子ども部屋はいつから必要? 理想的な間取りや家具の選び方は?


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 子どもが成長するにつれて気になるのが、子ども部屋の存在です。特に住まいの広さが充分でない場合、スペースを確保すべきか、リノベーションで間取りを変えるべきか、そもそも部屋自体が必要か、とさまざまな選択肢に悩んでしまうこともあります。

この記事では、子どもの個室デビューのタイミングや、子ども部屋の家具・内装・照明の選び方を、ひかリノベのリノベーション事例をもとに紹介。子どもにとっての住みよい部屋のあり方を解説します。

そもそも子ども部屋は必要? デビューのタイミングは?

結論からいえば、全てのお子さんに対して、いわゆる「子ども部屋」――勉強部屋と寝室を兼ねた、独立した個室を作らなくてはいけない、というわけではありません。
最近では、リビングの一角を子どもの勉強や遊びのスペースとして活用する家庭が主流となってきています。

東京ガス都市生活研究所が2014年3月に発表したレポート「家で子どもが過ごす部屋~子どもの過ごし方と親子それぞれの意識」によると、現在の子どもたちの多くは、自分の部屋を持っていたとしてもリビングやダイニングで過ごす時間が長く、就寝も小学生ごろまでは家族とともにしている家庭が多い、という調査結果が出ています。

もちろん、成長とともに自分の部屋で過ごす時間も徐々に長くなっていく傾向も見られ、子ども部屋の必要性がまったく否定されたわけではありません。
しかし子どもの性質や成長の度合いを無視して、一定の年齢で区切りをつけ、勉強から就寝まで全ての時間を「子ども部屋」の中に押し込める必要はないのです。

子どもの住宅環境や保育環境研究の第一人者・佐藤将之准教授(早稲田大学人間科学術院)によれば、日本で「子ども部屋」が広く普及したのは戦後の団地ブーム以降で、その後は徐々に需要が低くなっているとのこと。
勉強に集中するためには一人になれる静かな環境の方が良いのでは、と親は考えがちですが、子どもにとっては親がそばにいるという安心感から、家族が集まるリビングの方が落ち着いて取り組める、というケースもあるそうです。

したがって、子ども部屋が必要なタイミングは、当人がプライバシーを意識して、自分から個室を求め始める時期にあたります。
それもいきなり全ての生活時間を子供部屋に集約してしまうのではなく、まずは寝室を別にする、次に一人で勉強する時間をつくる、というように段階を踏んで、徐々に個室に慣れていけば良いのです。

大人も一人の時間を大切にしたいタイプと、いつも家族や仲間と共に過ごしたいタイプがいるのと同じで、子どもにも個性があります。
その子の性格によっては、寝るとき以外はほぼリビングで過ごしている、というケースもあるでしょう。そして、それはそれで良いのです。
わが子にあったタイミングと方法を、トライ&エラーを繰り返しながら探っていきましょう。

間取りは「コミュニケーションのとりやすさ」がカギ

個室デビューに対する子どもの抵抗感を緩和するという意味でも、親子のコミュニケーションという意味でも、子ども部屋の間取りは、家族が集まるリビングを介して出入りする形をおすすめします。
玄関から一度も家族の顔を見ることなく個室に出入りできる間取りは、親の知らないうちに子どもが外出してしまうなど、想定外のことが起こる可能性も。
リビングインの間取りであれば、必然的に一日の中で必ず顔をあわせる時間ができ、子どもの体調や心の変化を見守りやすくなります。

部屋の広さは、ベッドや学習机、本棚などを無理なく配置するためには6畳が目安となります。
しかし近年はリビング学習が注目されていることもあり、子ども部屋は勉強部屋ではなく寝室という家庭も多く、この場合はもっと狭くても困らないでしょう。
そのかわり、リビングの一角に学習環境が必要になるため、本棚や学習道具の収納場所を確保する必要があります。

