事例で学ぶキッチンリフォームのヒント~レイアウト・機能・収納


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近年の住まいはLDK一体型の間取りが主流のため、キッチンには便利さだけでなく、オシャレさを求める声も増えています。理想通りのデザインとなったキッチンなら、日々のお料理もグッと楽しくなるはず。
この記事では、キッチンのレイアウトアイデアや設備の選び方、キッチンツールの収納法など、オシャレかつ役に立つヒントを、実際のリフォーム(リノベーション)事例をもとに紹介します。

2017/11/01初出→2019/4/25更新

クローズか、オープンか

快適に・楽しく料理するためには、動きやすい空間レイアウトがとても重要。実際にキッチンを使っている様子をイメージして、ベストな配置や形を考えましょう。

キッチンの間取りは大きく分けて2種類。
台所や厨房などのような、独立した間取りがクローズキッチン
リビング、ダイニング、キッチンが一体となった間取りがオープンキッチンです

クローズ型

クローズキッチンは、調理空間がリビングから見えないため、シンクの水音や調理中のにおいが気になりにくいというメリットがあります。また、調理器具や調味料なども一箇所にまとめられるため、生活空間をスッキリ見せたいという人におすすめです。

デメリットは、リビングと区切られているため、料理中は家族とのコミュニケーションをとりにくい点です。広さや日当たりを確保し辛いため、閉鎖的な間取りになりがちな点も問題といえるでしょう。

オープン型

オープンキッチンは、料理しながら家族とコミュニケーションを取りやすい点がメリット。小さな子どもの様子も確認しやすいといえます。
お部屋を区切らないため開放的で、空間を広く使えるのもポイント。カフェやレストランのようなムードあるお部屋にしたい人におすすめです。

ただし、料理中の匂いや音が生活空間に入ってくる点には注意。
きちんと整理整頓しなければ、リビングもキッチンも雑然とした印象になりがちというデメリットがあります。

どちらの間取りが理想的か、生活のしやすさや家族とのコミュニケーションの量などを想定しながら選びましょう。

使い勝手の良いレイアウト

クローズかオープンかを想定できたら、具体的なレイアウトについて考えましょう。この章では、キッチンレイアウトのパターン別に、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

壁付け型

壁付け型は一般的なオープンキッチンで、壁に寄せるかたちで台所が設置されています。
調理スペースがコンパクトにまとまるため、空間を広く使いやすいのが特徴。
ダイニングテーブルを利用すれば、料理を配膳しやすいレイアウトです。
また正面に壁があるため、リビング側に油や水がはねにくいのもメリットといえます。

ただし、食器棚や冷蔵庫、電子レンジといったキッチン家電の設置場所に悩みやすいのがデメリット。
それぞれのサイズや機能、コンセントまでの距離などを想定して、使いやすい場所に設置する工夫が求められます。

ペニンシュラ型

ペニンシュラ(半島)型とは、コンロやレンジフードなどのキッチン設備の一部を壁に寄せた対面レイアウトです。
リビングの家族と顔を合わせながら料理できる点が特徴で、リビング側にカウンターを設ければ、配膳やちょっとした食事ができます。カフェやバーのような雰囲気をつくれるため、人気のあるレイアウトパターンです。
また腰壁を設けることで、クローズキッチンのように調理場がリビングから見えにくいため、日用品の区分をはっきりと分けやすいのも長所といえます。

デメリットは、収納スペースが不足しがちなこと。
背後に家電ボードや食器棚を置いたり、隣接したパントリー(収納スペース)をつくったりといった工夫です。
またシンクの水音やにおいがリビングに流れやすいことにも注意。静音のシンクを選んだり、コンロ前に壁を設置したりと対策しましょう。

アイランド型

アイランド(島)型は、海に浮かぶ島のように、四方を壁から離した対面のレイアウトです。
両サイドから回り込めるので、家族や友人など、複数人でいっしょに料理しやすい空間といえます。
シンクやコンロと作業台を分けて二列にするなど自由な空間設計をしやすいのも、嬉しいポイントです。

