単身の住宅購入はもはや当り前!「独身住宅ローン」実践講座

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ライフスタイルが多様化し、シングルの男女が増えている現代。かつては結婚・出産をきっかけにマイホームを購入するパターンが一般的でしたが、いまは「パートナーと暮らすのではなく、自分で生活していくための住まいを買いたい!」という方もめずらしくなくなりました。

「単身では組みづらい」といわれていた住宅ローンも、近年は独身向け商品が充実してきています。
そう、いまは「ひとりで住宅ローンを組める」時代。

では、実際に単身で住宅ローンを組む際、どのようにローンの組み方(資金計画)を考えたら良いのか? 金利プランの選び方や審査で見られるポイント、さらに「将来結婚した場合、残りのローンはどうする?」といった問題まで、今回のブログでは『シングル男性・女性が住宅ローンを組むために知っておくべき全知識』を解説します!

1.単身でもローンは組める?

かつてはカップルやファミリー向けと考えられていた住宅ローンですが、いまは「ひとりでは組みづらい」ということはありません! それでは、実際にシングルの男女が住宅ローンを組む上で留意したいポイントとは何か? ここではわかりやすいように、Aさん・Bさん・Cさんの3人の例で見ていきましょう。

A

B

C

資金計画は大丈夫?

単身で住宅ローンを組むとき注意しなくてはいけないのは、「自分の力で完済まで払い続けることができるか」ということ。単身世帯の場合、支払いが苦しくなったときにパートナーに頼れないことがネックとなりやすいのです。ですから、夫婦世帯以上に「計画的に返済していけるか」をよくシミュレーションすることが重要になってきます。

無理なく完済できる?

一般に、住宅ローンをムリなく完済できる範囲は年収の5倍まで、収入に占めるローンの割合(返済負担率)は25%までがボーダーラインといわれています。

とはいえ、たとえ年収が同じでも、その中から住まいにいくらかけられるかは人それぞれ。「年収の25%もローンの返済にもっていかれるのはイヤ! もっと他のことにつかいたい」という方もいらっしゃるでしょう。

ゆとりをもって支払いを続けていけるかを確かめるには、キャッシュフロー表の作成がオススメです。毎日の生活費や車の買い替えといった支出と、今後の昇給など収入の変化を見込んだお金の出入りを「見える」化することで、ローンの返済が家計を圧迫しないか、無理なく返済できる金額はいくらまでかをチェックしていきます。

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画像をクリックすると表をダウンロードできます

何にいくらお金をつかいたいかは人それぞれ。
たとえばオシャレなAさんは、洋服やお化粧品費に毎月いくらかけているかを洗い出して。
マイカー通勤のBさんは、車のランニングコストやマイカーローンの支払い状況もチェック。
定年退職まであと11年のCさんは、繰り上げ返済をどのタイミングでいくら入れるか、計画を立てておきましょう。

このとき、修繕積立金管理費・駐車場料金といった、ローン以外の住居費も入力しておくのがポイントです。固定資産税・都市計画税も、あらかじめ計算しておきましょう。

ソンしない金利の選び方って?

単身だからといって、金利の優遇幅に影響することはまずありません。
いまは優遇の条件は「不動産会社の提携ローンである」「その銀行の預金口座を作り、給与振込口座にする」などがポピュラー。MAXで優遇を受けることは難しくなくなっています。

注意しなくてはならないのは、その優遇がいつまで続くのか。「当初優遇」で最初の5年・10年だけ優遇金利が適用されて、その後は金利がハネ上がるようなローンは、返済期間が長い場合には避けた方が無難です。
「優遇が終わる前に借り換えればいい」ということもできますが、結婚や転職などで収入が変わり、借り換えの審査が通らない可能性も考えておきましょう。

また、金利プランを固定にするか・変動にするかも悩ましいところ。
やや割高ながら、今後の金利上昇のリスクがない固定をとるか。
スタート時の金利は安いけれど、市場に応じて金利上昇の可能性がある変動をとるか。

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住宅金融普及協会・住宅ローン商品金利情報。全国の銀行や金融機関の金利情報を一覧できます。

