中古マンションは築30年が買い!?物件選びのポイントは……

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「職場へのアクセスも良好で、広さも充分。しかもお手頃価格! でも築30年だから、老朽化してないか不安……」

土地がいまより潤沢にあった30年前に建てられたマンションは、立地の良さ・広さといった新築にはない魅力がありますね。何より価格がリーズナブル!
他方、建物や設備の経年劣化など、築古物件ゆえの心配も……。

そんな築30年前後のマンションを検討されている方に、築古物件ならではの利点、そして物件選びのポイントをお伝えします。

2017/2/23初出⇒2018/10/24更新

1.築30年ならではの魅力

築古物件の魅力は、まずなんといっても価格がリーズナブルであること。
マンションの価格は新築時がもっとも高く、築20~25年頃で約半額まで下落します。

築25年を過ぎると、価格の変化はゆるやかになります。
したがって築30年のマンションを購入すれば、将来もし売却することになったとしても、値崩れの心配が少ないということです。
手頃な価格で購入でき、将来もし売却することになった場合にも損が出にくい。資産性の安定は、新築や築浅にはないメリットです。

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参照:東日本レインズ 首都圏不動産流通市場の動向(2017年度)http://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_201802.pdf

立地の良い物件が多いことも、築古ならではの魅力です。
駅近や都心へのアクセスが良いエリアは、すでに開発されていて、新築マンションを建てる余地はまずありません。
立地条件を優先して物件を探すのであれば、築古物件ほど選択肢が多くなります。

立地はマンションの資産価値にも大きく影響します。
上で見たとおり、建物の価格は築年数の経過とともに下落していきますが、土地の価格は変わりません。
とくに都心エリアでは、地価の上昇が建物価格の下落を補って、値上がりしている物件もあります。

また土地が潤沢にあった頃のマンションは、敷地がたっぷりとしていて、設計にゆとりがあることも特長です。
マンションの土地は専有面積(購入した住戸の広さ)に応じて居住者間で共有する形になるので、敷地が大きければ各々の持ち分も大きくなります。
立地が良く、持ち分が大きければ、値崩れのリスクはさらに小さくなります。

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写真:広尾ガーデンヒルズと敷地内緑地。敷地に余裕があるため、ゆとりある設計が可能に

築古物件は「いつまで住めるのか心配」という悩みがよく寄せられます。
実は、マンションの構造を支えているコンクリートの寿命は100年超。
しかし、建物の寿命は管理状態に左右されます。
いまはピカピカの新築でも、適切なメンテナンスがなされなければ、20年後には廃墟のようになってしまうこともあり得るのです。

計画的に修繕が行われているか、そのための資金の積み立ては充分か――といった管理状態は、新築マンションはまだ分かりませんが(なにしろ建てられたばかりですから!)中古はこれまでの実績を確認できる、という利点があります。
とくに築30年であれば、外壁塗装や防水処理といった大規模修繕を経験しているはずです(国交省のガイドラインでは、大規模修繕のタイミングは12年に一度なので、二度経験している計算です)

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写真:大規模修繕中のマンション。外壁塗装のために足場を組んでいる

また耐震性能について「昔の基準のままで、大きな地震が来たら倒壊するのでは」と心配されている方も少なくありません。
しかし築30年前後のマンションは、すでに新耐震基準が適用されています。

新耐震基準は、1981年6月以降に建築確認を受けたすべての建物に適用されています。
つまり2018年現在、築37年以内のマンションは、みな新耐震基準に適合しています。

築30年の中古マンションはここが魅力!

