欠陥マンションも怖くない!購入前の注意点&購入後の対処法

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数年前の耐震偽装建築問題や、いまなお裁判が続く横浜のマンションの施工データ改ざん問題など、マンションの欠陥が時おりニュースになることがあります。
念願叶って購入したマイホームが、もしもそんな欠陥住宅だったら……想像するだに恐ろしいことです。

ニュースで取り上げられる事件は偽装やデータ改ざんといった悪質なものが多いですが、実際には設計ミスや施工ミス、さまざまな要因から欠陥は起こりえます。
マンションの建設には設計から施工、内装まで多くの人間が関わりますから、その過程のどこかでミスが起こる可能性は否定できません。
マンションの欠陥は決してニュースの中の出来事ではないのです。

そこで、今回の記事では欠陥のない物件を見極めるコツと、万が一欠陥住宅を買ってしまった場合の対応についてお話しします。
ニュースを見て不安を感じている方はもちろん、これからマンションを買おうとお考えの全ての方にご一読いただきたい記事です。

1.そもそも『欠陥住宅』とは、どんな状態をいうの?

2005年の耐震偽装建築問題は、構造計算書を偽造して、建築基準法上の耐震基準を満たさないマンションを建設していたという事件で、当時は大変な話題となりました。
最近の事件だと2015年、横浜のマンションで建物の基礎となる杭が堅い地盤に届いておらず、建物が傾いてしまったという例がありました。この事件は現在(2018年3月)も裁判中で、建て替え費用をめぐってデベロッパーと施工会社が争っている最中です。
このデベロッパーと施工会社はどちらも業界大手の企業で、「大手の販売なら・施工なら安心」というわけではないという事実をあらためて実感させられたニュースでした。

こうした悪質な事件はニュースに取り上げられやすいですが、実際には建築基準法などの法律に抵触しない設計ミスや施工ミス、手抜き工事が原因で「住めない・住みづらい家」が完成する場合もあります。
総合不動産情報サイトHOME’Sでは、『欠陥住宅』を次のように定義しています。

欠陥住宅とは、設計・施工ミスや手抜き工事などによって、住宅として当然そなえるべき性能が欠如している住宅のことです。
また、あってはならない危険性をもった住宅も欠陥住宅といいます。具体的には、雨漏り、外壁や内壁の亀裂、床や外壁の傾き、振動、結露やカビ、排水不良などがあげられます。これらの現象の背後には、構造上の問題が潜んでいる可能性が高く、甚大な被害をもたらす危険性があります。建築基準法に違反する住宅は欠陥住宅といえます。また、シックハウス症候群など、法律に抵触していなくても実質的に居住者に不快感や健康被害をもたらす建物も欠陥住宅といえます。

つまり、建物全体の耐久性や安全性に関わる設計ミス・施工ミスはもちろん、内装の仕上げの手抜きやシックハウス症候群といった住みづらさ、中古物件であれば経年劣化による雨漏りや排水不良なども総称して『欠陥』と呼ぶ、ということです。

欠陥は外壁のヒビ割れや塗装剥げといったパッと見て分かるものから、基礎や構造体の瑕疵のように一見しただけでは分かりづらいものもあります。
欠陥の有無を見極めるには、内覧で物件の実物をよくチェックすることが大切です。

2.欠陥がないか見極める! 内覧時のチェックポイント

新築マンションは建物の完成前にショールームを見て買うのが一般的ですが、中古は実物を内覧して購入できるので、欠陥がない物件を見極めやすいです。すでに人が住んでいるので、問題があれば露顕している可能性が高いですしね。
ですからマンションは中古か、新築でも完成済み物件をおすすめします。

内覧では建物全体・共用部分と、住戸の中・専有部分、そして中古の場合は管理状態もチェックしていきましょう。
ご自分の目で確かめることはもちろんですが、インスペクション(住宅診断)でプロに判断してもらうとより安心ですね。

建物全体・共用部分はここをチェック!

