和室を洋室に、和モダンに。事例で学ぶ「和室リフォーム」のコツ

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和モダンな洋室

中古住宅や中古マンションの和室は、使い勝手がいい洋室にリフォームしませんか?
畳はカビが発生しやすくお手入れが大変で、定期的な張替えも必要。
洋室との段差が生じることから使い勝手が良いバリアフリーを目的に和室を洋室にリフォームする方も増えています。

こちらの記事では内装を変えるだけで洋室にする方法や、和室とリビングを一体化するリフォームを実例を通してご紹介していきます。
実際にリフォームやリノベーションにかかる費用もご紹介していきますので、予算の参考にして下さい。

2019年5月18日初出→2021年3月08日更新

内装チェンジでオシャレな洋室に様変わり

畳敷きの床をフローリングに、障子などの建具を洋風ドアに、押入れをクローゼット収納にといった部屋の内装を変えるだけでも和室を洋室に変更できます。

内装のみのリノベーションですので工期は比較的短め、リフォーム費用もそれほどかからないのがメリットです。

床の張り替えは適切な下地処理がポイント

天井のルーバーと色を統一したフローリングは暗めのフローリング材を使用し、シックな雰囲気を演出してくれます。

和室の畳をフローリングにする場合、適切な下地処理が大切になります。
畳とフローリングではもともとの厚みが異なり、そのため隣り合う部屋との段差を下地で調整する必要があります。

また築年数が経った住宅の床下地には断熱材が入っていないことが多いため、遮音性や断熱性をアップする目的で断熱材を追加する工事も追加で検討される方もいます。

真壁と天井はもう1枚重ねて隠す

当初は一戸建ての中古住宅を探していたのですが海や富士山が見える部屋に一目ぼれし、中古マンションをリノベーションすることに。

リノベーション以前の部屋は和室ならではの柱や梁が見える構造の真壁でしたが、それを隠すようにボードを全体に張り、漆喰で仕上げ大壁に変えています。
天井板が見える天井も同じように上から一枚重ねるだけで、昔ながらの和室がおしゃれな洋室に。

壁や天井を重ねるリノベーションは壁と壁の間に空間ができるため、断熱や防音効果も得られ一石二鳥です。

襖と障子は洋風建具に交換

長年の憧れだった白で統一された空間は、清潔感や高級感を感じさせてくれます。

あるだけで和室っぽさが出てしまう襖や障子といった建具は、洋風のドアや引き戸に交換してみては?
襖や障子は床に敷居があり、その上を滑らすようにして開け閉めしているため、床をバリアフリーにするには敷居を撤去して戸の枠ごと交換する方法が採られます。

引き戸から引き戸への交換は比較的簡単な工事ですが、引き戸から開き戸など開閉方法が変わるリフォームでは、工事期間や工事費がかかる場合があります。

和室とリビングを一体化

一昔前の建売住宅ではフローリング張りのLDKの隣に和室が付いているというタイプの間取りが一般的でしたが、客間や子どもの遊び場として使う方以外は、あまり和室を活用できていないという方も多いのではないでしょうか。

そこで思い切って和室をリビングと一体化させ、リビングスペースを広げるリノベーションを検討してみては?
家族が集まるリビング全体を大きくすると、空間にゆとりが生まれよりリラックスできるスペースになります。

間仕切りを撤去

リビングと隣り合った6畳の和室の間仕切りを撤去して、広々としたLDKにリノベーションしています。

マンションでの間取り変更では注意しなければならないポイントがあります。
マンションの建物内には「共用部分」と「専有部分」とがあり、所有者が自由にリフォームできるのは専有部分に限られます。
構造の強度に係る躯体や窓、ベランダなどは、共用部分となり手を加えられなかったり、事前に申請したりする必要があるのです。

マンションで間取り変更をする場合は、事前に専有部分かどうかを確認することをおすすめします。

床の高さを合わせてワンフロアに

元々はダイニングキッチンとリビング、二つの和室が壁や建具で仕切られていた空間を、寝室となる一部屋を除いて間仕切りを取り、広いLDKへリノベーションしています。

幸いすべての壁が撤去可能な構造だったため、このような大胆な間取り変更が可能になりました。
リノベーション前の間取りでは和室や洋室が隣り合っていたため、どうしても床に段差が生じていましたが、床下地から解体するスケルトンリフォームで違和感のない一体空間に生まれ変わっています。

天井の高さを合わせる

和室から洋室へのリノベーションでは、天井の高さを合わせることで空間に連続性を持たせることができます。
和室と洋室が混在している仕様の中古住宅では、天井や間仕切りの高さが違っていることが多く、部屋ごとに空間が分断されていましたが、リノベーションにより天井の高さを同じにすると圧迫感が無くなります。

