リノベーション工事の≪5大トラブル≫徹底回避マニュアル

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リフォーム・リノベーションは、工事の規模が大きくなるほどお金も時間もかかり、トラブルが起こる可能性も大きくなります。

予算オーバーになってしまった、実は施工ミスがあった、工事中にご近所と揉めてしまって気まずい――すてきな住まいができたのはいいけど、「こんなことならやらなきゃよかった……」なんて後悔するような事態は避けたいものですね。

リノベーションで起こりがちなトラブルを事前に把握しておけば、余計な悩みを抱えずに済むはず。今回は、リノベーション工事のトラブルと、万が一のときのための対処法をご説明します。

2016年3月14日初出→2020年2月29日更新

リノベーション工事で起きがちなトラブル

「リフォームはクレーム産業だ」などと言われるほど、リフォーム・リノベーションにまつわるトラブルは一向に減りません。

むしろ、増加の一途をたどっているといっても過言ではありません。
公的機関に寄せられる相談でも、リフォーム関連は2011年ごろを境にぐんと増えています。

出典:(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター『住宅相談統計年報2019』

出典:(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター『住宅相談統計年報2019』 (http://www.chord.or.jp/tokei/pdf/soudan_web2019.pdf

リフォーム・リノベーションの失敗事例としてよく話題に上るのは、次のようなものがあります。

  • 当初の見積もり以上に費用がかかってしまう(予算オーバー)
  • 希望した通りの工事ができない
  • 施工不良があった
  • 工期が伸び、予定の日までに終わらない
  • 近隣からクレームが来た

いずれも、金銭的に損をするだけではなく、解決までに時間がかかって入居が遅くなる、せっかくマイホームを手に入れたのにご近所との関係が悪くなって住みづらい等、あなたが被るであろう被害はひとつではないのです。
解決のために第三者の介入や、裁判などの方法を取らざるを得ないケースも、決して珍しくはありません。

トラブルに巻き込まれないためには、施主であるあなたも知識を身に付け、事前に対策しておくことが必要です。

上で挙げた5つの例を中心に、工事の契約時に確認しておきたいポイントや、工事中に注意してチェックすべき部分を解説しましょう。

費用が見積もりをオーバー

リノベーションの費用は、フルリノベーション(躯体以外の内装、設備などを全てつくり変えるリノベーション。スケルトンリフォームとも)の場合、1㎡あたり10~15万円が相場だと言われます。

ただ、ひとくちにリフォーム・リノベーションといっても、どんな工事をするか、あるいはどんな材料を使うかによって費用は大きく上下するので、相場が通用しにくい側面も。
いざ見積もりを取ってみても、その額が果たして妥当なのか判断しづらく、工事が終わってからもっと安くできたとわかった、なんてケースもしばしばあるようです。

一方で、見積もり時には多くの場合、はじめにリノベ会社側から「予算はどのくらいですか」と聞かれます。工法によっても価格が変わってくるため、業者側としては「何をすればいくら掛かるか」よりも、「予算内で何が出来るか」と考えます。

お施主様側としても、「いくらなら出せる」という金額があるかと思います。その金額と、リノベーションでやりたいこと――キッチンを対面にしたい、リビングを広くしたい等、業者側に伝えましょう。
予算内で出来ること・出来ないこと、予算内に収めるための提案が、業者側から提示され、より正確で具体的な見積もりをとることができます。

このとき、複数の業者に相見積もりをとる場合は、業者ごとに伝える予算や要望が違ってしまうと、正確な比較ができなくなってしまいます。必ず同じ内容を伝えるようにしてください。

また、築年数が経過した建物のリフォーム・リノベーションでは、解体して初めてわかる経年劣化がつきもの。新築に比べ、追加工事が発生する可能性も高くなります。
工事が増えればもちろん費用はアップするので、当初の予算をオーバーしてしまうリスクもあります。
中には勝手に追加工事を行ってその費用を請求する、悪質な事業者もいるようです。

見積もりを取ったら、配管、床などの下地、水まわりなど、劣化が起きやすい、寿命がある部位の工事が含まれているかチェックしてください。
相見積もりを取る場合も、「価格はA社よりもB社が安いけど、A社は配管の交換が含まれている」など、価格だけに目を奪われて内容を見落とすことがないように。

