働き方からデザインする、オフィスリノベーション最新事情

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「働き方改革」や「生産性向上」が全国の企業の急務となっているいま、オフィス環境もより働きやすく・よりクリエイティブな「進化」が求められています。

従来の「会社」といえば、部署ごとに執務室が割り当てられ、無機質な白い壁、飾り気のないオフィス家具、むき出しの蛍光灯。画一的なデザインが一般的でした。
しかし現在はシリコンバレーの先進的なIT企業に代表されるように、オープンな執務スペース、ユニークなインテリアといったハイセンスなデザインのオフィスが増えてきています。

お家をお気に入りのインテリアでコーディネートして気分よく過ごせるように、環境がココロとカラダにもたらす影響はとても大きいもの。
社員のモチベーションを高め、お客さまにも良い印象を与えられるオフィスを『リノベーション』で実現しましょう! クリエイティブなオフィス環境づくりのポイント、気になる費用や工期をお伝えします。

リノベーションで実現するオンリーワン・オフィス

クリエイティブな発想はクリエイティブな環境から!
住まいの『リノベーション』は普及が進みましたが、オフィス環境についてはどうでしょうか? 無機質な内装、画一的なオフィス家具。従来の「会社」の多くは没個性的で、居心地の良さや企業のイメージといったことはあまり考慮されてこなかったようです。

しかし、環境は人の行動やマインドに大きな影響をもたらします。
集中できる・リラックスできる・スタッフ間のコミュニケーションがとりやすい執務スペース。自社のコンセプトを明確に伝える、印象的な応接スペース。
企業の生産性を高めるには、働く環境も大きなファクターです。

では、オフィス環境をもっとクリエイティブに「変身」するためには、どうすれば良いのでしょうか。

オフィスを移転する? それも一つの方法ですが、立地や広さといった条件の合うオフィスを新たに探すのは簡単ではありません。
それに、引っ越し作業もなかなか骨が折れるもの。数日は稼働を止めることになりますし、関係各所へのお知らせも必要です。

より合理的な方法は、いまのオフィスを移動せずに間取りやデザインを変えること。つまり、オフィスをリノベーション(フルリフォーム)することです!

オフィスリノベのメリット

  • 社員のモチベーションを高める!
  • ワークスタイルに合わせた環境で、業務を効率化する!
  • お客さまに良い印象を与える!
  • 移転コストを抑える!

「どの会社も同じ」というようなオフィスでは、愛着が生まれにくいもの。まして執務室の隅に備品の段ボールが積み上がっているような環境では、モチベーションを高めようにも……。
近年はシリコンバレーの先進的なIT企業に代表されるように、従来の「会社」のイメージにとらわれない、個性的なデザインのオフィスが増えてきました。
単純なようですが、やはり「カッコいい空間」は気分がいいものです。

さらに業務内容に応じて間取りや内装を見直すことで、スタッフのパフォーマンスを助けることができます。
たとえばスタッフ同士の活発なコミュニケーションを期待するなら、オープンな空間、明るいカラーリングがマッチするでしょう。
パーソナルワークに集中して取り組みたいなら、周囲に気が散らないクローズドな空間に。

最近は自分の席を決めず、その日の業務内容や気分に合わせて自由に社内を移動できる「フリーアドレス」を採用する企業も増えてきました。
事務作業に没頭したいときは間仕切りパネルで区切られたワーキングスペース、スタッフ同士で話し合いながらアイデアを練りたいときはコミュニケーションスペースと、ベストな環境を自分で選ぶことができるのですね。

日頃オフィスで働くスタッフのモチベーションや働きやすさだけでなく、個性的で機能的なオフィスはお客様にも良い印象を与えることができます。
キレイに整ったオフィスなら、自信をもってお客さまをお迎えできますよね。

また自社の社風やオリジナリティが表れたオフィスは、訪れた人に自社のイメージを印象づけることができます。シリコンバレーの企業群が競って大胆なデザインを取り入れているのは、クリエイティブで自由闊達なイメージを印象づけるために他なりません。
パンフレットやWebサイトにオフィスの写真を掲載すれば、実際にオフィスを訪問されるお客さま以外にも広くアピールすることができますね。たとえば新入社員の採用にあたっても、「こんな会社で働きたい!」と印象づけることができます。

「オフィスが手狭になってきたので、もっと広いところに移ろうか」という場合にも、移転の前にリノベーションをご検討ください。
いまより広いオフィスを、いまと同等以上の立地で探すのは容易ではありませんし、とくに賃貸の場合、条件をアップグレードすれば賃料も高くなります。
フロアの床面積は変わらなくても、空間の使い方を見直すことで、充分な広さを確保できる可能性は大いにあります。
まずは現在のオフィスをもっと「有効活用」できないか、リノベーションを請け負っている業者に相談してみましょう。

