くつろぎや暮らしの中心となるリビング。リビングの照明は、住まい全体の雰囲気を引き立たせるための重要なアイテムです。
最近では、スマートスピーカー対応のLED照明や、デザインがおしゃれな置き型のフロアライトなどが人気を集めています。
しかし、「どんな照明を設置すれば部屋の雰囲気と合うの?」「照明器具の種類や特徴がわからない」と悩む人も多いはず。
今回は、照明器具の選び方をひかリノベが施工させていただいた実例とともに、ご紹介します。
ぜひ、インテリアのカタログをみる感覚で参考にしてみてください!
2019年5月19日初出→2020年08月18日更新
目次
照明のタイプごとの特徴を押さえよう
明るさや照らし方、器具のデザインなど、照明にはタイプごとに個性があります。それぞれの特徴を押さえて、部屋にふさわしいものを選びましょう。
シーリングライト
天井に取り付ける照明器具で、大きく平面的なかたちが特徴。リビング全体の明るさを均一に確保するのに最適で、多くの家庭で使用されています。
ほかの照明よりも比較的薄いため、天井までの高さを確保できるのもポイント。単体で取り付ける場合は、部屋の中央に設置するのがおすすめです。
ダウンライト
天井埋め込み式の照明器具で、複数並べて設置するのが一般的です。
空間を照らす拡散タイプと、個々の場所をスポット的に照らす集光タイプの大きく2つがあり、場所に応じて使い分けられる点が魅力。
ほかの照明と組み合わせれば、陰影を利用して部屋をおしゃれに演出できます。
ペンダントライト
天井からコードで吊り下げる照明器具。光源を覆う傘(セードまたはシェードとよばれることも)によって、真下周辺に光が当たりやすくなっています。
コードの長さを調節できるタイプもあり、この場合は照らす範囲を変えられます。
ダイニングテーブルやカウンターテーブルの上に設置すると、デザインを際立たせることができます。
ブラケットライト
壁面に取り付けるタイプの照明で、球体型やランプ型など多種多様なデザインやサイズがそろっているのが魅力。
器具によって光の形状もさまざまで、壁面を強調して部屋に奥行きを持たせたり、天井を照らして空間を高く見せたりすることができます。多くの場合は、他の照明の補助として用いられます。
スポットライト
天井や壁など、場所を限定せず取り付けられる照明器具です。
直付型がポピュラーですが、天井から吊るすレール型、棚板に固定できるクリップ型など、取り付け方法だけでも色々な選択肢があります。
可動性が高く、光の方向を自在に変えられるため、手元のみを明るくしたり、壁や棚に飾ってあるものを強調したりできるのが特徴です。
フットライト(間接照明)
床面に近い壁際に埋め込むタイプの照明器具。
従来は常夜灯としてつかわれていましたが、最近はインテリア的な用いられ方もするようになりました。
他の照明と組み合わせてムードのある部屋を演出する、といった使い方がおすすめです。
シーリングファン
天井に取り付ける機械式ファンに照明器具がついているタイプ。
部屋の空気を撹拌して室内の温度を一定にする効果があり、冷暖房の効率を上げる効果が期待できます。
天井の低い部屋よりも、吹き抜けや天井の高い部屋で効果を発揮し、家庭ごとに差はありますが、冷暖房の効率が上がるため電気代の節約にもつながります。
リビング照明の配置を考える
リビングの照明には「広範囲を照らすタイプ」と「特定の場所を照らすタイプ」の2種類があります。
前者のタイプは、人が集まるソファやダイニングテーブルの上部に設置するもので、シーリングライトが代表的。他にダウンライト、ペンダントライトなどが当てはまります。
後者のタイプは足元部分や家具の上などに設置する照明で、ブラケットライトやスポットライト、フットライト、スタンドライトなどさまざま。
それぞれを組み合わせて設置すれば、部屋の雰囲気にメリハリをつけられます。
リビングの中でも、場所ごとに見合った照明があるので、まずは「どの場所に設置したいか?」検討してみましょう。
適正な明るさはどれくらい?
いくら素敵な照明器具でも、光量が足りずに部屋が薄暗くては安全で便利とはいえません。生活に必要な明るさや快適な光量のバランスは、リビングの広さに対してどのくらいのなのか解説します。
部屋の広さと明るさの関係
照明器具を選ぶ際、カタログに載っている「照明器具適用畳数」に注目しましょう。
これは、日本照明工業会が定めている適用畳数の表示基準に基づいて表示されており、光源が発する明るさはルーメン(lm)、光が照らされた一定の場所の明るさはルクス(lx)という数値で表されています。
適用畳数とは?
