
リフォームやリノベーションの費用も住宅ローンで借入できるってご存知でしたか?
リフォームやリノベーション専用のローンとしてリフォームローンが用意されていますが、住宅ローンに比べると金利がやや割高……。
マイホーム購入の選択肢として「中古住宅を買ってリノベーション」の人気が高まるいま、多くの金融機関で住宅ローンにリフォーム費用もまとめて借入できる一体型ローンが用意されています。
また現在お住まいのご自宅をリフォームされる方も、ローンの残債にリフォーム費用を組み込んで、お借り換えが可能です。
本日はリフォームをお考えの方に向けて、お得なローン活用術をお伝えします!
2016/3/24初出→2018/12/3更新
1.中古を買ってリノベーションなら一体型ローンが断然お得!
中古を買ってリノベーションする場合、住宅購入費用とリフォーム費用が必要です。
従来は、住宅購入費用は住宅ローンで、リフォーム費用はリフォームローンで、別々に借入するしかありませんでした。
しかしいまは多くの銀行(あるいは信金・労金・ネット銀行などの金融機関)でリフォーム費用もまとめて借入できる一体型住宅ローンが用意されています。
一体型ローンは審査や手続きの手間が半分になるだけでなく、コスト面でもお得になるのです。
まずローンを一本化することで、借入にともなう諸費用が節約できます。
ローンを組むためには手数料や保証料等の諸費用がかかります。
住宅ローンとリフォームローンを別々に組む場合、これらも二本分必要になりますが、一体型ローンなら一本分で済むというわけです。
また住宅ローン減税にリフォーム費用も反映される、というメリットも。
住宅ローン減税とは、住宅ローンを組んでマイホームを購入した方は、毎年の所得税・住民税から、ローン残債の1%が控除されるという優遇税制です。
リフォームローンで借入した分は当然ながら控除されませんが、住宅ローンにリフォーム費用も組み込めば、一括して控除を受けることができます。
「私の場合いくら税金が戻ってくるの?」といった疑問は、こちらの記事をご参照ください。
また減税制度を利用するためには、物件の耐震性や、所得が3,000万円以下であること、といった要件があります。
要件や申込手続きについてもまとめていますので、併せてご確認くださいませ。
住宅ローンはリフォームローンに比べて、金利もグーンとお安めです。
2018年12月現在、リフォームローンは1.3~8%に対して、住宅ローンは0.5~3%程度です(借入条件によって異なる)
スケルトンリノベーションのような大規模リフォームをお考えの方は、予算1,000万円を超えるケースも珍しくありませんから、1%の差でも金額にすれば大きな違いとなります。
簡単に試算してみましょう。住宅ローンとリフォームローンを別々に組んだ場合と、住宅ローンで一括借入した場合の総支払額を比較してみます。
金利は2018年12月現在の相場から、平均的な水準として、住宅ローン1.4%、リフォームローン4.0%としました。
すると毎月の返済額は4.4万円、総返済額は66万円も一体型ローンの方がお安くなります。
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住宅ローン+リフォームローン | 一体型ローン |
◆住宅ローン
→毎月の返済額:6.1万円 ◆リフォームローン
→毎月の返済額:7.4万円 ◆合計 →毎月の返済額:13.5万円 |
◆住宅ローン
→毎月の返済額:9.1万円 |
2.ご自宅リフォームの方も借り換えが可能
現在お住まいのご自宅をリフォームする場合にも、住宅ローンがまだ残っている方は、一体型ローンに借り換えが可能です。
住宅ローンの残債に、リフォーム費用を上乗せして借入ができるのです。
借入できる金額は各金融機関の審査によって決まります。
審査のポイントは新規借入と基本的に変わりません。
年収と借入額のバランス(返済負担率)・収入の安定性・個人信用情報・健康状態・担保にする物件の価値が主要なポイントとなります。
金融機関がどこを見て合否を決めているのか、くわしく解説した記事です。一体型ローンも、通常の住宅ローンも、審査基準は基本的に変わりません。
年収から見た借入可能額の目安はこちらをご覧ください。一般的な審査基準から、年収帯別の上限をリスト化しています。
すでに住宅ローンを完済している方は、一体型ローンへのお借り換えはできません。
飽くまで住宅ローンであって、リフォーム費用「も」いっしょに借りられる、という商品だからです。
この場合は従来のリフォームローンを新規借入することになります。
リフォームローンは住宅ローンに比べると少額の借入を想定した商品で、上限は500~1,500万円(実際の借入額は審査によって決まる)借入期間は最長で10~15年です。
住宅ローンと違い、ご自宅を担保に入れる必要はありません。そのため審査は比較的やさしめです。
また現在リフォームローンを組んでいて、その残債も住宅ローンにまとめたい、ということはできません。
マイカーローンや教育ローンを住宅ローンに一本化できないのと同じように、すでに組んでいる別々のローンは一本化できないのです。
3.審査の時点でリフォームの見積もりを
住宅ローンでリフォーム費用も借入するためには、リフォームにいくらかかるか、融資を申し込む時点で分かっていなくてはいけません。
審査にあたっては工事費用の見積書を提出することになります。
ここでのポイントは、見積書は「最大でいくらかかるか」を見込んで作成すること。
というのは、審査で一度通った融資額は、減額することはできますが、増額することはできない(新たに審査を受け直さなくてはいけない)ためです。
とくに中古住宅を買ってリノベーションする場合、スピード感が必要になります。
気に入った物件が見つかって購入申込を入れる段階で、工事の概要と予算が決まっていなくてはいけません。
そのためひかリノベでは、物件探しとリノベーションプランの作成を同時並行で進めていきます。

ひかリノベのワンストップサービスは、物件探しとプラン作成を同時並行で進めていきます
一体型ローンの中でも、金利や借入条件は商品によって個性があります。
審査に通りやすい金融機関、有利な条件で借入できる商品は、お一人ひとりの家計状況によって変わってきます。
ひかリノベではお客様からヒアリングした情報をもとに、最適なローン商品をご案内させていただきます。
不安なこと、分からないことがあれば、担当コーディネーターまでお気軽にご相談くださいね。
- 物件のご紹介・リノベーションのご提案
- 資金計画や住宅ローンのご相談
- ご利用可能な優遇税制・補助金制度のご案内
……などなど、家づくりに関する疑問やお悩みにお答えする個別相談会を、ひかリノベでは連日開催しております。平日のお仕事帰りでも、ご家族一緒に来て頂ける休日・祝祭日も、ご予定に合わせてお気軽にお申し込みくださいませ。
【執筆】高橋 千晶(ひかリノベ 広報)
【監修】櫨本 博之 (宅地建物取引士)