家を現金一括で購入して大丈夫?メリット・デメリットを解説

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マイホームの購入を現金一括して支払うか、住宅ローンを利用すべきか悩む人もいるのではないでしょうか?住宅を現金で購入できる人はそう多くありませんが、現金一括払いができれば住宅ローンの利息や諸費用が不要になるなどのメリットがあります。

しかしぎりぎりの資金で一括で購入した場合には、その後の生活資金や教育資金などが不足し生活に余裕がなくなるという恐れがあります。

そこでこの記事では、家を現金で購入するメリット・デメリットを挙げ、どちらが得なのか解説します。

2022年2月4日初出→2023年1月11日更新

現金一括購入のメリット

住宅を現金で購入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。一緒に確認していきましょう。

現金一括購入のメリット

  • 住宅ローンの審査が不要
  • 利息がかからない
  • 事務手数料や保証料が節約できる
  • 団体信用生命保険の加入が不要

住宅ローンの審査が不要

まずはなんといっても、ローンの審査が不要な点です。住宅ローンは、金融機関にとっても大きなリスクなので、ローン審査は必然的に厳しくなります。現金で一括購入できれば、時間や労力・ローンを借りる重圧から逃れられます。

住宅ローン審査には時間がかかります。事前審査本審査の二段階審査を経て金消契約⇒融資実行へと至るのですが、事前審査に2日~1週間、本審査に1週間~1ヵ月、さらに契約締結・融資までの時間となると1ヵ月~2ヵ月程度必要です。
(※金融機関によって具体的な期日は異なります)
金融機関にとっても、大きなリスクになるので、厳しく長期間にわたる審査になります。
しかし現金で一括購入すれば、煩雑な手続きの住宅ローン審査が不要なのでスピーディーに購入できます。

また、住宅ローン審査には、(金融機関によっても異なりますが)次のように多くの書類を用意しなければなりません。煩雑な書類を集める作業も、現金で一括購入する場合は不要です。

審査書類 入手先
源泉徴収票(自営業の場合は確定申告書) 勤務先
売買契約書 不動産事業者
重要事項説明書
物件の資料(チラシやパンフレット、図面など)
登記簿謄本
印鑑証明書 市区町村役所
住民票
課税証明書(住民税決定通知書)
本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証)

利息がかからない

住宅ローンを組む際は、借りた元金だけでなく、利息を支払う必要がありますが、ローンの返済は最長35年と長期にわたるので、利息も多額になります。
また金融機関に対して、事務手数料や保証料などの諸費用を支払わなければなりません。

しかし現金一括購入する場合には、金利負担も諸費用も不要になります。

住宅ローンの金利はどれくらいかかる?

たとえば次の条件で借入をした場合の、総返済額についてシミュレーションしてみましょう。

    • 借入希望額:3,000万円
    • 返済期間:35年
    • 返済方法:元利均等
    • 適用金利:固定金利1.3%

この条件で、フラット35でシミュレーションした総返済額は「3,736万円」です。

したがって現金一括購入の場合は3,000万円で済みますが、住宅ローンを利用すると736万円の利息がかかることになります。

事務手数料や保証料が節約できる

住宅ローンの借入に伴い、金融機関や保証会社に手数料を支払う必要があります。また借入金額に応じて税金も発生します。

事務手数料は融資手数料とも言い、ローンの借入の際に金融機関に支払う手数料です。
事務手数料は、定率型を採用している金融機関と、定額型を採用している金融機関があります。
定額型では3万円程度から30万円程度までさまざまありますが、ネットバンクでは定率の2.2%に設定している金融機関が多く3,000万円借り入れれば66万円必要になります。
しかし現金一括払いにすれば、諸費用は不要です。

保証料は保証会社に支払う費用で、住宅ローンの契約者が何らかの事情で返済できなくなった場合ローンの支払いを肩代わりしてくれます。
ローン保証料の支払い方は、契約時に一括で支払う方法と、金利に上乗せして毎月支払う方法があります。一括払いは、ローンに上乗せして支払う場合より保証料は少なくて済みますが、まとまった資金を用意しなければなりません。
保証料の相場は住宅ローンの2%程度なので、3,000万円を借入した場合には、約60万円必要になってきます。

印紙税は住宅ローンの契約の際に必要な税金で、借入金額によって印紙税額は異なります。
1,000万円超 5,000万円以下の場合には、2万円の印紙税を支払う必要があります。

