再建築不可物件は買って大丈夫?購入の注意点を解説

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中古の戸建て住宅の中には「再建築不可」と表示された物件があります。あるいは、今お住まいの家が再建築不可物件、という方もいらっしゃるかもしれません。

価格が安く設定されていることも多く、一見お得に見えますが、実は一度取り壊してしまうと、建て替えることは不可能。

この記事では、再建築不可物件のメリット・デメリットや、購入する場合のポイントを解説します。

再建築不可物件とは

再建築不可物件は、敷地条件などから、現行の建築基準法の規定を満たすことができない物件のことを指します。
具体的には、都市計画区域・準都市計画区域における「接道義務」が関係しています。

建築基準法では、救急車や消防車が入っていけるよう「幅員4m以上の道路に、敷地が2m以上接していること」を義務づけています。
これを接道義務と呼び、この規定をクリアできない土地には、新たに建物を建てることはできません。

接道義務に適合しない物件のイメージ

接道義務に適合しない物件のイメージ

建築基準法の制定(1950年)以前に建った家は、現在の基準を満たしていなくても問題はありませんが、地震で倒壊した場合であっても、建て替えは不可能です。

なお、総務省の住宅・土地統計調査によると、都市計画区域内である東京23区内には、接道義務を果たしていない(再建築不可の可能性が高い)住宅が、141万9300戸も存在しています(2018年10月1日時点)。

再建築不可物件のメリットとデメリット

再建築不可物件は、将来の建て替えが不可能なうえ、そもそも敷地の条件としては良くないため、資産価値も低く、相場よりもかなり安い価格で売却されるのが一般的。
ある程度までならリフォーム・リノベーションもできるので、建物を安く購入して、リノベーションにお金をかける選択肢も広がります。

資産価値の低さは同時に、固定資産税の評価額にも影響します。評価額が低くなるので、固定資産税に加えて都市計画税や相続税・贈与税の課税額も、割安になります。

しかし、やはり建て替えができないのは大きなデメリット。築年数が経過しているので、地震等で倒壊するリスクも非常に高い物件が非常に多いことにも注意が必要です。

さらに、購入時に住宅ローンを利用しようとしても、担保としての価値が低いため、融資を受けられないケースも少なくありません。
銀行によってはローンを組めることもありますが、その代わり、金利が高めに設定されます。

また、安く購入できる一方、売却は悪条件ゆえに難しくなるでしょう。
建物が老朽化しているのに、建て替えに制限があるとなれば、購入したいと考える人はどうしても少なくなります。
加えて、周辺の通路が狭い、日当たりが悪いなど、もともとの敷地条件が良くない物件も少なくありません。売却しようとすれば、価格を下げるなどの対策が必要ですが、それでも買い手が付かない可能性は残ることは頭に入れておきましょう。

リフォームはどこまでできる?

再建築不可物件で可能なリフォーム・リノベーションは、確認申請が不要な工事に限られます。

とはいえ、2階建て以下の木造戸建て住宅(いわゆる「四号建築物」)なら、増築しない限り確認申請は不要。
耐震改修や断熱改修など大規模な改修によって、新築に近い状態まで再生することもできるでしょう。

ただし、隣家との距離が少ない、通路が狭いといった理由で、リフォームの内容に制限が出る可能性はあります。
(外壁を解体して耐震補強を行えず、室内からの施工になる、など)

再建築不可物件の活用方法

まず考えられるのは、リフォームして住む、つまりマイホームとして利用すること。
物件の購入費用を抑えた分だけ、リフォームに投資すれば、より安心して、快適な暮らしが送れる空間をつくることができるでしょう。

駅近など立地が良ければ、賃貸物件として運用できる可能性もあるでしょう。古くても、今風のアパートやマンションとは一味違う物件に住みたい人も一定数存在します。
購入価格が安ければ利回りも良いですし、相続して空き家になっている物件も有効に活用できます。

