住宅ローン審査で見られるポイント&合否の判断基準とは?

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住宅ローン

住宅ローンを組むためには、審査に通る必要があります。
銀行の融資が受けられなければ、せっかく出会った物件も、購入は見送りに……そんな事態は絶対に避けたいものです。

本日は審査で銀行にチェックされるポイント&合否の基準についてお伝えします。
これからローンを組まれる方は、まずこの記事をもとにセルフチェックしてみましょう!

2015/7/10初出⇒2017/7/21更新⇒2018/9/26更新 2018/11/15画像データ&リンク更新

1.審査は二段階

住宅ローン審査は事前審査本審査の二段階で行われます。

(気に入った物件が見つかる)
事前審査 結果通知まで1~7日
売買契約
本審査 結果通知まで2~4週間
ローンの契約
融資実行・決済

まず欲しい物件が見つかったら、銀行(または信金など、住宅ローンの貸付を行っている金融機関)に事前審査を申し込みます。
事前審査では年収や勤め先・借入金額が多すぎないか・ほかにお借入れがないかどうかといった、本人の返済能力が調べられます。
審査の結果が出るのは、早くて翌日・遅くて1週間後くらいです。

事前審査に受かったら、物件の売買契約を結び、本審査に進みます。
本審査は保証会社・団信の保険会社による審査です。物件の担保価値と、本人の健康状態がチェックされます。
審査の結果が出るのは、早くて2週間、遅くて1ヶ月くらいです。

審査の結果は「合格・不合格」だけでなく、金利や借入できる金額も提示されます。
あなたが借入したい金額と、あなたの年収や債務状況などを見比べて「融資はしてもいいけれど、金額が高すぎる」と判断されれば、減額請求がくることもあります。
あるいは「連帯保証人を立てるなら、融資してもいい」と条件がつくことも。
もちろん、減額や条件の通知なく融資自体が否決となるケースもあります。

審査の基準は銀行によってことなります。「A銀行では合格、B銀行では不合格」ということもありますし、「C銀行でも合格、さらに金利もA銀行より安い」ということもあります。
ですから審査は1行だけでなく、2~3行に申し込みましょう。

2.事前審査で見られるポイントは3つ

事前審査では本人の返済能力がチェックされます。
具体的な審査項目は銀行によって異なりますが、国交省が全国の銀行に行ったアンケート調査(民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書)があります。
これを見ると、だいたいどの銀行でも重視するポイントは決まっているようです。

参照:国交省・平成29年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書

参照:国交省・平成29年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書http://www.mlit.go.jp/common/001226959.pdf

こちらの調査によると、完済時および借入時の年齢・勤続年数・年収・雇用形態といった項目は7割以上の銀行が「考慮する」と答えています。これらは本人の属性に関する項目です。
また返済負担率・融資率も、各行とも重視しています。これらは借入金額に関する項目です。
次いで、カードローン等の債務の状況や返済履歴。つまり、個人信用情報に関する項目です。

本人の属性に関する項目

まずは年齢について、ほとんどの銀行では融資の条件を「80歳までに完済すること」と定めています。ということは、35年ローン(最長)を組めるのは、借入時点で44歳までの方となります。
ただし、会社員の方は60~65歳で定年退職となりますね。44歳で35年ローンを組んだとすると、最後の15~20年間は安定した収入がない状態で返済を続けていかなくてはならないわけです。
銀行としては、なるべく定年までに返しきれる人が望ましい。ですから、若い人の方が審査が通りやすく、40歳を過ぎると「もっと年収が多くなくちゃダメ」というように、審査が厳しくなってきます。

このように、銀行は「安定した収入」を重視しているので、一つの会社に長く勤めている人を好みます。具体的には、勤続3年以上が望ましい。さらに、正社員・固定給であれば有利です。

年収は、もちろん多ければ多いほど安心ですが、300万円以上であれば、融資を申し込むことは可能です。
あとは「年収400万円なら、借入できるのは2,500まで」というように、借入金額との兼ね合いとなります。

借入金額に関する項目

住宅ローンで借入できる金額は、返済負担率と融資率によって決まります。
返済負担率とは「1年間のローンの返済金額が、年収の何%になるか」ということ。年収400万円未満では30%まで・年収400万円以上では35%までが合格ラインとなります。

ここでいう「返済金額」とは、利息も含めた金額です。事前審査の段階ではまだ融資実行のときの金利がいくらになるかわかりませんから、仮に3%ないし4%として計算します(審査金利
なお、マイカーローンなど住宅ローン以外の借入がある方は、その分も含めて返済負担率を計算します。「住宅ローンの返済負担率は35%以内に収まっていても、車のローンを足すとオーバーするので、希望の金額から減額請求がきた」ということもあり得るのですね。

