隙間風はサッシが原因?プロが解説する窓の隙間風対策

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電気代や光熱費の値上がりが気になる昨今。
窓から入り込む隙間風によって暖房・冷房の空調効率が下がってしまうと、エアコンや電気ファンヒーターにかかるコストはますます高くなってしまいます。

隙間風を防ぐためのポイントは、「窓サッシ」です。

特にマンションにお住いの方は、自分でどのように対策するべきか悩んでしまうかもしれません。

今回の記事では、建物内に隙間風が入ってきてしまう原因と対策の2つについて解説します。
窓のリフォームをお考えの方や、寒さの厳しい地域にお住まいの方は、ぜひ参考になさってくださいね。

2021-10-26初出⇒2023-03-22更新

隙間風の原因は「窓サッシ」

窓は開閉できるのが通常ですが、「閉めた状態でも隙間風が入ってきている気がする……」と感じたことはありませんか?

高層マンションの上層階やデザインの一部として設けられている窓は、安全面から予め開閉できないタイプになっていることもありますが、一軒家やマンションの低層階にお住まいの方は、隙間風を感じた経験もあるのではないでしょうか。

その原因は、窓サッシ(窓枠)と壁(=建具と躯体)の接合部分に隙間があること。その間を縫って入ってくる風が、隙間風の正体です。

窓開口部の接触が悪いと、窓枠の一部に隙間ができてしまい、そこから隙間風が入ってきて住まいの温熱環境を妨げてしまいます。また、窓枠に使われているサッシの素材によって、窓の断熱性に影響を与えているケースもあります。

経年劣化による窓枠の歪み

木造住宅でなくても、経年劣化によって窓枠が歪んだり、窓の建て付けが悪くなったりして隙間が生じる可能性があります。隙間が生じた窓枠は、手をかざしたときに外からの風が入ってきているのがはっきり分かるでしょう。

これらの隙間は、建て付けを直すか、部品交換でおさまる可能性もあります。それでも解消できない場合は、窓全体のリフォームが必要になります。

また窓の気密性を保つための部品が劣化すると、それが原因で隙間風が入ることも。この場合はパッキンなどの交換で直る場合もありますが、自分で交換するのは難しいでしょう。

アルミサッシは断熱性能が低い

日本の住まいにおける窓の造りは、従来、アルミサッシと単層(一枚)ガラスの組み合わせが一般的でした。

アルミは熱伝導性が高いため、外気の暑さ・寒さの影響を受けやすいという特徴があります。アルミサッシ+単層ガラスの組み合わせからできた窓は、外壁に比べると10分の1程度の断熱性能しかありません。

サッシの素材がアルミであることに加えて、「部屋に何箇所も窓がある」「窓の面積が広い」といった条件も重なると、窓の断熱性はさらに下がります。

断熱性が下がると、部屋の中はなかなか温まりません。リビングや寝室など、何時間も過ごすような部屋であれば、尚更その欠点を実感するかもしれません。

隙間風の入らない窓サッシとは?

窓の断熱性を高めるには、アルミと違って熱伝導性の低い樹脂製のサッシに付け替えるのがおすすめです。

さらに単層(一枚)ガラスではなく、複層ガラスを用いることでガラスを介した熱移動を防ぎ、断熱効果をアップさせることができます。

大手建材メーカーの調査によると、「アルミサッシ+単層ガラス」の組み合わせから、「樹脂サッシ+複層ガラス」に変更することで、夏の冷房費及び冬の暖房費を年間65%削減できるとのデータも出ています。

ただし、樹脂製のサッシにしたからといって、窓と外壁の間の接合や施工技術が悪ければ隙間ができてしまいます。結局はそこから風が入り込んで、素材を変えた意味がなくなってしまう可能性もあるため注意が必要です。

効果的な窓断熱リフォーム

隙間風問題を根本的に解決するための方法として、ひかリノベがおすすめするのは「アルミ樹脂カバー工法」による窓リフォームです。

樹脂カバー工法はひかリノベの協力会社、一級建築士事務所 有限会社アドオフィスが開発した全く新しい窓カバー工法です。マンションやビルの開口部に施工でき、住む人の健康年齢を4歳も若返らせることができる「究極のカバー工法」として、リフォーム・リノベーション業界から注目されています。

通常のカバー工法と、アルミ樹脂カバー工法のちがい

通常のカバー工法と、アルミ樹脂カバー工法のちがい

カバー工法とは、今あるサッシ枠の上から新しく窓枠を取り付ける工法のこと。既存のサッシ枠を撤去する必要がないことから、手軽な窓リフォーム方法として多くの住宅に施工されてきました。

