中古マンションの探し方~理想の物件に出会うためのポイントとは?

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家を案内をする不動産営業マン(内見・内覧・

中古マンションを安く購入してリノベーションやリフォームを施し、自分の理想を詰め込んだ住まいを手に入れることに、価値を見出す人が増えています。これは新築マンションにはない、住まい作りの楽しみ方です。

一方で、中古マンションは老朽化や建物のコンディションに不安がある、という声もありますね。

この記事では、「中古マンションの探し方」をテーマに、購入前にチェックすべきポイント、物件探しの効率的な方法を解説します。中古マンションをマイホームの選択肢としてお考えの方、中古マンションを購入したいけれど何からはじめたら良いのか解らないという方は、ぜひこの記事を参考に、理想の中古マンションを見つけてください。

最初に予算・エリア・条件を決める

マイホームは大きな買い物。物件探しを始める前に、しっかり事前準備することが大切です。
探す前の事前準備として考えるべき項目は、「予算」「エリア」「その他の条件」。
まずはあなたの理想の物件のイメージを、具体的に描いていきましょう。

適正な予算

まずは自分の年収でいくら位の物件が買えるのか、適正な予算を把握しましょう。

住まいを購入する人のほとんどが住宅ローンを利用します。
住宅ローンの審査では、年収と返済額のバランス(返済比率)を見て、融資可能額が判断されます。銀行としては「返せそうもない金額は貸せない」ためです。
この銀行の審査基準を参考に、年収に対して適正な物件価格を考えてみましょう。

住宅ローン審査の基準は金融機関によって違いがあるものの、おおむね「返済負担率35%(年収400万円未満では30%)」を基準としている金融機関が多いです。つまり、利息を含む返済額が、年収の35%以内に収まっていれば合格、35%を超えていれば不合格、ということですね。
このとき、金利は仮に4.0%として計算する銀行が多いようです。実際の金利は現在1%台で推移していますが、将来は金利が上がるかもしれないので、審査では高めの水準で計算しているということですね。

この基準に従って計算すると、年収帯別の適正な借入金額は下表の通りになります。

年収 借入可能額(元金)
300万円 1,693万円
400万円 2,634万円
500万円 3,293万円
600万円 3,952万円
700万円 4,611万円
800万円 5,269万円
900万円 5,928万円
1,000万円 6,587万円
1,100万円 7,245万円
1,200万円 7,904万円

フラット35「ローンシュミレーション」を使用して算出

また、物件購入に伴い、不動産会社への仲介手数料や各種税金などの諸費用の支払いが発生します。中古マンションの場合は、トータルで物件価格の10%程度と考えておけばよいでしょう。

諸経費も住宅ローンで借りることができますが、現金で支払う人の方が多数派です。
ちょうど諸経費相当分を、手付金(頭金)とするケースが多いですね。

上記の表の「年収600万円」の欄をご覧ください。
適正な物件価格の目安は、およそ3,952万円。これを全額ローンで調達するとしても、手付金として別途395万円の諸経費を現金で用意できるかが、一つの判断基準となります。
現金で用意するのが難しいようなら、この分を3,952万円から差し引いて考える必要があります。

エリアの決め方

中古マンションを探す際、住みたいエリアから絞り込むという人も多いでしょう。

通勤時間や子どもの学区、実家との距離、街の雰囲気など、何を優先するかは人それぞれですが、大切なのは目的を明確にすることです。
エリアは物件価格を大きく左右する要素でもあります。都心に近い人気の街、再開発が進み人口流入が見込まれる地域は、相場も高めです。決めた予算と見合わない場合は、エリアを広げたり、沿線を見直した方が良いケースもあります。そうした場合にも、目的がハッキリしていれば、方針を決めやすくなります。

また、地震や水害などの防災に関する情報も、生活エリアを決める条件として関心が高まっています。
国土交通省では、地域の災害リスクを調べるツールとして「ハザードマップポータルサイト」を提供しています。住みたいエリアの災害リスクを調べるときに活用できます。
また朝日新聞社のHPでも、地震が起きた際の揺れやすさや起こりうる災害のシミュレーターを公開しています。住所を入力すると揺れやすさの目安が分かります。

条件と優先順位

予算とエリアさえ合っていれば何でもいいという人は少ないですね。平米数や階数、築年数や駅からの距離、駐車場の有無など、それぞれに譲れない条件やこだわりがあるでしょう。

住みたいマンションの条件は人それぞれ違います。眺望が良い高層階を求める人もいれば、子育て中のご家庭では子どもが走り回る足音がトラブルにならないように1階を希望するという人もいます。ペットと暮らしている方はペット禁止の物件は選択肢から外れますし、アレルギーのある方や音に敏感な方はペット禁止物件が安心という考え方もありますね。