融資率とは、「物件価格の何%をローンで借り、何%を現金で支払うか」ということです。
昔の銀行は「物件価格の2割を頭金として現金で入れること」を融資の条件としていましたが、いまは頭金ゼロでもローンは組めます。
それどころか、不動産会社や銀行に支払う手数料や登記費用といった諸費用まで借りられる銀行も増えてきています。

とはいえ、貯蓄がまったく無いのはやはり問題がないとは言えません。
「貯蓄はあるが、現金を手元に残しておきたいからあえてフルローンを組む」ということなら問題ありませんが、そもそも資産がない場合は「返済能力に難あり」と判断され、審査では不利に働きます。

個人信用情報に関する項目

個人信用情報とは、マイカーローン等の(住宅ローン以外の)借入金額や支払い状況、クレジットカードの利用履歴といった、あなたの金融履歴のこと。
たとえば各種ローンやクレジットカードの支払いが3ヶ月以上延滞すると、個人信用情報に「異動」と記録がつきます。この「異動」が一つでもあると、事前審査はまず通りません。
あるいは「異動」までいかなくても、支払いがほんの数日遅れたために「滞納」の記録をつけられてしまうこともあります。
このような小さな信用情報のキズも、審査では大きな減点となります。お金を貸す側の銀行としては、毎月ちゃんと遅れずに返してくれる人にしか貸したくないのです。

個人信用情報はCICJICCKSCといった情報機関に記録されています。
ご自分の記録はカンタンに取り寄せることができるので、ぜひ審査の前にご自身で確認してみることをおすすめします。

もし信用情報に何らかのキズがある方も、記録には期限がありますのでご安心ください。
「異動」の記録も、支払いを済ませた日から5年経つと自然に消えます。ですからもし「異動」が付いてしまった方も、5年後にはまっさらな状態で審査に再チャレンジできるのです。

3.本審査のポイントは2つ

本審査では保証会社による物件の担保評価と、団信の保険会社による健康状態のチェックが行われます。

住宅ローンを組む際、私たちは保証会社に保証料を払って、ローン返済の保証を受けることになります。保証とは「収入が減るなどしてローンの返済ができなくなったとき、保証会社が支払いを肩代わり(代位弁済)してくれる」ということです。つまり、保証会社が保証人になってくれるわけですね。
保証会社は代位弁済したお金を回収するために、物件を差し押さえて売却する権利(抵当権)をもっています。そのため、充分な売値がつく物件かどうか(担保評価)をあらかじめ確かめておきたいのです。

また、ほとんどの銀行はローンを組む方に団体信用生命保険(団信)の加入を義務づけています。
団体信用生命保険(団信)は「返済中にもしものことがあったとき、残りのローンの返済を保険会社が肩代わりしてくれる」という生命保険です。
保険会社としては病気のリスクが高い人に加入されると損なので、健康状態をあらかじめチェックしておきたいのです。

物件の担保評価

物件の購入価格=担保評価額とは限りません。不動産は定価が決まっているわけではないので、「購入価格と同じ金額で売れる」とは言い切れません。
そのため保証会社は、周辺相場や建物の経年劣化などを考慮して、独自に「もしその物件を売ったら、いくらになるのか」を調査するのです。

担保評価額よりも高額の借入は、基本的に認められません。
とくに中古物件を購入される方は、担保評価額が購入価格に届かず、満額の借入が叶わないということもままあります。

健康状態の告知

団信は生命保険ですから、加入には健康状態に問題がないことを証明する必要があります。
もし医師の治療を受けていたり、過去に大きな病気の経験がある方は、そのことを保険会社に告知する義務があります。
もし次の告知事項に該当する方は、団信に加入できず、したがって住宅ローンを組めない場合があります。

告知事項

  • 直近3ヶ月に医師の診療にかかっていないか
  • 過去3年以内に大きな手術や治療を受けたことはないか
  • 四肢に機能障害はないか

とはいえ、最近は多くの銀行で、より加入条件のゆるやかなワイド団信が用意され、健康不安を抱える方もローンが組めるようになってきました。
保険料はやや割高になりますが、持病のある方・過去に大病の経験がある方は、ぜひ銀行の担当者にご相談なさってみてください。

