戸建てのフルリフォーム、費用はいくら?間取りは変えられる?

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事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0072/

戸建てのフルリフォーム費用の相場は?いくらで何ができるの?

戸建てのフルリフォームを検討している方の中には、「予算がどのくらいかかるのか分かりにくい」とお悩みの人も多いのではないでしょうか。

リフォーム費用は、工事内容に応じて金額が変わります。「フルリフォーム」とひと口にいっても、やりたいことは人それぞれ。とくに戸建ては自由度が高いので、工事範囲やプランも人によって様々です。それだけにリフォーム金額が分かりにくいという特徴があります。

この記事では、戸建てのフルリフォームに関して、いくらの予算で何ができるのかについておおよその目安をまとめました。さらに、当社ひかリノベで実際に施工したリフォーム事例もご紹介。自分がやりたいリフォーム工事の予算感を掴む参考になさってくださいね。

戸建てフルリフォームの費用

戸建てのフルリフォームといっても、イメージする工事内容は人それぞれに違います。

内装と住宅設備の一新なのか。
間取り変更も検討しているのか。
外壁や屋根の塗り替えもするのか。
外構にも手を入れるのかなど。

工事範囲が広く、内容が高度になればなるほど、金額も大きくなります。
どんな工事をするといくらかかるのか、まずは内容と金額の目安を掴みましょう。

戸建ての「フルリフォーム」とはどんな工事?

戸建てに限らず「フルリフォーム」というと、家全体に及ぶリフォーム全般を指して言うことが多いです。「フルリノベーション」という場合もあります。

スケルトンリフォーム(スケルトンリノベーション)」も似た意味を持つ言葉ですが、この場合は建物の骨組みに当たる躯体(柱・梁)だけを残して、壁や床は解体するリフォームのことを指します。したがって壁や床の解体を伴わない場合には、「スケルトンリフォーム」という言葉は使いません。

戸建てのフルリフォームでよく検討される工事には、次のようなものがあります。

  1. 内装(床・壁・天井)と水廻り設備の一新
  2. 間取り変更
  3. 外装(外壁・屋根)の塗り替え・更新
  4. 窓サッシの入れ替え
  5. 耐震補強・断熱工事
  6. 外構(門扉・塀)の更新

1で終わる工事と、1~6まで実施する場合とでは、リフォーム金額が大きく異なります。

戸建てのフルリフォーム費用の相場

では、いくらでどのような工事ができるのか目安を見てみましょう。下の表は、30坪の2階建て木造住宅を想定し、800万円/1,500万円/2,000万円/2,500万円の予算でなにができるか、大まかな目安をまとめたものです。

工事内容
※30坪/二階建て木造住宅を想定
予算
800万円 1,500万円~ 2,000万円~ 2,500万円~
水まわり設備の取り換え
内装(床、壁、天井)の一新
間取り変更
外装材(外壁、屋根)の更新 ×
窓サッシ入れ替え × ×
外構(門扉、塀)の更新 × ×
耐震補強、断熱工事 × × ×

データ出典:SUVACO『予算別 リノベーションでできること』 

ひかリノベの戸建てフルリフォーム事例

戸建てのフルリフォームでは、実際にどんなことができるのでしょうか。こちらでは、当社ひかリノベの施工事例を紹介します。

活かせる設備は再利用して費用を節約

  • エリア: 湘南
  • 専有面積:90.46㎡
  • 費用:約930万円(税抜)

ユニットバスや洗面化粧台、システムキッチンなど活かせる設備は再利用し、リフォーム費用を節約しました。
間取りも既存から大きく変更していませんが、2階の書斎とプライベートリビングの間にあった筋交いを、構造計算に基づいて移動。柱と袖壁で公私の空間を緩やかにゾーニングしたプランに。
たくさんの観葉植物が置かれたインナーテラスは、水や汚れをはじくフロアタイルで張り分け、キッチン床と揃いにすることで統一感を演出しています。

柱と梁をデザインに取り込む

  • エリア:千葉
  • 専有面積:98.67㎡
  • 築年数:1987年3月(リフォーム施工時点で築34年)
  • 費用:約1,600万円(税抜)

和室と洋室、廊下を集約し、リビングを広々と拡張。閉塞的な独立型キッチンを移設し、LDK一体型の対面キッチンに。もともと台所のあった空間には、パントリーと作業室を設けました。
白いクロスで仕上げた柱と筋かいのあるところが、もともと壁があったところ。壁のなかに構造上欠かせない柱と梁が隠れていましたが、残った柱・梁をデザインとして取り込みました。

2階リビングで明るく開放的に

  • エリア:埼玉
  • 専有面積:115.09㎡
  • 築年数:2001年6月(リフォーム施工時点で築20年)
  • 費用:約1,200万円(税抜)

2階にLDKを配した戸建リフォーム事例。梁見せ構造の高い天井、二面の天窓を通じ空からの光がさんさんと降り注ぐ、明るく開放的なリビングが特長です。
もともと二階リビングではあったこちらの物件ですが、明るさと開放感をより生かすため、天窓をくもりガラスからクリアガラスに変更しています。梁にはナラ材の木板を巻き、明るくナチュラルな印象に。
ガラス扉の向こうはサンルーム。ガラス扉は引き違い戸ですが二枚とも袖壁の中に納まるよう計画し、戸を開け放つとリビングとサンルームがひと繋がりの大空間に。
サンルームの奥は洗面室に直結しており、ランドリールームとしても使えます。

