対面キッチンのレイアウト、どう決める?おすすめアイデア事例集

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
アイランドキッチン事例~見せない収納で生活感を目隠し(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0099/)

キッチンのレイアウトは、家事のしやすさや家族とのコミュニケーション、空間の印象を左右する大切な要素です。

リビングと一体化した対面キッチンは、開放的で、料理中もリビングにいる家族と会話がしやすいため、近年はキッチンレイアウトの主流になっているため、検討されている方も多いのではないでしょうか。

一方で、リビングの広さを圧迫する、においや煙がリビングに流れやすいなどのデメリットもあり、採用する際はデメリットをカバーすることや、デメリットについても十分理解しておく必要があります。

この記事では、対面キッチンのメリット・デメリットや、おしゃれで使いやすいレイアウトのポイントを解説します。

対面キッチンとは?

対面キッチンとは、リビングに向かう形でレイアウトされたキッチンのことです。

従来は壁に向かって立つ「壁付けキッチン」が主流でしたが、近年はリビングと一体化した対面キッチンが主流になりました。

生活空間とキッチンが一体化することで、調理中も家族とコミュニケーションがとりやすいメリットがあります。一方で、リビングの中にキッチンがあることで生活空間が圧迫されたり、においや煙がリビングに流れてしまうといったデメリットもあります。

対面キッチンのレイアウトの種類

一口に対面キッチンと言っても、ペニンシュラキッチン、アイランドキッチン、Ⅱ型、コの字型と、さまざまなレイアウトがあります。それぞれのメリット・デメリットを、詳しく見ていきましょう。

ペニンシュラキッチン

ペニンシュラキッチン(事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0117/)

ペニンシュラキッチン(事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0117/

ペニンシュラキッチンとは、半島のように片側が壁に接したキッチンです。
コンロ部分は壁に向かい、シンクや作業台はリビングに向かう形状にした、ペニンシュラL型キッチンもあります。

リビングの家族と顔を合わせながら料理できるという対面キッチンに共通のメリットのほか、ペニンシュラ特有の特長として、入口が一方向からになるため、小さな子供やペットが入ってくるのを防ぎやすいという長所も。
また腰壁を設けることで、手元やキッチン内部をリビングから目隠しできます。腰壁にカウンターをしつらえれば、配膳台やコーヒースペースの役割に。カウンターを広く取り、ダイニングテーブルとすることもできます。

デメリットは、通路幅を確保するため、広いスペースが必要になること。キッチンの通路幅の目安は、80〜100cmです。背面にキャビネットを置く場合、さらにスペースが必要になります。

アイランドキッチン

アイランドキッチン(事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0099/)

アイランドキッチン(事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0099/

アイランドキッチンは、海に浮かぶ島のように四方が壁から離れたキッチンレイアウトです。

メリットは、左右両側から回遊できること、複数人でキッチンを取り囲めることで、複数人で調理をするのに適しています。家族で調理に参加する場合や、ホームパーティーや料理教室など複数名で作業することが多い場合に適しています。

デメリットは、四方に通路を確保するため、広いスペースが必要になることです。アイランドキッチンは四方に通路を確保しなくてはなりません。そのため、アイランドキッチンを取り入れる場合、ペニンシュラ型よりさらに広い空間が必要になります。

セパレートキッチン(Ⅱ型キッチン)

セパレートキッチンは、シンクとコンロを二列に分けて配置したレイアウト。

メリットは、動線の短さ。シンクとコンロの間を歩いて移動する必要がなく、振り返るだけで作業ができます。

デメリットは、二列のキッチン設備を置くスペースと、充分な通路を確保するため、広いスペースが必要になること。

コの字型キッチン(U型キッチン)

コの字型キッチン(事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0087/)

コの字型キッチン(事例:https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0087/

コの字型キッチン(U型キッチン)は、その名のとおりコの字(アルファベットのUの字)の形のキッチン。一方を壁に、一方をリビングに向けて配置するのが一般的です。

リビングに面した側をダイニングテーブルと兼用することで、コンパクトでありながら広い作業スペース、広い食卓を実現できます。
ダイニングとキッチンが完全に一体であるため、作る人も食べる人もひとつの輪になってキッチンを囲めるコミュニケーション性も魅力です。

デメリットは、造作となるため、既成品に比べ高価であること。物件によっては、配管経路が課題となる場合もあります。

対面キッチンのメリット

レイアウト別の特徴を解説しましたが、総じて対面キッチンはコミュニケーションのしやすさ、効率的な動線といった特長が共通しているようです。ここでは、「対面キッチン」に共通するメリットを改めて整理してみましょう。

コミュニケーションのしやすさ

対面キッチンはリビングやダイニングに向けて設置するため、壁付けキッチンに比べ、家族とコミュニケーションを取りやすいメリットがあります。調理中にリビングにいる家族の様子を見ながら会話できる、料理をしている様子が家族から見えやすいため、家族も料理に参加しやすいです。