先ほど、売却は難しいと書きましたが、例えば自宅の敷地を広げたい隣人など、再建築不可物件でも購入したいと考えている人がいるかもしれません。再建築不可物件の買取、再生に力を入れている不動産会社もあります。
既に所有している物件で、活用方法に困っているなら、ご近所に声をかけてみたり、不動産会社に相談してみると、新たな道が拓けるかもしれません。

再建築不可物件は買っても平気?後悔しないための注意点

もし、欲しい物件が再建築不可だった場合は、どうすればいいのでしょうか。デメリットも決して少なくないため、安いからといって安易に購入すると、後で後悔することになるかもしれません。

再建築不可物件を検討する際は、次のような点を重点的にチェックしましょう。

建物(躯体)の状態

建物の老朽化、劣化がひどいと、すぐに住めない状況に陥るリスクがあります。建て替えが必要なレベルにまで達してしまえば、どうすることもできなくなってしまうかも。

柱や梁、基礎など躯体(構造)、屋根や外壁の傷みは、必ず確認したいもの。室内も、天井や壁に雨漏りの痕跡はないか、床の傾きがあるかなども要チェック項目です。

余裕があれば、専門家によるインスペクションや、耐震診断も検討してみましょう。

リフォーム・リノベーションでできること

かなりの築年数が経過しているものが多い再建築不可物件に住むなら、多かれ少なかれリフォームは必要。安全性や快適性を考慮すれば、耐震補強や断熱改修も視野に入れたほうが良いでしょう。

リフォームの内容や範囲によって、費用は大きく上下します。また、建物の状態や構造、立地条件によっては、希望通りのリフォームができない可能性もあります。

インスペクションを利用したり、リフォーム会社や工務店に物件を見てもらうなどして、購入前からリフォームのプランや費用を意識しておくことをおすすめします。

周囲の環境

再建築不可物件は、古くからの建物が密集しているような地域に存在しているケースが多いですが、このような地域は土地の境界線があいまいなままだったりします。
購入時は、どこが境界線になっているのかきちんと確認を。場合によっては、隣り合う土地の地権者と相談して、境界線を明確に決めましょう。

電気やガス、水道が、どこからどう引かれているかも、あらかじめ確認しておいてください。

また、立地上、日照や通風が確保しにくい物件もしばしば見かけます。既存の外壁に、傷みや汚れが目立つようなら、雨に濡れても乾きにくく、躯体も傷みやすいと考えられるので、要注意です。

再建築不可物件を「再建築可能」にする方法

再建築不可物件でも、実は接道義務さえ果たせば建て替えることができます。
周辺の土地を所有者から購入、もしくは賃借して自分の敷地を広げ、道路に接する間口を2m以上確保すれば、接道義務をクリアして建て替えが可能になります。

また、幅員4m未満の道でも、特定行政庁(地方自治体)が道路として指定していれば「みなし道路」または「(42条)2項道路」として、建築基準法上の「道路」の扱いになるので、接している建物の建て替えが可能になります。

ただし、建て替えには、道路の中心から2m以上セットバックしていることが条件。建築面積は、もとの建物よりは狭くなります。
また、道路沿いに建物が並んでいる場合、道路に面する建物が全てセットバックしていることが必要です(一戸だけでは不可)。

みなし道路(2項道路、幅員2m以上)

みなし道路(2項道路、幅員2m以上)

建物の周りに広い空き地などがある場合でも、「43条但し書き道路」として再建築が可能です。43条但し書き道路は、特定行政庁が認定するので、必ずしも再建築可能になるとは限りませんが、覚えておくと良いでしょう。

購入にはさまざまな配慮、注意が必要な再建築不可物件ですが、うまく活用すれば価格の安さや、税負担の軽さといったメリットを十分に生かせるでしょう。

ひかリノベは、木造戸建て住宅のリノベーションでも、物件の状態や皆様のご要望に応じ、最適なプランをご提案いたします。これから中古物件を購入される方も、マイホームのリノベーションでお悩みの方も、ぜひ一度ご相談ください。

【監修】三好 海斗(宅地建物取引士、賃貸経営管理士、既存住宅アドバイザー)



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