リノベーションのプロが解説!理想のキッチンを作る3つのカギ

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もっとつかいやすく・もっとオシャレにレイアウトを変えたり、設備をあたらしくしたりとリクエストの多いキッチンのリノベーション。しかし、キッチン回りの工事は水道やガス・電気の配線配管をともなうために、出来ること・出来ないことがあるのです。あるいは、「ちょっと工夫すれば出来るようになること」もあります。

「暗くて狭いキッチンを、イマドキのオープンキッチンに変えたい! でも、水道やガスごとリビングまで動かせる?」
「あこがれの海外ブランドのキッチンを輸入したい! でも、日本でつかうのに問題はないの?」

そんなあなたの疑問にリノベーションプロがお答えします!
これからリフォームやリノベーションをお考えの方、いま正にプランを考えている最中の方、この記事を「あなたの理想のキッチン」を考えるヒントに、ぜひご一読ください!

1.キッチン・リノベーションのステップ

キッチンのリノベーションと一口にいっても、やりたいことの内容は人それぞれ。
「古いキッチンを新しくしたい!」
「リビングから離れたキッチンを移動して、対面のLDKにしたい!」
「便利なビルトイン食洗機やディスポーザーを取り入れたい!」
などなど、やりたいことの内容に応じて必要な工事や、費用と工期、業者の選び方も変わってきます。

工事のパターン

リノベーションにかかるお金と時間を左右するのは、第一に工事の規模です。
工事の規模は、「キッチンの場所を移動するか・否か」が分かれ目となります。
キッチンを区切っている壁を壊して、リビングとキッチンが一体となったLDKに変えたり、壁付けから対面にレイアウトを変更したりといった場合は、配管の移動や壁の解体といった大掛かりな工事になるため、交換だけの場合と比べて費用や工期がかかります。

第二に、「どんなキッチンを選ぶか」。
たとえば「海外ブランドのキッチンを輸入したい」という場合、国内メーカーのシステムキッチンとは購入ルートが異なるため、納入に日にちがかかります。
あるいは「家具店やネットオークションで見つけたキッチンをつかいたい」という場合、工事する工務店やリノベーション業者としては、ふだんから扱っているキッチンではないため、その分工事費用を割り増しにしていることがあります。
また「既成の製品ではサイズが合わない・気に入ったものが見つからない」というときは、オーダーメードでオリジナルのキッチンを作ることもできます。この場合、素材も寸法も要望に合わせてイチから製作するわけですから、当然、既製品より納期は長くなります。

チャートで見る工事のパターン

工事のパターン別・費用と工期

それでは、工事のパターン別に、リノベーション(リフォーム)の流れや費用・工期を確認していきましょう。

間取りを変えて、キッチンを移動したい

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キッチンの場所を移動して、アイランドキッチンに

「壁付けから対面にレイアウトを変更したい」というように、キッチンの場所を移動する工事では、給水・排水菅や、換気扇の排気ダクト、冷蔵庫や電子レンジといったキッチン家電の電気配線も移設しなくてはいけません。さらに「キッチンを区切っている壁を壊してオープンキッチンにしたい」という場合は、壁の解体や、天井・床の内装工事もおこなうので、工事は大掛かりになります。

工事費用は(キッチン代は別として)100万円はかかるものとお考え下さい。LDK全体の内装工事も併せておこなうなら、200万円以上になります。ただし、お部屋の広さや使用する建材によっても工事費用は変わってきますので、より正確な費用を知りたい方は、業者に見積もりをとってみましょう。
システムキッチンの価格は20万円台〜150万円以上とグレードによってさまざまですので、ご予算や使い勝手に応じてお選びください。

工期は、着工から完成まで2〜3週間程度が目安です。
「住みながらの工事なので工期をなるべく短縮したい」「仮住まいの期間を少しでも短くしたい」という方は、見積もりの際に事情を言って相談してみましょう。人員を増やす・複数の工事を同時並行するなど、可能な範囲で工程を工夫してもらえます。

このような部屋の間取り変更を含むリノベーションの場合は、リノベーション会社や工務店に設計から施工までトータルで依頼する、という流れが一般的です。システムキッチンの購入も、リノベーション会社や工務店を通しておこないます。

