和室を洋室に、和モダンに。事例で学ぶ「和室リフォーム」のコツ

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和モダンな洋室

中古住宅や中古マンションの和室は、使い勝手がいい洋室にリフォームしませんか?

畳はカビが発生しやすくお手入れが大変で、定期的な張替えも必要。
洋室との段差も生じることから、使い勝手が良いバリアフリー化を目的として「和室を洋室にリフォームする」という方も増えています。

こちらの記事では、内装を変えるだけで洋室にする方法と、和室とリビングを一体化するリフォームについて、実例を通してご紹介していきます。

実際にリフォーム・リノベーションにかかる費用もご紹介していきますので、予算の参考にしてください。

2019年5月18日初出→2021年3月08日更新⇥2022年4月07日更新

和室を洋室に変えるポイント

「畳敷きの床をフローリングに」「障子などの建具を洋風ドア」「押入れをクローゼット収納に」というように、部屋の内装を変えるだけでも和室を洋室に変更できます。

内装のみのリノベーションですので、工期は比較的短め。リフォーム費用もそれほどかからないのがメリットです。

床の張り替えは適切な下地処理がポイント

天井のルーバーと色を統一したフローリングには、暗めのフローリング材を使用。シックな雰囲気を演出してくれます。

和室の畳をフローリングにする場合、適切な下地処理を施すことが重要となります。

畳とフローリングではもともとの厚みが異なるため、隣り合う部屋との段差を下地材(根太など)で調整する必要が出てきます。

また、築年数が経った住宅の床下地には断熱材が入っていないことが多いため、遮音性や断熱性をアップする目的で断熱材を追加する工事を検討される方もいます。

真壁と天井はもう1枚重ねて隠す

当初は一戸建ての中古住宅を探されていた施主さま。一転、海や富士山がみえる中古マンションに部屋に一目ぼれしてリノベーションすることに。

リノベーション以前の部屋は、和室ならではの柱や梁がみえる構造の真壁でしたが、それを隠すようにボードを全体に張り、漆喰で仕上げて大壁に変えています。

天井板がみえる天井も、同じように上から一枚重ねるだけで昔ながらの和室がおしゃれな洋室に。
壁や天井を重ねるリノベーションは、壁と壁のあいだに空間ができるため、断熱や防音効果も得られ一石二鳥です。

襖と障子は洋風建具に交換

長年の憧れだった白で統一された空間は、清潔感や高級感を感じさせてくれます。

あるだけで和室っぽさが出てしまうふすまや障子といった建具は、洋風のドアや引き戸に交換してみては?

ふすまや障子は床に敷居があり、その上を滑らすようにして開け閉めしているため、床をバリアフリーにするには敷居を撤去し、戸の枠ごと交換する方法が採られます。

引き戸から引き戸への交換は比較的簡単な工事ですが、引き戸から開き戸など、開閉方法が変わるリフォームでは工事期間や工事費がかかる場合があります。

和室を解体し、広々リビングに

一昔前の建売住宅では、フローリング張りのLDKの隣に和室が付いているというタイプの間取りが一般的でした。しかし、実際にそういった間取りに住まわれている方も、客間や子どもの遊び場として使う以外は、あまり和室を活用できていないというケースも多いのではないでしょうか。

そういった場合には、思い切って和室をリビングと一体化させ、リビングスペースを広げるリノベーションを検討してみてはいかがでしょうか?

家族が集まるリビングを大きくすることで空間にゆとりが生まれ、よりリラックスできるスペースになります。

間仕切りを撤去

リビングと隣り合った6畳の和室の間仕切りを撤去して、広々としたLDKにリノベーションしています。

マンションでの間取り変更では、注意しなければならないポイントがあります。

マンションの建物内には「共用部分」と「専有部分」とがあり、所有者が自由にリフォームできるのは専有部分に限られます。
構造の強度に係る躯体や窓、ベランダなどは、共用部分となるため手を加えられなかったり、事前に申請したりする必要があるのです。

マンションの間取り変更をする場合は、事前に専有部分かどうかを確認することをおすすめします。

床の高さを合わせてワンフロアに

元々はダイニングキッチンとリビング、二つの和室が壁や建具で仕切られていた空間でした。そこで、寝室となる一部屋を除いて間仕切りを取り、広いLDKへリノベーションしています。

幸いすべての壁が撤去可能な構造だったため、このように大胆な間取り変更が可能になりました。

リノベーション前の間取りでは和室や洋室が隣り合っていたため、どうしても床に段差が生じていましたが、床下地から解体するスケルトンリフォームで違和感のない一体空間に生まれ変わっています。

