中古住宅で住宅ローン控除を利用するには?【2022年最新】

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夢であったマイホームの取得!新築住宅では住宅ローン控除を受けられることはご存じと思いますが、中古住宅では「どうなのだろうか?」と悩む人が多いのではないでしょうか。

住宅ローン控除は、毎年ローン残高の0.7%を、10年間にわたって所得税から控除する制度。

この記事では、中古住宅で住宅ローン控除を受けるための要件や注意すべき点などについて解説します。
2022年度からは、控除率や控除期間が大きく変わります。今のうちに、変更内容をきちんと押さえておきましょう。

2015年8月1日初出→2019年12月20日更新→2021年4月14日更新→2022年1月31日更新

そもそも住宅ローン控除とは?

ご存じの方も多いでしょうが、まずは住宅ローン控除(住宅ローン減税)の内容を説明しましょう。

住宅ローン減税制度(正式名称は「住宅借入金等特別控除」)は、「毎年末の住宅ローンの残高」、または「住宅の取得対価」のうち、いずれか少ない方の額から一定割合の額を、所得税から10年間に渡り控除する制度です。
所得税から控除しきれない場合は、住民税からも一部を控除します。

住宅は一戸建て・マンション、新築・中古の別を問わず利用でき、リフォームやリノベーション(工事費100万円以上の場合)も対象になります。

2022年から控除率0.7%に、限度額も引き下げ

2022年度の税制改正によって、住宅ローン控除が4年間(2025年度まで)延長されることが決定。同時に、制度内容が大きく変わります。

最大の変更点は、住宅ローンの借入限度額と控除率です。2021年9月30日までは、借入限度額4000万円・控除率1%でした。

2022~2023年度は、借入限度額3000万円・控除率0.7%になります。したがって、1年間の最大控除額も40万円から21万円に。10年間で最高210万円ということになります。
控除期間も3年延長され、13年間は控除が受けられるようになります。

2024~25年度は、借入限度額2000万円・控除率0.7%、控除期間10年間で運用されます。

なお、上記は新築、またはリフォーム済みの買取再販住宅に限って適用されます。中古住宅・リフォームの場合は、一律で「借入限度額2000万円・控除率0.7%で10年間」となるので注意してください

認定住宅や省エネ住宅は期間など優遇

以前も長期優良住宅などは、借入上限額が5000万円まで引き上げられていましたが、22年以降はさらにその特例が拡充されます。

控除率は0.7%で変わりませんが、借入限度額と控除期間が変わります。

控除期間は一律で13年間。限度額は、認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅の認定住宅)は5000万円、“ZEH水準省エネ住宅”(断熱性と省エネ量がZEHの基準を満たす住宅)が4500万円、省エネ基準適合住宅が4000万円となります(2024年以降は引き下げ)。

こちらも、新築または買取再販住宅のみの適用で、中古住宅・リフォームの場合は一律で限度額3000万円・控除期間10年間となります。

以下、借入限度額と控除期間の違いを表にまとめてみました。

【新築・買取再販の場合】

入居年度 住宅の種類 借入限度額 控除率 控除期間
2022~23 認定住宅 5000万円 0.7% 13年間
ZEH水準省エネ住宅 4500万円
省エネ基準適合住宅 4000万円
一般的な住宅 3000万円
2024~25 認定住宅 4500万円
ZEH水準省エネ住宅 4500万円
省エネ基準適合住宅 3000万円
一般的な住宅 2000万円 10年間

【中古住宅・リフォームの場合】

入居年 住宅の種類 借入限度額 控除率 控除期間

2022~25

一般的な住宅 2000万円 0.7% 10年間
認定住宅など 3000万円
出典:国土交通省「令和4年度住宅税制改正概要」 (https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001447132.pdf)

出典:国土交通省「令和4年度住宅税制改正概要」
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001447132.pdf

その他の要件も大きく変更

控除率や期間、限度額以外にも変更点が多々あります。

まず、所得税から控除しきれず、住民税からも控除される場合、住民税からの控除上限額が13万6500円から、9万7500円(2014年までの水準)に。
また、これまでは3000万円だった所得額の上限を、2000万円まで引き下げ。所得1000万円以下であれば、住宅の床面積要件が50㎡以上から、40㎡以上に緩和されます。

2024年以降は、新築・買取再販に限ってですが、省エネ基準に適合している住宅であることが必須要件となります。
中古住宅では、築年数の要件(木造20年・RC造25年)を撤廃。「新耐震基準に適合していること」が要件になりました。具体的には、1982年1月1日以降に建築された物件(登記簿上の建築日付)が、新耐震基準適合とみなされるようになります。

