ペット対応リノベーションのポイントは?

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Q&A

私たちのライフスタイルにとって、犬や猫などのペットの存在感はかなり大きなものになっています。

最近では、ペットを室内で飼う方も増えてきました。飼い主の皆様は、ペットが過ごしやすい環境を整えてあげたいとお考えのことでしょう。人間なら気にならないことも、犬や猫にとっては大きな問題になることも。

人間もペットも、心地よく過ごせる住まいが一番。ペットとともに過ごすためのリノベーションのコツを、事例を交えてご紹介しましょう。

ペットのためのリノベーションとは

人間が住みやすい家が、ペットにとっても過ごしやすいとは限りません。

体の大きさやつくりが全く異なるため、ちょっとしたことでも体に大きな負担がかかったり、けがをしてしまうリスクがつきまといます。
人間なら自分で対策もできるでしょうが、ペットはそうはいきません。

また、いくら大事なペットとは言っても、においや鋭い爪による傷は気になるもの。鳴き声のように、近隣に迷惑をかけてしまうこともあります。

人間、ペット、双方が快適に暮らしていくためには、相応の工夫が必要です。
既存の住宅はペットが暮らすことを想定していないことがほとんどですから、ペットのためのリノベーションは、とても重要な意味をもったことなのです。

第一はペットの安全・安心

何と言っても大事なのは、けがのリスクや体への負担を減らし、ペットが安全で健康に過ごせるようにすることです。

段差をなくしてバリアフリー化

バリアフリー当社事例画像:◆緑の風めぐる、ダイナミック回遊プラン◆https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0060/ より

バリアフリー当社事例画像:◆緑の風めぐる、ダイナミック回遊プラン◆
https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0060/ より

ごくわずかな段差でも、小さな犬や猫にとってはつまずいてしまうほど大きな段差になりかねません。ペットは室内を動き回るため、できるだけ家全体で段差をなくし、床をフラットにしておきましょう。

この事例では、玄関の框から全ての床の段差を、置床工法で解消。将来への備えとしてバリアフリー化するというコンセプトでしたが、共に暮らす犬や猫が「歩き回ってもつまずくものがないので安心」だそう。

床材も愛犬・愛猫対応タイプに

一般的なフローリングは、本来なら屋外で暮らしている犬や猫の足にとっては固く、滑りやすいもの。踏ん張りが効かず転びやすくなったり、関節を痛める原因になることも考えられます。

また、排せつ物や水分、食べこぼしなど、傷みの原因になるものもたくさんあります。

床材は、柔らかく滑りにくいものを選びましょう。ペット対応フローリングも各社から発売されていますし、汚れの心配があまりないのであれば、無垢材でも表面にコーティングが施されている樹種を選べばOK。

手入れのしやすいクロス、珪藻土やエコカラットで脱臭・調湿効果

ペットの体臭は、飼っている人にとっても気になるもの。トイレを室内に置くことも多いでしょうから、排せつ物の臭い対策も必要ですね。

壁紙を、抗菌・消臭効果のあるペット対応クロスに変更したり、珪藻土やエコカラットなど脱臭効果のある建材を使うのが効果的です。
珪藻土やエコカラットは、調湿効果もあるので、人間にとっても快適な空間になります。

また、クロスは、かじったり、爪を立てたりするのですぐに傷みがち。
ペット対応クロスの中には、ひっかき傷に強いタイプもありますし、思い切って腰壁をつくってしまうのも良いでしょう。

ゾーニングで危険を遠ざけよう

火やお湯、刃物を扱うキッチンのように、家の中にはペットにとって危険な空間もあります。玄関から外へ飛び出してしまうと、ペットが迷子になってしまったり、事故にあうリスクも高まりますし、ご近所に迷惑をかけてしまうかもしれません。

柵やガードを設けるなど、ペットを危険な部分に侵入させない、遠ざけるゾーニングを考えましょう。一戸建てなら、門扉を設置するのも飛び出し防止には有効です。

ゾーニング・エコカラット施工当社事例:◆アレルギーでも猫と暮らしたい!◆:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0051/ より

ゾーニング・エコカラット施工当社事例:◆アレルギーでも猫と暮らしたい!◆
https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0051/ より

アレルギーを持つ家族がいる場合も、ペットと家族の生活空間を分離することで安心して生活できるようになります。

アレルギー体質の奥様が安心して過ごせ、猫も自由に動き回れるよう、LDKを猫と人間の共有スペース、それ以外は人間のためのスペースとしてプランニングしました。
猫のトイレと洗面室との間仕切り壁に換気扇を設け、洗面室経由で外へ排気することで臭いの問題を解決。さらに、におい対策のため、壁にはエコカラットも施工しました。

飼い主さんの負担を軽減

ペットとの暮らしは、何かと手間のかかることも多いもの。動線の工夫や設備で家事をしやすくするように、ペットとの暮らしで発生する負担を、ちょっとした工夫で軽減することができます。

玄関に手洗い・足洗い場を設ける

玄関などに洗い場となるスペースをつくっておくと、散歩の後、室内に上げる前に体をきれいにでき、とても便利です。最近ではペット用の立水栓なども販売されていますが、抱っこできるような小型犬なら、通常の洗面ボウルでもいいかもしれません。

また、外で遊んだ子どもが帰宅してすぐ手を洗えるなど、人間の生活にとってもあると便利な設備です。

事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0005/ より

玄関手洗い場当社事例:◆お子様の成長を中心に考えた、温もりある無垢の家◆
https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0005/ より

