ソファの配置から考えるリビングの家具レイアウト


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リビングは、住まいの中心になる部屋です。時には一家団らんの場になり、時には仕事や勉強をする場にもなります。お友達を呼んだときなど、応接スペースとしての機能も必要でしょう。
それだけに、リビング空間のインテリアはさまざまな場面に対応できるようなしつらえでなくてはいけません。

マンションでは、LDKは10畳から12畳程度という住戸が多いようです。広いと16畳から18畳、20畳以上という住戸も。
この限られた空間の中に、ソファやテーブル、キャビネットといった家具をバランスよく、シーンに応じた動線も意識しながら配置していく必要があるのです。

最近はリビング・ダイニング・キッチンの機能をLDKに集約した間取りが主流ですが、とくにリビングスペースにおいて、中心的な役割を担うのがソファです。
このソファを中心に、ライフスタイルに応じた「快適なリビングの家具レイアウト」について考察します。

LDKだからこそ気を付けたいレイアウト

近年は、リビングとダイニング、キッチンをひとつの部屋にまとめたLDKが間取りの主流です。中古マンションのリノベーションでも、間仕切りを取り払ってLDKにするというパターンが増えています。

広々と感じられる、家事をしながらリビングにいる家族が感じられる、などのメリットがある間取りですが、来客にキッチンの様子が見えてしまったり、距離が近すぎてかえって落ち着かないなど、ライフスタイルによってはデメリットも小さくないかもしれません。

また、部屋の形も縦長、横長、正方形に近いなど、多種多様です。当然、それぞれに適したレイアウトは異なります。
ソファ、ダイニングセット、収納家具と、LDKには置きたい家具も多い分、配置はよくよく考えねばなりません。

自分がどのようなシチュエーションでリビングを使うのか、どんな時間をリビングで過ごしたいのかを考え、部屋の広さや形に合わせてレイアウトすることが、心地いいリビングづくりの大前提です。

ソファの位置でリビングの性格を決める

まずはじめに決めたいのは、ソファの位置です。
ソファは家族の団らんやくつろぎの場であり、LDKの中でもとくにリビングスペースにおいて、中心的な役割を担っています。
ソファの位置や向きによって、リビングでの過ごし方が変わってきます。

背面レイアウトでゆるやかにゾーニング

ソファを、ダイニングやキッチンに背を向けるようにして置くと、リビングの独立性が高まります。
「とにかくリビングはくつろげる空間にしたい」という人におすすめのレイアウトです。

また、キッチンにいる人の動きが目に入らないので、来客が多く、家族以外にキッチンが目に入るのを避けたいという人も、この配置にしてみましょう。

この場合、部屋の中央にソファを置くことになるので、ダイニングやキッチンからもテレビが見えるよう、ロータイプのソファがベターです。

家族の顔が見える対面レイアウト

逆に、ダイニングやキッチンに向けてソファーを置けば、リビングとダイニング、キッチンの間でのコミュニケーションがとりやすくなります。
家族揃って食事をとる機会が多い方や、家事をしながら子どもの様子も見守りたい、という方におすすめのレイアウトです。

バランスのいい横並び配置

ソファをダイニング、キッチンと横並びに配置するレイアウトは、コミュニケーションも取りやすくキッチンも見えにくい、バランスの取れたレイアウトです。

縦長の部屋の場合、キッチンからの視線をソファが遮らないので、より広々とした印象を与えます。ベランダへの動線も確保されるので、洗濯物を干すのにも便利。家事の利便性を重視したい人にもおすすめのレイアウトです。

家族構成によって異なるソファの選び方

家族で集まって過ごす時間が多いという人は、みんなでゆったり座れるコーナーソファを。
集まるよりも、それぞれで過ごす時間が多いなら、2~3人掛けのハイバックソファなどがいいでしょう。
一人暮らしの方は、コンパクトで移動しやすい一人掛けソファーなどを選ぶのもいいかもしれませんね。

ソファとセットで置くことの多いローテーブルは、ソファの横幅よりも狭い幅のものがいいでしょう。ソファへの動線を確保しやすくなります。

テレビとの距離から考えるソファ選び

テレビもまたソファと同様、リビングには欠かせない存在のひとつです。
テレビとソファの距離は、見やすさにも、リビング内の動線にも大きく影響します。

テレビとソファの間に、3m以上の距離が取れると、大きなソファやローテーブルがあってもゆったりとレイアウトができますが、3m未満だと、ソファ+ローテーブルはちょっと窮屈かもしれません。