場所は変えずに、新しい設備に交換したい

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場所は変えずに、設備を一新

間取り変更をしない場合は、もとのキッチンの撤去と、新しいキッチンの設置、キッチンまわりの床や壁が汚れていたら、クロスや床材の張り替え等の内装工事をおこないます。

工事費用は(キッチン代は別として)25〜35万円程度、工期は3日〜1週間ほど見ておけば充分です。

このようなキッチン交換のみのリノベーションの場合は、リノベーション会社や工務店のほか、「キッチンメーカーのショールームに行ってキッチンを選び、購入から設置工事まで手配してもらう」という方法もあります。
すでに欲しいキッチンが決まっている方は、直接そのメーカーのショールームに行ってみましょう。ショールームにはキッチンのグレードやサイズ、周辺機器などをいっしょに選んでくれるアドバイザーがいますから、相談しながらご希望に合ったキッチンを選ぶことができます。そして、購入から設置に必要な工事の手配までしてもらえます。

ただし、キッチン以外のリノベーション、たとえばお風呂のユニットバスを入れ替えたり、寝室の内装を一新したりといった工事もいっしょにおこなう場合は、工務店やリノベーション会社にまとめて依頼することをオススメします。キッチンはキッチンメーカーに、お風呂はお風呂メーカーに、というようなやり方は非効率だからです。

海外ブランドのキッチンを輸入したい

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▲海外製キッチンは個性的なデザインが魅力(参照:ロッキーズコーポレーション

海外ブランドのキッチンは、ふつうの工務店やリノベーション会社では取り扱いがほとんどありません。ですから、そのブランドごとに決まった代理店を通して、輸入から設置に必要な工事の手配までをおこなうことになります。

間取り変更をともなうリノベーションで輸入キッチンを入れたい場合は、代理店が指定する工務店またはリノベーション会社を利用します。
しかし、「ほかの部屋のリノベーションもいっしょにおこなうので、工事をまかせる業者は施工実績やデザインセンスが合うところを自分で選びたい」という場合は、キッチンの購入のみ代理店でおこない、工事はほかの部屋のリノベーションといっしょに工務店やリノベーション会社がおこなう(施主支給)ということになります。

海外のキッチンを購入するにあたって注意したいポイントは、国内メーカーのシステムキッチンに比べて納期が長くかかるということです。
海外ブランドのキッチンは日本のメーカー品のように規格が決まっておらず、シンクのサイズ、コンロの口数、作業スペースの広さなど、細かくオーダーを出します。そのため、輸送の日数も含めて、注文から3〜4ヶ月かかるケースが一般的です。国内メーカーのシステムキッチンは2週間前後で納品されることと比べると、スケジュール感がずいぶん違います。

価格は200〜300万円くらいが平均的なラインです。とはいえ、グレードに応じてもっとリーズナブルなモノから高級品まで幅がありますから、ご予算に応じてお選びください。

自分で買ったキッチンをつかって工事してほしい

先ほどの「海外製のキッチンをつかいたい」の例のように、リノベーション会社や工務店で取り扱いのないキッチンをつかいたい場合、自分で取扱店に行って購入することになります(施主支給)
ただし、業者によっては「自社で取り扱いのないキッチンの工事は受け付けません」というケースもあるのでご注意ください。
また工事を請けてくれる業者でも、ふだん取り扱っているキッチンではないため、工事費用は通常より高めに設定されているケースがあります。

最近は、中古品やショールームの展示品を購入できるお店も出てきました。こうしたキッチンはすでに組み立て済みなので、数日で納品が可能です。
価格はグレードや状態によりますが、中古品なら「元値は50万円以上だけれど、10万円以下」というモノも。ただし、「レンジフードは付いていない」「コンロは別売」というように、全ての設備がパッケージで揃っているとは限りませんのでご注意ください。

オリジナルのキッチンをオーダーメードしたい

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オーダーメードで「世界に一つだけ」のキッチンをつくる

既製品ではサイズが合わない、本当に気に入ったデザインのキッチンが見つからない、「世界で一つのキッチンをつくりたい!」という方は、オリジナルキッチンのオーダーメードも可能です。