また、子どもが小さいうちは個室を用意していても使う機会がなく、スペースがもったいないと考える方も少なくないでしょう。
あるいは現在は子どもがいないが、将来のために備えたい、という場合もありますね。
とくにマンションは二階建ての戸建てに比べ、床面積が限られる分、スペースは最大限有効に活用したいもの。
そんな場合におすすめしたいのが、はじめから独立した部屋を用意するのではなく、その分リビングを広くとり、必要なときが来たら可動式の間仕切りや大型家具を用いて、部屋を分ける方法です。
子どもがいつか巣立っていったときは、再び広いリビングとして活用できるという利点もあります。

この考え方は、弟・妹ができたときにも有効です。
一室の子ども部屋を、可動式の間仕切りや、背の高い本棚などで区切ることで、兄弟姉妹とはいえ守りたいプライバシーを確保できます。

家具・内装・照明選びは成長を視野に入れて

子ども部屋を設ける意味は、子ども自身が一人の時間を持てることはもちろんですが、親の立場からいえば、ホビーや学習道具を一箇所にまとめられるという利点もあります。
片付けの習慣を身につけさせるためにも、充分なスペースと、効率的な収納を計画する必要があります。
成長に伴って学校用具やおもちゃ、ゲーム、スポーツ用品など、必要な道具も見る見るうちに増えていきます。
学習机などの収納家具は、余裕をもって大きめのサイズを選んだ方が、長い目で見ると良いようです。
子どもの成長は思った以上に早く、過度に小さな家具はすぐ使用できなくなるケースが多いです。

壁や床の内装は、とくに子どもが小さいうちは、キズや汚れがつきやすいもの。水拭きできる壁紙、キズに強いフローリングといった、手入れがしやすい素材を選ぶと便利です。

照明は、基本的には部屋全体を均一に照らすよう計画します。
とくに小学生のうちは、勉強は学習机でとはいっても、床やベッドの上でも気にせず本を読んだり、ゲームをしたりすることが多いですから、机の上だけ明るければ良いというわけにはいきません。
また安全性の観点から、電球がむき出しのペンダントライトや、割れやすいガラス製のシェードは避けたほうが安心です。

ひかリノベのリノベーション事例から

最後に、ひかリノベが実際に施行した、子どものためのスペースのリノベーション実例を紹介します。

弟妹ができたときを想定し、広いこども部屋に

こちらのお宅は、お子さまは2歳になる女の子が一人。いまはまだ寝室も両親といっしょですが、将来のため、8畳の子ども部屋を用意しています。
一人用の子ども部屋としては広めの空間を確保した理由は、これから弟妹が増えたときに備えて。
二段ベッドや二人分の机を置いても充分な広さ。また成長に応じてパーティションで部屋を区切り、二部屋として使うことも可能です。

二度目のリフォームを視野に

いまは夫婦二人暮らしのため、間取りは大人二人のライフスタイルに合わせた2LDK 。
しかし将来子どもができたときに備え、リビングの一角に壁を立てられるよう計画しています。ちょうど柱の位置に壁を立てる予定です。
その際子ども用のクローゼットになるよう、収納も用意。
いまと将来、どちらにも対応できる弾力的な間取りです。

リビング学習派の収納アイデア

こちらはリビング学習を採用している家庭におすすめの収納アイデア。
リビングにランドセルや教科書類の置き場をつくると雑然とした印象になりがちですが、収納を別の部屋にすると、子どもが自分で片付ける習慣が付きにくいというジレンマがあります。
収納面を向かい合わせに、リビング側からは見えにくいよう設計することで、リビングをスッキリと保ちつつ、ワンアクションで荷物の出し入れができるよう工夫されています。

最近ではリビングを生活の中心に置いている家族が多いため、幼い頃から無理に別個の部屋を作らず、リビングの一角に子どもの勉強や遊びのスペースを設けるケースも増えています。
思春期を迎え、自立心が芽生えてくると、個室の重要性も増してきますが、家で過ごす全ての時間を自分の部屋で過ごすのではなく、生活の中心はあくまでリビング、個室は就寝や朝の身支度など最低限のプライバシー空間として使用している、という家庭も多いようです。

子どもの個室デビューの時期や、その使用方法に決まった“正解”はありません。
「もう何年生になるのだから」と杓子定規に考える必要はないのです。
その子の性格や成長の度合いに合わせ、ベストなタイミングと方法を探っていきましょう。

【監修】佐藤 優樹 (二級建築士・インテリアコーディネーター)

 

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