オットマン(フットスツール)を組み合わせたり、ローテーブルに代えてサイドテーブルを置いたりすると、多少狭くても開放感が出ます。
2.5m未満しか距離が取れないようだったら、一人掛けのソファを人数分置いたり、思い切って床座スタイルにするのも選択肢の一つです。

テレビを壁掛けにするなら、テレビボードはなくてもいいですが、レコーダーやDVDプレイヤーなどの周辺機器を、目立たないようにしまいたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その場合は、低めのデザインのものを選ぶと、壁に掛けたテレビとの間に抜け感が出ます。

家具の配置で開放感あるリビングに

広々としたリビングが理想ですが、現実的にはなかなか充分な広さが確保できない、という方も少なくないのではないでしょうか。
そんな場合でも、家具の置き方や選び方で開放感を演出することができます。

窓を部屋の一番奥と考えて、手前に背の高い家具を置き、奥に行くに従って低くなるように家具を配置していくと、遠近法の効果で、より奥行があるように感じられます。
奥に背の高い家具を置くなら、部屋の角に配置しましょう。縦方向への空間の広がりが強調されるので、天井が低く、圧迫感を感じる部屋にはおすすめです。

また、家具はまとめて配置し、家具のない一帯を作るのも、広々と感じられる部屋づくりのポイントです。家具の奥行を統一すればなおよし。
動線を確保するという意味でも、家具のまとまりは大切です。

動線を確保するために必要な距離感

やみくもに家具を置いただけでは、快適な空間は作れません。使い方が多岐に渡り、一日を通して人の出入りも多いリビングならなおさらです。

居心地のいい空間にするには、移動やその空間での行動にかかるストレスを減らすことが重要。行動にかかるストレスの軽減には「動線」を確保することがカギになります。

大人一人が歩くには、600㎜ほどの幅が必要だと言われます。横歩きなら400㎜程度で済みますが、横向きでしか移動できないのはちょっと面倒ですよね。できれば普通に歩けるだけのスペースを確保したいものです。

休日にはゆっくり映画や、録画したドラマを見るのが楽しみ――そんな方も多いと思いますが、テレビの前はDVDをセットしたり、レコーダーを操作したりと、何かと細かい動きが多いもの。テーブルを置くなら、テレビボードとの間にはそれなりの余裕が欲しいですね。ここも600㎜ぐらいが適当な間隔です。

逆に、ソファーとテーブルの間は離れすぎていると、テーブルの上に置いたカップやグラスが取りにくくなります。ソファーと(ロー)テーブルは、300㎜程度の間をあけて配置しましょう。

安全も左右するコンセントの位置

意外と忘れがちなのがコンセントの位置です。

電源はもちろん、テレビのアンテナ線やインターネットのLANケーブルもあるので、コンセントを考慮せずにレイアウトをしてしまうと、無駄な配線や延長コードで室内が雑然となってしまう可能性も。

コードが床に張っていると、足を引っかけてしまうこともあるかもしれません。子どもや高齢者にとっては危ないですよね。
ペットを室内で飼っていたりすれば、ペットがコードを齧ってしまう恐れも。これは火災の原因にもなりかねません。安全のためにも、コンセントの位置はしっかり確かめておきたいものです。

繰り返しになりますが、最近では新築・リノベーション、マンション・戸建を問わずLDKが間取りの主流です。
LDKは、くつろぎや団らんの空間・リビング、食事のためのダイニング、そして家事(料理)をするためのキッチンと、異なる役割の空間を融合した部屋です。
リビングの機能だけを考えて部屋をつくるのではなく、あなたやご家族のライフスタイルに最適なダイニングやキッチンとの関係はどんなものなのか、複合的に考えながらレイアウトを考えましょう。
可能であれば、家づくり・リノベーションの段階から、家具の選択やレイアウトも考慮しながら、間取りや内装を計画できればベストですね。

ひかリノベでは、リノベーションとインテリアコーディネートの総合プランもご用意しております。リノベーションに際して、インテリア選びや配置に関する疑問、悩み、不安のある方は、どんなことでもお気軽にご相談ください。

 

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【執筆】荒井 隆大(ライター)
【監修】宇津木 和子(一級建築士)

 

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