配膳の動線

リビング・ダイニング・キッチンが一体化した間取りのため、ダイニングまでの距離が短く、配膳や後片付けがしやすいメリットがあります。キッチン前面にカウンターを設ければ、配膳台や「ちょい置きスペース」として役立ちます。

開放感

壁付け型のキッチンは、目の前に壁のため、閉鎖的に感じることも。その点対面キッチンはリビングに向かって視界が開けていることから、明るく、空間が広々と感じられます。

対面キッチンのデメリット

メリットだけでなく、デメリットについても確認していきましょう。
対面キッチンにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。

生活感

LDKの中にキッチンを配置する対面キッチンは、リビングからキッチン内部が目に入りやすいです。そのため、普段から汚れや散らかり具合を気にする必要があります。
とくに腰壁のないフルフラットキッチンや、腰壁があっても立ち上がりに高さがない場合は、作業台の上に視線が届きます。調味料や調理道具の収納はよく計画する必要があります。

臭い・油跳ね・水跳ね

リビングやダイニングと一体化しているので、調理中の臭いや油跳ね、水跳ねが広がりやすい特徴があります。調理をしていない時でも、食材や排水口の臭いなどが空間全体に広がりやすいため、小まめな掃除や、食材の保管方法などにも注意が必要です。

スペースが必要

カウンターや通路、背面収納などを設置するために、壁付けキッチンに比べ広いスペースが必要になります。一般的に、キッチンを快適に使うために必要な通路幅は80〜100cm。キッチンと壁との間に、充分な通路幅を確保しなくてはいけません。背面に食器棚やキャビネットを置く場合、またアイランドキッチンやⅡ型キッチンを採用した場合は、とくに空間の広さが求められます。

使いやすいレイアウトにするポイント

対面キッチンをより使いやすくするためには、デメリットをカバーし、メリットをよりよく生かす工夫が大切です。

生活感を隠すためには、収納計画がポイントになります。水撥ね・油跳ねは、腰壁やガードで対策が可能です。
また対面キッチンはカウンターのご要望もセットでいただくことが多いですが、カウンターのレイアウトはどのように考えたら良いのか?
使い勝手の良いキッチンを計画するためのポイントを解説します。

収納スペースの確保

リビングと一体化した対面キッチンは、生活感が見えやすい特徴があり、キッチンが散らかっているとリビング全体が雑然とした印象になってしまいます。

生活感を見せないためには、必要な食器や調理器具、調味料、食材などを収容できる、充分な収納スペースを確保することが重要です。もちろん、収容量だけでなく、出し入れのしやすい収納動線も同時に考える必要があります。

対面キッチンの場合、背後は壁になりますから、背面に収納を設ける場合が多いです。食器や家電を収納するキャビネットは、システムキッチンのオプションで購入することもできますし、使い方や収納量に合わせて造作するのも選択肢のひとつ。
また間取りによっては、キッチン横にパントリーを設けるという方法もあります。

水撥ね・油撥ね対策

シンクからの水撥ねが気になる場合、腰壁に立ち上がりを設けることで対策ができます。調理中の手元も隠せ、キッチンの生活感を見えにくくするメリットもあります。

キッチン廻りに腰壁を立てないフルフラットキッチンの場合、油撥ね対策としてコンロ前にガードを設置するのが一般的です。開放感を損ないたくない場合、強化ガラスのガードを選ぶと良いでしょう。

目的に合わせたカウンター

対面キッチンを計画する場合、リビングに面した前面にカウンターを要望される方も多いですね。腰壁にカウンターを造作したり、腰壁を立てないフルフラットの場合、天板を前方に張り出す形にしたり。
配膳スペースやコーヒータイム用に小さめのカウンターを設ける場合もあれば、ダイニングテーブルとして広いカウンターを設ける場合もあります。ダイニングカウンターの場合、前面から横に回り込むようなレイアウトも人気です。
空間の使い方をどうしたいか、キッチン・ダイニング・リビングを総合的に考えて計画しましょう。

おしゃれな対面キッチンのリノベーション事例

ひかリノベのリノベーションでは、さまざまな対面キッチンの対応が可能です。

豊富なキッチンリノベーションの実績の中から、アイランドキッチン・ペニンシュラキッチン・I字型キッチン・コの字型キッチンの事例を紹介します。

アイランドキッチン事例~見せない収納で生活感を目隠し

アイランドキッチン事例~見せない収納で生活感を目隠し(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0099/)

アイランドキッチン事例~見せない収納で生活感を目隠し(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0099/

