【事例で解説】キッチンタイルの選び方と工事費用の目安 

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モロッカンタイル

熱や水に強く、お手入れがしやすいタイルはキッチンリノベに欠かせないアイテムの一つです。リノベーションするキッチンの壁に、タイルを取り入れたいと考えている方も多いのではないでしょうか?

タイルは種類や色も豊富で、アレンジ次第ではあなただけのオリジナリティを出せると人気。そんなキッチンタイルの種類や選び方、メリット・デメリットを知って賢く取り入れましょう。
実際に施工する場合の費用相場や、キッチンにタイルを取り入れたひかリノベのリノベ事例も紹介するので、取り入れる際の参考にしてください。

キッチンタイルの種類

昔から日本の台所やお風呂に使用されているタイルですが、最近ではオシャレで機能的なタイルが増えてきています。
一口にタイルといっても、形やデザインは多種多様で、どんなタイルをキッチンに取り入れたらいいか分からないという方もいるのでは?そこでこちらでは、キッチンにおすすめの代表的な内装タイルの種類を紹介。
どんなテイストのキッチンにしたいか考えながら、タイルも選んでみましょう。

モザイクタイル

モザイクタイルとは1枚の大きさが50㎠以下のタイルのことをいいます。一辺の長さが1~3㎝ほどと小さく、等間隔で敷き詰めたりサイズの違うタイルと組み合わせるなど、使い方はアイディア次第。

色や質感、模様なども様々で、組み合わせ次第ではカラフルでかわいらしい印象や、シックで落ち着いた雰囲気にすることも可能です。小さめサイズということで、腰壁の立ち上がり部分や壁の一部分のみなど、小さい面積の壁に貼るとキッチンのアクセントになります。
キッチンの細部にまでこだわってコーディネートしたいという方は、ぜひモザイクタイルを取り入れてみては?

サブウェイタイル

サブウェイタイルは、ニューヨークの地下鉄(Subway)構内の壁に使われていたことが由来のタイルです。長方形のデザインで、元々は白一色でしたが、最近ではグリーンやベージュ、黒など様々な色のタイルも販売されています。
どんなテイストのキッチンにも合わせやすく、タイル自体主張し過ぎることがないので、キッチンやダイニングの雰囲気を壊す心配もありません。シンプルながら海外のカフェのようなキッチンにすることができると、キッチンタイルの中でも人気のデザインです。

白いタイル×白い目地でシンプルかつ清潔感のあるキッチンに。白いタイル×黒い目地にすると、インダストリアルで男前なインテリアにもよく合います。黒いタイル×白い目地で存在感のあるモノトーンなキッチンを演出することもできます。
サブウェイタイルはキッチンタイルの定番かつ人気のデザインです。タイル選びに迷った方は、一度サブウェイタイルの採用を検討することをおすすめします。

モロッカンタイル

モロッカンタイルは中東の国、モロッコで古くから使われているタイルです。
モロッコは北アフリカにある国ながら、ヨーロッパからほど近く、スペインやフランスの文化にも影響されています。モロッコでは、モスクをはじめ噴水や家の外壁までモロッカンタイルで彩られています。
そんな西洋とアラビアンな雰囲気のあるモロッコで生まれたモロッカンタイルは、幾何学模様をモチーフにして、鮮やかな色彩が魅力。タイルの形は中央が膨らんだランタン型が一般的で、スペードの形にも似ています。

キッチン壁の一部に取り入れるだけでも、空間の雰囲気を変えられます。モロッカンタイルは、アジアンテイストな雑貨が好きな方やアンティーク調で統一したい方、エキゾチックなキッチンにしたいという方におすすめのタイルです。

ボーダータイル

ボーダータイルは、短い辺の長さが55㎜以下の細長いタイルのことを指します。「ボーダー」とは縁やヘリなどのことで、ボーダータイルは外壁に使われることが多いです。
インテリアとしては縁飾りとして使われていましたが、最近では家具の一部や壁の一面に貼るケースも増えました。

