団地リノベーションで叶える、手の届く価格で私らしい暮らし


Toshima_danchi

現在、昭和の集合住宅・団地をリノベーションして、新たな暮らしをはじめる「団地リノベーション」に注目が集まっています。
緑豊かな環境やぬくもりのあるコミュニティといった団地ならではの良さを生かしつつ、1人ひとりの暮らしやすさを考えた住まいを設計する人たちが増え続けているのです。
この記事では、「団地リノベーション」で理想の住まいをつくるコツやライフスタイルに合った団地選びのポイントなどを紹介します。

2017/4/28初出→2019/7/13更新

ひかリノベの団地リノベーション事例紹介

千葉県にある団地の一室。親子3人が暮らすため、団地によく見られる3DKの間取りを、広々としたカウンターキッチンを中心とした1LDKに変更しました。

天井のコンクリート現し(スラブ面をあらわにした天井)と、木をふんだんに用いたナチュラルな内装で、現代的な印象へと一新しました。

中央に配したキッチンは、たっぷりの作業スペースと家事動線を両立した二列型。
無垢材のカウンターを造作し、家族がリラックスして集まりやすい空間となっています。

三室を一体化したLDKは、子どもの成長に合わせて部屋を分割できるように設計。
現在は収納スペースとして活用されている一角を、将来的には子どもの寝室として使えるよう工夫されています。

寝室は団地特有のノスタルジックなイメージを生かし、和室を残しました。
ただし畳は縁なしタイプをフローリングに埋め込み、建具は洋室用の引き戸として、現代的なアレンジを利かせています。

このように、団地ならではの魅力を生かしながら、自分のライフスタイルに合わせ、オンリーワンの「理想の部屋」を作り上げられるのが、団地リノベーションの魅力です。

物件購入予算を抑えて、リノベに徹底的にこだわる

団地に住むメリットのひとつは、価格の手頃さ。多くが築30年以上を経て価格がほぼ底値となっており、立地や間取りといった条件が同じなら、新築のおよそ半額で購入できます。

新築は内装も設備も新品ですが、平均的な使いやすさ、平均的なデザインで、入居者一人ひとりのライフスタイルに合ったものだとは限りません。

リノベーションは間取りも生活動線に合わせて決められますし、設備機能も自分にとって必要なものを選択できます。もちろん、内装デザインも思いのまま。
予算との折り合いは考えなくてはいけませんが、団地は物件購入にかける予算を抑制できる分、リノベーションに自分のこだわりをより多くつめこむことができます。

東日本レインズ「築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2018年)」

参照:東日本レインズ「築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2018年)」(http://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_201902.pdf

また、資産価値の面でも、立地条件の良い物件――都市部へのアクセスが良く、生活インフラが整い、地盤が強いといった条件がそろっていれば、築年数に関わらず需要があります。
また価格は、購入時点ですでに底値を迎えているため、売却時に大きく値が下がる心配もありません。

なぜ、いま団地なのか~得難い3つの安心

中古住宅は団地だけではありません。その中であえて団地を選ぶことで、どんなメリットがあるのでしょうか。
金銭面のほか、団地ならではの特長として、堅牢な構造と広い敷地、充実したコミュニティなど、イマドキのマンションとは異なる魅力があります。

壁式構造で震災にも安心

古い建築物は耐震性が心配です。実際、多くの団地は旧耐震基準(震度5を想定)が適用されていた時代で建てられており、1981年以降の耐震基準(震度6強~7を想定)を必ずしもクリアしているとは限りません。

しかし、多くの団地は『壁式構造』といって、柱ではなく壁全体で建物を支える構造のため、非常に堅牢です。
実際に阪神淡路大震災や東日本大震災といった大地震でも、全国の団地は大きな被害を受けませんでした。実際に住む際にその頑丈さは安心要素のひとつといえます。
(参照:UR都市機構 耐震性について https://www.ur-net.go.jp/chintai-taishin/chintai_001.html

広大な敷地と余裕のある容積率

広い敷地とゆったりした設計もメリットのひとつ。
陽当たりや風通しが良好なことはもちろん、容積率・建ぺい率に余裕があります。したがって将来建て替えが必要になったとき、高層化して戸数を増やせます。

いかに堅牢なコンクリート建築であっても、いつか寿命を迎え、建て替えが必要になります。
老朽化したマンションが、住民の反対などで建て替えができず、スラム化してしまうというニュースを耳にしたことはありませんか。
建て替え費用の負担が重いことを理由に、建て替えの決定に必要な「住民の4/5の賛成」が得られないケースがままあるようです。

しかしこの場合、増えた住戸の販売によって建て替え費用がまかなえるので、住民は高額の負担金を支払うことなく、新しい建物に住み替えられます。

住民間のコミュニケーションが充実

生活で困りごとが起こった際、住民同士で協力しやすいのもポイント。子ども会や季節のお祭りといった住民同士の交流が今も健在です。
さらに、広い敷地をぜいたくに利用した公園・緑地も団地の特長。団地内の公園なら住民の目が届くので、安心して子どもたちを遊ばせられます。