リビングを1階から2階へ移動。断熱リフォームで快適に

  • エリア:東京23区内
  • 専有面積:95.57㎡
  • 築年数:1996年7月(リフォーム施工時点で築23年)
  • 費用:約2,400万円(税抜)

リビングを1階から2階へ移動。天井にはロフトを新設。「ふところ」と呼ばれる外からの熱を遮断するスペースを取り払うことで、空間が縦に広がりました。
ただこの「ふところ」を取り払ってしまうと、外の熱が直に部屋を照り付け、このままでは夏はサウナ状態になってしまいます。そこで徹底したのが断熱対策です。外壁面と屋根の内側双方に断熱材を施工。断熱性能としては最高評価の「4」を実現しました。
さらに床暖房を取り入れ、冬も暖かく過ごせるようになりました。季節問わず快適に過ごせる上に、見上げるほどの高さにある天窓からの光が、柔らかく差し込む明るく開放的な空間に。

壁を撤去し、ステンレスブレースで耐震性を担保

  • エリア:神奈川
  • 専有面積:83.60㎡
  • 費用:約1,200万円(税抜)

玄関土間を拡張し、廊下を介さず直接リビングにつながる間取りへ。
壁を大幅に撤去する大胆な間取り変更を行いましたが、耐震性を確保するため、壁の中の柱は残し、ステンレスブレースの補強を入れています。
柱と梁は木板仕上げで、木立ちのようにナチュラルに。壁と建具はOSB合板で統一し、フラットな印象で開放感を高めています。

戸建てフルリフォームの注意点

もとの空間をすっかり変えてしまうフルリフォームですが、もちろんできないこともあります。いざリフォームが始まってから「思った通りにできなかった」と後悔しないように、あらかじめフルリフォームできること・できないことを知っておきましょう。

費用を左右する「物件の状態」と「工事内容」

築年数が経過していると、構造の劣化(木材の腐朽やシロアリ被害、基礎のクラックなど)が進んでいたり、充分な耐震性を担保するために補修や補強が必要になるケースもしばしば。補修・補強箇所が増えれば、その分費用も割高になります。

解体して初めてわかることもあり、追加工事で金額が当初の見積もり以上になることも。お金のことはとかくトラブルになりやすいので、追加工事の扱いについては、事前にリフォーム会社に確認しておくのを忘れずに。

また、希望するプランや使用する建材・設備のグレードによって、同じ規模のリフォームでも費用は上下します。例えば開放的な空間をつくりたい場合、構造の補強が必要になればコストも上がるでしょう。

全ての要望を叶えようとすると、新築と同じかそれ以上お金がかかってしまう可能性もありますので、優先順位を決めて、予算も考えながらプランを決めていきましょう。

間取り変更の障壁となる「構造」

壁や柱の中には、構造上重要な役割を担っているものもあり、それらを撤去してしまうと耐震性が大きく損なわれ、危険な建物になってしまいます。

また、同じ木造戸建ての中でも「在来工法」は比較的間取り変更の自由度が高いですが、「ツーバイフォー(2×4)工法」は注意が必要。壁で構造躯体が構成されているため、壁を撤去して二室を一室にするようなリフォームは極めて困難となる場合が多いです。

「耐震」「省エネ」などの住宅性能

古い戸建て住宅は、新築住宅と比べるとどうしても耐震性能や断熱性能が劣りがち。
しかしリフォームによって新築に近い水準までこれらの性能を高め、安心して暮らせる家にすることが可能です。既存の壁・床・天井を解体するフルリフォームは、壁の中や床下にある配管の更新、耐震補強部材や断熱材の施工もしやすいタイミングです。

こうした住宅性能を向上させるリフォームについては、公的補助金や税制優遇制度が充実しています。例えば「住宅省エネ2024キャンペーン」の補助金事業や「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」、所得税や固定資産税等のリフォーム減税など、工事内容に応じた支援事業・減税制度があります。

まとめ

戸建てのフルリフォームにかかる費用は、工事内容や工事規模によって大きく変わります。いくらで何ができるのか目安を知り、予算内でどんなリフォームができるか検討しましょう。断熱や耐震といった住宅性能を向上する工事は、補助金制度や減税制度も用意されています。

一方で、柱や梁などの構造部材にふれる戸建てのフルリフォーム(リノベーション)は、対応しているリノベーション会社が多くはありません。ひかリノベでは、戸建住宅の建物構造に精通した【構造専門部】をもっており、長く安全に住めるリノベーションの設計・施工をサポートしております。また、リフォームで利用できる各種補助金制度や減税制度についてもご提案しております。

物件探しからのリノベーションをご希望の方は家探しから設計・施工まで、居住中のご自宅のリノベーションは工事中の仮住まい探しから設計・施工まで、ワンストップでおまかせください。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

記事監修

大宮 良明(一級建築士、既存住宅状況調査技術者)

一級建築士、既存住宅状況調査技術者の有資格者。木造建築の構造計算をはじめ、安全性に配慮した設計を得意としている。「住まいのデザインは見た目のカッコよさはもちろんですが、それ以上に暮らしやすさや安全性が大切だと考えています。長い目で見て『こうして良かった』と思える家を、いっしょにつくっていきましょう」

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