マンション最上階の住み心地は?メリット・デメリットを徹底解説

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マンションに住む場合、いつかは最上階に住んでみたいと考える人は多いのではないでしょうか。また資産価値を考えて、最上階の購入を検討している方もいるはず。
確かに同じマンション内でも、最上階は販売価格が高いケースがほとんどです。

ではマンションの最上階に住むことの魅力とは、一体何なのでしょうか? また、最上階ゆえのリスクはあるのでしょうか?
マンションの購入を考えた時、最上階に住むことのメリットとデメリットを総合的に考えて判断する必要があるでしょう。

この記事では、マンションの最上階のメリットとデメリットを解説します。ポイントを押さえて、マンションの階数を検討する際の参考にしていただければ幸いです。

マンションの最上階に住むメリット

まずは、マンションの最上階に住むメリットについて解説していきます。

日当たりや眺望がいい

マンション最上階の一番のメリットは、日当たりや眺望の良さでしょう。低層階に比べて、周囲の建物や街路樹などに日差しや眺望を遮られることが少ないからです。
高層マンションの最上階であれば、遠くの山々や街並みなどを一望でき、自宅に居ながらにして美しい景色を眺められます。

また近隣の建物の影がかからないので日当たりがよく、日中は朝から夕方まで部屋に日光が差し込みます。低層階でありがちな「日当たりが悪く部屋が薄暗い」「日陰の時間が多く、洗濯物が乾きにくい」といった悩みも無用。
太陽が出ている時間帯は照明を点けなくても明るく、冬でもぽかぽかと温かいので光熱費を節約できるも最上階のメリット。

ただし低層マンションの場合、周囲にもっと高い建物があると最上階でも日陰ができる可能性があります。低層の最上階を検討するときには、周辺環境についてもチェックが必要です。

風通しが良く開放感がある

マンションの最上階は窓を開けると風通しが良く、解放感があるのもメリット。上で紹介した日当たりとも相まって、湿気がたまりにくくカビが発生しにくいという魅力もあります。
熱い夏場には、風通しのよさにより涼しく感じられることも。

周囲の建物から頭一つ抜けているマンションの最上階では、カーテンを全開にしていても人の目を気にする心配がありません。とくに雨の日や曇りの日は、レースカーテン1枚でも明るさが大きく変わります。解放感を感じられるのも、最上階のメリットです。

騒音が少ない

マンション最上階は、生活騒音に悩まされる心配が少ないというメリットがあります。最上階は当然ながら上の階が存在しないため、足音や椅子を引く音、掃除機をかける音など「上からの生活音」を気にする必要が全くありません。

マンショントラブルで多いのが、隣家や上下階との騒音問題です。中層階は上下、左右隣りと四方向から音が漏れ伝わるので、最も騒音の被害に遭いやすいといえます。中でも上階の騒音は最も気になりやすく、そのストレスがないことは最上階の大きなメリットといえます。

プライバシーが保たれやすい

プライバシーが確保しやすいのも、マンション最上階のメリット。窓から他の建物に住む住人や通行人にみられる心配がありません。低層マンションだとこの限りではありませんが、周りに同じ高さの建物が少ないケースでは、向かいのマンションの住人と目が合う可能性も低いはず。

他人の目を気にせずにプライバシーが保たれ、安心して暮らしやすいのは最上階に住む人の特権といえます。プライバシー確保が欠かせない芸能人や有名人はもちろんのこと、他人の目を気にせず暮らしたい人におすすめです。

防犯性が高い

マンションの最上階は、防犯性が高いという特徴もあります。警察庁のデータによると、侵入強盗の発生認知件数は、3階建以下の共同住宅(マンション)では17.6%あるのに対し、4階建以上では9.3%と、ほぼ半減しています。マンションの中でも「階数が高い方が空き巣に入られにくい」ということが解りますね。

警察庁『侵入強盗の発生場所別認知件数(令和4年)』(データ出典:住まいる防犯110番|警察庁)

警察庁『侵入強盗の発生場所別認知件数(令和4年)』(データ出典:住まいる防犯110番|警察庁

また最上階は価格が高い分、仕様が異なるケースも多く、最上階に到着したときにもう一つのセキュリティを通過しなければならないなど、下階よりも厳重な設定になっているという理由もあります。

ただこちらも、低層マンションの場合は屋上からの侵入リスクがあるので要注意です。

マンションの最上階に住むデメリット

マンションの最上階に住むメリットがある一方で、デメリットもあります。

価格が高い

最上階は他の階と比べ、価格が高い傾向があります。賃貸マンションでも、その希少価値や人気から、最上階は他の階より家賃が高めに設定されている場合が多いですね。

価格が高いということは、それだけ購入希望者が多いということ。資産価値が高く下がりにくい、売却しやすいなどのメリットがあります。メリットに対して価格が妥当と感じるか否かは、その人の価値観次第というところもあります。価格ほどの魅力を最上階に感じなければ、価格の高さがデメリットと感じる人もいるでしょう。