「場所は変えずに、古いキッチンを新しく取り替えたい」という方は、メーカーのショールームに行ってみましょう。そこでプラン作りのサポートから、設置工事の手配までしてもらえます。
「間取りの変更や、ほかの部屋のリフォームもいっしょにしたい」という方は、リノベーション会社に行きましょう。そこで「キッチンをオーダーメードしたい」といえば、システムキッチンを買うときと同様にメーカーオーダーを手配してもらえます。

オーダーキッチンの納期は、平均しておよそ1〜2ヶ月
価格は素材や設備によってまちまちです。シンプルなものなら50万円くらいから製作できますし、高級素材や最新機能を取り入れれば200万円を超える場合もあります。ですから、まずはおおよその予算を決めておき、「このくらいの予算ならどんなキッチンができますか?」と聞いてみることをオススメします。

業者によって異なるプロセス

キッチンのリノベーションを請け負っている業者は、工務店、リフォームやリノベーションの専門会社、メーカー、と主に3つの選択肢があります。そのため、どのように選んだらいいのか迷われる方も少なくないのではないでしょうか。

工事の流れについてお話する中で少し触れましたが、業者選びは工事の内容に合わせて選ぶと失敗しません。工務店には工務店の得意分野があり、メーカーにはメーカーの強みがあります。それぞれの特長と、どんな工事に向いているかを整理していきましょう。

工務店を通して購入・設置その他の工事

従来からもっともポピュラーな方法が、工務店に行ってリフォームのプランから施工までを丸ごと依頼するという流れです。キッチンの購入も、通常は工務店を通しておこないます。

もしその工務店で取り扱いのないキッチンをつかいたい場合は施主支給となります。ただし、工務店によっては「ふだんから扱っていないキッチンの工事はお断りします」というケースもあります。ですから、つかいたいキッチンがすでに決まっている方は、はじめに「○○社のキッチンは取り扱いがありますか? もし取り扱いがなければ、施主支給は可能ですか?」と確認した方が安心です。

工務店の強みは、何と言っても自社に大工さんや職人さんを抱えているので(社長も大工出身という場合が多い)工事のスペシャリストであるということ。とくに壁を壊して間取りを変えたい、キッチンまわりにカウンターや食器棚を造作したいというような工事は、工務店がもっとも得意とするところです。

ただし、工務店の性格にもよりますが、オシャレで個性的なデザインを考えることはあまり得意ではないという場合が多いです。
また、自社内にスタッフがいない工事は別途手配しなくてはならないことがあります。たとえば、「ガス工事はお近くのガス業者に依頼してください」という場合があるのです。ですから、見積もりの際は工事の内訳を必ず聞いておくようにしましょう。

リノベーション会社を通して購入・設置その他の工事

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リノベーションのひかリノベ

リノベーション会社(リフォーム会社)を利用する場合も、流れは工務店と同様です。
工務店との違いは、リノベーション会社は大工さんや職人さんを自社で抱えているのではないという点です。
リノベーション会社は、プラン作成と施工管理をおこないます。施工管理とは、「壁の解体などの木工事は大工さんに、ガス工事はガス業者に」というように、作業内容に応じて工事を外注し、それをマネージメントするということです。

リノベーション会社の強みは、必要な工事の手配を丸ごと引き受けてくれることです。キッチンをオーダーメードしたいというような場合も、メーカーとの間に立って、設備選びやサイズ決めといったプラン作成をサポートしてくれます。「リフォームやリノベーションは初めて」という方には、とくにオススメです。
また、会社によってセンスは異なりますが、オシャレで個性的なデザインが得意という会社が多いです。デザインにこだわりがある方は、パンフレットやHPの施工事例を見比べて、好みに合う会社を探してみましょう。

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ひかリノベのリノベーション事例集

◇メーカーのショールームで購入・工事の手配

移動や間取り変更をともなわない、古いキッチンをあたらしいものに交換するだけのリノベーションなら、メーカーのショールームに行ってキッチンを選び、購入から設置工事まで手配してもらうという方法もあります。

キッチンメーカーの強みは、キッチンの専門家集団であること。シンクのサイズやコンロの口数、作業台の広さなどを決めるにあたっては、ショールームで相談すれば的確なアドバイスがもらえるでしょう。