団体信用生命保険の加入が不要

団体信用生命保険(団信)は、住宅ローンの契約者が返済期間中に死亡したり高度障害状態になったときに、住宅ローンの残債を保険金で完済される制度です。
民間金融機関では、団信の加入が義務付けられています(フラット35では加入は任意です)

団信は一種の生命保険なので、健康状態に問題があると加入できません。つまり、持病がある人はローンの借入ができず、そのために物件を購入できない可能性があるということです。
一方で現金一括購入であれば、健康不安のある方でも、こうしたリスクは発生しません。

なお団信の保険料は無料の場合が多く、保険料の負担は発生しません。
ただし、がん団信や介護付き団信・3大疾病団信など特約を付加する場合には、金利に0.1~0.3%程度上乗せされることが多いです。

現金一括購入のデメリット

ここまで現金一括で購入するメリットについて解説してきましたが、次にデメリットについても見ていきましょう。

現金一括購入のメリット

  • 住宅ローン控除が適用されない
  • 税務署調査が入る可能性
  • 手元の資金が減る

住宅ローン控除が適用されない

住宅ローンを組んで住宅を購入した場合、毎年末のローン残高の0.7%が一定期間、所得から控除されます。
控除期間は、中古物件の場合は10年間、新築や買取再販の場合は13年間です。

しかし現金で一括購入した場合には、この控除制度は適用されません。

なお住宅ローン控除を受けるためには、次の条件を満たす必要があります。

住宅ローン控除の要件

  • 減税を受ける人が、住宅の引渡しを受けた日から6ヵ月以内に居住すること
  • 特別控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  • 対象住宅の床面積が50㎡以上であり、床面積の1/2以上が居住用であること
  • 対象住宅について10年以上のローンがあること
  • 居住用にした年とその年の前後2年ずつを合わせた計5年間に、長期譲渡所得の課税特例を受けていないこと

なお住宅ローン控除の適用を受けるためには確定申告が必要で、給与所得者の場合、2年目以降は年末調整で手続きできます。

税務署調査が入る可能性

不動産を現金一括で購入した場合、管轄の税務署から「お買いになった資産の買い入れ価格などについてのお尋ね」という文書が届くことがあります。

文書の目的は、購入資金について贈与税や所得税の申告漏れがないかを確認するためのものです。したがって贈与などを受けていない場合には、きちんと必要事項を記入し返送すればそれで終了します。

この調査は任意なので回答する義務はありませんが、無視すると税務署に呼び出されることもあり、さらに税務調査が行われることになります。贈与税や所得税を申告していなかった場合には申告するよう求められます。

手元の資金が減る

住宅を現金一括で購入すると、当然手元にあった大きな資金がなくなります。

家も購入したらそれで終わりではなく、修繕費や不動産取得税・固定資産税も支払わなければなりません。また人生には住宅購入だけでなく、結婚や出産・教育などさまざまなライフイベントが待ち構え、そのための多額の資金が必要になります。

また人生何が起こるかわかりません。不意に出費が必要になることもありますし、老後の生活費や介護費用も必要になるでしょう。そのため住宅を購入した後のライフプランを考え、資金計画を立てることが必要です。

購入方法はライフプランから慎重に判断しよう

ここまで解説してきたように、住宅を現金一括で購入すれば、住宅ローンの金利や諸費用を節約できます。また父母や祖父母から援助を受けられる場合には、住宅取得資金贈与の非課税措置は大きなメリットです。一方住宅ローンを組めば、住宅ローン控除が適用になりますし、手元に資金を残しておけるので余裕ある生活を送れるでしょう。

住宅の購入は新しい生活の始まりだけでなく、その先にはお金のかかるさまざまなライフイベントが待ち構えています。また突発的な出来事もいつ起こるかわかりません。ライフプランをきちんと立て、現金一括購入が可能かどうか慎重に判断しましょう。ひかリノベでもライフプランの作成を行っておりますので、お気軽にお問合せください。


【記事監修】三浦 英樹(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー)

ひかリノベ代表 三浦 英樹

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーの有資格者。中古不動産購入からリノベーションの設計・施工、インテリアコーディネートまでワンストップで理想の住まいを提供する『ひかリノベ』代表。「住宅は立地や景観、環境のよい『場所』で選び、購入と同時にリフォームやリノベーションを施すことで、自分らしい暮らしをリーズナブルに取得することが可能となります。住宅ローンの返済に縛られることのない、豊かなライフプランの実現を、家探し、家づくりを通じてサポートいたします」


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