もし工事中に追加工事の必要が出たら、その都度追加費用の有無や額、工期の変更などをきちんと業者に確かめ、できれば書面にしてもらいましょう。

希望通りの工事ができない

新築と違って、既存の建物をつくり変えるリノベーションでは、どうしても希望通りの工事ができない可能性があることを頭に入れておきましょう。

RC造でも中・低層のマンションに多い壁構造だと、撤去できない壁があり間取りの変更に制限がかかります。

出典:(一社)マンションリフォーム推進協議会「中古購入+リフォーム チェックリスト」

出典:(一社)マンションリフォーム推進協議会「中古購入+リフォーム チェックリスト」 (http://repco.gr.jp/knowhow/checklist/check4

また、躯体に直接仕上げ材を張る直床・直天井は、配管やダクトのスペースが部屋の中に作れないため、キッチンやトイレ、浴室の移動が難しい場合も多いです。

マンションなら、管理規約もリノベーションを制限する要因になります。共用部(窓やバルコニーも含まれます)はもちろん、専有部でも全てを自由に工事できないことも。

階下への音を軽減するため、フローリングの遮音等級が指定されている。電気やガスの容量に制限があるので、使える設備機器が限定される――事前に管理規約を確認して、どこまでがOKなのかを把握してください。
規約違反の工事を行った結果、裁判で原状回復を求められたケースもあります。

「中古を買ってリノベーション」を考えている方は、物件購入とリノベーションのタイミングに気を付けて。

いい物件が見つかり、いざ契約というときに、壁が壊せず間取りが希望通りにならないことがわかっても、今更購入を取りやめるわけにもいかず…。
こうならないためには、購入前にリノベーション会社を決めて、リノベーションのプランをある程度固めてから、物件を探すのがベターです。内覧に同行してもらい、あなたの希望がかなえられる物件かどうか、見てもらうのも良いですね。

物件探しからリノベーションまで、ワンストップサービスの会社なら、不動産会社で物件を探し、並行してリノベーション会社で打ち合わせをして、という煩雑さがありません。
お仕事や家事で忙しい方、初めてマンションを購入する、という方にはおすすめです。
(ひかリノベも、ワンストップでみなさまのリノベーションをサポートします!)

施工ミス・施工不良

手抜きのような悪質なものではなくとも、施工者のミスや勘違い、連絡が不十分などの原因で、正しく施工されなかったり、違う資材が使われてしまうことは十分にあり得ます。

もし、打ち合わせで決めたことと違っていたり、イメージと違う部分があることに気づいた場合は、早めに伝えることが肝心です。
早ければ早いほどやり直しもしやすいので、現場監督から送られた進捗報告や、現場の写真はすぐ(当日中)に確認を。時には現場に足を運んで、自分の目で状況を確かめてください。問題に気づいたら、遠慮せず現場監督に伝えましょう。

工事が終わり、入居してから施工不良が発覚した場合も、必ず工事をした会社に連絡しましょう。会社によって、「引き渡し後1年間は無償で補修」などの保証を受けられる可能性があります。
(ひかリノベの場合、2年間の自社保証に加え、適合リノベーション住宅の2年間保証、設備の10年延長保証、リフォーム瑕疵保険[加入時は第三者検査が必要]なども受けられます)

リノベーション会社を選ぶときは、保証の有無や期間、内容も要チェック。備えあれば憂いなし、です。

民法改正で「瑕疵」が変わる?

住宅の購入、あるいは新築やリノベーションでは「瑕疵」という言葉がよく使われます。施工不良や雨漏り、シロアリ被害など、後になってわかるような不具合を指す言葉で、新築住宅は引き渡しから10年の間、瑕疵があった場合は販売、工事した会社が補修する義務を負っています。

今年4月の民法改正によって、この「瑕疵」の考え方が変わります。

改正前は、施工不良や不具合(=瑕疵)があった場合、買主や施主は「契約解除」「損害賠償」を要求することができました。
改正後は、瑕疵が「契約不適合」という扱いになり、さらに「追完請求」「代金減額請求」をすることができるようになります。具体的にいうと、補修して不具合をなくすよう、リノベーション会社に要求できるようになったということです。