ただし、間取り変更やLDKの内装といった工事は、メーカーは門外漢です。
「リビングから離れたキッチンをオープンキッチンに変えたい」「他の部屋のリフォームもいっしょに考えている」というような場合は、はじめから工務店やリノベーション会社に行った方が良いでしょう。ショールームで手配してもらった工務店やリノベーション会社に任せることもできますが、やはり施工実績やデザインセンスが合う会社を自分で選んだ方が、満足のいく結果につながりやすいからです。

 

さて、ここまではリノベーションの流れや費用・工期といった全体的な事柄についてお話してきました。つづいて、プランニングや工事において注意すべきポイントについて確認していきましょう。

2.キッチンを移動する際の注意点

「キッチンを移動したい」とお考えの方に注意していただきたいポイントは、排水経路と廃棄経路です。
キッチンまわりは電気・ガス・水道といったインフラが集中しています。

中でもとくに問題となりやすいのが、シンクに流した水の通り道である排水経路と、コンロ上のレンジフードが吸い込んだ油気やにおいの通り道である廃棄経路が確保できるかどうかです。

排水経路を確保せよ!

シンクの下を見ていただくとわかりますが、排水口からつながった排水管が床下に向かって伸びています。シンクに流した水は、この排水管を通って下水に流れていくわけです。
キッチンを移動する際は、シンクから排水管を繋ぎ直すため、床に穴を開けて配管を移動・延長します。

排水は床下に流す

たいていのお宅やマンションでは、排水管は床下で切り回しています(床下排水
シンクに流した水は、ポンプのように勢いがあるわけではありませんから、スムーズに流れていくためにはある程度の勾配が必要です。

マンションの場合、各住戸を1階から最上階まで縦につらぬくPS(パイプスペース)があります。PSとは、各住戸の排水管が合流するところです。つまり、キッチンの排水口から伸びた排水管は、床下を通ってこのPSにつながっているのです。
キッチンとPSが遠すぎると、水がスムーズに流れるために充分な勾配がとれません。そのため、マンションのリノベーションでキッチンを移動する際は、PSからあまり離れたところには移せないのです。

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直床は配管スペースの確保が課題

排水管を切り回すスペースが床下にないケースもあります。

マンションの床は、住戸のワクである構造体(コンクリートスラブ)の上に木材で下地を組み、その上にフローリング等の仕上げを張る二重床と、構造体に直接仕上げを張っている直床と、2つの種類があります。

二重床の場合は床下にスペースができるため、排水管をその中で切り回すことができます。
しかし、直床の場合は、排水管を床の中にしまうことができません。そのため、床上で排水管をつなぎます。この場合、PSまでの通り道に壁をつくり、その中に排水管を隠すことになります。

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したがって、直床の場合、壁に面していないアイランドキッチンにすることはできません。
理屈としては、LDKの床の高さを上げて二重床にすれば可能ではありますが、排水管の勾配を充分に取ろうとすれば、よほど床の高さを上げなくてはいけません。するとその分天井が近くなり、圧迫感のあるお部屋になってしまいます。ですから、あまり現実的な方法とはいえないのです。

排気経路は問題ない?

コンロの火をつかう際は、油気やにおいを吸い込んで換気する必要があります。

キッチンの換気扇は、プロペラタイプとシロッコファンタイプがあります。現在の主流は、吸気にすぐれたシロッコファンの方です。吸い込んだ汚れた空気は、排気ダクトを通って外に排出されます。

排気ダクトは天井裏に

排水管が床下を通っているのに対し、排気ダクトは天井裏を通って外壁の排気口につながっています。
排水と違って、排気は勾配が必要ありません。ですから、排気口から離れた場所にキッチンを移動しても問題はありません。

しかし、その通り道にがある場合は問題が生じます。排気ダクトは太いので、梁の下をくぐらせると、天井裏に収まりきらなくなってしまうのです。
また、ダクトが折れ曲がることで吸い込んだ油が溜まりやすくなります。そのため、ダクトと梁がぶつかる場所にはキッチンを移すことはできないのです。

最近はレンジフードがない、システムキッチンに組み込むタイプの昇降式換気扇も登場しています。このタイプは排気ダクトが床下を通るカタチになります。
しかし、マンションの場合は排気口の位置を変えられないため、導入はなかなか難しいのが現状です。