金利がほぼ底値のいまは、長期ローンを組むなら固定のメリットが大きいといえます。
たとえばAさん・Bさんの場合、定年まであと20年前後あり、それまでに貯蓄も増やしておきたいところ。完済まで金利が変わらない「全期間固定金利型」で、決まった額をコツコツ返済する方法がオススメです。

一方、5年・10年と期間を定めて金利を固定する「当初固定金利(固定金利期間選択型)」は、どんどん繰り上げ返済をして固定期間中に完済する計画の人にオススメ。
たとえばCさんの場合、借入金額が小さく、繰り上げ返済をして11年後の定年退職前に完済する予定です。こういったケースでは、全期間固定より金利設定が安い10年固定を選ぶのが賢いといえるでしょう。

もしもの場合に備える保険

支払い中にもしものことがあった場合、住宅ローンの残りが相殺されるという保険が団信(団体信用生命保険)です。夫婦やファミリー世帯の場合、残されたパートナーが残りの返済責任を負うことなく住み続けられることがメリットですが、「シングルだから必要ない」とはいえません。
たとえ一人暮らしでも、離れて暮らす家族がいれば財産が相続されます。そのとき、ローンというマイナスの相続を負う心配がなくなることは大きなメリットです。

さらに、近年は病気で働けなくなった場合も残りの返済が免除される疾病保証や、将来出産した場合に金利優遇を受けられるなどのサービスが用意されているローン商品もあります。
ひとりで組むローンだからこそ、万が一の備えは万全にしておきたいですね。

審査で見られるポイントは?

資金計画の目途がたったところで、気になるのは「審査に通るかどうか」です。
「単身世帯は審査がきびしいイメージがある」という方は少なくないのではないでしょうか。実際には、銀行をはじめとする金融機関は審査でどこをチェックしているのか? ひとりでローンを組むにあたって、審査を受ける際のポイントをまとめていきましょう。

シングルは審査で不利なの?

銀行が審査で知りたいのは、けっきょく「つつがなく完済できるかどうか」に尽きます。
定年退職までにいくら返せるか? 定年時の残債はいくらで、返済できるあてはあるか? ということが、きびしく審査されるのです。大企業の社員や公務員が好まれたり、勤続年数を聞かれたりするのは、退職金の見込みをチェックされているわけです。

毎月の支払いに滞りがあっては大変なので、まじめにコツコツ返してくれる人かどうか、クレジットカードや車のローンなどでいままで延滞はなかったか、といった個人信用情報ももちろん重視されます。

CIC
▲個人信用情報機関・CICのWebサイト。他にJICCJBAといった機関があり、Webや郵送で情報を取り寄せることが可能です。

つまり、審査の項目は既婚の場合と変わりありません。「シングルだから」とか、「男性だから」「女性だから」とかいった理由でとくべつ不利になることもありません。ただし、パートナーに頼らず一人で支払っていかなくてはならない分、収入の安定性や本人の属性がよりシビアにチェックされる傾向ではあります。

たとえばAさんは3年前に転職を経験しており、勤続年数は2年半ほどになります。これだけで不合格になるとは限りませんが、現在の勤め先や年収によっては、審査がきびしくなることも考えられます。

保証人が必要ってホント?

通常、住宅ローンを組むにあたって、保証会社に申し込むことになります。保証金を支払う代わりに、支払いができなくなったとき、保証会社に残債を肩代わりしてもらえる仕組みです。保証会社は、担保の住宅を競売にかけて代金を回収することになります。

しかし、全額回収できるかどうかは実際に競売にかけてみないとわかりません。単身世帯の場合、収入が減ったときパートナーがフォローできない分、保証会社はいわゆる「貸し倒れ」を心配しています。
そこで、保証会社が連帯保証人を求めてくる場合があるのです。

「ひとりで住宅ローンを組む場合は必ず連帯保証人をつけなければならない」というわけではなく、保証会社の判断です。本人の属性(年収や勤務先・貯蓄の有無など)や借入金額も関係してきます。
N銀行の審査では連帯保証人を求められたが、R銀行では必要なしということも充分あり得ますので、事前審査は2~3社受けてみることをオススメします。

〇歳になるとローンが組めない!?

