住宅ローンの審査基準~通らない理由は年収だけではない!


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住宅購入に不可欠な住宅ローンですが、申し込めば必ず利用できる、というわけではありません。

融資を受けるには、銀行(金融機関)の審査をクリアすることが必要です。

住宅は非常に高価な買い物であるうえに、返済期間も最長35年と長いので、必然的に貸す側もシビアにならざるを得ないのです。
銀行はあなたの収入や職業、健康、あるいはあなたが購入する住宅の価値をチェックして、お金を貸していいか、ちゃんと返済できるかどうかを判断します。

金融機関は、何を審査の基準にしているのかを事前に知っておけば、マイホームの夢もぐっと実現に近づきます。

(2015/7/10初出⇒2019/2/19更新⇒2019/9/7更新)

住宅ローンの審査は2段階

まず、住宅ローンの審査はどのような手順で行われるのかを説明しましょう。

審査は、「事前審査」と「本審査」の2段階で実施されます。

住宅ローンは、売買契約を結んでからでないと契約できませんが、購入前に資金のめどが立てられないのも困りますよね。
そこで、購入の手続きと並行して、ローンの借り入れができるかどうかを確認する必要があります。これが事前審査です。
購入予定の物件、契約者の年収や職業から、お金を貸せるだけの年収が見込めるかを判断します。銀行にもよりますが、数日から1週間で結果が出ます。

本審査はさらに詳しく、厳しく

事前審査をクリアし、物件の売買契約を結んだら、いよいよ正式な申し込みとなる本審査に進みます。

本審査では、返済完了時の年齢、勤務先の事業内容や勤務形態、勤続年数、健康状態などが新たに審査されます。
また、事前審査でも審査された返済負担率や、物件の担保価値も、より厳しい目でチェックされます。

本審査の結果が出るまでには、早くて1~2週間、長いと1カ月ほど時間がかかる金融機関もあります。

審査で必要な書類

住宅ローン審査の申込時には、源泉徴収票や住民税の課税証明など、さまざまな書類の提出が必要です。

書類 入手先
源泉徴収票(自営業の場合は確定申告書) 勤務先
課税証明書(住民税決定通知書)
売買契約書 不動産事業社
重要事項説明書
物件の資料(チラシやパンフレット、図面など)
登記簿謄本
印鑑証明書 市区町村役所
住民票
本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証)

審査に落ちる原因あれこれ

事前審査をクリアできれば、本審査も高い確率で通過できるとは言われていますが、100%とは言えません。本審査で落ちてしまう人も少なからずいるのが現実です。
いったい、何が原因なのでしょうか? 以下のような原因が考えられます。

返済負担率

年収に対して借入額が多すぎるパターンです。
年収の額そのものよりも、「利息を含めた年間返済額が年収に占める割合」で判断されます。合格ラインは金融機関によって違いますが、概ね30%から35%以下であればOKです。

なお、利息(金利)は「審査金利」と言って、実際の金利よりも高め(今なら3%から4%)で計算します。
返済負担率は車のローンや奨学金、消費者金融の利用、カードキャッシングなど、住宅ローン以外の借入も含めて計算されるので、計算には注意が必要です。最近ではスマートフォンの端末代を分割で支払っている人も多いですが、これも借入として扱われます。

事前審査と本審査の申告内容の違い

事前審査で申告した内容が間違っていた、あるいは本審査までの間に収入や借入の額が変動したような場合です。

前述のように、収入や借入は審査で厳しく見られる要素です。融資額に影響するのは容易に想像がつきますよね。
また、例えば転職をしたら、勤続年数の基準を満たさなくなるかもしれません。

最近はインターネットで事前審査ができることも多いですが、ネットだと源泉徴収票などをチェックしないことが多く、それゆえに「事前審査を通過したが、本審査を通過できない」というケースも増えるようです。

個人信用情報

これまでの借入や支払いの状況、クレジットカードの利用履歴などを「信用情報」といいます。金融機関は信用情報を基に、返済の延滞の有無を厳しくチェックします。
キャッシングの返済や、クレジットカードの引き落としが61日以上遅延すると、信用情報に「異動」と記載されます。異動の記録がつくと、間違いなく審査は通りません(異動記録は支払いから5年で消滅します)。

事前審査と本審査の間に延滞してしまった場合も、審査に影響する恐れがあります。
ご自身の信用情報は、割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関(CIC)・日本信用情報機構(JICC)全国銀行協会(KSC)の各機関が記録しています。不安な方は審査を受ける前に、ご自身の信用情報を取り寄せて調べておくことをおすすめします。

物件の担保価値

もしローンが返済できなくなった場合、銀行は担保となる物件を売却してお金を回収します。
物件の担保としての価値は、築年数や周辺の相場を踏まえて決まります。その価値以上に融資することはなく、融資額に値するだけの価値がその物件にないと判断したら、融資をしない、または金額を下げるということになります。

中古物件、とくに築年数の古い物件は評価が低くなりがちで、希望する額の借入が認められないこともあります。
もっとも築古物件は概して価格も安価ですから、担保価値とそれほど大きなギャップが生じるケースはまれです。