直天井は「見せ梁」で隠す

床と同じように、マンションの天井にも二重天井直天井があります。

直天井では、排気ダクトを仕舞える天井裏のスペースがないので、構造体の表面で切り回すことになります。そのため、排気ダクトを隠すために、そこだけ天井を下げる必要があります(下がり天井)梁のように、天井に凹凸ができるわけです。

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天井が下がった部分にアクセントクロスを貼って、オシャレな「見せ梁」に

LDK全体を二重天井にする方法もありますが、天井高が下がるとお部屋に圧迫感が生じます。また、キッチンの天井が低いと、レンジフードとコンロが近くなりすぎるという心配があります。消防法の定めで、レンジフードはコンロから800mm以上離さなくてはいけないと決まっているのです。国内主要メーカーのキッチンとレンジフードの規格から考えると、天井高は2300mmはキープしたいところです。

3.新しいキッチンに交換する際の注意点

古いキッチンを新しいものに交換する際も、あらかじめ考えておかなくてはならないポイントがいくつかあります。

同じメーカー・同じサイズ・同じ機能のキッチンへの入れ替えならカンタンですが、キッチン設備は日々進化しています。より便利な、より格好いいキッチンを望むのは自然なことですよね。
「ビルトイン食洗機やIHクッキングヒーターといった新しい設備を取り入れたい!」
「あこがれの海外ブランドのキッチンを据え付けたい!」
「リノベーション会社で取り扱っていないキッチンをつかいたい!」
というように、ニーズ別に注意点を確認していきましょう。

あこがれ最新機能の落とし穴

古いキッチンにはなかった設備をプラスするときは、それにともなって給水・排水配管や電気配線工事が必要になります。
使用電力やガス量も増えるので、とくに集合住宅の場合は、マンション全体の電気容量・ガス容量にも気を配らなくてはいけません。

食洗機の排水が流れない!?

「ビルトイン食洗機を付けたい!」という場合、シンクだけでなく食洗機からも新たに排水管をつなぐ必要があります。
シンクの方がPSから遠いレイアウトなら配管を分岐すればOKですが、食洗機の方がPSから遠い場合、配管を伸ばしても勾配が充分にとれるかを考えなくてはいけません。

国内メーカーの標準的なシステムキッチンであれば、キャビネット内部に配管スペースが用意されていますから、その中で排水管を切り回すことができます。
しかし、配管スペースが不充分な場合は、キッチンまわりに背の低い壁(腰壁)をつくり、その中で排水管を切り回すといった工夫が必要です。

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キッチン中央に食洗機をビルトイン

マンションは電気・ガスの容量にご注意

「ガスコンロをIHに変更したい!」あるいは「オール電化にしたい!」という場合は、電気容量が足りるかどうかを確認しておく必要があります。同様に、ガスの口数を増やす場合も、ガス容量をチェックしておきましょう。

戸建ての場合は電気やガスの使用量が増えたら、容量を増設すれば「ブレーカーが落ちて困る!」ということはなくなります。
しかし、マンションの場合は自分のウチだけ勝手に容量を上げることはできません。集合住宅では、全体の容量に限界があるためです。

マンションによっては、「60Aまでは増設可」というように、制限付きで容量アップを許可しているケースもあります。まずは管理規約を確認して、必要な電気容量に足りるかをチェックしてください。

海外製キッチンは良くも悪くも「規格外」

日本のキッチンでは見られない、個性的なデザインが魅力の海外ブランド・キッチン。
しかし、海外のキッチンは、見た目だけでなく中身も日本のキッチンとは違っています。規格が違うため日本の設備機器が合わないといったことも考えられますし、もし故障してしまったら「修理は外国の本社に頼まなくてはいけないのか?」といったことも心配です。

日本の設備が合わないことも

キッチンはハイセンスなデザインの海外ブランドが良いけれど、ビルトインコンロや食洗機といった設備機器は日本製をつかいたい、とお考えの方も少なくないのではないでしょうか。これらの設備機器は家電と同じですから、もし故障した場合のことを考えると、日本の会社の方が対応してもらいやすいですよね。
しかし、海外製キッチンに日本の設備機器を組み込んでも問題はないのでしょうか。

国内メーカーのシステムキッチンは、ある程度規格が決まっています。そのため、ビルトインコンロや食洗機といった設備機器は、同じメーカーで揃えなくても組み込むことが可能です。「システムキッチンは○○社製、食洗機は△△社製」というように、使い勝手のいいものをカスタマイズできます。

一方、海外ブランドのキッチンは日本の仕様に合わせて作られてはいません。
ですから、あらかじめビルトインする機器を決めておき、その機器が取り付けられるかどうかを確認しておく、あるいは取付可能なようにオーダーを出す必要があります。

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▲輸入キッチンはデザインも規格も日本とは異なる(参照:ロッキーズコーポレーション

メンテや修理は日本でできる?

