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住み替え実践マニュアル~費用は? ローンは使える?

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Relocationmanual

人生にはいろいろなことが起こるもの。マイホームを手に入れたけど、仕事や子供の成長、ご家族の都合で、住み替えを余儀なくされることもあるでしょう。

あるいは、より良い住まいを求めて住み替えをする方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、かかる費用や住宅ローンの残債返済や、新しい住まいを購入するタイミングなど、不安に感じる要素も少なくありません。
この記事では、住み替えならではのローンや物件選びのポイントをご説明します。

2020年1月20日初出→2020年11月4日更新

住み替えの理由とタイミング

そもそも、住み替えはなぜ必要になるのでしょうか。

国土交通省が5年おきに実施している住生活総合調査の結果から、住み替えを行った理由を見てみると、通勤・通学や結婚、子育て、高齢期の住みやすさなど、ライフステージの変化に応じた理由が多いことが伺えます。

一方、家の広さや使いやすさ、性能のように、住まいの質を高めるための住み替えも少なくないようです。

出典:国土交通省「平成30年住生活総合調査結果」 (https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001358448.pdf)

最近 5 年間に実施した住み替えの目的
出典:国土交通省「平成30年住生活総合調査結果

 
持家から持家、賃貸から持家、賃貸から賃貸など、住み替えにはいろいろなパターンがありますが、持家から持家のパターンでは、「高齢期の住みやすさ」や「使いやすさの向上」、「性能の向上」、「日常の買物、医療などの利便」といった理由が多くなっています。

出典:国土交通省「平成30年住生活総合調査結果」 (https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001358448.pdf)

住み替えの目的別に見た最近 5 年間の居住形態の変化別の割合
出典:国土交通省「平成30年住生活総合調査結果

 
ある程度年齢を重ねた人が、将来の暮らしやすさや安心を求めて住み替えを行う、というケースが多いようですね。

住み替えの流れ

住み替えでは、新しい住宅を購入するのと並行して、現在の住まいを売却することが必要になります。購入と売却、それぞれの流れは以下の通りです。

新しい住宅を購入

物件探し→内見→購入契約→住宅ローンの審査・手続き→決済・引き渡し→入居

現在の住まいを売却

物件の査定→不動産会社と媒介契約→売却活動→売却契約→決済・引き渡し

購入は、物件さえ見つかれば短期間で契約、入居することもできますが、不動産売却には一定の時間が必要。トータルで、3カ月から6カ月は見ておきたいところです。

売却と購入はどっちが先?

住み替え時の売却・購入のタイミングには、「売り先行」と「買い先行」の2つの方法があります。

売り先行は、今の住まいを売却してから新しい住まいを購入すること。買い先行は、新しい住まいを購入してから以前の住まいを売却することです。

売り先行は、売却して得たお金を購入資金に充てることができ、経済的な負担は小さくなります。一方、購入よりも早く売れてしまい、新しい住まいに入居するまで時間がかかる場合は、仮住まいが必要になることも。

買い先行のメリットは、購入する物件をじっくり検討できる点。引っ越しも1回で済みます。しかし、新居の購入資金としてまとまったお金を用意する必要があり、売却に時間がかかると二重ローンのリスクが発生するなど、金銭的なデメリットも小さくありません。

購入と売却のタイミングを一致させるのは難しいもの。
お金のことを考えれば、ある程度購入資金を用意でき、資金計画も立てやすい売り先行で住み替えを進めるのが良いかもしれません。

仮住まい作業などの手間や費用を可能な限り避けたい場合や、スケジューリングのタイミングを優先されたい場合は買い先行をお勧めいたします。

住み替えに必要な費用

住宅の購入・売却時には、各種の手数料や税金の精算といった諸費用が掛かります。自己資金で用意しておくのを忘れずに。

○購入時の諸費用

仲介手数料

物件を仲介する不動産会社に支払う手数料。物件価格の3%+6万円+消費税

印紙税

売買契約書に添付する印紙代。売買価格1000万円~5000万円なら2万円(2022年3月までは1万円)の印紙が必要

不動産取得税

不動産を取得したときにかかる地方税。「固定資産税評価額」×標準税率4%(2021年3月までは3%)で計算

登録免許税

(所有権)

登記簿への登記にかかる国税。所有権保存登記(新築)は評価額の0.4%(2021年3月までは0.15%)、所有権移転登記(土地および中古住宅)は評価額の2.0%(同土地は1.5%、中古0.3%)

登録免許税

(抵当権)

住宅ローンを借り入れる場合、抵当権を設定するための登記も必要。借入額の0.4%

司法書士への報酬

司法書士に登記手続きを依頼した場合に必要

固定資産税、都市計画税

売主が支払った固定資産税、都市計画税を売買の時点で精算する

管理費・修繕積立金

マンションの場合は必要。新築なら修繕積立基金、中古は売主が支払った管理費・修繕積立金を精算

住宅ローン関連費用

ローンの契約書に貼る印紙代や事務取扱手数料、団体信用生命保険(団信)の保険料など

購入時の諸費用は、新築マンションで物件価格の5%、一戸建てや中古マンションは10%程度だと言われています。

○売却時の諸費用

仲介手数料

売却を仲介する不動産会社に支払う手数料。物件価格の3%+6万円+消費税

印紙税

売買契約書に添付するための印紙代。売買価格1000万円~5000万円なら2万円(2022年3月までは1万円)

