気になる海外の住宅事情~高まるアジアのリノベーション需要

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Manila

日本ではすっかりお馴染みとなった『リノベーション』。
「新築信仰」もいまは昔、「立地が良くてお手頃価格の中古物件を買って、間取りや内装を自由にカスタマイズしたい!」という方は、20~40代前半の若い世代から徐々に広がり、いまやセカンドライフ世代まで普及しつつあります。

こうした潮流は日本だけでなく、海外にも共通のものなのでしょうか?
たとえば日本のご近所・アジア諸国では、どのような住まい方がなされているのでしょう?

お隣の韓国、経済成長著しい中国、アジア屈指の国際都市シンガポール、そしてASEANでも急速に存在感を増しつつあるフィリピン……。

旅行先としては身近な存在ですが、実際に現地で生活されている方々は、どんなお家に住まわれているのか? 住環境に関する情報は案外、少ないものですね。
本日は日本を飛び出して、海外・アジアの住宅事情とリノベーション事情に目を向けてみましょう!

1.日本の『住まい』と『リノベーション』

日本では『リノベーション』という言葉もすっかり一般的になりましたね。

住まいの古くなったトコロを修繕し、もとの状態に戻すというだけでなく、間取りを変えたり、内装をオシャレに、設備をより便利なモノに交換したりと、「マイナスをゼロに・ゼロからプラスに」リニューアルする『リノベーション』。
現在お住まいの家をリフォームするだけでなく、「中古住宅を購入して、ご自分の好みやライフスタイルに合った住まいをつくりたい!」というニーズも、特別なものではなくなってきました。

「中古リノベ」でストック住宅を活用

従来の日本では、「マイホームは新築でなくちゃ」という価値観がありました。
しかし、少子化や人口減少といった社会情勢の中で、ストック住宅(既存の建物で、住む人がいなくなって売りに出されている物件)は増え続けています。
いまや全国の住宅のうち、7.5戸に1戸は「空き家」。
これらのストック住宅を有効活用すべく、政府も中古市場の活性化を後押ししています(国交省HP

また、家を買うなら「お仕事や生活に便利な場所に住みたい」と誰もが考えるものです。
ところが、駅前や街中の一等地はすでに商業ビルやマンションが建っています。もはや新築は郊外や、まだ開発のすすんでいない土地に建てるしかないわけです。
とくに都市部で暮らす方にとっては、「立地が良い物件=中古」という図式がすでに出来上がっているといえましょう。
中古住宅へのニーズは、年々(土地の余剰がなくなっていくごとに)ますます高まってきています。

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▲中古物件の成約件数・首都圏不動産流通市場の動向(2017年・レインズ)

こうした状況の中で、日本のリノベーション技術は独自の発展を遂げてきました。
高温多湿の夏・北風が吹き付ける冬も快適に過ごせる断熱リフォーム。
集合住宅でも隣人の生活音が気にならない防音リフォーム。
地震が多い国ゆえの耐震補強。
毎日湯舟に浸かっても、水漏れの心配がないユニットバス。

ライフスタイルに合わせた間取りの変更は、とくにリクエストが多いです。
「リビングがあって、隣にキッチンがあって、廊下の先が主寝室、浴室……」といった従来型の間取りにとらわれず、広々と取ったLDKの一角にタタミスペースを設けたり、納戸を書斎として活用したりと、自由な発想で「私にとって暮らしやすい家」を追及される方が多くなってきました。
建物の強度や配管経路を確保しながら、いかにご希望の間取りを実現するかは、設計者の腕の見せ所。

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さらに、内装やインテリアのニーズも多様化しています。
アレルギーのある方も安心な塗料や建材、あとからご自分でカンタンにDIYできるよう、壁や天井に下地をつくっておく、などなど。
下地組ひとつ、塗装ひとつ取っても丁寧な作業は、日本の建築文化の特長ですね。

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2.アジアの住宅・リノベ事情

このように日本では「中古+リノベーション」が盛んになっていますが、諸外国の住宅事情はどうなっているのでしょうか?
とくに日本からほど近いアジア、お隣の韓国・経済大国に成長した中国・アジア屈指の国際都市シンガポール・ASEANの中でも急速にプレゼンスを増しつつあるフィリピン――ここからはこれら4か国の住宅事情と、リノベーション(リフォーム)事情について覗いてみましょう!