ただしこのレイアウトにするには、かなり広い面積が必要。
キッチンの通路幅は90cm程度(小柄な方は80cm)が一般的ですが、複数人でキッチンに立つ場合120cm程度の余裕が必要です。

リビングを圧迫せずに動きやすいスペースを確保するためには、カウンターをダイニングテーブルと兼用にしたり、パントリーを利用したりといった工夫が必要になるでしょう。

システムキッチンの選び方

レイアウトが決まれば、次はキッチンの設備選び。特にシステムキッチンを選ぶ場合、扱いやすいサイズ、丈夫なワークトップ、必要十分なオプション機能などがポイントとなります。ここでは、個々のポイントを、実例をもとに詳しく解説します。

間口は作業スペースが決め手

システムキッチンの幅(間口)は、シンク、コンロ、作業スペースをあわせたもの。
シンクとコンロは規格が定められているため、作業スペースの幅次第で、間口が決まります。

一般的に作業スペースの幅は15cm刻みで設定可能。
最近では1cm刻みで調整するメーカーもあり、自由度が高くなっています。
理想的な幅は、キッチンツールや食材を並べて、手を伸ばせば取れるほどの長さ。一般的なものであれば、60〜90cmほどですが、ジャストサイズを把握するために、ショールームや展示会場で確認するのもおすすめです。

一般的な基準に合わせれば、キッチン全体の間口(ワークトップ端からシンク・コンロまでののりしろ部分を含めて)は215〜255cm程度が目安といえます。
調理スペースと配膳スペースを別々に取りたい場合は、L字型二列型のキッチンレイアウトを採用して、直線の移動を短くするとよいでしょう。

高さは家族の身長に合わせて

一般的なキッチンの高さは80〜95cmほど。ほとんどのメーカーがmm単位で高さを調整してくれるので、キッチンをよくつかう人の身長に合わせて決められます。

楽な姿勢で作業できる高さは、身長÷2+5cmが目安。シンクの深さは、18.5〜20cmほどが手が届きやすく、水跳ねしにくいとされています。

ただし、個人差もあるので、モデル品から使用感を確かめることが重要です。

収納力は振り分けが重要

システムキッチンの多くは、ワークトップ下が収納スペースです。収納容量や整理方法を考える場合は、片付けたい食器やキッチンツール、食品などをリストアップするのが重要となります。

その上で、よく使用するカトラリー類は出し入れしやすい手前の引き出し、大型の鍋類は踏み台が必要な吊り戸棚など、使用頻度によって収納場所を分ける見当を付けましょう。

理想的なワークトップの材質とは?

調理時のメインとなる作業用ワークトップは水や熱に強くキズつきにくい丈夫な素材を選ぶのがおすすめ。特に人気が高いのがステンレス人工大理石です。

ステンレスは表面が汚れても拭き取りやすいのが特徴。
ただしステンレスは年数が経つと光沢が薄くなり、水垢が目立ちやすくなるデメリットがあります。鉄鍋を置くと、もらい錆びのおそれがあることにも注意です。

人工大理石はデザインの豊富さが魅力。高級感があるのでインテリアとしても人気です。
一方で人工大理石は熱に弱く、熱い鉄鍋を直に触れると変色する恐れがあります。

またメーカーによっては木や石、タイルなどの自然素材も選べます。自然素材は年月が経っても劣化しにくいのが特徴。ただし良好な状態をキープするためには素材に合わせた手入れが必須です。

木の場合、水濡れや汚れがシミになりやすいので、こまめな乾拭きが欠かせません。
石の場合も汚れを放置するとシミになります。醤油やソースをこぼしてしまったときは、かたく絞った布巾で水拭きした方がよいでしょう。
タイルの場合は目地に汚れが入り込みやすいため、台所用洗剤を浸した布で拭き取る必要があります。

