「いま人気のニッチって何?」「リビングにニッチを作るのにいいアイディアを知りたい」
皆さんは「ニッチ」がどういうものかご存知ですか?最近は建売や新築マンションでもニッチのある住宅が増えてきましたが、ニッチは室内をおしゃれにしたい方やちょっとした収納が欲しい方に人気です。
こちらの記事ではニッチについて詳しく解説するとともに、ひかリノベでリノベーションした住宅の中からニッチを作った事例をご紹介。ニッチの素敵なディスプレイ方法や新しい使い方が分かります。
ニッチのあるリビングにあこがれている方は、ぜひ参考になさってくださいね。
目次
ニッチとは?
「ニッチ(nichi)」とはそもそも西洋建築に使われている用語で、壁をくり抜いて設けた凹みのことを指します。西洋ではニッチを彫刻や絵画などを飾れるようにするためのスペースとして作っていました。
日本のハウスメーカーでもリビングをはじめ、玄関ホールや水廻りなどにつけるようになりました。作り方は大工工事で好きな場所や位置に作るほか、既製のニッチセットを壁に埋め込む方法もあります。
ニッチは建物の強度に影響のない壁の厚さの範囲内で設置することがほとんどで、奥行きは10cm前後のものが一般的。
壁を凹ませているのですぐ脇を歩いても邪魔にならず、見た目もスッキリしています。
ニッチの使い方
ニッチの使い方は主に3通りあります。一つ目は置物や写真、花などを飾るディスプレイスペースとして。飾り棚のないリビングや廊下にニッチをつけて、中に家族の記念写真やお気に入りの小物を飾れば、自分だけのオリジナルなディスプレイスペースになります。また壁面をタイル貼りにするとそこだけ違う雰囲気になります。
二つ目の使い方は、物の収納場所として。リビングに本棚はおきたくないけど、近くに本を置いておきたいという時に、ニッチにお気に入りの本だけ収納できます。他にもキッチンに調味料を収納するニッチを設置したり、洗面所に設置して化粧品などこまごましたものを収納するのにも便利。
三つ目の使い方はインターホンや照明のスイッチ、給湯器のリモコンなどを設置する場所としてです。リビングやキッチンまわりには、壁にリモコンやコントロールパネルが多く、個々に壁に設置すると見た目がゴチャゴチャするだけでなく、壁から出ているので邪魔になることも。
そんなリモコン類も一か所にまとめてニッチに収納すれば、見た目もかなりスッキリします。
ニッチのメリット・デメリットと施工の注意点
ニッチはこのように、壁のちょっとした空間を有効活用するのに便利で、壁が凹んでいるだけなのでインテリアにも調和しやすいのがメリットです。また一面全部が壁の場合はニッチがあるだけで、空間のアクセントになり間延びした印象がなくなります。
ただしニッチは一度設置したら簡単に移動できないので、設置する場所はしっかり吟味する必要があります。また家具の配置やサイズによってはニッチをふさいでしまうケースもあり、手持ちの家具の置き場所や部屋の使い方などに注意が必要です。
そしてもちろんニッチは筋交いや柱がある場所や構造を支えている耐力壁、コンクリート壁や外壁には設置できません。そのような場所にどうしてもニッチを付けたいという場合は、外側にもう一枚壁を設置する必要があるため、余分に施工費がかかったり床面積が小さくなる恐れがあります。
ニッチを付けた場所は、その奥行きの分壁が薄くなるため、壁の遮音性が下がってしまいます。例えばベッドルームの隣にトイレがある場合は、トイレに面した壁にニッチを付けると、トイレのドア開閉音や水を流した時の音がベッドルーム内に聞こえやすくなります。このように音のことも考えながらニッチを設置する必要があるでしょう。
おしゃれなニッチのリノベーション事例
こちらではひかリノベでリノベーションした事例の中から、参考にしたいニッチの設置例を紹介していきます。
趣味を楽しむ飾り棚として
まずはニッチを趣味を楽しむ飾り棚として設置した事例から。飾ったものをより美しく見せるヒントがたくさんあるので、ニッチを付ける際の参考にしましょう。
こちらはリビングとダイニングを仕切る壁面に取り付けられたニッチの施工事例です。テレビボードの少し上ということで、家族がくつろぐ際に目にしやすい場所にあります。
横長のニッチの中央には、かわいらしい盆栽を。上部から二つのスポットライトで盆栽を照らしていて、まるで美術館で美術品を鑑賞しているような趣です。
そもそも施主様の希望として、盆栽をじっくり観賞できるスペースが欲しいということがありました。その願いを見事に叶えたのが、こちらのダウンライト付きのニッチです。
こちらは、玄関にあるニッチです。上記の事例と同様にスポットライトを付け、生けたお花を可憐に照らします。
玄関の棚の上にお花を飾るという方も多いと思いますが、それは玄関が広くなくてはできないこと。
省スペースで物を飾りたいという方にもニッチはおすすめです。
土間敷きの玄関や靴を脱ぐスペースの上部、廊下の途中など、ちょっとしたスペースにこじんまりとしたニッチが付けられています。そこに置いてあるのは、施主様厳選の小物や本など。
ニッチの下部には畳敷きの台座が載せられていて、ちょっとしたアクセントになっています。
漆喰で塗った壁や無垢材の床と調和しながらも、空間のアクセントになっています。
こちらのニッチは、ダイニングとキッチンとの間仕切りで設置した腰壁部分に設置しています。
横長のスポットライト付きのニッチは引き戸で閉め切れるようになっていて、お気に入りの酒器を美しくディスプレイしています。
隣のニッチは二段になっていて、集めたお酒や好きなお酒がズラリ。見ているだけでも楽しくなりそうな活用例です。
こちらのリノベーション事例では、ニッチが複数か所に設置してあります。
ダイニングからリビングに行く途中の壁には、赤い壁紙とブラケットライトが取り付けられたニッチ。赤い壁紙がアクセントになっていますが、シックな雰囲気はそのままです。
ダイニングセットの背面には腰壁をくり抜いて作ったニッチがあります。こちらも飾り棚として使えそうです。
すっきりした空間を演出する、収納スペースとして
ニッチは収納の面でも便利です。こちらは収納スペースとしてニッチを活用している事例です。
リビングの壁に取り付けられたニッチには、インターホンや照明のスイッチなどが集約されています。このように壁を凹ませて機器類を収納するだけで、壁にスッキリ目立たず納まるのでおすすめ。
またキッチンのシンクから腰壁の立ち上がりの部分には、調味料などが置けるニッチがあります。砂糖や塩など使用頻度の高い調味料を置くのに最適で、壁部分に収まるので調理台のスペースをふさぎません。
洗面台の向かって右手には、棚付きのニッチがあります。棚に使用している木材と洗面台が設置されている天板が同じで、統一感があります。
洗面台はスキンケア用品やヘアケア用品など、こまごまとした物がたくさんあります。
このような収納に便利なニッチがあるだけで、ごちゃつきがちな洗面所もスッキリ使えそうですね。
ディスプレイとしても、収納としても優秀な「ニッチ」。飾りながら収納できるニッチの人気はこれからも高まっていきそうですね。
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