製造元が外国だと、もし故障したときにすぐ対応してもらえるかが心配ですね。

施主支給で、設置工事は日本の工務店やリノベーション会社にしてもらった場合でも、「ワークトップのタイルが割れた」など製品の故障はメーカー対応となります。ですから、トラブルがあったときの相談窓口を必ずご確認ください。

多くの場合、代理店が相談窓口を兼ねています。
修理保証の範囲や期間は代理店によって異なりますから、購入時に忘れずにチェックしましょう。

なお、コンロや食洗機などの設備機器は別の会社の製品を組み込む場合、コンロが故障したときはコンロのメーカーが、食洗機が故障したときは食洗機のメーカーがそれぞれ対応します。

購入は国内の代理店を通して

キッチンのサイズ感や使い勝手を確認するためには、ショールームに足を運んで実際に現物を見て・触ってみることが大切です。

最近はネットで個人輸入といったカタチも不可能ではありませんが、やはり購入前に現物を確認できないと、あとで「イメージしていたモノと違った」「サイズの収まりに誤差があった」といった思わぬトラブルにつながりかねません。
ですから、海外ブランドのキッチンは必ず国内に店舗を構えている代理店に足を運んでご購入ください。

また、もし後々キッチンが故障したり、メンテナンスが必要になったりしたときも、修理対応の窓口となる代理店が国内にあれば安心です。「5年以内は無償で修理」「任意で10年間の延長保証あり」というように、アフターサービスがしっかりしている代理店をお選びください。

施主支給は3つのリスクに注意して

リノベーション会社や工務店で扱っているキッチンに気に入ったモノがない、あるいはもっとお手頃な製品を他の家具店で見つけた、といったケースでは、キッチンは自分で購入することになります。
この場合、購入と工事が別ルートになるため、キッチン代金と工事費用の支払いや、アフターケアの保障関係がややフクザツです。

キッチン代金や工事費用が割高になりがち

工務店やリノベーション会社を通してキッチンを購入すると、たいてい2~3割程度の割引がききます。しかし、施主支給の場合はまず定価での購入になります。

また、工事費用も割高になるケースが多いです。いつも取り扱っているキッチンではないので、作業に手間がかかる可能性があるということから、割増料金を設定している工務店やリノベーション会社が多いのです。

リノベーション費用をローン払いにする方は、施主支給品の代金はローンの中に組み込めないということも押さえておきましょう。キッチン代金は販売店に、工事費用はリノベーション業者に、と支払先が別個であるためです。したがって、キッチンの購入費用はローンとは別に現金で用意しておかなくてはいけません。

アフターケア・補償がフクザツ

購入も工事も窓口が一つなら、メンテナンスや修理は窓口となってくれた工務店やリノベーション会社が対応してくれますが、自分で購入したキッチンについては「自己責任」です。
ですから、もしキッチンが故障したときは販売店の方で保証してくれるのかを確認しておかなくてはいけません。保証期間は何年で、範囲はどこまでか、購入時に必ず聞いておきましょう。

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▲大手家具店・IKEAは最大25年間の保証つき(参照:IKEA

食洗機やコンロ等の設備機器は別の会社の製品を組み込んでいる場合は、食洗機の故障は食洗機のメーカー、コンロの故障はコンロのメーカーにそれぞれ対応してもらうことになります。こちらも機器ごとに保証内容をしっかりと把握し、もしもの場合の連絡先がすぐわかるようにしておきましょう。