抵当権抹消費用

住宅ローンを借り入れたとき、金融機関が担保となる物件に対し設定した抵当権を抹消するのにかかる登録免許税1000円と、手続きを依頼する司法書士への報酬

所得税・住民税

不動産を売却して得た利益を「譲渡所得」といい、課税対象になる(譲渡所得=売却額-新しい物件の購入費用。利益がなければ非課税)。

売却する不動産の所有期間によって税率は変わり、5年以下(短期譲渡所得)は39.63%、5年超(長期譲渡所得)は20.315%

※譲渡所得が3000万円以下なら非課税になる「3000万円特別控除」や、買い替え時の税金を繰り延べする「買い替え特例」などの優遇措置あり

繰上返済手数料

住宅ローンの残債を、一括で繰り上げ返済する際、銀行に支払う手数料。1~2万円程度

固定資産税・都市計画税は日割りが一般的

固定資産税や都市計画税は、その年の1月1日時点で不動産を所有している人に課税されます。年の途中で不動産を売却しても、その年はもとの所有者(売主)が税金を納めなくてはいけません。

しかし、それでは不公平ということで、買主が決済時に残りの固定資産税・都市計画税に相当するお金を払うことになります。
1月1日(関西地方では4月1日)を起算日として、1月1日から引き渡しまでは売主、引き渡しの日以降は買主の負担となるよう、日割りで計算するのが一般的です。

例えば、固定資産税が20万円の物件を、7月1日に引き渡したとすると、売主・買主の負担額は次のようになります。

売主の負担分

1月1日~6月30日の180日分。20万円÷365日×180日=9万8630円

買主の負担分

7月1日~12月31日の185日分。20万円÷365日×180日=10万1369円

住宅ローンが残っていても住み替えはできる?

持家から持家に住み替えるケースの、最大のネックとなるのが「住宅ローンの残債」です。

ローンを完済できるだけの価格で売却できない、いわゆるオーバーローンになると、新たにローンを組むのは困難。組めても二重ローン状態になってしまい、返済の負担が大きくなるという問題があります。

そんな時に役立つのが住み替えローン(買い替えローン)。

以前のローンの返済資金と、新しい住まいの購入費用を一括して借り入れられるローンです。

売却価格が安くても、一括返済の必要がないのが最大のメリットです。しかし、一般の住宅ローンよりも借入額が高額になりやすいので、借入金額に限度がある、審査が厳しいなどのデメリットも。

売却と購入の決済日を揃えなくてはならないので、新居探しのスケジュールがタイトになりやすい点にも注意しましょう。

多くの金融機関は「新しい住宅ローンと、現在の債務全てを合算して、返済比率が30~35%以内であること」を審査基準としています。
他にも、勤務先や勤続年数、収入、そして借入や返済の履歴などもチェックされます。

売却代金や、貯金、親からの援助等で完済できるのであれば、通常の住宅ローンを利用すればOKです。

住み替え先の選び方

住み替え先となる住宅を選ぶ際は、住み替えの目的を意識することが重要です。

子育て世帯の住み替えなら、子供がのびのび過ごせる郊外の一戸建ても有力な選択肢になるはず。老後の生活を見据えた住み替えなら、日々の買い物がしやすく、医療機関なども多い都心部のマンションがベターかもしれません。

資産価値が変わりにくい、都市部で立地の良い、築浅の中古物件が良いという意見も多く聞かれます。あなたがまだ若く、将来、再度住み替えの可能性があるなら、資産価値重視の物件選びも良いでしょう。

最近では、リモートワーク・在宅勤務が急速に普及している影響で、利便性重視の都心部から、環境の良さを求め、郊外に移ろうという人も増えているようです。郊外の一戸建ては、将来的には需要が高まっていくかもしれません。

どんな物件を選ぶにしても、資金計画は一次取得のとき以上に注意したいポイント。

住み替えのタイミングは、早くても30代後半から40代、50代の方も多いのではないでしょうか。仮に40歳で住み替えをするとして、35年ローンを組むと完済は75歳。定年後も15年は返済を続けなくてはなりません。

かといって、定年までに完済しようとすれば、月々の返済額が増え、家計を圧迫する可能性もあります。
無理なく返済を続けられ、かつなるべく早い段階で完済できるような資金計画を立てることが、住み替えがうまくいくかどうかのカギです。

ひかリノベでは、住み替え時の売却と購入を同時にサポートいたします。住宅ローンも、あなたに最適な商品や金融機関をご案内しますので、いつでもお気軽にご相談ください。


【記事監修】三好 海斗(宅地建物取引士、賃貸経営管理士、既存住宅アドバイザー)

宅地建物取引士、賃貸経営管理士、既存住宅アドバイザーの有資格者。新築・中古・マンション・戸建てと幅広い不動産の仲介を扱ってきた経験をもとに、資産価値の落ちにくい住まい選びを提案している。「住居コストを抑えることにより、家族旅行や趣味、老後に備える貯蓄などを生み出せる可能性が広がります。住宅ローンを払うために働く生活から、人生をより豊かにするお手伝いをさせていただきます」


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