  • 新築や築浅と比べ、価格が安価
  • 立地の良い物件が豊富
  • 敷地が広く、土地の持ち分が大きい
  • 管理状態が分かる
  • 新耐震基準に適合している

2.物件選びのポイントは5つ

築年数が古ければ古いほど、建物も設備も消耗しますし、購入してから数年で建て替えになってしまったら……と心配される方は少なくありません。
また住宅ローンは組めるのか、住宅ローン減税は活用できるのか、といった資金面での不安を抱かれる方もいらっしゃいます。

しかし、こうしたネガティブなイメージはすべての物件に当てはまるわけではありません。
建物や設備のコンディションは管理状態によって違いますし、住宅ローンの審査も「築30年以上の物件は融資を認めない」というものではなく、融資の決定には一定の審査基準があります。
管理状態がよく、資金面においても不安のない物件を、内覧や物件情報から見極めることが大切です。

計画的に修繕が実施されているか、修繕積立金の貯蓄は充分か

マンションは「管理を買え」と俗に言われます。
外壁塗装や防水処理といった修繕は、雨漏りを防ぎ、躯体を保護するために欠かせません。
国交省のガイドラインでは、こうした大規模修繕を12年に一度行うこと、としています。
ところがガイドラインは法的拘束力がないため、残念ながらすべてのマンションが計画的にメンテナンスを行っているわけではないのが現実です。

1章でもお話しましたが、中古マンションはいままでどのような修繕がなされてきたか、実績を確認できるという利点があります。
ガイドラインに沿って12年に一度、大規模修繕が実施されているか、また今後の修繕についてもきちんと計画されているか。修繕履歴と計画を確認しましょう。
ガイドラインでは、修繕計画は25年後まで作成すること、としています。二度先の大規模修繕まで、ということですね。

大規模修繕は、一回に付き一戸あたり100~120万円の費用がかかります。
修繕資金は、毎月納める修繕積立金によって賄われます。したがって、修繕積立金は100~120万円×総戸数相当の貯蓄が必要です。
大規模修繕を終えたばかりの物件は、もちろん貯蓄は目減りしているでしょうが、次回への繰り越し分が残っているかをチェック。
三回目・四回目の大規模修繕は、エレベーターの入替や各住戸の窓サッシ交換といった工事も加わり、一回目・二回目より費用がかさみやすいのです。

築30年を超えた頃に故障が出やすい箇所として、給排水配管が挙げられます。
詰まりや水漏れが起きる前に、劣化した配管は交換したいところですが、古いマンションの中には配管をモルタルで埋め込んでしまっていて、交換が困難な物件もあります。
こうした物件は水道から赤さびが出たり、水漏れを起こしたりして、建物の躯体が寿命を迎える前に住めなくなる可能性が高いですから、注意が必要です。

自治管理は適切になされているか

管理状態は書面だけでなく、実際に現地を見てみることも大切です。
共用部の美観が保たれているかどうかは、管理の実態を見極める良い指標となります。
駐輪場やゴミ捨て場といった共用部はキレイに使用されているか? エントランス前に自転車や雨傘が放置されていないか?
共用部が雑然としている、清掃が行き届いていない……といった問題があるマンションは、管理組合が正常に機能していない可能性が高いです。

管理組合が機能していない物件は、居住空間が快適に保たれないだけでなく、管理費・修繕積立金の管理にも不安があります。
修繕積立金の滞納が重なって、修繕資金が不足すると、毎月の積立金額の増額や、一時金の徴収が必要になる場合もあります。
あるいは予定していた工事が資金不足のために実施できない、というリスクもあります。

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写真:マンションの駐輪場。雑然としているようだと、管理状態が心配

建て替えになったとき、住民の負担は最低限に抑えられるか

マンションの維持管理の一環として、築30年を過ぎると、そろそろ建て替えを考え始める時期に入ります。
1章でお話したとおり、マンションの躯体はメンテナンス次第で100年以上維持することも可能です。
しかし建て替えの計画は、新しいマンションの規模やデザイン、住民の皆さまの工事中の仮住まい等、考えるべきことが多いため、計画だけで10~20年ほど要するのです。
たとえばいままさに建て替えをすすめている四谷コーポラスは、2006年に建て替え検討会が発足、決議が成立したのは2017年でした。

建て替えには住民の4/5以上の賛成が必要です。
工事費用が払えない、仮住まい先が見つからないといった問題から、住民の賛成が得られず、マンションは老朽化しているのに建て替えができない、というケースも中には見られます。
一方で建て替えによって戸数を増やし、増やした住戸の販売価格で工事費用をまかなう、という方法で住民の負担を減らし、建て替えを成功させたマンションもあります。