適用畳数とは、「部屋の中央に灯を一つ使用した場合の床面における水平面照度が、75~150ルクス確保できる部屋の広さ」を畳数で表したもの。
リビングの広さごとの明るさ(lm)の基準は次の通りです。
適用畳数 | 明るさ(lm) |
8畳 | 3,300~4,300lm |
10畳 | 3,900~4,900lm |
12畳 | 4,500~5,500lm |
14畳 | 5,100lm~6,100lm |
(参照;一般社団法人日本照明工業会「住宅用カタログにおける適用畳数表示基準」より)
照明器具のデザインは明るさの効率にも関係します。
たとえば、乳白色のカバーがついたものより、下面開放型の照明器具は約10~30%も明るくなります。
また、照明器具を選ぶ際、高齢者の方がいる場合は、若年者の方よりも明るさが必要になるため、照明の明るさを少し明るめに設定すると安心です。
リビングの内装色が濃い場合も、一つ上の畳数で明るさ(lm)を選ぶことをおすすめします。
照明の色の選び方
光の色合いも、リビングの雰囲気を考える上で重要な要素のひとつです。この章では、ランプの色ごとに変わる空間の見え方の特徴をご紹介します。
昼白色(約5000K)
日中の太陽の色合いと近いため、爽やかな雰囲気を部屋全体に与えます。
家事で身体を動かしたり、簡単な運動をしたりといった活動的なリビングをデザインしたいときに選びましょう。
温白色(約3500K)
昼白色と電球色のちょうど中間くらいの色味。
やわらかい光でリビングを包み込むので、穏やかな雰囲気の部屋にしたい人にはぴったりです。
電球色(約2700K)
温かみのあるオレンジ。
くつろぎ感を与えてくれるので、全体的に落ち着いたリビングにしたいときにおすすめの色です。
LED、白熱電球、蛍光灯……光源はどれがおすすめ?
リビングの明かりには主に、LED・白熱電球・蛍光灯の3種類がありますが、現在はLEDが主流です。
LEDは小型で消費電力が少なく、省エネ・長寿命が特長。
さまざまな光色もあり、スイッチひとつで昼白色から電球色などに一瞬で切り替えられるタイプもあります。
また紫外線を出さないため、アートを照らす照明にも向いています。
LED電球が登場する前は、蛍光灯がもっともポピュラーな光源でした。その理由は、白熱電球に比べて消費電力が少なく、寿命が長いため、長期的に見て低コストであったため。
しかし、現在はより省エネ・長寿命のLEDが登場したこと、また蛍光灯は紫外線を出すため「日焼けや虫が寄ってくる」というデメリットがあることから、LEDが広く普及しています。
魅せる照明コーディネート実例集
照明選びの参考に、ひかリノベの実例を写真とともにご紹介します。ご自身の理想とするリビングを思い描きながら、照明を探してみてください。
コーディネートで選ぶ
複数の異なる明かりを組み合わせることで、インテリアとしても照明を生かすことができます。
シーリングライト&スタンドライト
寝室にはシーリングライトだけでなく、スタンドライトを配置するのもおすすめ。
就寝前やリラックスしたいときは、スタンドライトの灯りだけで過ごすこともできます。
スポットライト&ペンダントライト
奥にはペンダントライトを、手前にはスポットライトを配置。
床や壁がシンプルな場合、このように異なる種類の照明を組み合わせることで、一気にこなれ感を演出できます。
ダウンライト&ペンダントライト
リビング照明は複数のダウンライトで明るさに統一感を出し、ダイニングスペースのテーブル上部だけにペンダントライトを配置。
テーブル中央の花瓶に温かな光がさすような演出になっています。
デザインで選ぶ
デザイン性の高い照明は、それだけでお部屋の印象をガラリと変えることができます。
ダウンライト多灯照明
ダウンライト・シーリングファン・部屋の角にスポットライトを使用した多灯照明のお部屋。
テレビ付近のスペースと、ハンモックのあるインナーバルコニーのスペースでライトの種類を変えています。ひと繋がりの部屋ですが、上手に空間が使い分けられていますね。
モザイクガラス
テレビ上部の天井に、モザイクガラスを使用したペンダントライトを配置。
ひとつ一つ異なる配色が、こだわりを感じさせます。落ち着いた雰囲気のお部屋で、とても良いアクセントになっています。
シェルペンダントライト
デザイン性の高いシェルペンダントライトを使用した事例です。
放たれる光のかたちも印象的で、シンプルなお部屋の個性を演出するのにぴったりな照明器具です。
デザインランプ
天井にあるスポットライトのうち、ひとつだけをデザインランプに。
ランプの下に家具やインテリアがもなくても、デザイン性の高い照明器具を配置することで、空間にアクセントを加えています。
スマートライトでもっと便利に、快適に
スマートライトとは、インターネットに対応した照明器具のことです。
スマートフォンを使用するか、専用のスピーカーに話しかけることで、電源操作やタイマー設定を行うことができます。
こちらの写真の事例は、天井のルーバーや梁に設けた間接照明を、スマートスピーカーやスマートフォンで操作できるようになっています。
シーンに合わせて調光や調色ができるようになっており、たとえば「リラックス」と言うと、ほのかな暖色をおびた光が灯る、といった仕掛けになっています。
スマートハウスやIoTといったことばを聞いたことはありませんか。
いまは照明器具だけでなく、エアコンやテレビ、オーディオ、給湯器など、家じゅうの電化製品を、声やスマートフォンで操作することができるようになっています。
「いってきます」「ただいま」と、ひと声かけるだけで操作することが可能で、いくつものリモコンを使い分けるといった煩わしさとも無縁に。
さらに、AIが電力使用の無駄を自動で判断してくれる機能や、最適な電気料金プランを提案してくれる機能がついているものもあり、省エネ・電気代の節約にもつながります。
リノベーションやリフォームだけでなく、部屋に合う家具や照明で迷うこともあるでしょう。
そんなときはぜひ、ひかリノベにご相談ください。
部屋の広さに必要な明るさの確認から、目的の照明探しまで、一緒にお手伝いさせていただきます!
当社ひかリノベは、オーダーメイドのリノベーションと中古マンション・中古戸建の売買仲介サービスをご提供しています。
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