ではなく「配偶者(妻/夫)の親」から援助を受けるケースもあるでしょう。
ここで注意したいのは、あくまで贈与を受けるのは実子、つまり「あなたの妻/夫」であるということ。
そのため購入する土地・建物の名義には、あなたの妻/夫も入っていなくてはいけません。

持分割合は、金額に比例して振り分けましょう。たとえば2,000万円の中古マンションを購入するにあたり、あなたの妻の親から500万円の贈与を受けた場合、土地・建物の持ち分はあなたが3/4・妻が1/4となります。

まとめ

本日は中古マンション購入と自己資金についてのお話でした。
自己資金は「物件価格の何割なくてはダメ」と決まっているわけではありません。
貯蓄をいくら手元に残し、住宅ローンをいくら借入するか、その結果将来の備えが不足したり、家計が苦しくならないか? 総合的に判断することが大切です。
物件価格の見直しも含めて、ムリのない資金計画はぜひひかリノベまで、お気軽にご相談くださいませ。

 

【執筆】高橋 千晶(ひかリノベ 広報)
【監修】柴田 朝子 (宅地建物取引士)

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