中古住宅で住宅ローン控除を利用するには?

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住宅を購入すると、さまざまな税制優遇を受けることができます。

税制優遇の代表格が、毎年のローンの残高の1%に相当する額を、所得税や住民税から控除する住宅ローン減税制度(住宅ローン控除)です。
2019年10月の消費税増税に伴い、控除期間が延長され、2%の増税分が控除されるようになるなど、控除の幅も広がりました。

控除を受けるには、一定の要件を満たすことや、手続きが必要です。今回は、中古住宅を購入して住宅ローン減税制度を利用するポイントをお伝えしましょう。

2015/8/1初出→2019/12/20更新

そもそも住宅ローン控除とは?

ご存知の方も多いと思いますが、まずは住宅ローン減税制度の内容のおさらいからはじめましょう。

住宅ローン減税制度を利用すると、「毎年末の住宅ローンの残高」か、「住宅の取得対価」のうち、いずれか少ない方の金額の1%が所得税から控除されます。
所得税から控除しきれない場合は、住民税からも一部を控除します。

住宅は一戸建て・マンション、新築・中古の別を問いません。リフォームでも利用できます(工事費100万円以上の場合)

出典:国土交通省 すまい給付金事務局「住宅ローン減税制度の概要」

出典:国土交通省 すまい給付金事務局「住宅ローン減税制度の概要」 (http://sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/

控除期間が13年に延長

控除を受けられる期間は10年間。ただし、10%の消費税がかかり、かつ2019年10月1日から2020年12月31日の間に入居すれば、控除期間が3年間延長され、合計13年間に渡り控除を受けられます。

控除額は、はじめの10年間は従来と同じ(「毎年末の住宅ローンの残高」か、「住宅の取得対価」のうち、いずれか少ない方の金額の1%が所得税から控除)ですが、11年目から13年目は「建物の取得価格(上限4000万円)の2%÷3」が還付されます。
2%の増税分を、3年かけて差し引くと考えればいいでしょう。

※ただし「毎年末のローンの残高もしくは住宅の取得対価の1%」のほうが少額の場合、11~13年目も従来と同様にして控除額を計算。

1年間で最大40万円を控除

1年あたりの控除額は40万円が上限。長期優良住宅や低炭素住宅の認定を受けた住宅は50万円に引き上げられます。
つまり、10年間で最大400万円(長期優良住宅、低炭素住宅は500万円)が控除されることになりますね。

出典:国土交通省 すまい給付金事務局「住宅ローン減税制度の概要」

出典:国土交通省 すまい給付金事務局「住宅ローン減税制度の概要」 (http://sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/

利用するには確定申告が必須

住宅ローン減税制度で所得税の控除を受けるには、初年度(入居した年の翌年)に確定申告をし、税務署に所定の書類を提出することが必要です。

確定申告時に必要な書類

  • 源泉徴収票
  • 住宅ローン年末残高証明書(住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書)
  • 土地・建物の登記事項証明書
  • 土地・建物の売買契約書、工事請負契約書、増改築等工事証明書
  • マイナンバーカード(もしくはマイナンバー記載の住民票+本人確認書類のコピー)
  • 長期優良住宅、低炭素住宅の認定に係る証明書

給与所得者、つまりサラリーマンなら、一度確定申告をすれば、その次の年からは勤務先にローンの残高証明書を提出するだけでOK。年末調整で控除が受けられます。

申請は、世帯単位ではなく、ローンを借り入れている人(本人)が行います。
夫婦や親子でペアローンを組んでいる場合は、2人がそれぞれ控除を受けることができます。

中古住宅でローン控除を受けるための注意点

住宅ローン減税を利用するには、定められた要件を満たす必要があります。

住宅ローン減税の要件

  • 個人の居住用である(別荘、セカンドハウスなどは対象外)
  • 引き渡し、工事完了から6ヶ月以内、控除を受ける年の12月31日までに入居する
  • 床面積が50平方メートル以上
  • 借入金の償還期間が10年以上
  • 合計所得金額が3000万円以下(3000万円超の年は控除されない)

以上の5 点は、新築も中古住宅も同じ。

中古住宅の場合は、さらに耐震性の要件を満たさなくてはいけません。
ひとくちで言えば、「現行の耐震基準を満たす」ことが必要。具体的には、次のいずれかの要件に当てはまれば、中古住宅でも控除が受けられます。

A:築年数が一定年数以下

耐火建築物(RC造、SRC造など)は築25年以内、非耐火建築物(木造)は築20年以内が中古住宅で控除を受けるための条件となっています。

B:現行の耐震基準への適合を証明する書類がある

もし、あなたが購入する築年数が基準をオーバーしていても、「耐震基準適合証明書」「既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)」のいずれかがあれば、住宅ローン控除を受けることができます。

C:既存住宅売買かし保険に加入

国土交通省指定の保険法人が提供する既存住宅売買かし保険に加入は、現行の耐震基準に適合していることが加入要件になっているので、耐震性の証明としても利用できます。

B、Cの場合は、いずれも引き渡しの前に取得しなくてはいけません。つまり、耐震診断済みの物件、かし保険付き物件でなければローン控除は受けられないことになります。
また、証明書の有効期限は2年間。日付が2年を過ぎていると、控除の申請には使えないのでご注意ください。

築25年超の中古マンションを購入する場合も要注意です。
マンションの耐震診断は、管理組合が実施するもの。個人では実施できないので、耐震診断を受けていない物件を選ぶと、現実的には控除を受けられないことになります。

リフォーム減税と併用はできる?