家族の中でも、求める条件が違っている可能性はあります。まずは家族で住みたいマンションの条件を書き出し、優先順位をつけてみることをおすすめします。

物件情報や内覧でチェックすべきポイント

中古マンションと新築マンションでは、物件情報や内覧で見るべきポイントが違います。。
ここでは、中古の場合にとくにチェックしておきたい5つのポイントをお伝えしましょう。

築年数

ひと口に中古マンションといっても、建設から5年しか経っていないものから、30年以上経っているものまで、築年数は様々です。

マンションは経年とともに市場価格が下がっていきます。築年数25年以上の物件は底値に近くなっています。築25年を過ぎると、それ以上大幅に下がることはほとんどなくなり、資産価値が安定してきます。中古マンションの購入を検討している方には、おすすめのゾーンといえるでしょう。

とはいえ、築年数が古い物件は耐震性が心配という人もいるでしょう。
しかし建築基準法が改正されて、旧耐震基準から現在の新耐震基準に変更となったのは1981年から。つまり2023年時点で築40年の物件でも、すでに新耐震基準を満たしているのです。

管理状態

中古マンションは「あと何年住めるのか心配」という方も多いですね。マンションの寿命を左右するのが、管理状態。内覧のときは、管理状態をはかるため、下記のような箇所を意識して見てみましょう。美観がひどく損なわれた状態で放置されているマンションは、管理状態が良いとはいえません。

  • 外壁塗装のはげ
  • タイルの浮き
  • 廊下や階段の状態
  • バルコニーのコンクリート部分のひび割れ

共用設備の利用状況からも、日常の手入れが適切にされているか判断することができます。例えば駐車場や駐輪場、エントランスやゴミ置き場などの清掃が行き届いているか、きれいに使用されているかなどです。

また、マンションには通常、過去の修繕履歴や今後の修繕計画をまとめた管理書類があります。このような書類は、不動産会社を通じて取り寄せが可能です。マンションの管理状態をチェックするために、不動産会社に取り寄せと次のような項目の確認を依頼しましょう。

  • 管理規約
  • 長期修繕計画
  • 過去の修繕記録
  • 毎月の管理費・修繕積立金の金額
  • 修繕積立金の貯蓄額(十分に確保されているか)
  • 管理費・修繕積立金の滞納状況

広さ・眺望・採光

中古マンションはリフォームを前提に考えている方も多いですね。
部屋の間取りや内装、キッチン・システムバスなどの住宅設備機器はリフォームで変えられますが、リフォーム工事では変えられない部分もあります。例えば「専有面積の広さ」や「窓からの眺望」「採光」は、工事で変えられません。内覧では、ぜひこのような、工事で変えられない部分に注目してください。

また建物の周辺環境も、リフォームで改善できるものではありません。夜危険な道がないか、子どもが安心して学校などに通えるかなどは、実際に行ってみなければわかりません。
内覧時にはこうした周辺環境にも注意して、チェックしていきたいものです。

共用施設・セキュリティ

共用部分も、工事ができない部分です。

マンションは専有部分と共用部分に分けられます。
部屋の中は、専有部分。所有者が単独で所有している部分ですから、自由にリフォーム工事が可能です。
外壁や建物の躯体、エントランス、共用廊下、エレベーターなどは、共用部分。個人で自由に改造することができません。

エントランスのオートロックや、エレベーターの防犯カメラなど、マンション全体にかかるセキュリティは共用部分となります。個人で勝手に交換したり、追加したりはできません。「玄関はオートロックでないと不安」という方は、あらかじめオートロックが完備されているマンションを選びましょう。

なお、意外に思われるかもしれませんが、玄関ドアやバルコニーも共用部分に当たります。そのため、勝手に玄関ドアを交換したり、バルコニーの増設や塗り替えすることは認められていません(玄関ドアの内側を塗ることは許容されている場合が多いです)

管理規約

マンションにはたくさんの人が住んでいますから、暮らしのルールは不可欠です。そのルールを明記したものが「管理規約」です。

ペットや楽器演奏など、管理規約で禁止されている物件も少なくありません。もしペットを飼っていたり楽器を演奏するのが趣味の人が、そのような物件を知らずに購入してしまうと、後のトラブルになりかねません。

また自宅開業をお考えの方も、管理規約に事務所(SOHO)や店舗としての利用が禁止されている物件があるので要注意です。

購入後にリフォームやリノベーションを検討している方は、管理規約に「防音性能を担保するため、床材はカーペットか遮音フローリング」などの使用建材が指定されていないかチェックしましょう。電気の使用容量に制限がある場合もあります。工事の制約となりそうな規約がないか、リノベーション会社と一緒に確認してください。

マンションによっては、ゴミ置き場や廊下の清掃が当番制になっているところがあります。共働きや家を空けることが多いご家庭では、決められた日に清掃することが無理だったり、当番が回ってくることが大きな負担になる可能性も。そのような場合は、専任の管理員にお任せできる体制のマンションを選ぶのが望ましいでしょう。