小ぶりなタイルならではの、微妙に色合いの違う色ムラがあるようなタイルを選ぶと、キッチン壁に豊かな表情をプラスしてくれます。縦方向に張るのと横方向に張るのとでも雰囲気を変えられます。

キッチンにタイルを使うメリット・デメリット

こちらではキッチンにタイルを使うメリットとデメリットを紹介します。

メリット

キッチンにタイルを使うメリットはこちらです。

キッチンタイルのメリット

  • 色・デザインが豊富
  • 耐久性が高い
  • 耐水性が高い
  • 耐火性が高い
  • 有害物質を含まない

タイルの一番の魅力といえば、色やデザインの豊富さです。カタログを見てもたくさんの種類があるので、迷われる方も多いのではないでしょうか。タイルを選ぶポイントとしては、キッチンのテイストに合うタイルを選ぶこと。
タイルメーカーのカタログやHPを見ながら、理想のキッチンスタイルをイメージしてみましょう。写真だけではサイズ感が分からないので、実物のサンプルを取り寄せたり、記載されているサイズを確認したりするのを忘れずに。

タイルは材質や釉薬の有無で種類が変わるため、目的に合ったタイルを選ぶ必要があります。キッチンは水や火を使う場所ということで、表面が強くつるつるとしている磁器質やガラス質のタイルがおすすめ。釉薬を使用しているので、つやがあり汚れもふき取りやすくなっています。また磁器質のタイルは強度があり、耐久性も高いのがメリットです。

タイルは基本的に粘土などを主原料としていて目地材もセメント系が多いので、施工後も有害物質を発生させません。シックハウス症候群が心配な方や、子どもの健康が気になる方でも、安心してリノベーションに使えます。

デメリット

キッチンの壁をタイル張りにする場合の、デメリットはこちらです。

キッチンタイルのデメリット

  • 初期費用がかかる
  • 目地の劣化による手入れが必要
  • タイルがはがれる可能性がある

タイルは壁紙など他の建材に比べて材料費が高いため、初期費用がかかってしまうのがデメリットです。次項で詳しく紹介しますが、クロス張りで1㎡当たりの施工価格が1,000円前後なのに対し、タイル張りは張りたい場所やタイルの種類などによって異なりますが1万円~3万円ほどです。

タイルは目地の劣化による手入れが欠かせない建材でもあります。タイル自体は熱や水に強いので、お手入れはふき取るだけでいいのですが、タイル同士をつないでいる目地は注意が必要です。白い目地などは汚れが目立ちやすく、黒ずみやカビが発生しやすいのでこまめな掃除が欠かせません。
ただ最近では汚れに強い目地材もあるので、そのような目地材を選んだり、色が濃い目の目地にするなど工夫次第で対策が可能です。

タイルの施工に慣れていない業者に依頼すると、施工後にタイルがはがれてしまったりします。また施工がキチンとしていても、湿度や温度の変化でタイルもしくはタイル下地が膨張・収縮して、はがれたり剝落する可能性も。
なるべくこまめな点検を心掛け、タイルが浮いている個所を見つけたら、こまめに補修すようにすれば、大規模な張り替えまでの時間を延ばせるでしょう。

タイルの工事費用

実際にタイルをキッチンの壁に使いたい方は、工事費用の相場を把握するようにしましょう。

壁にタイルを使用するときにかかる費用は、タイルの材料代+目地などの副資材の費用+施工費の合計で計算します。
タイルは非常に種類が多いため、材料代は1㎡当たり10,000円前後から、ハイグレードな商品だと30,000円を超えるものも。それにその他の材料代や施工費をプラスして計算します。

例えば、コンロわきの壁2~2.5㎡をタイル仕上げにすると、施工費込みで5万から10万円前後。キッチン背面の壁一面(10㎡)をタイル張りにすると、施工費込みで20万~40万円が目安となります。