中古住宅で控除を受けるには条件がある

住宅ローン減税を受けるためには、定められた要件を満たす必要があります。

新築住宅・中古住宅に共通の要件

  • 個人の居住用である(別荘、セカンドハウスなどは対象外)
  • 引き渡し、工事完了から6ヶ月以内、控除を受ける年の12月31日までに入居する
  • 床面積が50平方メートル以上(所得1000万円以下の世帯は40平方メートル以上)
  • 借入金の償還期間が10年以上
  • 合計所得金額が2000万円以下(2000万円超の年は控除されない)

中古住宅の特有の条件と必要書類

中古住宅の場合には、耐震基準に適合していなければ住宅ローン控除を受けられません。1981年以前に建築された物件で利用する場合は、次に挙げるいずれかの書類を用意し、耐震性を証明する必要があります。

  • 耐震基準適合証明書
  • 既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)
  • 既存住宅売買瑕疵保険付き証明書(既存住宅瑕疵保険に加入する)

マンションの場合、耐震診断・改修は管理組合が行うのが原則。

引き渡しまでに証明書が発行されている必要があるため、中古マンションを検討されている方は、物件探しの際に耐震基準適合証明書の有無を確かめておくことをおすすめします。

初年度は確定申告が必要

住宅ローン減税制度を受けるには、初年度(入居した年の翌年)は税務署に所定の書類を提出し確定申告をしなければなりません。

確定申告時に必要な書類

  • 源泉徴収票
  • 住宅ローン年末残高証明書(住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書。金融機関から送られてくるもの)
  • 土地・建物の登記事項証明書
  • 土地・建物の売買契約書・工事請負契約書・増改築等工事証明書
  • マイナンバーカード(もしくはマイナンバー記載の住民票+本人確認書類のコピー)
  • 長期優良住宅、低炭素住宅の認定に係る証明書(合致する場合)

給与所得者であれば、一度確定申告をすれば、その次の年からは勤務先にローンの残高証明書を提出するだけでOK。特に手続きをすることなく、年末調整で控除が受けられます。

申請は、世帯単位ではなく、ローンを借り入れている人(本人)が行います。
夫婦や親子でペアローンを組んでいる場合は、2人がそれぞれ控除を受けることができます。

リフォーム減税と併用はできる?

中古住宅を買ってリノベーションするなら、リフォーム減税制度を利用して、所得税の控除を受けることも可能です。
2022年の税制改正で、リフォーム減税も2年間の延長が決定しました。

リフォーム減税制度は、従来の投資型減税・ローン型減税の2パターンを統合し、ローンの利用の有無を問わず「必須工事について対象工事限度額の範囲内で標準的な費用相当額の10%」を、翌年の所得税から控除する制度になります。

必須工事、すなわち対象工事は以前と変わらず、耐震、バリアフリー、省エネ、三世代同居対応(キッチンや浴室、トイレ、玄関の増設)、長期優良住宅化の5パターンです。

省エネリフォームの要件のうち、窓の断熱改修は「全居室の全窓」が要件となっていましたが、これが外れ「窓の断熱改修工事」に緩和されました。

また、必須工事の限度額を超える部分や、同時に行うその他のリフォーム工事も、必須工事全体の標準的な工事費用と同額までの5%が、控除対象になります。

対象になる必須工事の工事費の限度額はバリアフリーが200万円、耐震・省エネ・三世代同居対応・長期優良住宅化(耐久性向上+耐震改修または省エネリフォーム)が250万円。
さらに、省エネリフォームまたは長期優良住宅化で太陽光発電を設置する場合は350万円、長期優良住宅化リフォームで耐久性・耐震・省エネ全てのリフォームを行う場合は500万円が限度額になります。

必須工事とその他工事を合わせた最大控除額はバリアフリー60万円、耐震・省エネ・三世代同居が62万5000円です。

出典:国土交通省「令和4年度 国土交通省税制改正大綱」 (https://www.mlit.go.jp/page/content/001445195.pdf)

出典:国土交通省「令和4年度 国土交通省税制改正大綱」
https://www.mlit.go.jp/page/content/001445195.pdf

限度額の高い省エネ・長期優良住宅化+太陽光発電(67万5000円)や、耐久性・耐震・省エネの全てを満たす長期優良住宅化リフォーム(80万円)は、その分控除額も大きくなります。

ただし、リフォーム減税制度は、原則として住宅ローン減税と併用することはできません。

中古住宅の購入に合わせてリノベーションをするなら住宅ローン減税、今お住まいの家を自己資金でリフォームするなら投資型のリフォーム減税、という風に使い分けるのがベター。