また、思わぬ形で天井の高さを変えなければいけないケースがあります。
例えばダウンライトを取り付ける場合、天井に下地が入っていないと取り付けられないため、ダウンライトが入る分だけ天井を少し下げる必要があります。

家の天井は直天井なのか、それとも下地があるのか事前に調べておくと安心です。

和テイストを残す「和モダン」な空間づくりのコツ

和室を洋風に変更する際、あえて和のテイストを残してリノベーションする工事方法もおすすめです。
洋室にもなじむ縁なしの畳や、無垢材を使用した格子間仕切りなど取り入れたいアイデアがたくさんあります。

縁なし畳でカジュアルな和室を演出

縁なしのカジュアルな畳

縁なしのカジュアルな畳

格子状に配置した縁なし畳は、最近の和室のトレンドになりつつあります。
縁がないことでスッキリした印象になるのはもちろん、おしゃれでカジュアルな印象を演出してくれます。
洋風のリビングともよく調和し、リビングから出入りする和室におすすめ。

ただし縁の無い畳は縁部分が保護されていないため、どうしても擦り切れやすくなります。
樹脂製や和紙製といった丈夫な素材を使った畳で強度をアップさせると良いでしょう。

段差を利用した小上がりの和室スペース

幅広い土間のある玄関からすぐのところにあるのが、床の段差を利用した小上がりの畳スペースです。
玄関に来たお客さんが靴を脱がなくても畳に腰かけ、お茶を飲んだり会話に花を咲かせることができるスペースになっています。

元々は洋室の床でしたが、玄関を拡張する際に生じた段差を上手に生かしています。
小上がりには出し入れ可能な引き戸が付いているので、お客さんが来た時には布団が敷ける客間に早変わりします。

和洋折衷のコツは、何を残すか

部屋のどこにいても家族の気配が感じられる空間にしようと取り入れたのが、床から天井までを格子で区切る間仕切りです。
こちらの間仕切りは家族が集まるLDKと隣接する書斎との仕切りとしてだけでなく、飼っている猫ちゃんのキャットウォークも兼ねています。

間仕切りに使用しているのはフローリング材と同じ色目の無垢材。
格子の間には等間隔に隙間があり、空間を分けながらもお互いが何をしているか感じられます。
斜めに区切っているので、空間に動きが生まれスペースを有効利用できる間取りになっています。

リノベーションの費用と工期の見積もり

実際に和室を洋室にする際に気になるのがリノベーション費用です。
予算や工期を考える場合は工事規模や工事内容も気になるところです。

ここでは見積もり価格の目安や、工事期間についてくわしくご説明していきます。

費用はいくらかかる?

リノベーションにかかる費用はどの部分をどんな風に改装するかで大幅に変わってきます。
工事範囲が床だけの場合、畳からフローリングへは6畳の部屋で20万円前後。
壁紙の交換だけなら10万円以下と安く済むこともありますが、室内全体に及ぶ大規模改修では数百万円~一千万以上かかることも。

上でご紹介した内装全体を和から洋に変える場合、8畳の部屋で100万円~が相場です。
間取り変更を要する工事ですと、㎡当たり10万~15万円程度が概算の金額になります。

ただし内装に使用する材料のグレードや建具の機能によって見積もり価格が変わってきます。
またマンションか一戸建てかに応じて工事の方法が変わってきますし、既存の構造や劣化具合によっては追加で補修費用が必要となるケースもあります。

より詳しい見積もり金額が知りたい方は工事業者に現場を見てもらい、希望の間取りや具体的な工事内容を伝えましょう。

工期は何日くらい?

費用と同様、工事にかかる期間も手を入れる部位・範囲によって変わってきます。

8畳間を想定した場合、床を畳からフローリングに張り替える工事は、平均3~5日。
内装一式(床・壁・天井・建具)を変更する場合は、平均1~2週間。

既存の和室とリビングと一体化する場合は、間取り変更を伴うため、数ヶ月単位を見込んでおく必要があります。
特にマンションの間取りはLDKが生活空間の中心になりがちのため、工事中はマンスリーアパートで仮住まいという選択肢も考えた方がよいでしょう。

和室の印象を変えるインテリアのアイデア

簡単なDIYやインテリアの模様替えだけでも、気軽に和室の印象を変えることは可能です。
この章では誰でも手軽にできる「セルフリノベーション」のアイデアを紹介します。