  • ヒビ割れ・さび・塗装剥げ・汚れはないか
  • 防水シートに破れはないか
  • 雨漏りのあとはないか
  • ゴミや自転車などが放置されていないか
  • まずは建物の外壁やエントランス・共用廊下を見て、コンクリートのヒビ割れや鉄部のさび、塗装剥げ等の劣化がないかチェックしましょう。
    つづいて防水シートに破れがないかを確認。防水対策がなっていないと、雨漏りはもちろんですが、建物の骨格を劣化させる原因となります。
    またエントランスや共用廊下の壁や天井は、雨漏りのあとがないか確かめて。
    さらに廊下や玄関前に傘や自転車、ゴミが放置されていないかも注意してみてください。「マンションは管理を買え」という言葉があるように、たとえいま現在マンションに欠陥がなくても、管理が行き届いていなければ、自然劣化は避けられません。

    住戸内・専有部分はここをチェック!

  • 床や柱に傾きはないか(ピンポン玉を置いてみる)
  • 窓や扉の建て付けにガタつきはないか
  • 床の浮き沈みや軋みはないか
  • 振動はないか(ペットボトルを置いてみる)
  • 内装は美しく仕上がっているか
  • 天井や壁に雨漏りのあとはないか
  • 水まわりの配管から異臭はないか、水はスムーズに流れるか
  • 床の傾きはピンポン玉を置いてコロコロと転がるかどうか確かめてみるとすぐにわかります。
    また窓や扉を開閉してガタつきがあるとか、歩いてみて床の浮き沈みを感じる、ギシギシ軋むといったことから「床が水平でない」と判明するケースもありますから、必ず併せてご確認ください。

    また幹線道路や線路が近い物件は振動が気になりやすいですが、そうでない物件も、マンション内部のポンプが原因で揺れることがあります。床に水を入れたペットボトルを置いてみて、揺れないかどうか確かめてみましょう。

    壁紙や床のフローリングといった内装の仕上げはパッと目につくこともあり、不具合があれば気がつきやすいところですが、このとき天井や壁の継ぎ目、押入れやクローゼット等も開けてみて、雨漏りのあとがないかもチェックしておきましょう。

    そして、とくに中古物件の場合にご注意いただきたいのが給排水配管の状態です。異臭はないか、水はスムーズに流れるか、できれば実際に水道を開けて確認したいところです。

    (中古の場合)管理状態はここをチェック!

  • 長期修繕計画はあるか、計画に基づいて修繕を実施しているか
  • 修繕積立金の残高は充分か、延滞はないか
  • すでに人が住んでいる中古マンションは、いままでの管理状態も見ておくことができます。
    もともとしっかり作られたマンションでも、管理がずさんなら徐々に劣化していきます。「今後も安心して済み続けていけるかどうか」は管理にかかっているといっても過言ではありませんから、不動産会社を通じて必ずチェックしておきましょう。

    まずは20年先まで修繕計画が練られているか。
    外壁塗装や防水処理といった大規模修繕は10〜12年に一回、その他階段の手すりの塗り替え等小規模な修繕は3〜5年に一回、メンテナンスを実施します。そのための資金も積み立てていく必要がありますから、次々回の大規模修繕までは計画が欲しいところです。
    また、実際に計画に基づいて修繕が実施されているかも確認しましょう。

    つづいて修繕積立金の残高は充分か。
    一回の大規模修繕で必要な金額は1戸あたり100万円ですから、少なくともそれ以上は貯蓄があることが望ましいのです。もっとも大規模修繕直後の場合はそれほど貯まっていなくても仕方ありませんが、修繕前はいくら貯蓄があったか、また延滞はないかを聞いておきましょう。

    インスペクションでもっと安心!

    いま挙げた全てのポイントを限られた内覧時間で漏れなく確認するのは、実際にはカンタンではありませんし、一見しただけでは分かりづらい、隠れた瑕疵も、プロの建築士であれば見極められるということがあります。
    そこで内覧と同時に(遅くとも引き渡しまでに)インスペクションを受けることをおすすめします。

    インスペクションは物件と設計図面、住宅設備の仕様書などの書面をプロがチェックして、欠陥はないか、リフォームが必要な箇所はないか、あるいはいま必要なくても今後いつ・どのようなメンテナンスが必要になるかといったことを調べます。
    点検口から天井裏や床下に雨漏りがないか、配管の漏水がないか点検したり、専門家でないと読み方が分かりづらい設計図面をチェックしたりと、プロならではの調査が可能です。
    「買ってはいけないマンション」をより確実に避けることができますし、さらに購入後のリフォームやメンテナンスの時期と、費用はいくら掛かるかといった見通しを立てることができます。

