いま住んでいる家や、新しく購入する予定の住宅を「フルリフォームしたい」という方はいませんか？

一口に「フルリフォーム」といっても、どのような工事をするかで必要な費用は変わってきます。

本記事ではフルリフォームの費用相場を、リノベーション・大規模リフォーム事業者の団体「SUVACO」の調査データをもとに紹介します。マンションと戸建て、それぞれの工事内容に応じた費用相場や、費用を抑えるコツについても解説しますので、リフォームを検討中の方はぜひ参考になさってくださいね。

フルリフォームとは？　建て替えと何が違う？

「フルリフォーム」とは、一般的に、住宅の内装や設備機器を全面的に刷新する工事をいいます。

住まいの改修工事を指す言葉には、「リフォーム」や「リノベーション」があります。
リフォームは原状回復を目的とした部分的な修繕工事のことをいい、リノベーションは新たな付加価値をプラスするための大規模改修というように使い分けられています。

「フルリフォーム」は住まいの全面的な工事のことを指すので、「リフォーム」という言葉が付いていますが、工事の性質としてはむしろリノベーションに近いといえます。
たとえば内外装を一新する工事や、基礎や柱・梁などの構造部分だけを残し、既存の壁・床・天井は解体して、間取りを抜本的に変える工事など。

「建て替え」との違いは、既存の構造を活かすかどうかです。建て替えの場合、更地にしてゼロから建物を新築しますが、フルリフォームは基礎や柱・梁などの構造部分を活かした改修を行います。フルリフォームの方が既存の構造を活かす分、工事費用や工事期間が少なくて済むのが一般的です。

フルリフォーム費用の相場は？

では、フルリフォームにかかる費用はどのくらいになるのでしょうか？　戸建てとマンションとで分けて解説していきます。

マンションのフルリフォーム費用

まずはマンションのフルリフォーム費用から見ていきましょう。
当社ひかリノベも加盟しているリノベーション会社のポータルサイト『SUVACO』の調査データによると、専有面積60平米のマンションの一室を想定して、予算相場表をまとめました。
たとえば「予算1,000万円でどのようなリフォームができるか」という切り口でまとめた表となっています。

データ出典：SUVACO

戸建てのフルリフォーム費用

では、戸建てのフルリフォーム費用はどうでしょうか。
同じようにSUVACOの調査データによると、延べ床面積30坪の二階建て木造住宅を想定した、リフォーム金額ごとで出来る内容の目安はこちらです。

データ出典：SUVACO

一戸建てのリフォームでは、増築・減築や、外壁や屋根の塗装など、建物の外観にも自由に手を加えられる分、マンション以上にいくらでどのような工事ができるのか言い切るのが難しくなります。まずは工事の範囲を決め、業者から見積もりを取ってみることをおすすめします。

フルリフォーム費用は建物の築年数によって変わる？

築年数が古い物件は、配管が鋼管だったり、窓サッシがアルミのシングルサッシだったりと、住宅性能が現代仕様でないケースが多く、改修費用がかさみやすい傾向があります。

とくに戸建て物件の場合は、耐震性能が工事費用を大きく左右する要素に。
旧耐震物件を現在の基準に見合うように耐震補強工事をするとなると、工事費用はその分高くなります。

フルリフォームのメリット

フルリフォームは建物全体に及ぶ対規模工事ですが、建て替えと比較すると費用が抑えられ、施工期間も短いのがメリットです。建て替えは解体や廃棄物処理の費用がかかるため、フルリフォームと比べて工事費用がかさみやすくなります。

またフルリフォームは既存の構造を活用しますが、配管交換や断熱リフォーム、耐震補強といった工事も可能です。これらの「見た目には表れにくいが、住みやすさを左右する」工事をしっかり行うことで、新築に劣らない住宅性能を担保できます。

フルリフォームのデメリット

建て替えに比べると、フルリフォームの方は間取りに制約がかかります。既存の構造を活かすため、耐震性を担保するために動かせない柱や梁があると、希望していた間取りにできない場合があります。

工事費用については、建て替えよりも抑えられるものの、大規模工事となるため、部分的なリフォームに比べると高額になりやすい点も注意が必要です。

構造体の厳密な寸法などは、実際に解体してみないと分からないことも多く、希望する設備機器のサイズが合わずに特注になるといったデメリットも。そうなると工事費用はかさんでしまいます。このようなケースに備え、予算は余裕をもって計画する必要があるでしょう。

なお、フルリフォームでも建て替えの場合でも、工事している家で生活することは現実的ではありません。工事中の仮住まいが必要になるため、マンスリーマンションなどを借りる場合は引っ越し費用や家賃がかかります。

フルリフォーム費用を抑えるコツは？

フルリフォームで予算を抑えながら理想の住まいを実現するには、「優先順位を明確にする」のが第一。「ここだけは絶対に譲れない！」という部分と、「あったらいいとは思うけど、既存のままでも困らないな」という部分をはっきりさせることが重要です。見積金額が予算をオーバーしてしまった場合に、何を省いて何を採用するか、後々後悔しない選択がしやすくなります。

また、業者選びも大切です。フルリフォームの場合、部分的なリフォームを主とする業者よりも、デザイン提案から住まいの全面改修を請け負っているリノベーション会社の方が適しています。

フルリフォームでは、国や自治体の補助金制度を利用できる可能性があります。とくに断熱改修など、住宅の省エネ性能を高める工事は、補助金制度が充実しています。このような制度に対応している会社・対応していない会社があるので、利用を希望する場合は相談前に対応しているか問い合わせてみるといいでしょう。

フルリフォームをしたい！　何からはじめる？

フルリフォームをしたい！ と思ったら、まずは要望を整理することからはじめましょう。希望の間取りやこだわりたい点、おおよその予算を整理します。

次に、リノベーション会社を選んでいきます。手当たり次第に相談するのではなく、成功事例や会社のHPを見て、自分のやりたい工事とマッチしそうな会社に相談すると時間・手間のロスがありません。

いくつかリノベーション会社をピックアップしたら、個別相談で要望と予算を伝え、費用の概算とプランの概要をまとめてもらいます。このとき金額の高い・安いだけでなく、自分の要望が反映されているか、新たな提案はあるかといった内容面をよく検討することが大切です。

契約後は予算に応じたプランの詳細を決め、工事着工となります。フルリフォームの場合の工事期間は、3～4ヶ月かかるのが一般的です。

中古物件を購入してフルリフォームする場合は、物件探しも必要になります。リノベーション会社の中には、物件紹介から行っている「ワンストップリノベーション」の会社もあります。とくに「住宅ローンを利用して、物件購入資金やリノベーション資金を調達したい」とお考えの方は、ローン審査にかかる時間的制約もあります。そのような方にこそ、ワンストップリノベーション会社が便利。

当社ひかリノベはワンストップリノベーション会社として、物件探しから設計・施工まで行っています。また居住中のご自宅のフルリフォームは、工事中の仮住まい探しから設計・施工まで、ワンストップでおまかせいただけます。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。