韓国~賃貸でも内装リフォーム

日本のお隣・韓国では、国土がコンパクトなのでマンション住まいが一般的です。皆さまも、高層ビル群が林立する市街の映像をご覧になったことがあるかと思います。
このような高層マンションのことを、韓国では「アパート」と呼んでいます。
4~5階建ての中層マンションは「ヴィラ」。といっても物件のグレードに違いはなく、単純に建物の背の高さで呼び分けているようです。

戸建て用の土地を確保することが難しい韓国では、アパート・ヴィラの方が広さや立地の面でアドバンテージがあります。
またセキュリティの面でも安心なので(オートロック&ホームセキュリティシステム)アパートの資産価値が高いのです。

そんな韓国のアパートの最大の特長は、ベランダがないこと! 正確には、室内にサンルームを設けています。
お部屋の間取りはだいたいどのお宅も同じで、リビングを中心にキッチン・3点ユニットバス・ベッドルームや子ども部屋を配置します。つまり廊下がなく、ドアを開けたらすぐ次の間になっているのですね。

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日本のように間取りの変化はあまり見られませんが、その分内装にこだわる方が多く、賃貸であってもオーナーの許可を得てリフォームするという方が少なくありません。
壁紙を貼り替えたり、収納棚を造作したり。こうした内装工事のことを、韓国では「インテリア」と呼びます。
「家具を買い揃えるように、内装もコーディネートする」という考え方なのですね。

いま人気のスタイルは北欧風。スペースを広く見せるホワイトや淡い木目カラーをベースに、ソファやファブリック等にアクセントカラーを取り入れて、ポイントをつくります。

Scandinavian

また最近は若い世代を中心に、DIYで家具や内装をアレンジする「セルフインテリア」がブームになっているそう。
壁や家具を塗り替えたり、気に入った布からカーテンを縫ったり。SNS大国らしく、インスタグラム等に写真と作り方がよく投稿されています。

中国~スケルトン売りが「ふつう」

社会主義国家の中国では、もともと住宅の供給も政府の管理下におかれていました。
しかし自由化の波の中で、土地と建物の私有化が進んだ結果、いまや持ち家率は約9割。とくに男性は「持ち家がないと結婚できない」と言われるほど、圧倒的な「マイホーム主義」なのです。

ご存知のとおり経済発展めざましい中国では、不動産価格も急激に上昇しています。
とくに経済の中心地である上海では、一部の富裕層以外は「とてもじゃないけど購入できない」ほど。
住宅の数自体も足りておらず、商業ビルを住宅仕様にリノベーションするなどして供給を急いでいます(イチから新築するより、コストも時間も節約できますものね)

広大な国土をもつ中国ですが、お仕事や生活に便利なエリアはどうしても限られてきますから、都市部ではマンション住まいが一般的です。
広さは「夫婦+子どもが1人」のファミリー世帯で平均90㎡ほど。日本は60~70㎡ですから、ずいぶん広いのですね。

中国のマンションの最大の特長は、コンクリートの躯体そのままの「スケルトン状態」での販売がふつうだということ。そのため、入居時に間取りを決めて壁をつくり、壁や天井を張って内装工事を施す必要があります。
中古の売買においても、「手放すときにキレイにリフォームして売る」というケースはまれです。「これから住む人が好みに合わせてデザインを決める」という意識が強いのですね。

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▲スケルトン状態のマンション

このような住宅事情から、中国では住まいづくりへの意欲が高く、内装やインテリアには徹底的にこだわります。
家具はオーダーメードが盛んで、シノワズリ風の、「オールド・チャイナ」の中にモダンなアクセントを効かせたデザインが好まれる傾向。
一方、ミレニアル世代を中心にミニマルなデザインも注目を集めています。シンプルなスタイルは日本でもトレンドですが、実は中国の若い世代間の流行は日本から「輸入」されることが多いのだとか。日本から進出した『無印良品』は、連日若者でいっぱいだそうですよ!

MUJI

▲参照:無印良品

シンガポール~政府がリノベを補助

政府による厳格な都市計画で知られるシンガポールは、国民の8割以上がいわゆる公団(HDB)住まい。
HDBを中心に道路・公園・マーケットなど街が形成されています。
新築・分譲も中古物件売買も、すべて政府機関が管理しています。広さやセキュリティ・防音性能など、政府が定めた一定の基準で建築されるため、住宅品質はお墨付きです。

都市国家のシンガポールでは居住区域が限られているため、タワーマンションで住む場所を確保しています。30~40階建てのHDBも珍しくありません。
その分住戸は広く、ベーシックグレードでも100㎡(3LDK)以上! 購入時に助成金が下りるなど、とくべつ裕福でない新婚夫婦でもマイホームを購入しやすい仕組みが整っています。
そのため、ライフステージに合わせてアップグレードした家に買い換えていくのが一般的。中古市場が活況なので、築年数とともにガクンと値が落ちる、という心配もありません。