天井の高さを合わせる

和室から洋室へのリノベーションでは、天井の高さを合わせることで空間に連続性を持たせることができます。

和室と洋室が混在している仕様の中古住宅では、天井や間仕切りの高さが違っていることが多く、部屋ごとに空間が分断されていました。しかし、リノベーションにより天井の高さを同じにすると圧迫感が無くなります。

他にも、思わぬ形で天井の高さを変えなければいけないケースがあります。

例えば、ダウンライトを取り付ける場合。天井に下地が入っていないと取り付けられないため、ダウンライトが入る分だけ天井を少し下げる必要があります。

家の天井は直天井なのか、それとも下地があるのか事前に調べておくと安心です。

和テイストを残す「和モダン」な空間づくりのコツ

和室を洋風に変更する際、あえて和のテイストを残してリノベーションする工事方法もおすすめです。

洋室にも馴染む縁なしの畳や、無垢材を使用した格子間仕切りなど、取り入れたいアイデアがたくさんあります。

縁なしのカジュアルな畳

縁なしのカジュアルな畳

格子状に配置した縁なし畳は、最近の和室のトレンドになりつつあります。

縁がないことでスッキリした印象になるのはもちろん、おしゃれでカジュアルな印象を演出してくれます。
洋風のリビングともよく調和し、リビングから出入りする和室におすすめ。

ただし縁のない畳は縁部分が保護されていないため、どうしても擦り切れやすくなります。樹脂製や和紙製といった丈夫な素材を使った畳によって、強度をアップさせると良いでしょう。

段差を利用した小上がりの和室スペース

幅広い土間のある玄関からすぐのところにあるのが、床の段差を利用した小上がりの畳スペースです。

玄関に来たお客さんが靴を脱がなくても畳に腰かけ、お茶を飲んだり会話に花を咲かせたりすることができるスペースになっています。

元々は洋室の床でしたが、玄関を拡張する際に生じた段差を上手に生かしています。

小上がりには出し入れ可能な引き戸が付いているので、お客さんが来た時には、布団が敷ける客間に早変わりします。

和洋折衷のコツは、何を残すか

部屋のどこにいても家族の気配が感じられる空間にしようと取り入れたのが、床から天井までを格子で区切る間仕切りです。

こちらの間仕切りは、家族が集まるLDKと隣接する書斎との仕切りとしてだけでなく、飼っている猫ちゃんのキャットウォークも兼ねています。

間仕切りに使用しているのはフローリング材と同じ色目の無垢材。
格子のあいだには等間隔に隙間があり、空間を分けながらもお互いが何をしているのか感じることができます。

斜めに区切っているため、空間に動きが生まれ、スペースを有効利用できる間取りになっています。

リノベーションの費用と工期の見積もり

実際に和室を洋室にする際に気になるのが、リノベーション費用です。

予算や工期を考える場合は、工事規模や工事内容も気になるところ。ここでは見積もり価格の目安や、工事期間について詳しくご説明していきます。

費用はいくらかかる?

リノベーションにかかる費用は「どの部分を」「どんな風に改装するか」で大幅に変わってきます。

工事範囲が床だけの場合、畳からフローリングへの変更は、6畳の部屋で20万円前後。
壁紙の交換だけなら10万円以下と安く済むこともありますが、室内全体に及ぶ大規模改修では数百万円~1,000万円以上かかることも。

上でご紹介した内装全体を和から洋に変える場合では、8畳の部屋で100万円~が相場です。

間取り変更を要する工事では、㎡当たり10~15万円程度が概算の金額になります。

ただし内装に使用する材料のグレード、建具の機能によって見積もり価格が変わってきます。マンションか一戸建てかに応じて工事の方法が変わってきますし、既存の構造や劣化具合によっては追加で補修費用が必要となるケースもあります。

より詳しい見積もり金額が知りたい方は、工事業者に現場をみてもらい、希望の間取りや具体的な工事内容を伝えましょう。

工期は何日くらい?

費用と同様、工事にかかる期間も手を入れる部位と範囲によって変わってきます。

8畳間を想定した場合。床を畳からフローリングに張り替える工事は、平均3~5日。
内装一式(床・壁・天井・建具)を変更する場合は、平均1~2週間。
既存の和室とリビングと一体化する場合は、間取り変更を伴うため、数ヶ月単位を見込んでおく必要があります。

とくに、マンションの間取りはLDKが生活空間の中心になりがちなため、「工事中はマンスリーアパートで仮住まい」という選択肢も考えた方がよいでしょう。
その場合、賃貸物件に住むことになるため、工事完了までの家賃も予算に組み込む必要があります。

自分でできる!和室の印象を変えるアイデア

簡単なDIYやインテリアの模様替えだけでも、気軽に和室の印象を変えることは可能です。
この章では、誰でも手軽にできる「セルフリノベーション」のアイデアを紹介します。