まず、住宅ローンのシステムとして「(最長期間である)35年ローンを組める上限は44歳」ということを押さえておく必要があります。住宅ローンの完済予定は、80歳の誕生日までしか設定できないのです。

たとえばCさんは現在48歳ですから、ローンが組める期間は最長で32年ということになります。

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フラット35のWebサイト。民間のローンでも、一般的に80歳が上限となっています。

実際には、さらに繰り上げ返済で定年退職までに完済するか、あるいは定年時点で残債があっても、退職金や年金でムリなく完済できる範囲であることが望ましいとされています。そのため、40代になると年収の審査がきびしくなってきます。

また、頭金をいくら入れるかも重要です。頭金が多ければその分、借入金額が小さくなって返済が容易になりますし、貯蓄があることのアピールにもなります。一般に、頭金を物件価格の20%ほど用意できれば、審査で有利にはたらくとされています。

単身だと借入可能額が小さくなるの?

借入可能額は、本人の属性から総合的に判断されます。
この場合、自分一人の収入で完済していかねばならないことを銀行がどう判断するかがカギとなります。たとえば「専業主婦世帯も収入は1人分なのだから、単身世帯と変わらない」と考えるか、それとも「何かあったときにはパートナーが収入をサポートできる」と考えるか。

したがって単身世帯とファミリー世帯で借入可能額に差をつけるかどうかは、銀行によって異なります。

ただひとつ言えるのは、銀行としても「ちゃんと完済できるのか」を心配しているということです。
もし審査で減額請求がきたなら、銀行としては「あなたが無理なく返済できる金額はこのくらいではないですか?」と判断したということ。ですから、たとえ他の銀行で全額通ったところがあったとしても、いま一度キャッシュフローを見直してみることをオススメします。

2.今後、結婚したら……

住宅ローンを組んで家を買ったあと、結婚して生活が変わることもあり得ますよね。
実際に、「独身時代に買ったマンションを売却したい」あるいは「賃貸で運用したい」といった声はよく聞かれます。ここからは、結婚した場合に残りの住宅ローンはどうなるのかを確認していきましょう。

ローンの名義はどうなる?

結婚後、残りのローンはパートナーと折半することになった。あるいは、退職してパートナーの扶養に入ることになったので、残りのローンはパートナーが代わりに支払う。
このように支払い状況が変わった場合、ローンの名義はどのように扱うのが妥当なのでしょうか?それぞれのパターンをケーススタディで見ていきましょう。

Case 1

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独身時代に購入したマンションに夫婦で暮らしています。
共働きなので、結婚してからはローンの支払いは二人で折半。でも、ローンの名義は僕一人のままになっています。
妻との共同名義に直す必要はありますか?

生計を同じくしている家族ですから、協力して支払いをしていたとしても、名義はどちらか一人のままで問題ありません。銀行としては滞りなく返済してくれさえすれば良いわけで、実際にどちらの収入から出たお金なのかは関係ないのです。

ただし、マンションの名義(所有権)を妻と共有にする場合は、贈与税の問題が絡んでくるのでご注意ください。たとえばローンの名義は夫単独のまま、マンションの所有権は夫の持ち分50%・妻の持ち分50%とした場合、「妻の持ち分は夫からの贈与」とみなされるのです。
したがって、ローンの名義はマンションの持ち分と合わせて考えると良いでしょう。

Case 2

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結婚して子供が生まれたのを機に退職しました。いまは夫の扶養に入っています。
家族で住んでいるマンションは、私が独身時代に購入したもの。
当時はいまより金利が高かったので、もっと安いローンに借り換えたいのですが、夫の名義で借り換えることはできますか?