夏は暑い

夏は暑くなりやすいのも、最上階のデメリット。日差しを遮るものがないと日光の影響を直接受けるため、室内の温度が上がりやすくなります。
また最上階は位置的に屋根(屋上)とも近く、屋上のコンクリートが熱をため込み、その熱がダイレクトに室内に伝わるという理由も。コンクリートは熱をため込みやすく、部屋に熱をため込まない対策や熱を逃がす工夫をする必要があります。
ルーフバルコニーがある部屋は、そこからの照り返しも室温に反映されるでしょう。

多くのマンションでは、最上階でも快適に暮らせるよう断熱施工がされています。
リノベーションをする場合は、断熱の観点から、仕上げに一定の成約が生じます。コンクリート現しの天井はインダストリアルな雰囲気が人気ですが、最上階の場合は天井の断熱性に関わるため、あらわし天井はおすすめできません。

エレベーターの待ち時間が長い

最上階の部屋は、エレベーターの待ち時間が長くなりがちです。とくに高層マンションの最上階では、階段移動が難しいので、どうしてもエレベーターを使わざるを得ません。
住人の数に対して充分な台数があったり、最上階専用のエレベーターがあればいいのですが、そうでないと朝の通勤通学のラッシュ時には混雑する恐れも。
忘れ物を取りに帰る場合や、ちょっと近所に買い物に行く場合も、エレベーターの長い待ち時間がネックになります。ラッシュ時にエレベーターを使わざるを得ないという方は、エレベーター待ちの時間も考える必要があるでしょう。

地震や火災の際にリスクが高い

地震や火災などの災害時のリスクも考慮しておきたい点です。
マンションは上階に行けば行くほど、地震発生時の揺れが大きく感じやすくなります。というのも、地震時に建物が倒壊するのを防ぐため、あえてしなるような構造で作られているからです。耐震新耐震基準のマンション(1981年6月以降に建てられたマンション)であれば震度6~7クラスの地震でも倒壊や崩壊する心配はありませんが、上階は体感として揺れを感じやすいということですね。特に高層マンションの場合は、「長周期地震動」という大きな揺れが長く続くという特徴があります。

火災の場合は、外に避難するのに時間がかかり、停電などによってエレベーターが止まる可能性が出てきます。
ただ多くのマンションでは、建築基準法や消防法に基づいた防火設備があるため、小規模の火災ではそれほど心配がいりません。そもそもマンションはコンクリートで構成されており、木造に比べ耐火性に優れています。

よほど古いマンションの最上階でない限り、地震や火災で大惨事になるという確率は低いでしょう。しかし、ある程度のリスクがあるということも覚えておきましょう。

最上階ならではの騒音

最上階ならではの騒音があることも、デメリットの一つです。マンション最上階は、前項で説明したような上階からの生活騒音の心配がないものの、最上階ならではの次のような騒音に悩まされる可能性があります。

  • 屋上に設置されたエアコン室外機の駆動音や強風時に出るガタガタ揺れる音
  • アンテナが強風で揺れる音
  • ポンプ室からの機械音
  • エレベーターの機械室からの音

屋上に上記のような設備がない場合でも、周辺に音を遮る障害物がないため、遠くの音も拾いやすくなっています。また目の前の道路を通行する車の走行音や、緊急車両のサイレンの音などが響きやすい場合も。高層マンションの場合は、上空を飛ぶ飛行機のジェット音が気になる可能性があります。

また、周囲の生活音が少ない反面、自分が出す音がどれくらい響くのか解りづらい、という課題も。「足音や椅子を引く音が心配」ということで、子育て中のご家庭では一階を選ばれる方も多いです。

低層物件の場合、侵入のリスクも

マンション最上階は、防犯性が高いというメリットがあるものの、低層マンションの場合の場合はかえって屋上からのリスクが増す恐れがあります。近年では低層マンションの屋上から雨どいなどを利用して最上階の部屋のバルコニーに下り、窓ガラスを破って屋内に侵入するという強盗の手口が見られます。

高層マンションの場合は、こうした空き巣や強盗の心配がありませんが、3~4階建て以下の低層物件では、窓からの侵入リスクがあることも覚えておきましょう。

おわりに

マンションの最上階に住むことは、メリットもあればデメリットもあります。マンションの階数を決める場合は、自分のライフスタイルや価値観が、最上階に住むことによるメリットと合致しているかよく考える必要があるでしょう。

ひかリノベでは、中古マンション物件のご紹介と購入手続きの仲介、住宅ローンのご相談、理想の住まいを実現するためのリノベーションをワンストップで行っています。
マンションの最上階に住みたいという方はもちろん、中層階や一階をご希望の方も、中古物件をお探しの方は、ぜひひかリノベまでご相談ください。

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記事監修

櫨元 宏(宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー)

宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザーの有資格者。中古リノベから注文住宅まで、13年間におよぶ建築業界での営業経験をもつ。プライベートでは料理をこよなく愛する一面も(クックパッドにてレシピ公開中!)「食と住は生活の“根っこ”だと思います。キッチンへのこだわりを口にされるお客様は非常に多いです。一方で水廻りのリフォームは、物件によって制約も生じやすい部分。知識と経験をもとに『リノベ向き物件』をご紹介します」<

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