初心者OKのお手軽DIY

パネルを重ねたりクロスを貼ったりといったDIYは、あまり経験がない方でも気軽にチャレンジできます。

例えば、畳の上からウッドカーペットを敷けば、フローリング調のフロアに様変わり。木目だけでなく、コルクやタイル風のデザインもあるので、好みに合わせて選んでみましょう。

障子のある窓には、ロールスクリーンを設置するのもおすすめです。
カーテンの設置とは異なり、ロールスクリーンは軽量で、レールの取り付けも手軽。引き違いの障子がなくなるだけで、窓を全開にでき、薄暗い和室が明るくなります。

飾り気のない襖は、華やかなクロスで飾り付け。
最近は水で貼れる襖紙や、裏面がシールになっている襖紙が流通しているので、利用するのも良いでしょう。

もとの襖紙を下地にすれば、失敗してもあとから剥がせます。
花柄や幾何学模様、ナチュラルな木目調など、デザインも豊富です。

インテリアで和の空間をオシャレに彩る

畳の床に絨毯とテーブル&チェアを組み合わせると、大正ロマン風の部屋に様変わり。
重厚なカラーリングとヴィンテージな素材感のある家具を設置するのがポイント。
ガラス扉の茶箪笥や本棚といったアンティーク家具もよく合います。

また、ナチュラルな素材感とカラーリングが特徴の北欧家具は、意外に和室とフィットします。モスグリーンやベージュの砂壁は、ニュートラルな質感のローテーブルやボタニカルカラーのソファにもぴったりです。

あえてコタツやちゃぶ台、吊り下げ照明など、昭和レトロなインテリアを揃えるのも人気です。
昔ながらの和室との相性はぴったり。

ヴィンテージ感のある木製家具を中心に、座布団・クッションといったファブリック類で差し色を入れるスタイルにすれば、現代的なエッセンスがプラスできます。

和室をオシャレに飾るインテリアのコツについては、こちらの記事でくわしく特集しています。

和室を洋室にリフォームした事例

最後にひかリノベで手掛けた和室リフォームを3例ご紹介していきます。

和室を主寝室にリノベーション

4SKDLの100㎡ある広いマンションを3LDKへ間取り変更した大規模リノベーション実例です。

リビングダイニングと襖で間仕切られていた6畳の和室は、ベッドのある寝室へと生まれ変わりました。
畳敷きの床はヘリンボーン柄の合板フローリングで落ち着きのある高級感を演出。
壁は寝室にピッタリのマットなブルーグレーの壁紙で統一しています。

以前納戸だった場所は寝室側に開口を設けてウォークインクローゼットへ変えています。
床は置床工法を採用して段差を解消、お年寄りやペットにも安心のバリアフリーへリフォームしました。

間仕切りを撤去して広々とした一部屋に

猫のいる生活にあこがれていた施主様が希望したのは和室と洋室、居間の3部屋の間仕切りを撤去して広々とした一部屋のリビングダイニングにすること。
今までは壁で仕切られていたため太陽光が居間に入りにくかったのですが、一続きの空間にすることで二方向から日の光を取り込めるようになりました。

かつて6畳の和室だった場所には、バルコニーに続くインナーバルコニーとして違う床材を貼り分けています。
インナーバルコニーは掃き出し窓に面しているため日当たりが抜群。
ハンモックや猫ソファを置き、猫たちの特等席になっています。

LDKから入れる6畳の和室を撤去して、広いリビング空間にリノベーションした実例です。
以前和室があった場所をリビングにするにあたり、トイレの移設が必須に。
配管を通すスペースを作るために、リビングの一部の床を上げてスキップフロアにしました。

足元に注意が必要な床立ち上がりの部分には間接照明を設け、空間に立体感を出す工夫が施されています。
段差は趣味の楽器を弾く時に腰を掛けるのに便利で、リビングのいいアクセントになっています。

ひかリノベでは和室から洋室への変更をはじめとするリノベーション相談を承っております。
今回ご紹介した実例以外にもさまざまなノベーション方法でマンションや一戸建てを施工。
「自分なりに部屋をアレンジしたい」「収納を増やす工夫を教えてほしい」など様々なご要望にお応えいたします。


【記事監修】宇津木 和子(一級建築士、インテリアコーディネーター)

一級建築士、インテリアコーディネーター、カラーコーディネーターの有資格者。家族一人ひとりの生活時間や動線を考え抜き、細部まで暮らしやすさにこだわったプランを提案する。「人の暮らしは十人十色。ありきたりの間取りに自分を合わせるのではなく、自分のライフスタイルに合わせた間取りを。リノベーションで”自分らしく楽しく暮らせる家”を目指していきましょう」


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