効率的な物件の探し方

仕事や家事、子育てをしながらだと、物件を探す時間を確保するのは大変です。時間がない中でも効率的に物件を探すためには、次のような方法があります。

不動産会社に物件を紹介してもらう

物件探しというと、まずはインターネットで物件情報サイトを検索するという人も多いのではないでしょうか。このような大手情報サイトから物件情報を自分で比較検討することも大切ですが、限られた情報の中から理想通りの物件を探し出すのは大変です。
またこうしたサイトには、すべての物件情報が掲載されている訳でないということも覚えておきましょう。

不動産会社に直接問い合わせてみると、インターネットにまだ公開していない「未公開物件」の情報を持っている可能性があります。またサイトには掲載されていない注意事項や物件の特徴、概要などを教えてもらえることも。何より自分で無数にある物件情報から、希望に合った物件を探す手間が省けます。

物件探しを失敗しないためには、専門知識を持った人のアドバイスを受けながら、多角的に物件の長所や短所を検討することがポイントです。そのためには信頼できる不動産会社を見つけましょう。

信頼できる不動産会社かどうか、一つの判断基準となるのは、「紹介された物件がどのような理由でおすすめなのか、反対になぜおすすめできないかを、明確に説明してくれるか」。仲介手数料割引などを謳ってお得感を強調している不動産会社も魅力的にみえますが、自分に合った物件との出会いをプロとして提供してくれるかどうかが重要です。

リノベーション希望ならワンストップのリノベ会社へ

中古マンションを購入しようという方は、リノベーション(フルリフォーム)を前提に検討している方も多いのではないでしょうか。

その場合は通常の不動産会社ではなく、物件探しからリノベーションの設計・施工まで一貫して請け負っている「ワンストップリノベーション会社」に物件探しから依頼するのがおすすめです。

その理由は、リノベーションをするつもりで物件を購入しても、実際の建物構造や状態によっては希望の工事ができない物件もあるため。
通常の不動産会社は、家を売却したい売主と家を買いたい人を仲介することが主な目的であるため、建築知識は専門外、という場合が多いです。いざ購入して、その後リノベーション会社に工事を依頼したら「できません」と言われてしまうことも、実態として少なくありません。

万が一壊せない壁があったりすると、部屋を繋げて広い空間を作りたいといった希望も通らなくなってしまいます。水道やガスの配管経路の関係で、理想とする場所への水回りの移動ができないケースもあります。

資金面でも、ワンストップ型のリノベーション会社に依頼する方がメリットは大きくなります。最近は、住宅ローンにリノベーション費用も組み込める銀行が増えてきました。住宅ローンはリフォームローンに比べて金利がとても安いため、可能であればまとめて借入した方がお得で効率的です。

まとめてローンを組むには、ローン申込時にリノベーション工事の見積書を提出する必要があります。そのため、物件購入は不動産会社に、設計施工はリノベーション会社に……と分けて依頼してしまうと、必然的におまとめローンは利用できないことになってしまいます。

中古マンションを購入して、リノベーションや大規模リフォームを検討している方は、物件探しの段階からワンストップ型のリノベーション会社に依頼する方がメリットは大きく、完成した後に失敗したと感じることも少なくなります。

※ワンストップリノベーションについて詳しく知りたい方は、以下の特集記事もご覧ください。

まとめ

中古マンションの探し方について解説してきました。

これから中古マンション探しをはじめられる方は、何よりもまず予算・エリア・条件を固めることからはじめましょう。それから物件情報を探したり、内覧に行くようになったら、築年数や管理状態、共用部分などリフォームで変えられない部分をとくに確認してください。

後悔しない物件選びのためには、信頼できる不動産会社のサポートを受けることが大切です。リフォームやリノベーションをお考えの方は、物件選びから「ワンストップリノベーション会社」に依頼することをおすすめします。

ひかリノベは「ワンストップリノベーション会社」として、中古マンションの物件探しからリノベーションの設計・施工を一貫してご提供しています。リノベーションの専門家として、リノベーションのご計画に合った「リノベーション向き物件」選びをサポートします。

マンション購入やリノベーション・リフォームをご検討されている方は、ぜひ当社ひかリノベまでお気軽にご相談ください。お客様の予算内で、理想の住まいを実現するお手伝いをさせていただきます。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

記事監修

尾高 等(宅地建物取引士)

宅地建物取引士の有資格者。住宅購入だけを目的とせず、その後も続く人生のファイナンシャルプランを長期的な視点から提案する。「かつては頭金が2割ないと住宅購入は難しく、多額の現金投資をしなければ理想の住まいはつくれませんでした。しかし歴史的な低金利や、100%融資も可能となった現在、マイホーム購入のあり方は多様化しています。新築、中古、マンション、戸建、いろいろな住居の選択肢がある中から本当に満足できる空間とは何なのか。一緒に探していきましょう」

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