法律を完全に理解するのは難しいですが、不具合があったとき、法的には「契約解除や賠償、あるいは補修を要求することができる」ことだけは覚えておいてください。

工期の遅延

フルリノベーションの工期は、平均すると約3カ月。

フルリノベーションとなれば、工事中は家を空ける必要があり、その間の仮住まい(賃貸住宅など)の費用も見込んでおく必要があります。

工事が遅れ工期が伸びれば、仮住まい費用も余計にかかります。

工期にまつわるトラブルを回避するには、まず、工事に着手する段階で業者から工程表を書面でもらうこと。いつからいつまで、どんな工事をするのか、予定を施主・業者で共有します。
工事中は、現場監督が工事の進捗を報告するのがルール。「週に一度、現場の写真を送る」など、事前に取り決めをしておくと安心です。

工期遅延の可能性が出たら、例えば入居後でもできる工事を後回しにするなどして、引き渡し予定日に間に合うような調整が必要になります。
時間的な遅れが大きく、予定通りの入居が困難な状況になったら、会社によっては遅れた日数分の仮住まい費用などを補償してくれることもあります。工事後の保証と合わせ、事前に確かめておきましょう。

近隣からのクレーム

工事中は大きな音、塗料などの臭い、ほこりやごみが出たり、大勢の人や車が出入りするので、ご近所の方々に不便や迷惑をかけることもあり得ます。

そのため、近隣には事前に工事をする旨を連絡し、了承を得ることが一番のトラブル回避策になります。
こうしたご近所へのあいさつは、基本的に工事業者の役割です。

工事中に発生したクレームに対応するのは、現場監督の役目です。施主が対応する必要はありません。
下手に施主が出ていくと、責任の所在があいまいになって話がこじれてしまうかもしれませんので、工事が終わるまでは現場に任せましょう。

貴方が近隣住民の立場で、迷惑をこうむっている場合も、施主本人ではなく、まずは現場監督に連絡して、改善をお願いしてください。

工事が終わって入居する際は、改めて近隣にお礼のあいさつをするのも忘れずに。

もしもの時の相談窓口

どんなに気を付けていても、トラブルに巻き込まれるリスクはゼロにはできません。解決が困難な状況に陥ってしまったら、公的な機関や団体に相談を。

(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター

建築士などの専門家による電話相談「住まいるダイヤル」や、建築士・弁護士との対面による相談を受け付けており、各都道府県の弁護士会との連携によって、トラブルになった施主と業者の調停などにも対応します。
見積もりが妥当かをチェックし、アドバイスもしてくれる「リフォーム見積チェックサービス」も無料で利用できます。

消費生活センター(国民生活センター)

「不当に高額な請求が来てしまった」「訪問販売で強引に契約させられた」など、契約や請求にまつわるトラブルは、各地の消費生活センターでも相談を受け付けています。
消費者ホットライン・188番に電話すると、近くの消費生活センターを紹介してくれます。

リフォーム事業者団体

国土交通省は、要件を満たすリフォーム事業者の業界団体を登録する制度を設けています。登録団体は、消費者からの相談窓口を設置しているので、リノベーション会社が登録団体の会員になっていれば、団体の相談窓口に連絡するのもいいでしょう(ちなみにひかリノベは、登録団体のひとつ・リノベーション協議会の会員です)。
登録団体に加入している会社は、HP上にロゴマークを表示しています。

リノベーションは、あくまでもあなたやご家族が暮らしやすい住まいをつくるための手段です。
気持ちよく新しい住まいでの暮らしをスタートさせるためにも、トラブルへの備えをしっかりして、つつがなく工事を終えられるようにしたいものですね。


【記事監修】香月 祐(ひかリノベ五反田コーディネーター )

宅地建物取引士。リノベーション・リフォーム前提の住まい選びのエキスパート。「「家に合わせて暮らす」のではなく、「暮らしに合わせた理想の住まい」。自分らしさを反映した住宅を手に入れられた方々はみなさん幸せそうで、ライフスタイルの充実度も高く、いきいきと生活されていらっしゃいます。私たちと一緒に『好きな街。好きな暮らし。』を実現しましょう!」。


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