    ◆国交省のお墨付き! インスペクション済み物件

    近年は住宅性能表示制度や安心R住宅制度といった、国交省がみとめた「第三者機関」が「中立的な目」で住宅の品質や性能を審査する制度ができ、安心で住みよい物件が見分けやすくなりました。
    要するに、販売前にあらかじめインスペクションを受け、その結果を公表している物件が増えてきた、ということです。

    住宅性能表示制度は2000年にスタートした制度で、新築を中心に普及がすすんでいます。構造の安定・火災時の安全・配管メンテナンスのしやすさなど10項目を3段階で評価して、「住宅性能評価書」つまり住まいの通知書を作ります。
    ただし、建物が出来上がらなくてはインスペクションが完了できませんから、評価書の交付は当然、竣工後になります。ですから新築の場合、完成済み物件でなければ購入前に閲覧することはできません。

    安心R住宅は2018年4月から新しくスタートする、中古住宅のための制度です。耐震性や雨漏り・構造上の不具合を検査して、安心・安全とみとめられた物件は販売広告に「安心R住宅」のロゴマークを付与します。
    安心R住宅とみとめられるためには、既存住宅売買瑕疵保険(購入後に雨漏りや配管の漏水等の不具合が見つかったとき、保険金で修理ができる)の加入要件を満たしていなくてはいけません。ですから、買主としては購入後のトラブルへの備えができ、Wで安心ということですね。

    3.もし欠陥が見つかったら。責任の所在と、対処の方法

    もしも購入後に欠陥を発見したときは、どのように対応すればいいのでしょう?
    何事も100%安心・安全! ということはありませんから、万一の場合を想定しておくことが大切です。

    Case1

    新築マンションの設計ミス・施工不良

    分譲マンションは売主となるデベロッパーが住民に対して直接責任を負います。
    設計ミスや施工不良を知っていながら販売していた場合はもちろん、ミスに気付かず、また通常期待される注意を払っていたとしても気付きようがない瑕疵が隠れていた場合でも「建物の基礎構造については分譲後10年間・その他の住宅設備や内装等については2年間」はデベロッパーが修繕の責任を負う、と法律で決められています(瑕疵担保責任

    Warranty_against_defects
    ▲参照:住宅瑕疵担保責任保険協会

    エントランスや共同廊下といった共用部分の不具合は、管理組合を通じてデベロッパーに対応をもとめましょう。
    また住戸の内側でも窓やバルコニー、構造体(お部屋の「枠」となるマンションの骨組み)は共用部分ですから、管理組合の管轄となります。

    専有部分は個人の所有ですから、ご自身でデベロッパーと交渉してもよろしいですが、一棟のマンションの中であなたのお部屋だけが施工不良だとは考えづらいですね。
    他のお部屋でも不具合がないか、やはり管理組合を通じて確認してみることをおすすめします。

    Case2

    中古マンションの経年劣化による不具合

    不具合箇所が共用部分か、専有部分かで責任の所在が異なります。
    共用部分は管理組合の管轄です。修繕積立金を利用して修繕しますので、管理組合に申し出ましょう。

    専有部分は所有者の責任となります。ただし、購入後すぐは売主に修繕を要求したり、契約を解除できるケースも(瑕疵担保責任)
    たとえば売主が雨漏りや水漏れに気付いていたのに、販売時に隠していたケース。また、売主自身が気付いていなくても、契約時に定めた瑕疵担保責任期間中は売主が責任を負うことになります。
    疵担保責任期間は、売主が不動産会社(宅建業者)の場合は2年間。
    個人の場合は現況引き渡しといって「知らなかった・隠れた瑕疵については、売主は一切責任を負わない」とすることも可能ですから、とくに注意して内覧やインスペクションに当たってください。

    なお、既存住宅売買瑕疵保険に加入している場合は、建物の基礎構造や給排水配管等の重要インフラの不具合は保険金で修理ができます。ですから、より安心・安全な物件を望まれる方は、「既存住宅売買瑕疵保険の加入要件を満たした物件」を条件に探されるとよろしいでしょう。

    Case3

    リノベーション済みマンションの改装部分の不具合

    マンションの共用部分は勝手に手を加えてはいけませんから、この場合の不具合箇所は自然と専有部分に限られますね。
    リノベーション会社にもよりますが、「改装後1年間は、施工不良による不具合は無料で修理します」「配管の水漏れや浴室防水など重要インフラについては2年間保証します」といった保証があります。
    この場合、保証を直接受けられるのは施主、つまり売主になりますから、まずは売主に連絡を。保証範囲内であれば無償で(あるいは保証価格で)修理を受けられます。

