土間のある家にリフォーム。メリットや工事の注意点を解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
土間のダウンリビング( https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0116/ )

室内に靴で出入りできる『土間』。いま、「リフォームで土間を拡張したい」という人が増えています。

土間リフォームといえば、かつては玄関土間の拡張が主流でしたが、現在はリビングの中に土間空間を設けた『土間リビング』など、より自由な空間の楽しみ方が広がっています。

この記事では、土間リフォームのメリット・デメリット、工事のについて解説していきます。

土間とは?

土間とは、屋内に設けた「土足スペース」のこと。
屋内と屋外の中間のような役割を果たしています。

古い木造家屋では、玄関に大きな土間空間を設け、炊事場や仕事道具の手入れ・収納の場としていました。

現在は、より多目的に利用できる土間空間を希望する人が増えてきました。
たとえば玄関土間に大容量のシューズクロークを設けたり、さらにベビーカーや自転車置き場を設けるケースや、縁側のような軽い応接スペースとして利用するケース。
玄関とは別に、リビングの一角、たとえばベランダやテラスに続く窓側を土間空間として、ガーデニングを楽しめるインナーテラスとしたり、子どもやペットの遊び場として利用するケースも。

靴のまま出入りできる空間を室内に設けることで、家の中の過ごし方・楽しみ方が広がります。

土間のメリット

住宅に土間空間をつくることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

まずは、汚れを気にせず利用できること。
室内で水や土を使っても、土間なら掃除が簡単です。
観葉植物の手入れや、ペットと遊んだり、DIYや、自転車やバイクのメンテナンスも天候左右されず土足で作業ができます。

そして玄関土間を広くとることで、不足しがちな靴の収納場所を確保できることも魅力のひとつ。
来客時に靴で玄関がいっぱいになってしまうことも防げます。
アウトドア用品などを収納したり、ベビーカーや自転車置き場のスペースも確保できます。
外で使う大切なアイテムを、家の中に置いておけるのも安心ですね。
靴のまま片付けて、また取り出すことができ、動線もスムーズに。

また、リビングなど居室空間の一角を土間とすることで、室内での過ごし方がより多様になります。
窓辺をインナーテラスとして鉢植えを並べれば、庭のないマンションでもガーデニングを楽しむことができます。
庭のある家でも、屋外と室内と繋ぐ中間スペースとしてさまざまな活用方法が考えらます。

一般的にフローリングなどの仕上げより、土間部分の床が一段下がるため、空間に視覚的な広がりが生まれることもメリットです。

土間のデメリット

反対に、土間空間を作ることでデメリットもあるのでしょうか。

一つは居住スペースが狭くなってしまうこと。
土間を広く取るほど、部屋に取れるスペースが確保できなくなります。
ひと昔前のマンションでは、居室を少しでも広くしようと玄関は小さく計画されていました。
全体の中でバランスを考慮することが大切です。

二つ目は、コンクリートの土間床は季節による温度変化が激しいこと。
とくに冬は冷えやすくなります。土間リビングとする場合はリビング側への影響も考慮して計画する必要があります。

土間と居室の間は、床に段差ができることが一般的なので、年齢を重ねると負担となる可能性も。
車椅子を使用する場合は、段差が移動の障壁になってしまうので、老後の生活環境も考えておくとよいでしょう。
使用目的にもよりますが、コンクリート打設の土間ではなく、フローリング部分と同様に下地を組んでタイルなどの水に濡れてもよい素材で仕上げ、サンダルで過ごせるスペースを設ける方法もあります。
この場合は床面をフラットに仕上げることも可能です。

マンションに土間をつくる方法は?

土間というと戸建てのイメージが強いですが、玄関土間を拡張する、部屋の窓辺のスペースを土間空間にする等、マンションにも土間を作ることは可能です。

プランにもよりますが、多くの場合間取り変更を伴うため、住まい全体のリノベーションと合わせて計画する人が多いです。

ただし、マンションの場合、構造上壊せない壁や、配管経路が障壁となって希望通りに土間を拡張できない場合があるので注意が必要です。
その他、管理規約によって床材が限定されている物件もあり、この場合は土間で仕上げられない可能性があります。

土間をリフォームする際に注意すべきポイント

ここからは、土間空間をリフォームで取り入れる際に注意すべきポイントをまとめます。
土間のメリットを生かし、デメリットをカバーするには、どんな点に気を付ければ良いのでしょうか。