建て替えでマンションの規模を大きくするためには、敷地が広く、容積率・建ぺい率に余裕がなくてはいけません。
またそうして増やした住戸が売れるためには、立地が良いほど有利です。
ですから築古物件を選ぶ際は、資産価値の高い立地(駅近や都心へのアクセスが良いエリア)・広々とした敷地がことさら重要です。
もちろん他所に住み替える場合にも、立地がよい物件は売りやすい、という利点もあります。

住宅ローン審査で有利な、資産価値の高い立地にあるか

また住宅ローンの融資金額にも、マンションの資産価値が影響します。
住宅ローンの審査は、ご本人の返済能力のほか、物件の担保価値も対象となるためです。
建物の価格は築年数に比例して下落していくので、築古物件ほど融資金額が抑制されやすいのです。
しかし土地の価格は経年によって変わりませんから、立地が良いほど全額の借入が認められやすくなります。

(住宅ローン減税を活用したい場合)耐震基準適合証明を受けているか

住宅ローン減税の利用をお考えの方は、築25年以上のマンションは「耐震基準適合証明を受けること」が要件となっていますから、注意が必要です。
実際の耐震性能は、築37年以内であれば新耐震基準に適合しているのですが、減税の申し込みには証明が必要となるということです。
証明の有無は、仲介会社の担当営業マン(つまり、ひかリノベのコーディネーター)にお問合せください。お調べしてご回答します。

3.リノベーションで自分らしい住まいに

いままでお住まいになっていた方の生活感や、古くなった内装・設備機器、現代の暮らしにそぐわない間取り――こうした課題は、リノベーションで解決できます。
既存の部屋を解体し、躯体だけ残して、まったく新しい部屋をつくるスケルトンリノベーション
とくに築30年前後のマンションは物件価格が手頃な分、リフォームやリノベーションに予算を回せますから、はじめからリノベーションを目的として購入される方も多いですね。

新築マンションはキレイだけれど、3LDKの客室をなくしてリビングを広くしたいとか、共働きのご家庭では平日の生活時間帯が違うので、クローゼットは寝室ではなく洗面室に移したいとか、ご家族のライフスタイルにピッタリ合った物件を探すことは困難です。
リノベーションなら、間取りもデザインも機能も、思い通りに決めることができます。

しかし古いマンションは構造上、間取りの変更が制約されるケースがあるのでご注意ください。
近年はラーメン構造といって、柱で支えるタイプの建築が主流ですが、昭和50年代頃までは壁式構造といって、壁で支えるタイプの建築も多かったのです。
壁式構造のマンションは、住戸内の間仕切り壁の中に構造上壊せない壁(構造壁)があり、思うような間取りに出来ない場合があります。
この構造壁の位置が、あなたが変えたい間取りの邪魔をしていないかをチェックする必要があります。

また水回りの間取り変更は、給排水配管の経路がネックになることも。
床が二重構造になっていて、床下で配管を切り回せれば良いのですが、物件によっては直床といって、床下の空間がない場合もあります。
こうした物件は、キッチンやお風呂の床だけ躯体に凹みがあって、その中に配管を通しているため、移動ができないのです。

天井の低さも、築古物件によく見られる課題です。
現し天井といって、通常は天井裏に隠しておく配線や配管をむき出しにするデザインで、開放感を演出するという手法もありますが、そもそもの天井高は劇的には変えられません。
とくに背の高い方は、圧迫感を感じないか、内覧で必ず確認しましょう。

リノベーションをお考えの方はここもチェック!

  • 構造壁が間取り変更を邪魔にならないか
  • 配管の経路は水回りの移動を制約しないか
  • 天井高は充分か

とくに間取りの変更や水回りの移動は、あらかじめリノベーションプランが決まっていれば、物件選びがしやすくなります。
ひかリノベでは、まずリノベーションプランの概要を決めてから、プランに合わせて物件を選ぶというスタイルをとっています。
「中古を買ってリノベーション」をお考えの皆さま、物件探しやプランのご相談は、ぜひショールームで開催中の個別相談会へ! お気軽にご相談ください。

 

【執筆】高橋 千晶(ひかリノベ 広報)
【監修】坂田 皓基(宅地建物取引士)

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