多機能キッチンで家事の手間を削減

食洗機やディスポーザー、多口コンロなど、システムキッチンは家事の手間を削減するさまざまな機能を選べます。

食洗機の場合、システムキッチンに内蔵されたビルトインタイプがおすすめ。キッチンをスッキリと見せられる上、たくさんの食器を一度に洗えます。

ディスポーザー。キッチンの生ゴミを処理する。

出展:ISEジャパン(http://www.insinkerator.jp/disposer/dsp.html

下水に流れてしまう生ゴミの処理にはディスポーザーの設置がおすすめ。細かくゴミを粉砕するため、清掃にかかるコストを抑えられます。
ただし、自治体によっては禁止されている場合があるので、導入には事前の確認が必要です。

最近のキッチンは、家庭用でも4口、5口のコンロをつけることが可能。
配列の調整もできるので、自分にとって使いやすい形態のものを選びましょう。

スッキリ収納アイデア

台所を美しく見せるには、見た目をスッキリさせる収納するアイデアが重要。
パントリー室の活用法やビルドインで家電を収納する方法など、実例を元に紹介します。

パントリーで「見せない収納」

パントリーは、食品をストックする保管庫ですが、食器やキッチンツールなど、さまざまな道具の収納にも利用できます。
キッチンの隣や背面にパントリーがあれば、キッチンまわりにモノを置かずに済みます。

パントリーの広さは、片付けたいモノの量を入れて、空きがうまれるほどが理想的。
棚板は可動式にすると、モノの量や大きさの変化に対応しやすく、空間を無駄なく使えまするよう工夫しましょう。
冷蔵庫やワインセラーなど、充電が必要な家電を収納する場合は、コンセントの設置も必要です。

食品を収納する場合は、湿気がこもらないように注意。室内窓をつくったり、入口を引き戸にしたりすれば、風通しがよくできます。

中身を見せない家電置き場

パントリーの設置が難しい場合は、キッチンの壁側に仕切りをつくって目隠しするのがおすすめ。ペニンシュラ型キッチンの場合は、キッチンの端に壁があるので、レンジフードや冷蔵庫などを隠せます。

ただし、オープンキッチンの開放感が損なわれる可能性があるので、なるべく最小限にする工夫は必要です。

ビルトインで省スペース化

オーブンや食洗機をシステムキッチンにビルトインすれば、スッキリとしたキッチンスペースを確保できます。
ビルトイン対応のキッチン家電は据え置きタイプに比べて容量が大きいのが特徴。
2世帯で暮らす家族や友人がよく来訪する家庭でも対応できます。

ただし、キッチンツールや食器の収納場所は考える必要あり。
背後や側面にカップボードを設置したり、吊戸棚を取り付けたりと、キッチンからワンアクションで出し入れできるよう配置しましょう。

小物をインテリアにとして見せる

キッチンをオシャレに飾るとき、食器やスパイス類などはインテリアとしても活用できます。
扉の中にしまい込むのではなく、あえてリビングから見えるようにディスプレイする方法も考えてみましょう。

天井から戸のない吊り棚を下げて、お気に入りのグラスをディスプレイ。
食器やスパイス類をインテリアの一部として見せることができます。
グラスホルダーはカフェ等でよく見かけるインテリアアイテムです。

壁にオープンラックを造作。瓶詰めのスパイスやカップをディスプレイすれば、雑貨店のようなかわいらしいキッチンに様変わり。可動式の棚なら、収納力も充分です。

リノベーションやリフォームをお考えの方が「こだわりたい箇所」として一番よく挙げられるのが、キッチンです。
動きやすいレイアウト、たっぷりの収納、便利さもオシャレさも妥協したくない。リノベーションプランやお見積りのご相談は、ひかリノベまでお気軽にお申し付けください!

 

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【執筆】堀田 隆大(ライター)
【監修】宇津木 和子(一級建築士)

 

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