スケルトンリノベーションで間取りも設備も新築同様に

団地は年代が古い分、間取りや設備、デザインといった面で、現代の生活にそぐわない部分があります。しかしそれらの課題は、リノベーションで解決することが可能です。

もとの部屋をいったん解体して、躯体だけの状態にし、間取りや内装・設備を最初からデザインすることを、「スケルトンリノベーション」といいます。
マンションや団地のようなRC造・S造の集合住宅の場合、住戸内の間仕切り壁は壊せる場合がほとんどです。閉鎖的な印象の部屋も間仕切りを取り払い、開放的な空間を生み出せます。
また、昭和的な和室空間もゼロから改装できるため、好みのインテリアスタイルの部屋にすることも可能です。
古いタイルの浴室も、高機能なシステムバスに変えたり、狭くて作業しづらい台所を、オープンレイアウトのキッチンに変えることもできます。

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その分、どのような部屋を設計すべきかいちから考える必要があるので、リノベーション相談会などで、プランナー(設計担当者)と十分に相談しましょう。
見た目だけでなく暮らしやすさ、建具を引き戸にするかドアにするか、コンセントの位置など、細部までよく考えられたプランを練ることで、日々の生活を心地よく送れる家が出来上がります。

その際、住む人数や取り入れたい設備、予算など、要望をメモに書き出しておくのがおすすめです。リスト化してみることで、自分や家族のライフスタイルが明確になります。
また設計担当者にも、そのメモを見せることで、抜け・漏れなく希望をつたえることができます。

団地リノベーションの注意すべきポイントは?

団地のリノベーションでは、建物の構造や団地内の規約上、改装できないポイントがあります。この章ではリノベーションで注意すべき点を紹介します。

共用部分はリノベできない

団地の中で住民がリノベーションできる範囲は、住戸内(専有部分)に限られます。
玄関ドアやバルコニーは共用部分にあたるため、改装はできません。
また住戸の広さや天井高といった、部屋の「枠」は変えられません。
ただし、構造体(スラブ)と部屋からみた天井の間に空間がある場合(二重天井)、スラブ面をあらわにすれば、天井高はある程度高くできます。

壁や床の薄さは、遮音材・断熱材の使用でカバーできます。
開口部(窓やドア)も音や熱の出入り口となりますが、マンションや団地においては窓ガラスやサッシは共用部分になるため、個人で交換することはできません。
とはいえ窓の断熱や防音については、インナーサッシを取り付けることで対策が可能です。

構造壁は動かせない

住戸内でも建物の構造に関わる部分は変更できません。
壁式構造の団地は壊せない壁(構造壁)があるので、物件選びの際は、間取りのジャマにならないか検討するように。

さらに水回りの移動はPS(パイプスペース)の位置に注意。
PSは、各住戸の給排水配管をまとめて納めている空間のため動かせません。
キッチンやトイレといった水回りは、PSからあまり離れて設置機できないことに注意しましょう。

電気・ガスの容量にご注意

古い団地では、給湯設備はキッチンが瞬間湯沸かし器・浴室がバランス釜というケースがしばしば見られます。
これらをガス給湯器に変える場合、外壁に設置することになるため、管理組合の許可が必要になります。

また、物件によっては電気・ガスの容量が小さいこともあります。
集合住宅では容量の上限が決められていることも多く、その場合、容量の大きな給湯器やガス暖房を導入できないといった問題が起こります。
追い焚き機能の後付や、IHヒーターの導入を考えている人は、内見の際に、事前に容量をチェックしておけば安心です。

「団地再生プロジェクト」って?

団地が多く建設されたのは、昭和30~50年代のこと。
高度経済成長により高まる都市部の住宅需要が背景にありました。
しかし、時代とともに人々のライフスタイルが変わり、住まいのかたちが多様化するとともに、かつて隆盛した団地も空き住戸が目立つようになりました。
新しく入居する人が少ないために、住民の高齢化も進行します。

団地再生が急務といわれる中、UR都市機構や全国の住宅供給公社と大学・民間企業が連携して「団地再生」を目指す取り組みが活発化しています。
空き住戸にリノベーションやリフォームを施して販売したり、カフェやコミュニティスペースをつくって住民間の交流を促したりして、若い世代の流入を図る取り組みです。

例えば、UR都市機構とMUJIの共同によるデザイナーズ賃貸住宅や、地域の住宅供給公社と大学・民間企業の連携によるリノベーション済み物件(賃貸・販売)が代表的です。
もともと団地の住戸は40〜60平米の3DKタイプが一般的でしたが、こうしたリノベーション済み物件では現代のライフスタイルに合わせ、広いLDKを設けることが多いようです。

「新狭山ハイツ・ブランディングプロジェクト」では、団地のセルフリノベーションのワークショップや相談会を開き、DIYの楽しさを伝えるなどしています。団地内にある丸太小屋の図書館、実は住民の自作によるものだそうです。
他にも、団地に隣接する畑では、住民家族が子どもと一緒に畑仕事に汗を流すなど交流が活発化し、かつての風景が一変しました。

リノベーションやリフォームができるUR都市機構の賃貸住宅「UR-DIY」も人気です。
UR-DIYは原状回復の義務がなく、プランニング・施工期間として3ヶ月間無料で使用できます。リノベーションやリフォームで変えられる範囲は団地によって異なりますが、間取りを自由に変えたり、壁や床材を好みの色・素材に取り換えたり、浴槽を交換したりと、かなり自由度の高い団地も見られます。

 

団地リノベーションで理想の住まいを実現するためには、自分のライフスタイルに合わせた団地選びと、しっかりとしたプランニングが重要です。
「団地リノベーション」をお考えの方は、ひかリノベにご相談ください。物件探しからリノベーションまで、あなたの理想の住まい作りをサポートいたします。

 

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【執筆】堀田 隆大(ライター)
【監修】 三部 浩一(宅地建物取引士)

 

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