銀行は「健康」や「年齢」も見る

審査の基準は金融機関によって異なりますが、重視しているポイントはある程度共通です。

国土交通省の調査によると、審査で重視する項目のトップ5は「健康状態」「年齢(借入時・完済時)」「担保評価」「勤続年数」「年収」となっています。

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出典:国土交通省「平成30年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」
http://www.mlit.go.jp/common/001280466.pdf

健康状態は、ほとんどの銀行が融資の条件としている団体信用生命保険(団信)への加入に関わる要素です。
万が一のとき、団信の保険金が残額の返済に充てられますが、団信は生命保険なので、加入に当たっては既往症や病歴の有無を告知しなくてはなりません。もし病気を理由として加入できないと、ローンも組めません。

年齢の影響も大です。多くの銀行は、完済時の年齢のリミットを80歳としており、35年ローンだとすると、借入時の年齢は44歳が上限になります。
さらに、会社員は定年があります。安定した収入があるうちに完済するほうが当然望ましいので、40歳以上になると審査はやや厳しくなるようです。

勤続年数などの条件は緩和される傾向に

また、勤続年数や雇用形態が審査基準に達していなければ、当然審査には通りません。転職したので勤続年数が短い、正社員ではなく契約社員、などがこれに当たります。

かつては勤続年数2年以上を条件とするところが多数派でした。ですが、転職が珍しくなくなったせいか、条件を緩和する銀行も増えています。
キャリアアップする転職なら1年未満でもOK、ということもあるようです。

雇用形態も、契約社員やパートだからだめ、というわけではありませんが、どうしても固定給の正社員が有利になる傾向があります。

自営業の人は、そもそも審査基準が会社員とは異なります。
例えば所得のチェック。会社員は基本的に昨年の給与明細を提出することになりますが、自営業だと、所得は確定申告書でチェックされます。そして多くの金融機関では、この確定申告書を過去3年分提出するよう求めています。
したがって必然的に、3年以上事業を続けていることが融資の条件となっています。

※銀行によっては2期ないし1期でOKという場合もあります。また医師や弁護士といった特殊な国家資格者は、1年でも利益が出ていれば申込可能という場合もあります。

審査で落ちないためにできること

せっかく希望に合った物件が見つかっても、審査に通らずローンを組めなければ購入はできません。
審査に落ちてしまったがために、いい物件を逃してしまうことにもなりかねません。

審査で受かる可能性を高めるには、事前の準備が肝心です。次のようなポイントに気を付けましょう。

本審査申込前に事前審査の申告内容をチェック

事前審査と本審査で申告内容に違いがあると、審査に通らない、または融資額が減額される恐れがあります。
事前審査で提出した書類の控えや、Web申込みの場合は自分が回答した内容を確認しながら、本審査の申込書類を作成しましょう。

借入額の把握と整理

車のローンや奨学金、携帯電話の分割払いなど、今現在の「借入」の額によって、住宅ローンの借入額が変わります。可能なら繰り上げ返済をしておきましょう。
すぐに返済できなくても、今の借入額を計算に入れて融資額を決めれば、審査に落ちる可能性は低くなります。

本審査までの間に、新たにローンを組んだり、キャッシングや消費者金融を利用すると、借入額が変動することになるので避けましょう。
クレジットカードの延滞も、審査の合否に多大な影響を与えるので、複数のカードを持っている方は要注意。使っていないカードは解約するのもいいでしょう。

頭金を増やす、ペアローンなどを検討する

希望よりも減額されたとしても、自己資金の比率を高めておけば不足分を補えます。年収に対して高額の物件、返済負担率の上限ギリギリの融資を見込んでいる方は、多めに頭金を用意しておくのがベターでしょう。

また、借り入れを増やすためには、ペアローンや収入合算という手もあります。共働きの家庭であれば、夫婦で共同してローンを組むことも出来るのです。
どちらか一方の年収では満額の融資は難しくとも、二人分の世帯年収をもとにすれば、より多くの借入が可能となります。

自分に合った金融機関を選ぼう

「これから申し込むけど、審査に落ちたらどうしよう」と不安な方も多いでしょう。あるいは、以前審査に落ちてマイホームを諦めた経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

一度審査に落ちたらローンは組めないかというと、そんなことはありません。
審査の基準は、金融機関によって異なります。A銀行の基準ではだめだったけど、B銀行では審査に通る――そんなことも珍しくはありません。

例えば、団体信用生命保険に、健康上の理由で加入できないとします。確かに加入を条件とする銀行は多いのですが、「フラット35」のように団信加入は任意としているローンも存在します。
「自分は○○だから無理」とあきらめるのは早計。ご自身の状況にあったローン・銀行を探せばいいのです。

ひかリノベのお客さまの中にも、過去に審査で落ちてしまった経験をお持ちの方がいらっしゃいます。しかし、担当者が状況をヒアリングしたうえで違う金融機関をご案内した結果、希望通りの融資が認められたケースが多数あります。

ローン選びで悩んでいる方も、ぜひひかリノベにご相談ください。担当が、お客さまひとりひとりに合ったローンをご案内します。

【監修】坂田 皓基 (宅地建物取引士)

 

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