クリエイティブなオフィス環境のための「4つのポイント」

さて、「社員のモチベーションを高め・働きやすく・お客さまにも良い印象を与えるオフィス」にリノベーションするために、どんな点に注意すれば良いのでしょう?
新たなオフィスを計画するうえで押さえておきたいポイントは、大きく4つ。

オフィスリノベの4つのポイント

  • コンセプトを明確に
  • ゾーニングとレイアウト
  • 原状回復の可否
  • 消防法の制限

コンセプトを明確に

1章でお話したように、オフィスリノベーションは単に「見た目をスタイリッシュに」というだけでなく、業務内容に応じた働きやすい環境づくりや、対外的な企業イメージの印象づけといった目的があるわけです。

まずは自社の社風やスタッフのワークスタイルを棚卸して、デザインの方向性を決定しましょう。

コミュニケーションがとりやすいオープンな空間が良いか、集中できるクローズドな空間か。
モダンなインテリアでコーディネートするか、ノマドワーク気分のナチュラルなカフェ風か。

実際にオフィスで働くスタッフの意見も取り入れながら、「自社に合ったオフィス」のイメージを描いていきましょう!
雑誌やインターネットサイト等で写真をスクラップしておくと、イメージがより掴みやすくなりますよ。

ゾーニングとレイアウト

どんなにカッコいいデザインでも、動線が悪ければオフィスとしては失格です。

来客用の応接スペース・ミーティングコーナー・役職者の執務室など、必要に応じて空間を分け(ゾーニング)業務の流れに沿うように配置しましょう。
さらに各スペースを繋ぐ通路も行き止まりができないよう、ぐるりとフロアを回遊できるレイアウトが理想です。

人が多く通る「メイン通路」は大人がスムーズにすれ違えるよう、1200~1600mm程度の幅は確保したいところです。デスク同士が背を向けた通路の場合は、椅子を引いて立ち上がったときのことを考えて、ゆったりと1800mmに。
また、すれ違うことのない「サブ通路」でも最低600mmの幅が必要です。デスク同士が背を向けた通路の場合は、1200mm
(標準的な人の寸法=450mmと想定しています)

さらに、ゾーニングを考える際はセキュリティも考慮する必要があります。
社外のお客さまが出入りできる範囲・社員のみ立ち入り可能な範囲・限られた社員だけ入室できる範囲と、区分けをハッキリさせましょう。
ロックや防犯カメラを適切に配置して、防犯対策は万全に。鍵の種類やカメラの位置は、警備会社のアドバイスもお聞きになってみて下さい。

原状回復の可否

自社ビルの場合は(建物の構造上、問題がなければ)どんなリフォームも自由ですが、賃貸オフィスの場合は「原状回復」が基本です。つまり、撤退のときにもともとの状態に戻して返却しなくてはいけないということです。

とはいえ、オフィスの原状回復義務は住宅ほど厳密でないケースが多いです。リノベーション前にオーナーに確認をとり、どこまで回復する必要があるかをハッキリさせておきましょう。
「間仕切りは変えてもいいけれど、水回りの増設はもとに戻して」ということなら、「ではトイレの増設は控えよう」というように、撤退時のコストも考慮してプランを練ることができます。

消防法の制限

人が集まるオフィスでは、火災が起きたときに被害を最小限に止め、安全に避難できるようにデザインする必要があります。

たとえば、間仕切り壁を増設する場合は消防署に届け出て、安全性に問題がないか検査を受けます。
そして天井までの間仕切りで空間を区切った場合、一室から二室に「部屋が増える」わけですから、消防設備(スプリンクラー・火災報知器)も増設する必要があります。
また、廊下の幅にも規定があり、両側が部屋の場合は1600mm、片側に部屋がある場合は1200mm以上を確保しなければいけません。
これらは法律(消防法)に定められており、違反すると罰則(実刑または罰金)が科せられます。

消防法の規定は細かく、建築や法律の専門家でないと理解が難しい部分がありますが、施主側として注意すべきことは「オフィスの施工経験が豊富なリノベーション業者に依頼すること」でしょう。
(オフィスと住宅を同じように考えてリノベーションしてしまい、検査でみとめられなかったり、罰則を受けたりするようではつまらないですから!)

工事に必要な費用と期間

実際にリノベーション工事を行うにあたって、どれくらいの費用と工期を見込んでおけば良いのでしょうか?