中古住宅を買ってリノベーションするなら、リフォーム減税制度を利用して、所得税の控除を受けることも可能です。

リフォーム減税制度は、投資型減税とローン型減税の2通り。

投資型減税は、耐震、バリアフリー、省エネ、同居対応(キッチンや浴室、トイレ、玄関の増設)、耐久性向上(長期優良住宅化)のいずれかを対象に、「標準的な工事費用相当額の10%」または「控除限度額(バリアフリーは20万円、それ以外は25万円)」を、工事が完了した年の所得税から控除します。

ローン型減税は、5年以上のリフォームローン等を組んで行う、バリアフリー、省エネ、同居対応、耐久性向上の各リフォームが対象です。工事完了後、入居した年から5年間に渡って、「対象リフォームの工事費用(上限250万円)分の2%+年末のローン残高の1%」または「12万5000円」のいずれか少ない額が所得税から控除されます。
なお、同時に耐震改修を行えば、投資型減税との併用が可能です。

出典:住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォームガイドブック(令和元年度版)」

出典:住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォームガイドブック(令和元年度版)」 (http://www.j-reform.com/publish/pdf_guidebook/31-07-P26-39.pdf)

ただし、リフォーム減税制度は、投資型減税の耐震改修を除いて、住宅ローン減税と併用することはできません

中古住宅の購入に合わせてリノベーションをするなら住宅ローン減税、今お住まいの家を自己資金でリフォームするなら投資型のリフォーム減税、という風に使い分けるのがベター。

リフォームやリノベーションで使える優遇制度は、工事の内容や費用によって最適な制度が変わるので、「自分にとってベストなのはどれ?」と迷ったら、ひかリノベの担当コーディネーターまで、お気軽にご相談ください。

固定資産税も減額

また、リフォーム減税の対象になる工事なら、翌年の固定資産税が一定割合減額される措置を受けることもできます。
当初は2020年までの期間限定の措置としてスタートしましたが、2020年度の税制改正で、適用期限が2年間(2022年3月31日まで)延長されました。
減額率は次の表の通りです。

 リフォームの種類 減額割合 適用期限
耐震 2分の1 2022年3月31日
バリアフリー 3分の1
省エネ 3分の1
長期優良住宅化(耐震・省エネ改修で認定を受けた場合) 3分の2

すまい給付金も対象・給付額を拡充

消費税の8%への増税時に設けられた「すまい給付金」制度も、10%への増税に当たって拡充されました。

「住まい給付金」とは、住宅ローンを借りてマイホームを購入した人に対し、年収に応じた金額が給付される制度です。
(※50歳以上で年収650万円以下の場合に限り、ローンを組まず現金で購入する場合でも申請できます)

従来は年収が510万円以下(目安)の世帯が対象でしたが、消費税10%が適用される売買契約/工事請負契約については、年収775万円以下の世帯が対象になります。
給付額も、最大で30万円から50万円に引き上げられました。

実際の給付額は「収入(都道府県民税の所得割額)に基づく給付基礎額に、不動産登記上の持分割合を乗じた額」です。
収入に基づく給付基礎額は、次の表のとおり。

※消費税10%の場合

収入額の目安 給付基礎額
450万円以下 50万円
450万円超525万円以下 40万円
525万円超600万円以下 30万円
600万円超675万円以下 20万円
675万円超775万円以下 10万円

出典:国土交通省 住まい給付金事務局「すまい給付金制度 制度概要リーフレット」
http://sumai-kyufu.jp/pamphlet/leaflet_1904.pdf

ただし、すまい給付金制度は、増税によって増えてしまった住宅取得時の負担を軽減するためにできた制度。
そのため、消費税が非課税となる中古住宅の個人間売買は対象外となります(中古でも、消費税がかかる買取再販なら利用は可能)

住まいは一生に一度の、高価な買い物ですから、できる限りお得に手に入れたいものですよね。物件探しも大事ですが、税制優遇や補助金を活用するのもまた重要です。
疑問があれば、ひかリノベの担当コーディネーターまでお尋ねください。一人ひとりの状況やご希望に合わせ、最適な案をご提案いたします。


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    【記事監修】三浦 英樹(ひかリノベ代表取締役)

    ひかリノベ代表取締役 三浦 英樹

    ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士。中古不動産購入からリノベーションの設計・施工、インテリアコーディネートまでワンストップで理想の住まいを提供する『ひかリノベ』代表取締役。「立地や景観、環境のよい場所の中古住宅の購入と同時にリノベーションを施すことで、自分らしい暮らしをリーズナブルに取得することが可能となります。住宅ローンの返済に縛られることのない、豊かなライフプランの実現を、家探し、家づくりを通じてサポートいたします」。

     

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