そんなシンガポールのHDBの特長は、テロや有事に備えて各戸内にシェルターが用意されていること!とはいえ普段は備蓄も兼ねて、物置として使っている家庭が多いそう。
そして、各戸の玄関が二重になっていること。玄関扉の前に鉄格子がついているのです。セキュリティ上の目的はもちろん、夏場はドアを開けて換気もできます。暑い国ゆえの知恵ですね。

Conelyが手掛けた窓&ドア

また、エコやバリアフリーへの意識も高く、入居時にスケルトンリノベーション(もとの部屋を解体してコンクリートの躯体だけの状態にした後、新しく壁や床を組み直す)で家族の生活に合わせた間取りや内装を整え、さらに住みながら部分リフォームを繰り返して、家をアップデートしていくのがふつうです。
というのは、リノベーションやリフォームにも政府の助成金が下りるのですね。その額なんと最大9割! いかにシンガポール政府は住環境の整備に力を入れているか、ということの現れですね。

シンガポールの人々の内装の好みは、近代国家にふさわしいシンプル&クールなスタイル。ニューヨーク風のモノトーンコーディネートに、個性的なインテリアで華を添えるのが定番です。
さらに最近、注目されているのが「禅」。置き畳や竹のロールスクリーンといった和風アイテムに、幾何学的な照明やファブリックを取り入れて、モダンなテイストをプラスしたスタイルが「いま、もっとも先進的なオシャレ」なんだとか。

寝室 赤いポリッシュプラスターのZenスタイル: 澤山乃莉子 DESIGN & ASSOCIATES LTD.が手掛けた寝室です。

フィリピン~家具も内装の一部

東南アジア諸国の中でもとくに近年、急激な経済成長を見せているフィリピン。
フィリピンの住宅事情は少々ユニークです。人々は集合住宅に住むか、戸建ての場合は塀などで区切られた居住区域内に住むことになります。
集合住宅は中~高層マンション(コンドミニアム)のほか、フィリピン特有の、二~三軒の戸建て住宅がくっついたようなテラスハウス(タウンハウス)があります。

新興国にしばしば起こる問題として「貧富の格差がなかなか解消されない」ということがありますが、フィリピンの住宅事情も社会階層によってずいぶん異なります。
アッパークラスは都市部のコンドミニアムか、ヴィレッジと呼ばれる高級住宅地の邸宅で、厳重なセキュリティに守られて暮らしています。
一方、大多数のミドルクラス・ワーキングクラスは賃貸アパートか、郊外に土地を所有している人は知り合いの大工さんに頼むなどして、家を建てます。建材はやはり伝手を頼って、自分で安く調達するケースが多いようです。

伝統的に「家族の絆」を大切にするフィリピンでは、二世代・三世代の大家族でいっしょに生活することを望みます。
そこで富裕層はヴィレッジ内のタウンハウス丸ごと買い取り、日本の「二世帯住宅」のようにして暮らしているケースがよく見られます。もっとも若い世代を中心に個人主義も台頭してきて、「夫婦水入らずで、もしくは単身で暮らしたい」という方も増えており、そうしたニーズに応えるのがコンドミニアムなのです。
また郊外に一軒家を立てる場合も、親戚同士で集まって集落(バランガイ)を形成します。中間層の若者がコミュニティから離れて暮らしたいという場合は、都市部の賃貸アパートを借りることになります。

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By Idawriter, CC 表示-継承 3.0, Link

フィリピンで住宅を購入する際は(コンドミニアムでもタウンハウスでも)家具付き/家具無しを選ぶことができます。
家具付き物件の多くはデザイナーズハウスで、内装をデザインしたデコレーターがセレクト、あるいはオーダーメードした家具が付いてきます。「家具も内装の一部」と考え、トータルデザインするのですね。
中古物件の場合も、前オーナーが家具・家電を残していくケースが見られますが、「中古だから安く譲ります」ということはなく、自分で揃えるよりも割高になることが多いです。「すぐに生活できる」ということが、プレミアムな価値とみなされているわけですね。

3.リフォーム需要が高まるフィリピン

経済的に豊かになるにつれて、住環境を「もっと便利に・もっとオシャレに」というニーズが高まっているフィリピン。また時代の流れにつれて、住まいに対する価値観も変わってきました。
洗練された新築コンドミニアムやタウンハウスばかりでなく、「自分らしさ」を求めて間取りや内装をリフォームしたいという方も増えてきました。
とくに富裕層はSNSの普及もあり、ファッションやインテリアの感度が高く、上質でオリジナリティのあるデザインがいま、求められています。