リフォームやリノベーションで使える優遇制度は、工事の内容や費用によって最適な制度が変わるので、「自分にとってベストなのはどれ?」と迷ったら、ひかリノベの担当コーディネーターまで、お気軽にご相談ください。

固定資産税も減額

また、リフォーム減税の対象になる工事なら、翌年の固定資産税が一定割合減額される措置を受けることもできます。

当初は2020年までの期間限定の措置としてスタートしましたが、2020年度の税制改正で、適用期限が2年間(2022年3月31日まで)延長されることがけっていしています。

減額率は次の表の通りです。

 リフォームの種類 減額割合 適用期限
耐震 2分の1 2022年3月31日
バリアフリー 3分の1
省エネ 3分の1
長期優良住宅化(耐震・省エネ改修で認定を受けた場合) 3分の2

なお、所得税の控除と固定資産税の減額は、基本的に併用が可能ですが、工事の内容によっては同時に受けることができないケースもあるので注意しましょう。

すまい給付金

※2022年度の実施は未定で無くなる可能性があります。ここではこれまでの内容を参考として記載します。

消費税の8%への増税時に設けられた「すまい給付金」制度も、10%への増税に当たって拡充されました。

すまい給付金は、住宅ローンを借りてマイホームを購入した人に対し、年収に応じた金額が給付される制度で、住宅ローン控除と併用することが可能です。
※50歳以上で年収650万円以下の場合に限り、ローンを組まず現金で購入する場合でも申請できます。

従来は、年収が510万円以下(目安)の世帯が対象でしたが、消費税10%が適用される売買契約/工事請負契約については、年収775万円以下の世帯が対象になります。

給付額も、最大で30万円から50万円に引き上げられました。

実際の給付額は「収入(都道府県民税の所得割額)に基づく給付基礎額に、不動産登記上の持分割合を乗じた額」です。

収入に基づく給付基礎額は、次の表のとおり。

収入額の目安 給付基礎額
450万円以下 50万円
450万円超525万円以下 40万円
525万円超600万円以下 30万円
600万円超675万円以下 20万円
675万円超775万円以下 10万円

※消費税10%の場合

 ただし、すまい給付金制度は、増税によって増えてしまった住宅取得時の負担を軽減するためにできた制度です。

そのため、消費税が非課税となる中古住宅の個人間売買は対象外となります(中古でも、消費税がかかる買取再販なら利用は可能)

住まい給付金の申請方法

住まい給付金を貰うためには、給付申請書を入手し所定の手続きを行わなければなりません。

給付申請書は、すまい給付金申請窓口でもらえるほか、すまい給付金制度のホームページからもダウンロードできます。申請については、窓口へ提出するほか郵送や住宅事業者などが手続きを代行することも可能です。

なお申請の期限は住宅の引き渡しを受けてから1年以内で、対象物件は2021年12月31日までに入居あるいは引き渡しを受けなければなりません。

住まい給付金の申請に必要な書類は次の通りです。

  • 住民票の写し(取得住宅に移転後のもの)
  • 個人住民税の課税証明書
  • 建物の登記事項証明書・謄本
  • 住宅の不動産売買契約書または工事請負契約書
  • 住宅ローンの金銭消費貸借契約書
  • 振込先口座が確認できる書類
  • 施工中等の検査実施が確認できる書類

まとめ

住まいは一生に一度の高価な買い物ですから、できる限りお得に手に入れたいものですよね。物件探しも大事ですが、税制優遇や補助金を活用するのもまた重要です。

この記事では、主に中古住宅で住宅ローン控除を利用する際の重要な点や要件などについて解説をしました。2022年からは制度が大きく変わるので、今後も随時情報をチェックするのを忘れずに。

疑問点やわからないことは、弊社にご相談ください。一人ひとりの状況やご希望に合わせ、コーディネーターがサポートしますので、安心してお任せください。


【記事監修】三浦 英樹(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー)

ひかリノベ代表 三浦 英樹

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーの有資格者。中古不動産購入からリノベーションの設計・施工、インテリアコーディネートまでワンストップで理想の住まいを提供する『ひかリノベ』代表。「住宅は立地や景観、環境のよい『場所』で選び、購入と同時にリフォームやリノベーションを施すことで、自分らしい暮らしをリーズナブルに取得することが可能となります。住宅ローンの返済に縛られることのない、豊かなライフプランの実現を、家探し、家づくりを通じてサポートいたします」

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