    このように不具合箇所や原因によって責任の所在が分かれているのですが、実は一見しただけでは不具合箇所や原因が分からないケースも多いのです。
    たとえば「リビングのドアが開閉しづらい」と気付いたとき、ドア自体の不具合なのか、それとも床が傾いているのか、ドアを見ただけでは特定できませんよね。そこで2章にあったようにビー玉を転がしてみて「床が傾いている」と分かったとしても、その原因が床下地の施工不良にあるのか、それとも基礎に問題があって不同沈下を起こし、建物自体が傾いているのか。建築のプロでなくては、特定は困難です。

    ですから、もしも不具合を発見したときは、まずは専門家に調査を依頼しましょう。

    また、責任を負うべきデベロッパーや売主が「適切に対応してくれない」という場合は、国交省指定の相談窓口や法テラスにご相談を!

     www.houterasu.or.jp 
    欠陥住宅でお困りなら  法テラス|法律を知る  相談窓口を知...
    http://www.houterasu.or.jp/service/juukankyou/kekkanjuutaku/
    「欠陥住宅」でお困りなら法テラスにお電話ください。法的トラブルでお困りのときは、まずは「法テラス」までお問い合わせください。法制度や相談窓口など解決のきっか...

     

    以上のように、欠陥住宅の見分け方、もしも購入したマンションが欠陥住宅だった場合の対応についてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか?

    「マイホームは一生で一番大きな買い物」と言われます。知らずに欠陥住宅をつかんでしまわないよう、内覧やインスペクションで「安心・安全なマンション」をしっかりと見極めたいもの。
    この頃はインスペクション済みマンションの販売も増えてきました。
    私たちひかリノベでは、マンションをお求めのお客様に物件をご紹介するにあたって、ご購入前のインスペクションを実施しております。

    ひかリノベは、中古マンションのご購入からリノベーションまでワンストップサービスでご提供するリノベーション会社。
    ひかリノベのインスペクションは欠陥がないか調べるだけでなく、今後リフォームが必要な箇所やメンテナンス時期、費用はいくら必要かといったアドバイスもさせていただきます!

    今この時だけでなく、将来にわたって安心して住まい続けられる家を選びたい。そんな風にお考えのあなたは、ぜひ私たちひかリノベにご相談ください!

    相談会2

    ご相談は上の画像から。皆さまどうぞお気軽にお申込みください!

    この記事のまとめ

    誰もが知る大手デベロッパーの分譲マンションが、実は欠陥住宅だった。そんなニュースを耳にすると、「まさかこの物件も?」と不安になりますね。
    欠陥マンションをつかまないためには、購入前に「物件の実物」をしっかりとチェックすることが大切です。そのため新築は完成済み物件、そうでなければ中古をおすすめします。

    内覧ではまず外壁やエントランス、共用廊下にヒビ割れや塗装剥げがないか・防水破れはないか・雨漏りのあとはないか・玄関前や廊下に自転車等が放置されていないか確認しましょう。
    続いて室内は床に傾きや浮き沈みはないか・振動はないか・内装は美しく仕上がっているか・雨漏りのあとはないか・水はスムーズに流れるか確認しましょう。
    さらに中古の場合は管理状態もチェックしましょう。長期修繕計画はあるか・計画に基づいて修繕を実施しているか・修繕積立金の残高は一戸あたり100万円以上か・積立の延滞はないか。

    しかし耐震性や耐火性、設計図面どおりに施工されているかといった調査はプロでなければ難しいですね。そこでご購入前のインスペクション(住宅診断)をおすすめします。物件の「隠れた瑕疵」を見破るだけでなく、購入後のメンテナンス時期や費用の概算も分かります。
    私たちひかリノベでは、お客様にご紹介する物件の購入前インスペクションを実施しております!

    万一購入したマンションが欠陥住宅だったときは、まず専門家に調査を依頼して原因を究明しましょう。
    もし原因が新築時点の施工不良であれば、管理組合を通じてデベロッパーに修繕を申し出ます。
    中古マンションの経年劣化は、共用部分は管理組合が積立金で修繕します。専有部分は売主の瑕疵担保責任期間中は売主、その後はご自身の責任となります。ただし既存住宅売買瑕疵保険に加入している場合は修繕費用が保証されますから、より安心を求められる方は保険の加入要件を満たした物件をお選びください。

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