しかし従来のカバー工法では気密性が確保しにくく、既存のサッシ枠との隙間に結露ができるデメリットがありました。

アドオフィス社のアルミ樹脂カバー工法では、既存のアルミ枠との間を接合する方法を採っています。これによりアルミ部分での結露が防げて気密性も格段にアップ。

またビル用のアルミ樹脂サッシを使うことで、通常のアルミサッシより熱伝導をおさえられ、リフォーム費用のコストダウンにもなります。

さらに窓ガラスにはLow-E複層ガラスを採用。Low-E複層ガラスはそれぞれのガラスの内側に熱伝導を抑えるLow-E膜がコーティングしてあるので、夏の暑い日差しを室内に入れず、冬の室内の暖かい空気を窓から外に逃がしません。

結果的に冷暖房費を大幅に削減できるという訳です。

アルミ樹脂カバー情報による冷暖房費の削減効果

アルミ樹脂カバー情報による冷暖房費の削減効果

通常、マンションの窓サッシ部分は、住んでいる人が勝手にリフォームできない共用部分です。たとえ交換すること自体問題がなくても、マンションの構造上、サッシ枠がコンクリート壁に埋まっていることが多く、サッシ枠の交換はできないことがほとんど。

従来、マンション窓のリフォームといえば、「窓ガラスを二重にする」といったガラスを交換する方法が一般的でしたが、そうなると断熱効果は半減してしまいます。
また二重窓にした場合、内窓と外窓の間に結露ができてしまうデメリットもありました。

2016年には国交省が定める「マンション標準管理規約」が改正され、マンションの専有部分の改修であっても、あらかじめマンションの理事長に申請して書面で承認が得られれば所有者の責任と負担で実施することができることになりました。

この改正により、窓ガラス改修が可能なマンションが徐々に増えつつあります。もし今すでにマンション住まいで隙間風や窓からの冷気でお困りの方は、マンションでも施工可能な「アルミ樹脂カバー工法」で窓リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。

自分でできる対策には限界が

「自分で隙間風対策はできないの?」という方のために、ここでは自分でもできる方法を紹介しましょう。

窓にカーテンが付いている場合は、厚手のカーテンに付け替えたり、布製のカーテンボックスをカーテンレール上部に付けるといった方法があります。
ドレープカーテンの長さを床につく位まで長くするのも効果的です。アジャスタータイプのカーテンフックなら、一番下まで下げるといいでしょう。

どうしても隙間風が入ってくるという場所には、モヘアシール(モヘアテープ)を貼るという方法もあります。こちらは引き違い窓タイプの間仕切り戸に使用することが多いのですが、戸と柱のあいだの隙間をクッション性のあるシールで塞ぐことで、隙間風を入りにくくします。

窓からの冷気が気になる場合は、窓全体に断熱シートを張るという方法もあります。
霧吹きで窓に水を吹きかけて張っていくタイプであれば、賃貸住宅でも使用可能。下の方からの冷気が気になる方は、立てかけて使う発泡スチロール製の冷気ブロックパネルと併用する方法があります。

ただしこれらの方法はあくまで応急的で、根本的な隙間風対策としては充分とは言えません。またカーテンを床に付けたり、モヘアシールを貼るとどうしても見た目が美しくなく、断熱シートと窓の隙間には結露が発生しやすくなります。賃貸物件にお住いの方や、とりあえず簡単な方法でとお考えの方以外には、あまりおすすめできない方法です。

まとめ

冬の暖房・夏の冷房の効果が逃げてしまう原因の多くは、壁・床・天井よりも開口部(窓)であるというデータも存在します。

冬の暖房が逃げてしまう原因箇所は、窓からが58%・外壁からが15%・床からが7%。同じく夏の冷房においては、窓からが73%・屋根からが11%・外壁からが7%となっています。(データ出典:一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会

窓断熱というとガラス交換を想像される方が多いのですが、ここまで解説してきたように、単層ガラスを複層ガラスに替えるだけでは、じつは断熱性や暮らしの質を劇的に改善できるとは言い切れません。

建物の状態を正確に見極め、的確な施工技術を窓リフォームに施すことで、快適な温熱環境を手に入れることができます。
窓のリフォームをお考えの方はぜひ、ひかリノベだから出来る「アルミ樹脂カバー工法」で室内の断熱性能を改善し、快適で健康な室内環境を実現しませんか?

当社ひかリノベは、オーダーメイドのリノベーションと中古マンション・中古戸建の売買仲介サービスをご提供しています。
家探しからのリノベーションをご希望の方は、物件探しから設計・施工まで。居住中のご自宅のリノベーションは、工事中の仮住まい探しから設計・施工まで、ワンストップでおまかせいただけます。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

記事監修

明官 徹(有限会社アドオフィス 代表)

(有)アドオフィス代表取締役。一級建築士、一級建築施工管理技士、宅建士、インテリアプランナー。独自の工法を用いて、窓サッシのリフォーム工事を手掛ける。アルミ樹脂複合サッシを用いたカバー工法で、マンションの外窓交換ができるのは、東日本圏内では(有)アドオフィスのみ。2021年よりひかリノベと提携。これにより、ひかリノベのリノベーションでもマンションの外窓交換が可能となりました。

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