初心者OKのお手軽DIY

パネルを重ねたりクロスを貼ったりといったDIYは、あまり経験がない方でも気軽にチャレンジできます。

例えば、畳の上からウッドカーペットを敷けば、フローリング調のフロアに様変わり。木目だけでなく、コルクやタイル風のデザインもあるので、好みに合わせて選んでみましょう。

障子のある窓には、ロールスクリーンを設置するのもおすすめです。
カーテンの設置とは異なり、ロールスクリーンは軽量でレールの取り付けも手軽。引き違いの障子がなくなるだけで、窓を全開にでき、薄暗い和室が明るくなります。

飾り気のないふすまは、華やかなクロスで飾り付け。
最近は水で貼れる襖紙や、裏面がシールになっている襖紙が流通しています。それらを利用するのも良いでしょう。

もとの襖紙を下地にすれば、失敗してもあとから剥がせます。
花柄や幾何学模様、ナチュラルな木目調など、デザインも豊富です。

インテリアで和の空間をオシャレに彩る

畳の床に絨毯とテーブル&チェアを組み合わせると、大正ロマン風の部屋に様変わり。

重厚なカラーリングとヴィンテージな素材感のある家具を設置するのがポイント。
ガラス扉の茶箪笥や本棚といったアンティーク家具もよく合います。

また、ナチュラルな素材感とカラーリングが特徴の北欧家具は、意外に和室とフィットします。モスグリーンやベージュの砂壁は、ニュートラルな質感のローテーブルやボタニカルカラーのソファにもぴったりです。

あえてコタツやちゃぶ台、吊り下げ照明など、昭和レトロなインテリアを揃えるのも人気です。
昔ながらの和室との相性はぴったり。

ヴィンテージ感のある木製家具を中心に、座布団・クッションといったファブリック類で差し色を入れるスタイルにすれば、現代的なエッセンスがプラスできます。

和室をオシャレに飾るインテリアのコツについては、こちらの記事で詳しく特集しています。

和室を洋室にリフォームした事例

最後にひかリノベで手掛けた和室リフォームを3例ご紹介していきます。

和室を主寝室にリノベーション

もともとの物件自体は、83㎡と一人暮らしには十分な広さがありました。ネックになっていたのは、以前の間取りは空間が細かく別れており、広さを感じにくくなっていた点。

ですが、こちらの物件はリノベーションによって間仕切り壁をすべて取り払うことが可能な「ラーメン構造」だったため、広いリビングダイニングへと改装することができました。

また、現代的でシックな内装に加え、IoT(スマートハウス)を搭載。IoT技術は「OK,Google!」など、音声によって照明やエアコンを操作することができ、電力消費の管理までしてくれる優れものです。おしゃれさを兼ね備えながら、省エネと快適な暮らしの両方を実現しました。

間仕切りを撤去して広々とした一部屋に

こちらは、中古マンション購入後にリノベーションし、部屋と部屋のあいだに壁や扉をつけない一つの大きな空間へとリノベーションした例です。

もともと和室だった部分は取り壊し、LDKに変更。空間自体はひと続きで、自由に行き来できるところがポイントです。部屋の境目にあえて少しの段差をつけることで、扉の代わりに緩やかにスペースを区切るための工夫が施されています。

中古の戸建てを購入し、リノベーションによって「広々としたLDKの実現」をご希望されていたオーナー様の例です。和室だった場所をリビング空間に変身させる際、和室の押し入れ部分を壁の高さいっぱいの本棚兼飾り棚へと変更しました。

リフォーム・リノベーションでは、物件にぴったりのインテリアを作ることができるため、無駄なく空間全体を使用することができます。木とホワイトを基調とした内装も素敵ですね。

ひかリノベでは、和室から洋室への変更をはじめとするリノベーション相談を承っております。今回ご紹介した実例以外にも、さまざまなノベーション方法でマンションや一戸建てを施工した実績があります。

「オリジナリティのある部屋にアレンジしたい」「収納を増やす工夫を教えてほしい」「住まいを構えるなら東京エリアがいい」など、様々なご要望にお応えいたします。ぜひ、お気軽にご相談ください!


【記事監修】宇津木 和子(一級建築士、インテリアコーディネーター)

一級建築士、インテリアコーディネーター、カラーコーディネーターの有資格者。家族一人ひとりの生活時間や動線を考え抜き、細部まで暮らしやすさにこだわったプランを提案する。「人の暮らしは十人十色。ありきたりの間取りに自分を合わせるのではなく、自分のライフスタイルに合わせた間取りを。リノベーションで”自分らしく楽しく暮らせる家”を目指していきましょう」


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