4.審査のために必要な書類

事前審査も、本審査も、書面でチェックを行います。そこで、審査にあたっては次の書類を揃える必要があります。
もちろん銀行から案内がありますが、そのときに慌てなくても良いように、ここで確認しておきましょう。

区分 書類 入手先
申込書類 ローン借入申込書/保証委託申込書 銀行
団体信用生命保険申込書/告知書
所得証明書類 源泉徴収票※ 勤務先
住民税決定通知書
不動産関連書類 売買契約書 不動産会社
重要事項説明書
パンフレット・チラシ
登記簿謄本
本人確認書類 印鑑証明書 市区町村役所
住民票
運転免許証またはパスポート ご持参

※自営業・個人事業主の方は源泉徴収票ではなく、確定申告書を提出します。

この他、マイカーローン等の借入がある方は借入明細や返済予定表を求められることもあります。その際は銀行の指示に従ってください。

5.よくある疑問Q&A

住宅ローン審査についておさらいしてきましたが、審査に関する不安は解決できたでしょうか?
ひととおり理解したところで、新たに疑問がわいてきたという方もいらっしゃると思います。そこで、よくある疑問と回答をまとめてみました。

Q1.事前審査に受かっても、本審査で落ちることはあるの?

先に見てきたとおり、事前審査は銀行が・本審査は保証会社がそれぞれおこなうもので、チェックする内容も異なります。したがって、事前審査に受かったからといって、本審査も必ず受かるとは限りません

事前審査では主にその人の信用度について調べ、本審査では物件の価値と、本人の健康状態について調べます。本人の信用度は充分でも、物件の担保評価額が希望の金額に届かない、本人の健康状態に問題があって団信に入れない、といった理由で本審査に落ちる可能性は否定できません。

あるいは、事前審査のときと事情が変わっていれば(転職した、新たに負債が増えた等)年収や返済負担率など、あらためてチェックされます。そのために本審査に落ちたり、減額請求や連帯保証人を立てるよう条件をつけられることもあります。

Q2.家族の年収も合算して審査できる?

自分の年収では希望の金額を借入することは難しいけれど、パートナーの年収も合わせると、余裕をもって返済できる。共働きのご家庭では、そんなケースも少なくないのではないでしょうか。
共働きのご夫婦なら、二人でペアローンを組むという方法があります。ペアローンは夫と妻の収入を合算した世帯年収で審査するため、借入金額を大きくできます。

この場合、審査はご夫婦双方で受けていただきます。
属性や信用情報、団信の告知など、お二方とも合格基準を満たす必要があるのです。

Q3.外国人でもローンは組める?

従来は日本国籍であるか、永住権をもっていることを融資の条件としている銀行が大多数でしたが、近年は移住者の増加を受けて、国籍を問わない銀行も増えてきています。

あるいは、本国の銀行の日本支店を選ぶという方法もあります。
たとえば中国銀行の日本支店では、中国籍の方は永住権がなくても住宅ローンを組むことができます。

Q4.自営業は審査で不利なの?

自営業や個人事業主といったフリーランスで働かれている方は、サラリーマンと違って固定給が決まっているわけではないので、審査は「単に年収が高ければOK」とはいきません。
サラリーマンなら病気やケガで仕事を休んでも収入が保障されていますが、フリーランスの方はその間、収入が絶たれてしまうおそれがありますね。それに、事業の好調・不調がダイレクトに収入に反映されることもあり、毎月の収入が同じというわけにはいきません。

しかし、巷で言われているように「自営業・個人事業主の方はローンが組めない」というわけでは決してありません。
3年以上のキャリアがあり、その間安定した収益を上げていること、信用情報にキズがないこと、納税の延滞がないこと等、一定の合格基準を満たせば審査は通ります。

Q5.審査が通りやすい金融機関って?

一口に「審査が通らない」といっても、何がネックとなっているかは人それぞれ。
ローン選びは不動産会社の担当営業(つまり、ひかリノベのコーディネーター)が窓口となりますから、ご自分の状況や、不安なことがあれば、どんな小さなことも遠慮なくご相談ください。
たとえばQ2の例のように「夫婦の年収を合算したい」という方。あるいは、Q3のように外国籍の方。さらに、Q4のように自営豪の方。お一人お一人のケースに対応している金融機関を、コーディネーターがご提案します。
もちろん「こちらの銀行の方が金利が安い」とか「団信の保障が死亡だけでなく三大疾病もついてくる」とか、融資の条件も比較して、あなたのライフスタイルに合った商品をご紹介いたします。

【執筆】高橋 千晶(ひかリノベ 広報)
【監修】三好 海斗(宅地建物取引士)

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