もう我慢しない!音を入れない・出さないマンション防音対策

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ニュースやSNS等で、しばしば「マンションの騒音問題」が話題になります。
これからマンション生活を始められる皆さまの中には、「お隣の話し声や足音が筒抜けで、くつろげないほどだったらどうしよう」「わが家の生活音がお隣の迷惑になってしまったら……」と心配していらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

先日、このブログでは「防音性能に優れたマンションの選び方」を取り上げました。


今回はその続編として「マンションの防音リフォームや、自分で出来る対策」についてお伝えします!

気になる音の種類別・効果的なリフォーム内容、そのために必要な費用と工期の目安。
さらに「外からの音を室内に入れない」「室内の音を外に出さない」ための家具の配置や、防音家具のご紹介といった、ご自分で出来る対策についても網羅!

これからマンションに入居される方、すでにお住まいの方で騒音対策をご検討の方も、ぜひこの記事をご参考になさってくださいね。

1.音を入れない・出さない! 防音リフォームのポイント

隣戸の生活音をシャットアウトするにも、わが家の足音や話し声を響かせないためにも、もっとも効果が大きいのはやはりリフォーム(リノベーション)で壁や床・窓の防音性能を強化することです。

先日の記事「騒音を遮る・防ぐ! マンションの防音力を見極める9項目」でもお話したとおり、話し声やTV・オーディオ類の音声は壁から、足音は床および天井から、外の喧騒は窓ガラス・サッシから出入りします。
気になる音の種類に合わせて、どこをリフォームするか考えましょう。

話し声やTV音声は壁リフォームで遮る

人の話し声やTV等の音声(空気伝搬音)の音漏れは、壁に原因があります。
大人同士が話す声のボリュームは約55dBですから、わが家と隣家の戸境壁は遮音等級D-55以上であることが理想的です。

戸境壁のコンクリート厚が充分でなかったり、あるいは戸境壁がALCパネルや乾式遮音壁の場合、天井や床との取り合いに隙間があったりすると、小さな声も意外なほど響くことがあります。
また内装はコンクリートやALCパネルに下地ボードを貼り、表面をクロスで仕上げることが多いのですが、このとき接着剤の厚みでボードがわずかに浮くため、音が反響しやすくなってしまう(太鼓現象)というケースも。

戸境壁の防音性能を補い、太鼓現象を防ぐためには、コンクリートやACパネルの上に木下地を組んで、下地ボードとの間に空間をつくり、その中に遮音シート・吸音材を挟み込みます。
お隣の生活音をシャットアウトし、わが家の生活音も外に漏らしません。

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ただし壁をふかす(室内に張り出す)分、お部屋が少し狭くなるのが玉にキズ。
とはいえ全部の壁を工事ふかさなくても、リビングや寝室など静かに過ごしたいお部屋、または子供部屋やオーディオルームのように音漏れが心配なお部屋の「隣戸と接している面」の施工だけで、お隣同士の音の響きは緩和されますよ。

壁の吸音・遮音リフォーム

  • 費用……18~25万円(6畳間の寝室の戸境壁)
  • 工期……2〜4日
  • 足音は床・天井のリフォームで防ぐ

    足音が響く原因は床にあります。
    足音は人が歩く「ドスン」という衝撃が床から階下の天井に響くので、話し声やTVの音が聞こえるのとはメカニズムが違います。
    足音が階下に響かないようにするためには、遮音性能にすぐれた床材に変えましょう。
    カーペットや畳・コルクの床は衝撃音を吸収してくれます。
    デザイン的にやはりフローリングをご希望の方は、遮音等級LH–45〜–40の遮音フローリングをお選びください。

    flooring

    また床構造によっても、音の響きやすさは変わってきます。
    直床(スラブに直接フローリング等を貼って仕上げる)の方が音は反響しづらいのですが、バリアフリー化のために二重床(床下がある。仕上げの床とスラブの間に空間がある)を採用される方も少なくないのではないでしょうか。
    この場合、床下空間が狭いと中で音が反響しやすくなりますから、床下空間を100mm以上とるか、スラブの上に緩衝材を敷くといった工夫が必要です。

    階下にお住まいの方で、上階の足音が気になって困っている方は、上階の床=階下の天井ですから、天井に防音処理を。天井のクロス下地に防音性能の高いボードを使用する、もしくは遮音シートを貼ります。
    しかし、天井よりもやはり直接足を下ろす床に対策をした方が、効果は大きいのです。
    できることなら管理組合を通じて上階にお住まいの方と話し合い、遮音フローリングに変えてもらうとか、通常のフローリングであってもその上にカーペットやコルクシートを敷いてもらうだけでも、ずいぶん響きにくくなりますよ。