間取りと内装を全て変えるフルリノベーションの場合、費用は坪単価30万円ほど。工期は広さにもよりますが、1ヶ月間ほど見ておきましょう。この間、工事の段取りを工夫して、働きながら施工することももちろん可能です。

「クロスを貼り替える・天井の仕上げと照明を変える」といった部分リノベーション(リフォーム)の場合、費用は工事内容に応じて決まります。「間取りを変えず、壁・天井の内装を一通りやり直す」という場合、坪単価10万円前後が目安です。工期は広さに応じて、3日~2週間程度。

とはいえ、これらの費用や工期はあくまで平均値。使用する建材によって価格も変わってきますし、たとえば工事のスケジュールを「業務に支障が出ないよう、夕方以降の時間だけ」と設定している場合、竣工までの日数は多めに見ておく必要があります。
ですから、まずはリノベーション業者に見積もりを取って、「当社の場合はどうか?」を確認なさってみて下さい。

このとき大切なのは、1社だけでなく2~3社に相見積もりを取ること。
価格を比較できるのはもちろんですが、デザインのプランニングや工事の進め方についても各社の特色を見比べることができます。
レイアウトや消防法の規定など、オフィスのデザインは専門の知識が必要ですから、オフィスの施工経験がある業者をとくに見極める必要がありますね。

1章でお話したとおり、オフィス環境はそこで働くスタッフのパフォーマンスに大きく影響します。妥協せず、じっくりと「ベストなかたち」を追求したいものですね。

「リノベーション済みオフィス」ってどうなの?

すでにリノベーションが施された、個性的なデザインのオフィスも最近は増えてきました。中には有名デザイナーが設計したデザイナーズオフィス(デザインオフィス)も。
居抜き物件のようにデスクやロッカーといったオフィス家具がすでに揃っている物件もあり、入居の人数やワークスタイルが合致すれば「すぐに働ける」というメリットがあります。

ただし、間取りや内装・家具はいわば「既製品」ですから、たとえ見た目はカッコよくても「わが社の働き方」に合ったデザインとは限りません。ゾーニングとレイアウト、給湯室やトイレといった水回りの設備――必要・充分な機能を備えているか、細かな吟味が必要です。
またリノベーションしている分、賃料が相場に比べてやや高め、というデメリットも。
工事要らずとはいえ、移転と工事のどちらが高くつくか(費用だけでなく時間や労力も含めて)も比較して、「いまのオフィスをリノベーションするか・リノベーション済みオフィスに移転するか」をお決めになってくださいね。

ひかリノベのオフィスリノベ

ここで、私たちひかリノベがご担当したオフィスリノベの施工事例をご紹介します。

「執務スペースが足りず、移転も考えていた」という企業さまですが、フロア面積はそのまま、どのように問題を解決したのか? 同じお悩みを抱く企業さまは、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

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デザインコンセプトは、いわゆる「会社」らしくない、自由さとクリエイティビティ。
カフェバーのようなカジュアルな雰囲気で、リラックス感を演出しました。

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Webクローリングサービスの開発・人工知能の研究事業を展開されているK社さま。
エンジニアの皆さまが作業に集中できるよう、照明は通常のオフィス用よりも暗めのタイプを採用しました。

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もとの間取りはサーバースペースを広く取りすぎている・パーティションが多すぎ死角ができているといった問題がありました。
そこで執務スペース・サーバースペース・ミーティングスペースをオープンなワンフロアに変更し、空間のムダ使いを解消。

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壁面の巨大なアートはK社様の企業コンセプトを表したオーダー品だそう。このアートをポイントに内装をデザインしました。

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おわりに

オフィスリノベーションのメリットは、働き方に合った間取りやデザイン・設備を導入できることです。
それは他社との差別化・企業イメージを印象づける上でとても重要な役割を果たします。
また個性的でオシャレなオフィスは社員のモチベーションを高め、クリエイティビティを刺激します。

従来の画一的なオフィスを、リノベーションでもっと自由に、クリエイティブに! ひかリノベのオフィスリノベで、より充実したオフィス環境を実現しませんか?

記事監修

三浦 英樹(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーの有資格者。中古不動産購入からリノベーションの設計・施工、インテリアコーディネートまでワンストップで理想の住まいを提供する『ひかリノベ』代表。「住宅は立地や景観、環境のよい『場所』で選び、購入と同時にリフォームやリノベーションを施すことで、自分らしい暮らしをリーズナブルに取得することが可能となります。住宅ローンの返済に縛られることのない、豊かなライフプランの実現を、家探し、家づくりを通じてサポートいたします」

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