リビングを望む広々としたアイランドキッチンが特徴的な事例です。
もともと壁付型だったキッチンを、リビング中央に配置させました。これに伴い、キッチン以外の水廻りの間取りも変更。洗面と浴槽を大きく移動しながらも、配管経路を工夫することで本物件の魅力のひとつである天井の高さを損なうことなく、理想のアイランドキッチンを実現しました。
キッチン背面に大容量のパントリーも設置することで、生活感のないスッキリとしたキッチンになっています。

ペニンシュラキッチン事例~パントリーで収納を確保

ペニンシュラキッチン事例~パントリーで収納を確保(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0092/)

ペニンシュラキッチン事例~パントリーで収納を確保(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0092/

もともと壁付けだったキッチンをペニンシュラ式にレイアウト変更した事例です。
無垢の木で仕上げたキッチンは、家具のようにすっと部屋のインテリアに馴染むデザイン、スタイリッシュなコンロ、壁とクロスに馴染むマットなキッチンパネルなど、細部まで端正なデザインに。
コンロ前に油跳ねガードは付けていません。ワークトップが広いため、床まで油が撥ねることはなく、コンロ使用後にサッと拭き取れば良いので、却って手入れもしやすいそう。

Ⅰ型キッチン事例~腰壁を立てて回遊動線に

Ⅰ型キッチン事例~腰壁を立てて回遊動線に(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0098/)

Ⅰ型キッチン事例~腰壁を立てて回遊動線に(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0098/

I型キッチンの周囲に腰壁を立て、アイランドキッチンのように回遊できるレイアウトとした事例です。
タモ材の造作カウンターを前面から横に回り込むようにしつらえ、LDKの中心に大きく据えたキッチンは、文字通り「食が暮らしの中心」となるレイアウト。
中央の柱は、構造上不可欠なもの。構造計算を行って位置をずらし、建具と同じ深いグレーで塗装することで空間に調和するようデザインしました。戸建ての経験が豊富なひかリノベだからこそ可能となった広々キッチンです。

コの字型キッチン事例~輪になって囲む食卓

コの字型キッチン事例~輪になって囲む食卓(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0087/)

コの字型キッチン事例~輪になって囲む食卓(事例: https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0087/

存在感のあるコの字型キッチンが特徴的なこちらの事例で、お施主様が叶えたかった「つくる楽しみ、食べる楽しみを感じられるキッチン」を実現しました。
お料理好きのお二人が選んだのは、ひかリノベのオリジナルキッチン『Halo』。キッチンを中心に食卓を囲む「コの字型」のレイアウト、施主の理想を一から反映できる「造作」という2つの特徴を併せもったキッチンです。
最大の特長は、ヤマザクラのキッチンカウンター。このサイズの天板を支えるためには、通常はL字金物を用いますが、デザインの調和を乱す金物を見せずに天板の荷重を支えられるよう設計・施工し、強度と美しさの両立を実現しました。
また、床に敢えて段差をつけている点もポイント。カウンター側の床を高く、キッチン側の床を低く設計しています。キッチンに立って料理する人とカウンターに座って食事を楽しむ人、双方にとって快適な高さになるよう調整しました。

おわりに

対面キッチンは、近年主流になっているキッチンのレイアウト方法です。コミュニケーション性や開放感といったメリットがある一方で、生活感が見えやすい、臭いや油跳ね・水撥ねをどう防ぐかといった課題があります。

後悔のないキッチンリノベーションをするためには、自分自身の暮らしやキッチンの使い方をイメージし、メリット・デメリットをよく比較してレイアウトを決めること。対面キッチンの中でも、アイランドやペニンシュラ、Ⅱ型、コの字といった選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。ご自分やご家族の暮らし方・用途から計画することで、使い勝手がよく、お料理を通して家族のコミュニケーションが広がるキッチンとなるでしょう。

当社ひかリノベのリフォームやリノベーションでは、お施主様お一人おひとりの使い方やご要望、またご予算に応じて、ベストなプランをご提案いたします。

家探しからのリノベーションをご希望の方は、物件探しから設計・施工まで。居住中のご自宅のリノベーションは、工事中の仮住まい探しから設計・施工まで、ワンストップでおまかせください。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

記事監修

宇津木 和子(一級建築士、インテリアコーディネーター)

一級建築士、インテリアコーディネーター、カラーコーディネーターの有資格者。家族一人ひとりの生活時間や動線を考え抜き、細部まで暮らしやすさにこだわったプランを提案する。「人の暮らしは十人十色。ありきたりの間取りに自分を合わせるのではなく、自分のライフスタイルに合わせた間取りを。リノベーションで”自分らしく楽しく暮らせる家”を目指していきましょう」

おすすめの関連記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
リノベーション事例
お客様の声

お問い合わせCONTACT

  • 0120-818-250 営業時間:10:00~18:00 (水曜定休)
  • カンタン入力!無料で資料請求!
  • オンライン相談
物件を探す
資料請求