汚れ対策

土足のまま出入りする土間は、外汚れがそのまま持ち込まれることになります。

土間は通常コンクリートで仕上げますが、コンクリートは水で洗い流せるのが利点です。
こまめに掃除をして、汚れをため込まないことが大切です。

また土間空間と居室が隣接している場合は、とくに居室に汚れを持ち込まない工夫が必要となります。
居室側の入口に汚れを拭うマットを敷いたり、ガーデニングや自転車のメンテナンスなど土汚れや油汚れを触る場合は、手洗い場を近くに設けると便利です。

寒さ対策

土間は温度変化の影響を受けやすいもの。とくに冬場は冷えます。
ストーブなどの暖房設備やブランケットなど、寒さ対策が必要となります。

湿気対策

冬に冷えやすいということは、結露が発生しやすいということ。
結露からカビが発生すると居室スペースにも影響が出るため、湿気対策も重要です。

湿気がこもるのを防ぐには、換気性能、空気の流れを確保することが重要です。
家全体を空気が通り抜けるような間取りにする、珪藻土や漆喰など調質効果のある壁材を採用するのもおすすめです。

オシャレな土間リフォーム事例

一言で土間と言っても、使い方はさまざま。
どのような土間空間にリノベーションできるのか、事例をご紹介します。

土間空間をつくることをご検討中の方は、費用なども併せて参考にしてみてください。

縁側のような土間空間

縁側のような土間空間( https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0075/ )

縁側のような土間空間( https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0075/

自分好みにアレンジできる、中古マンションリノベーション事例。
マンションの狭い玄関を、一室分の広さをとった土間空間に。
小上がりの畳スペースを設けることで、ちょっとした応接スペースとくつろぎの空間を兼ねた「縁側」を演出。
小上がり内部は収納空間となっています。

土間を通って「プチ出勤」

土間を通って「プチ出勤」( https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0092/ )

土間を通って「プチ出勤」( https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0092/

玄関土間を拡張し、自転車置き場や大容量のシューズクロークを併設。
居住空間とワークスペースをあえて切り離し、『離れ』のような感覚で土間を通って仕事場へ移動する動線としました。
靴を脱ぎ履きすることで仕事とプライベートを切り替える、リモートワークに最適な間取りです。

土間のダウンリビング

土間のダウンリビング( https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0116/ )

土間のダウンリビング( https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0116/

特徴はなんといっても、土間リビング。
LDKの1/3以上をコンクリート打設の土間仕上げとし、フローリング部分に腰掛けられるダウンリビングに。
土間部分は猫ちゃんの遊び場に最適。汚れや水濡れを気にせず、リビングに多様な表情をもたらします。

玄関から一体化した土間リビング

玄関から一体化した土間リビング(  https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0114/ )

玄関から一体化した土間リビング( https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0114/

玄関とリビングを土間で一体化したリノベーション。
廊下を通らず、土間からそのままリビングに出入りできます。
土間空間は玄関から駐車場に繋がる掃き出し窓まで、LDKをぐるりと回り込むように広がっています。
駐車場⇒土間⇒キッチンへと靴のまま移動できる動線で、買い物の荷物の移動も楽ちんに。

おわりに

近年人気を集めている土間空間。暮らし方によって、趣味のスペースにしたり、収納スペースにしたりなど、土間の活用方法はさまざまです。

一方で工事を行う際には、寒さ対策や湿気対策など注意しなければならないことも。リフォーム会社や業者の選び方も重要になってきます。
土間リフォームをご検討中の方は、土間リノベーションの知識や実績が豊富な当社ひかリノベにお気軽にご相談ください。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

記事監修

三浦 英樹(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーの有資格者。中古不動産購入からリノベーションの設計・施工、インテリアコーディネートまでワンストップで理想の住まいを提供する『ひかリノベ』代表。「住宅は立地や景観、環境のよい『場所』で選び、購入と同時にリフォームやリノベーションを施すことで、自分らしい暮らしをリーズナブルに取得することが可能となります。住宅ローンの返済に縛られることのない、豊かなライフプランの実現を、家探し、家づくりを通じてサポートいたします」

おすすめの関連記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
リノベーション事例
お客様の声

お問い合わせCONTACT

  • 0120-818-250 営業時間:10:00~18:00 (水曜定休)
  • カンタン入力!無料で資料請求!
  • オンライン相談
物件を探す
資料請求