玄関のシューズカウンターの脇に流し台を設けた事例です。

玄関を通らず、勝手口からアクセスできるようにしたため、例えば雨の日の散歩の後など、玄関が汚れる心配はありません。

ペットのお風呂になる洗面台

ペットの体を洗うのはなかなか大変。お風呂を使う方も多いでしょうが、立ったりかがんだりを繰り返すので、体に大きな負担がかかります。

小型犬や猫を飼っているのなら、洗面台に大型の洗面ボウルや、シャワーを設置して、立ったままシャンプーができるようにすると便利です。
また、抜けたペットの体毛が排水口にたまりやすいので、排水口は、水流だけでごみが集まるものなど、清掃性の高いタイプがベター。

リードフック

愛犬と散歩に出かけるとき、飼い主の皆様も身支度が必要。靴を履いたり、荷物を持つときなど、一時的にリードをつないで置けるリードフックがあると便利です。

リードフックは高くても数千円で入手でき、取り付けも簡単なので、ぜひ設置をおすすめしたいアイテムです。

ペット用品をたっぷり収納できる玄関土間

ペットを飼うと、多種多様なグッズが必要になり、その置き場に困っている方も多いのではないでしょうか。汚れやすいものやかさばるものは、室内に置きたくないですよね。

そんな時は、玄関土間を収納として活用しましょう。リードや雨具など、外へ散歩をするときにも玄関の収納は好都合です。

玄関土間当社事例:◆【シングル】私らしさのリアル◆事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0063/ より

玄関土間当社事例:◆【シングル】私らしさのリアル◆
https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0063/ より

広い玄関土間は、充実した収納を確保するのに役立つスペース。自転車やアウトドアグッズをしまうのにも大変便利です。流しや洗い場を設ければ、トイレの掃除などもらくらく。

ペットと楽しく暮らす仕掛け

安全や利便性だけではなく、ペットが楽しく、快適に過ごせるかどうかも、気を配りたいポイントです。

出入り自由なペット用ドア

犬や猫は、自分でドアや扉を開けることができません。
飼い主がいつもいるリビングには、自由に出入りさせてあげたいですが、冷暖房の効きなどを考えると、ドア・扉を開けっぱなしにするのも避けたいもの。

ドアの下に、ペットが通れるよう小さな扉がついているドアなら、ドアを閉めていてもペットの出入りは自由。
庭やベランダにつながるドアの場合は、虫が入らないよう、すぐに閉まるタイプを使いましょう。

ペット用ドア当社事例:◆緑の風めぐる、ダイナミック回遊プラン◆事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0060/ より

ペット用ドア当社事例:◆緑の風めぐる、ダイナミック回遊プラン◆
https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0060/ より

床のフラット化と合わせ、ペット用のドアを設置したことで、家の中をペットが安心して自由に動き回れるようになりました。

キャットウォークで遊び場を

高いところが好きな猫のためには、キャットウォークをつくってあげましょう。

猫は、室内で飼う方が圧倒的に多く、寿命も室内飼いの方が長いと言われています。
とはいえ、室内だとどうしても運動不足になったり、動き回れないことでフラストレーションをためてしまうことも。

キャットウォーク当社事例:◆暮らすと働くを紡ぐ「家族格子」◆https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0065/ より

キャットウォーク当社事例:◆暮らすと働くを紡ぐ「家族格子」◆
https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0065/ より

猫は上下の動きを好みますから、壁や床に登れるようにしてあげると喜んでくれるはず。

LDKと書斎を緩やかに仕切る無垢材の格子を補強するための横材をランダムに配置することで、壁とつながったキャットウォークにもなるように工夫しました。

ペットリノベーションの注意点

今お住まいの家、あるいはこれから購入する住宅を、ペットのためにリノベーションしようとお考えの方は、次のような点にも注意してください。

「ペット可」の物件かどうか

マンションでは、管理規約でペットを飼ってもいいか決められています。

近年は、ペット可のマンションも増えていますが、飼育をNGとしているマンションもまだたくさん存在しています。
また、ペットを飼うこと自体は許可していても、飼育できる種類や体の大きさ、数を制限していることもあります。

これからマンションを購入する方で、ペットと一緒に暮らしたいとお考えの場合は、事前に管理規約を見せてもらったり、管理組合や不動産会社に問い合わせておきましょう。

ペットにとって工事はストレス

リノベーションの工事中は、工事業者など見知らぬ人が出入りしますし、大きな音も出たりします。人間でも何かと気になるものですが、ペットにとっては非常に大きなストレスがかかる環境です。
工事をしている人に、ペットが吠えたり飛びかかったりすれば、トラブルの原因になるかもしれませんし、工具やゴミなどを誤飲する恐れもあります。

なるべくなら、飼い主さんもいっしょに仮住まいに移ることをおすすめします。とくに間取り変更やバリアフリー化といった大規模な工事となると、解体が必要になりますから、施工中のお宅に住み続けるのは困難になります。

部分的なリフォームで、住みながらの工事を行う場合でも、工事をしていない部屋に離しておく、ペットホテルや知り合いに預けるなど、ペットが心安らかに過ごせるようにしてあげてください。

ペットは、私たちの大切なパートナー。ペットを飼うことで、人間も安らぎを得られたり、情操教育にもなると言われています。

当社・住宅リノベーションのひかリノベは、ペットとの暮らしにフォーカスしたリノベーション施工の事例も豊富です。
家探しからのリノベーションをご希望の方は、物件探しから設計・施工まで。居住中のご自宅のリノベーションは、工事中の仮住まい探しから設計・施工まで、ワンストップでおまかせいただけます。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

記事監修

藤井 奈緒美(インテリアコーディネーター)

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