タイル仕上げは面積が狭ければ施工費が安くなるというものでもなく、手間がかかればそれだけ施工費がアップします。詳細な価格は現場を見てもらい、見積もりを出してもらうようにしましょう。

ひかリノベのキッチンタイル事例

こちらでは過去にひかリノベで、タイルを使用してキッチンをリノベーションした事例を紹介します。ご自宅キッチンにタイルを使いたいという場合の参考にしてください。

めぐる・つどう・やすらぐ大人のグレイッシュナチュラル

こちらの施工事例では、アイランドキッチンの背面の壁一面に、カーキがかったグレーのタイルを採用。部屋に入るとパッと目を引き、このお宅のフォーカルポイントになっています。寒色系がお好きだという奥様ということで、光沢が美しいグレージュのタイルをチョイスしています。

寒色系の壁は空間をクールな印象にしがちですが、無垢フローリングをはじめとする天然素材の温かみを引き立たせる役割があり、洗練された中にも温かみのあるLDKに仕上がっています。

(使用タイルメーカー:名古屋モザイク 品番:マシアEK-H3040)

ディテールに宿る美・暮らしの機微

食卓テーブルとつながった、コの字型のキッチンの壁面には、正方形の端正な印象のタイルを使用。コンロを囲むように配置されていますが、タイルは耐火性が高いということでパネルなどを間に立てなくても問題なく調理ができます。

タイル1枚1枚の顔が違うので、壁紙とは異なる表情を出せ、キッチン天板に使用しているヤマザクラの色合いとも良く合っています。

(使用タイルメーカー:名古屋モザイク 品番:SEC-D7030)

緻密に紡ぐ繭のような家

カウンターの内側にあるキッチン周りに、グレーのボーダータイルをぐるっとあしらった施工事例です。細長いボーダータイルを横向きにまっすぐ並べた、いわゆる「通し目地」で目地割りをしています。

シンプルなグレーのタイルが、さらにスタイリッシュで大人っぽい印象に。ステンレスのシンクや冷蔵庫、調理家電との相性も良く機能的なキッチンに仕上がっています。

(使用タイルメーカー:名古屋モザイク 品番:IP-103W )

ノスタルジーの気配

こちらの施工事例では、対面式のキッチンの壁面に、ブルー系の光沢があるタイルを使っています。グラデーションが異なるタイルを使用することで、ヴィンテージ感のある仕上がりに。

奥様が集めたレトロな柄の鍋や籐カゴとの相性も抜群で、清潔感がありながらもノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。

(使用タイルメーカー:リクシル 品番:DTL-210/DGZ-2)

ワインとコーヒーを片手に

海外生活経験のある施主様が、キッチン背面の壁にと選んだのは真っ白なサブウェイタイル。セミオーダーで作成したオールステンレスのキッチン、無骨な印象のハーマン社製のコンロとの相性も良く、海外チックなキッチンに。

キッチン側の壁はリビングダイニングから良く見える場所なので、いつもきれいにしたいですね!その点、耐水性・耐汚性の高いタイルなら、毎日のお手入れもしやすそうです。

(使用タイルメーカー:オルスタンダード 品番:MOD-15-10)

今回はキッチンタイルの特集でした。

リノベーションのひかリノベは、タイルをつかったキッチンリノベーション事例が豊富にあります。
家探しからのリノベーションをご希望の方は、物件探しから設計・施工まで。居住中のご自宅のリノベーションは、工事中の仮住まい探しから設計・施工まで、ワンストップでおまかせいただけます。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

記事監修

宇津木 和子(一級建築士、インテリアコーディネーター)

一級建築士、インテリアコーディネーター、カラーコーディネーターの有資格者。家族一人ひとりの生活時間や動線を考え抜き、細部まで暮らしやすさにこだわったプランを提案する。「人の暮らしは十人十色。ありきたりの間取りに自分を合わせるのではなく、自分のライフスタイルに合わせた間取りを。リノベーションで”自分らしく楽しく暮らせる家”を目指していきましょう」

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