    遮音フローリングへの変更

  • 費用……24~30万円(10畳間のリビングの床一面)
  • 工期……3週間
  • 二重窓で外の喧騒を家に入れない・楽器の音色も漏らさない

    車や電車の走行音、通りを歩く人の話し声……。とくに大通りに面した窓や、目の前に学校や保育園がある、一階がコンビニやスーパーになっているといった物件は、外の喧騒が窓ガラスを通り抜けて、あるいは窓サッシのわずかな隙間から入ってくることがあります。
    しかしマンションの窓ガラス・窓サッシは共用部分ですから、勝手に取り替えるわけにいきません。
    そこで窓の内側にもう1枚窓を設ければ、外からの音を「二重ロック」できます。
    内窓の窓サッシは、駅近や街中の賑わいを避ける目的なら遮音等級T–1以上、幹線道路や線路沿いならT–2以上がベター。

    window

    また楽器を演奏される方、ペットの鳴き声が「近隣の迷惑にならないか心配」という方にも、二重窓施工がおすすめ。
    サッシの遮音等級はT–2以上がよろしいでしょう。

    内窓の施工

  • 費用……7万円〜15万円/箇所(窓の大きさによって異なる)
  • 工期……1日
  • 落とし穴になりやすい通気口も抜かりなく

    窓を防音仕様に変えても、通気口が開いていれば、そこから音は出入りします。
    マンションは各居室にスリーブ(スラブを貫通して筒を通し、給排気口にする)がありますし、キッチンやバスルーム・トイレといった水回り・ガス回りには換気口がついています。またリビングや寝室には、エアコンの冷媒管を室外機に繋げるためのスリーブも。
    このように、マンションの部屋にはたくさんの孔が開いており、ここをそのままにしていては、防音対策も「片手落ち」になってしまいます。

    sleeve

    これらを防音タイプの通気口に交換することで、屋外の喧騒を遮り、室内の音をお隣や上下階に通さないようにできます。
    「通気口をテープ等で塞いでしまえばいいのでは」と考えてしまいがちですが、それでは換気ができず、結露やシックハウスが心配です。
    換気には影響せず、音だけ防ぐ換気口が流通していますから(築浅や新築マンションでは標準装備になっているケースが多い)専用のものを使用しましょう。

    防音換気口への取り替え

  • 費用……2〜5万円/箇所
  • 工期……数時間
  • 2.静かな暮らしを手に入れるために、自分で出来る対策

    リフォーム以外にも、自分で出来る範囲の対策もご紹介していきましょう。
    1章で「人の声やオーディオ類の音声は、壁に防音対策を」とお話しましたね。これと同じ原理で、戸境壁に収納家具を配置することで、お隣の生活音が壁から漏れ聞こえてくるのを防ぐことができます。
    背の高い本棚や洋服箪笥を、壁にピッタリくっ付けて置いてみてください。洋服や本が音を吸い込んでくれますよ。

    また窓をすり抜けて入ってくる屋外の喧騒は、昼間は気にならなくても、夜寝るときにはわずかな音が気になって眠れない……ということがありますね。とくに静かに過ごしたい寝室には、窓辺に遮音カーテンを下げてみてください。
    もともとカーテンは布地ですから、音をある程度吸ってくれますが、遮音カーテンはさらに音を跳ね返してくれます。
    人の声やペットの鳴き声に強い商品、車や電車の走行音に強い商品がありますから、いまお困りの音の種類に合わせて選ばれると良いでしょう。

    curtain

    とはいえマンションは集合住宅ですから、どんなに対策をしても、夜に集まって賑やかなパーティをすれば、音楽や笑い声がまったく外に漏れないということはありませんし、多頭飼いのワンちゃんがはしゃいで駆けまわれば、どうしても吠え合う声や足音が響きます。
    度を超えた騒がしさは「自分の家なのにくつろげない」「うるさくて眠れない」といった事態にもつながりかねません。
    もしルールを逸脱した隣人に困っているときは、管理組合(理事会)に訴えて、暮らし方のルールをいま一度明らかにしましょう。夜21時以降は楽器演奏は禁止、ホームパーティは共用施設のゲストルームを使うこと、一定の遮音等級をクリアした床材を用いることなど。

    直接の苦情は隣人との関係がギクシャクする場合もありますし、そもそも本当にそのご家庭が音の出処なのか、特定することはなかなか難しいもの。上階から聞こえる足音が、実は斜め上の住戸であったり、階下の振動が柱を伝わってまったく見当違いの方向から響いてくることもあるのです。
    ですから困りごとは管理組合を通じて、マンション全体のルールにしてしまう方が解決につながりやすいといえましょう。