実物を見ずに買うのはキケン

最近は店頭での販売に限らず、ネット通販でもキッチンを買うことができます。ネットオークションにも、中古のシステムキッチンが出品されています。

しかし、ワークトップの高さや収納の振り分けなど、実際のサイズ感や使い勝手は実物を見てみないとわからないところがあります。
写真や寸法の記載だけではイメージしづらいということももちろんですし、記載が不充分だったり、間違っていたりする可能性もあります。

また、オークション品は壊れたときの保証もありません。
キッチンは毎日つかうモノですし、気に入らないからといって気軽に交換するわけにはいきません。火や水を扱う場所でもありますから、写真だけ見て購入することはオススメできません。

オーダーメードは業者選びがカギ

既成品ではサイズが合わないとか、気に入ったデザインがないという方、あるいはお料理が大好きで、収納や設備にこだわってオリジナルのキッチンをつくりたいという方もいらっしゃるでしょう。

キッチンのオーダーメードは、専門メーカーのほか、大工仕事が得意な工務店でも請け負っています。

「キッチンの専門家」に任せたい

キッチンは水栓やガス・換気システムなど、さまざまな設備機器を組み込んで「完成」します。
とくに現代のキッチンは高機能化していますから、ビルトインオーブンや食洗機、ディスポーザーといった新しい設備を取り入れたい方は、キッチンの専門家集団であるキッチンメーカーにオーダーすることをオススメします。

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▲オーダーキッチンメーカー・遠山製作所で製作したステンレスキッチン

オーダーの段取りは、まず「場所やレイアウトは変えずに、古いキッチンを新しいモノに交換したい」という方は、メーカーのショールームに行ってみましょう。そしてプランナーに希望を伝えて、ワークトップの素材や寸法、収納の大きさや振り分け、組み込みたい設備機器など、プランを決めてオーダーします。このとき、キッチンの設置工事の手配もしてもらえます。

一方、間取り変更やほかの部屋のリフォームもお考えの方は、リノベーション会社に行って全部のリノベーションをまとめて依頼しましょう。そこで「キッチンをオーダーメードしたい」といえば、メーカーに手配してもらえます。メーカー選びやプラン作成のサポートもしてもらえるので、「まだLDKの工事前なので、サイズが間違いないか不安……」という方も安心です。

 

以上のように、キッチンをリノベーションするにあたって押さえておきたい工事のポイントについてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか。

水回りやガス回りの工事は、安全に使い続けるための工夫が必要だったり、一部に制限があったりします。こうしたポイントを押さえておくことは、『理想のキッチン』を考える重要な手がかりとなります。
また、「これから中古物件を買って、リノベーションして住みたい!」とお考えの皆さまにとっては、物件選びのヒントとしても役立ちますね。

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この記事のまとめ

狭いキッチンを広々としたLDKにしたい! オシャレな海外ブランドのキッチンを設置したい!
キッチンはリノベーションのリクエストが多い場所ですが、は電気・ガス・水道といったインフラが集中しているため、出来ること・出来ないこと・工夫が必要なポイントがあります。

キッチンのリノベーションは「間取りやレイアウトを変更するか・否か」で必要な費用や時間、工事の内容が大きく変わります。

間取り変更を含むリノベーションの費用は100万円~、工期は2~3週間が目安です。
キッチンを動かすためには、排水や排気の配管工事が必要です。スムーズに排水するためには、排水管に一定の勾配をつけなくてはいけません。とくにマンションでは各住戸の排水管はPSに合流するため、PSからあまり離れた場所にキッチンを移すことはできません。
また、排気ダクトは天井に配管するので、梁の位置に要注意。ダクトの通り道に梁がぶつかるようだと、そこへキッチンを動かすことはできません。

間取り変更を伴わないキッチンの交換なら、工事費用は25~35万円、工期は3日~1週間程度です。
場所を移動しなくとも、新しいキッチンが食洗機付きなら新たに配管工事が必要です。いまの位置のままで排水管の勾配が充分に取れるか、確認しなくてはいけません。
また、海外製キッチンはオシャレなデザインで人気ですが、規格が日本とは違います。コンロや水栓・食洗機といった設備機器は日本の製品を組み込めるか、取扱店に必ず確認しましょう。

これらのポイントを全てクリアした『理想のキッチン』を作るリノベーションプランを具体的に考えたい! とお考えの方は、ぜひ私たちひかリノベにご相談ください!

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