借り換え自体は銀行の審査に通れば可能ですが、ここでもやはり贈与税の問題が絡んできます。
マンションの名義は妻、ローンの名義は夫となることで、「マンションは夫から妻への贈与」とみなされるのです。そのため、借り換えと同時にマンションの所有権も夫に移す必要があります(負担付き贈与

ところが、このような名義変更をともなう借り換えはほとんどの銀行が消極的。
実際にはなかなか審査に通らない、あるいはそもそも審査を受け付けてもらえないケースが多いです。

住み替えになったら、ローンの残債はどうする?

ケース①②のように結婚後も住み続けるのではなく、パートナーの通勤に便利な物件や、ファミリー向けの物件に住み替えるといった場合も考えられます。このような場合には、売却するか・賃貸に出すかを考えることになります。

Case 3

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独身時代に購入したマンションは夫の職場から遠いので、アクセスのいいエリアに住み替えました。
そこでもとのマンションを売却するか、賃貸に出すか検討しているのですが、ローンがまだ半分以上残っているんです。
売却や賃貸に出すことに問題はありますか?

まず売却の場合ですが、ローンが残っていても売りに出すことに問題はありません。
ローンの残債は、売却代金からまとめて支払うことになります。ただし、もし売却価格がローンの残債に満たないときは、足りない分を現金で埋め合わせることになります。

そのため、「残債を全てまかなえるほどの値段がつきそうにない」という理由から賃貸を希望する方も少なくありません。
しかし、基本的にローンが残っているうちは賃貸に出すことはできません。住宅ローン契約は、「自分が住むための家を買う資金を融資する」という契約だからです。
「銀行に言わなきゃバレないだろう」という人もいますが、もし何かのきっかけで露見した場合には一括返済を迫られたり、金利の優遇が受けられなくなったりといったペナルティがあります。

とはいえ、最近では「急な転勤で、数年以内に戻ってくる予定がある場合はOK」という銀行も出てきました。あるいは、はじめから「返済に滞りさえなければ賃貸に出してOK」というフラット35のようなローン商品もあります。
シングルの男女が住宅ローンを組む場合、あらかじめ生活の変化を見越してこうしたローンを選択しておくことも重要な視点といえますね。

ただし、賃貸に出すことが認められたとしても、その間は住宅ローン控除が受けられなくなりますのでご注意ください(戻ってきてまた住みはじめれば、控除の続きを受けることができます)

 

以上のように、「独身住宅ローン」を組むときに押さえておきたいポイントについてまとめてきましたが、いかがでしたか?

かつては夫婦やファミリー向けだと考えられていた住宅ローンですが、現在は「ひとりではローンが組めない」ということは決してありません。
とはいえ、収入が減ったときに頼れるパートナーがいないという点は気に留めておく必要があります。完済まで自分の力で支払い続けていくためには、将来の生活の変化も見込んで資金計画を立てておくことが重要です。

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この記事のまとめ

かつては夫婦やファミリー向けと考えられていた住宅ローン。しかし、いまはひとりではローンが組みづらいということはありません。

とはいえ、シングルの場合「返済が苦しくなったときにパートナーがフォローできない」ということは留意しなくてはいけません。完済まで滞りなく支払いを続けていくためには、まずはオーバーローンを避けること。キャッシュフロー表で収支を点検し、無理なく返せる借入金額はいくらかを把握しましょう。このとき、管理費や修繕積立金・固定資産税などの金額も確認してください。

金利プランや保険選びも「将来、支払いが苦しくならないか」を第一に考えましょう。いまは金利がほぼ底値ですから、金利は潜在金額がずっと変わらない固定を選ぶメリットが大きいといえます。
また、近年は団信に疾病保障がついたローン商品が増えてきました。こうした保険を利用して、収入が減った場合のセーフティネットを確保しておきましょう。

なお、「単身だから」といって銀行や金融機関の審査でとくに不利になるということはありません。年収や年齢からみて無理なく返済できるか、個人信用情報に問題はないかというように、審査項目は既婚の場合と同じです。
ただし、やはり支払いに協力してくれる相手がいないということから、銀行によっては連帯保証人を求められる場合があります。ひとりでローンを組むなら必須というわけではなく、保証会社の判断によりますから、2〜3行で事前審査を受けてみるといいでしょう。

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