    3.「ご近所の迷惑にならないか心配」という方が、自分で出来る対策

    小さなお子さまのいるご家庭や、ワンちゃん猫ちゃんがいるご家庭、楽器を演奏される方、音響の優れたオーディオセットをお持ちの方。周りに気兼ねなくのびのびと生活するために、自分で出来る対策を見ていきましょう。

    まずは楽器やオーディオ・TVなど、音の出る機器は戸境壁側には置かないか、置くとしても壁面から10cm程度離して設置すること。
    壁にピッタリくっ付けてしまうと、お隣に振動が伝わって、音が大きく響いてしまいます。
    10cm程度の空間があれば、空気層が音を吸収してくれますから、隣戸には音が届きにくくなるのです。

    TV

    また、掃除機や洗濯機といった家電も稼動音がトラブルの原因になることも。
    とくに共働きのご家庭では、家事は夜にせざるを得ないという事情がありますね。
    いまは静音仕様の家電が流通していますから、夜家事派のご家庭ではそうした製品をおすすめします。

    さらに、家具選びにも一工夫を。足音が階下に響かないか心配なら、絨毯やコルクシートを居室の床に敷きましょう。絨毯の厚みやコルクシートのクッション性が「ドシン」という衝撃を吸収してくれます。
    そして、窓には遮音カーテンを。遮音カーテンは外からの音を撥ね返すだけでなく、室内の音を外に逃さないという効果もあるのです。

    楽器を演奏される方は、とくに夕方以降は消音器具の使用をおすすめします。楽器の音はよく通りますから、リフォームや対策をしてもやはり完璧に防音するのは難しいのです。いわゆる防音リフォームや防音家具は生活音を想定していますから、フォルテシモで楽器を鳴らすとどうしても防ぎきれません。
    「自然のままのボリュームをたしかめながら演奏したい」という方は、置き型防音室の設置をご検討ください。
    防音室は大きさや機能に応じて、45万円~販売されています。YAMAHAカワイといった大手楽器メーカーから販売されていますので、お使いの楽器店に問い合わせて、あなたの楽器に合った型を紹介してもらいましょう。

     

    以上のように、マンションで静かに暮らすための、あるいはわが家の生活音をお隣に響かせないためのリフォームや対策についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

    マンションは住戸が隣り合っていますから、音の問題がお互いのストレスにならないよう、適切な方法で対策をとっていくことが大切です。
    プロの手を借りて壁や床・窓をカスタマイズすることはもちろん、家具選びや配置など、ご自分で出来る対策も併せて、わが家も・お隣さんもストレスフリーなマンション生活を目指していきましょう。

    防音リフォーム・リノベーションのご相談は、ぜひ私たちひかリノベにお任せください!

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    ひかリノベは、物件探しからリノベーションまで、皆様の住まいづくりをトータルでサポートするリノベーション会社です。
    ご相談は上の画像からお申し込みください! もちろん防音以外にも、ライフスタイルに合わせた間取り変更や、個性ゆたかなデザインのご希望も、どうぞご遠慮なくお申し付けくださいませ。

    この記事のまとめ

    マンションではしばしば「音」がトラブルの原因になります。「気になる隣戸の生活音をシャットアウトしたい」「わが家の生活音を外に漏らしたくない」という方に、防音リフォーム&自分で出来る対策をご紹介します。

    話し声やTV・オーディオの音声は、壁の中に吸音材と遮音シートを入れ込むリフォームが効果的です。工事費用は6畳寝室で18~25万円、工期は2~4日。
    上階の足音が階下に響く場合は、床材をカーペットやコルク・遮音フローリングに変えましょう。階下の側は天井の下地ボードを防音タイプに変えることで緩和できますが、やはり原因である床を防音化する方が効果的。管理組合を通じて床材の遮音性能をルール化し、変更してもらえればベストです。工事費用は10畳リビングで24~30万円、工期は3週間。
    外の喧騒は二重窓で遮ります。楽器演奏や鳴き声を出すペットがいるご家庭も、窓からの音漏れ対策におすすめですよ。工事費用は一箇所7万円~、工期は1日。
    見落としがちなのが通気口。エアコンやガス回り・水回りの給排気用スリーブも、いまは防音タイプが流通していますから、古いタイプは交換しましょう。工事費用は一箇所2~5万円、工期は数時間。
    (防音リフォームのご相談は、ぜひひかリノベにお任せください!)

    外からの音を防ぐために自分で出来る対策としては、収納家具を戸境壁に配置すること、窓には防音カーテンを下げること。
    室内の音漏れを防ぐために自分で出来る対策としては、TVやオーディオを壁から10cm離して配置すること、窓には防音カーテン・床には厚みのある絨毯やコルクシートを敷くこと。楽器演奏をされる方は、置き型の防音室を設置することをおすすめします。

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