住まいに個性と豊かさを

「お仕着せの豪華さではなく、自分のライフスタイルに合った間取り、好みに合った内装を。都市部のコンドミニアムで、そんな住まいを実現できたら……」

マニラ都心で働く若いエリート層にとって、住まいの立地は死活問題です。
鉄道網が発達しておらず、車社会のフィリピンでは、交通渋滞が社会問題となっています。
そのためオフィス街から離れた住宅地よりも、通勤に便利な都心のコンドミニアムに誰もが住みたがります。
一方、デベロッパーによる「最大公約数」のデザインでは満足できない、という方が増えていることも事実です。

たとえばフィリピンでは従来、ミドルクラス以上の家庭では、家事や育児にメイドを雇うのが一般的でした。
しかしセキュリティの問題から家族以外を家に上げたくない、という方も増えてきており、この場合メイド部屋は必要ありません。
そこで間取りを変えて主寝室を広くしたり、ウォークインクローゼットに作り替えたい、というニーズが生じます。

このようにリノベーション(リフォーム)の需要が急速に高まっているフィリピンですが、残念ながら応えられるだけの供給はまだまだ足りていません。
安定した技術をもった施工業者は限られており、「養生なしで塗装して、床や壁に塗料がはみ出している」といった場面も珍しくありません。
着工前に工程表を組む等してスケジュール管理をしないため、工期の遅れも日常的に発生します。

「こんなお家に住みたい!」という理想とは裏腹に、それを忠実に再現できる業者はなかなか見つからないのが現状です。

日本クオリティの『Tokyo Grand Renovation』

日本にいると当たり前に感じる、丁寧な施工、厳密な現場管理。その技術を必要としている方々が、フィリピンには数多くいらっしゃいます。
そんな皆さまのもとへ「ジャパン・クオリティのリノベーション」をお届けするために、私たちネクサス・アールグループは『Tokyo Grand Renovation』を立ち上げました。

TGR

Tokyo Grand Renovation』では、経験豊富なアドバイザーが日本から指導・監理に赴き、建材も日本から直輸入。安定した品質の「日本式」工事をご提供しています。

現地にお住まいの方はもちろん、これからお仕事で駐在予定の方、新たなビジネスを立ち上げようという方は、オフィスや店舗のリノベーションもぜひ『Tokyo Grand Renovation』にお任せください。
あなたの新しい生活とビジネスを現地で、そして日本からもサポートさせていただきます。

この記事のまとめ

かつての「新築信仰」を脱し、「中古を買ってリノベーション」の普及が進む日本。
こうした潮流は日本だけのものなのでしょうか。海外・アジアの住宅事情、そしてリノベーション(リフォーム)事情とは?

日本のお隣・韓国は国土がコンパクトなため、マンション住まいが一般的。
室内構成はどのお宅もほぼ同じで、ベランダ代わりにサンルームがあり、リビングを中心にキッチンや寝室へ直接抜ける間取り。間取りに変化がない分、内装にはこだわりたい! という方が多く、たとえ賃貸でもオーナーに許可をとって内装リフォームを行います。

経済発展めざましい中国でも、都市部はオフィス街近郊のマンションが人気です。住宅供給が足りず、商業ビルをリノベーションして用途変更するほど。
中国のマンションはスケルトン状態での分譲がふつうです。入居者が間取りや内装を自分で決めるので、住まいづくりの意識が高く、デザインも機能も徹底的にこだわります。

アジア屈指の国際都市・シンガポールは、政府の徹底した都市計画で知られます。国民の8割以上が公団(HDB)に入居し、HDBを中心に道路やマーケットなど街が形成されるのです。
住宅購入やリフォームに補助金が下りるので、買い換えも盛ん。入居後もリノベーションで住まいをアップデートしていくのが一般的です。

近年ASEAN中でも存在感を増しつつあるフィリピンでは、新興国にしばしば起こる問題として、経済格差が住宅事情にも影響。アッパークラスは都市部のタワーマンションか高級住宅地の邸宅に住み、ミドルクラス・ワーキングクラスは賃貸住まいです。
富裕層を中心に住まいにも個性と豊かさを求める方が増えてきていますが、供給は追いついていないのが現状です。「安定した施工技術と時間厳守」は日本では当たり前ですが、フィリピンでは業者探しも一苦労。
そこでネクサス・アールグループでは『Tokyo Grand Renovation』を立ち上げ、現地でジャパン・クオリティの工事をご提供しています。

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