睡眠をしっかりとることは、心身の健康にとって欠かせません。
十分な睡眠時間はもちろん必要ですが、同時に大切なのが睡眠の質です。
ちゃんと寝ているはずなのに、どうも疲れが取れない――そんな方は、睡眠の質を高める工夫が必要なのかもしれません。
今回は、睡眠の質を左右する環境、つまり寝室について考えてみましょう。
2019年8月16日初出→2020年5月20日更新
目次
快眠できる環境の条件
睡眠の質に影響を与える要素は、ひとつだけではありません。
食生活や生活習慣、運動も大事ですし、寝具(ふとんや枕など)にも気を配りたいものですが、とりわけ眠る場所、つまり寝室の環境を整えることが大切です。
睡眠環境において大切なのは、「空間」、「光」、「音」、「温度・湿度」の4つだといわれています。
以下、それぞれ気を付けるべきポイントを具体的に見ていきましょう。
快眠できる「空間」づくり
睡眠の最大の目的は休息。寝室は、体や心が休まる空間でなくてはいけません。
ベッドや寝具以外の家具はなるべく置かないように。特に、ブルーライト(可視光線のうち最も紫外線に近い光。目や脳への負担が大きい)を発するテレビやパソコンを、寝室に設置するのは避けましょう。
ベッドは、隣室からの音や、外の冷気が伝わってくるのを避けるため、壁や窓からは10㎝以上離して設置するのがおすすめです。
昨今、テレワークなど自宅で仕事をする機会が多い方もいらっしゃるでしょうが、日中の活動の場は、寝室とは分けるのがベスト。
ワンルームでも、レイアウトを工夫して、活動の場と休息の場をきちんとゾーニングしましょう。
快眠できる「光」のしつらえ
入眠を促すメラトニンというホルモンは、強い光を浴びると分泌量が減ってしまい、寝つきが悪くなるうえ、体内時計が狂う原因にもなります。
ですから、寝室の照明は、活動のための部屋よりも暗くしましょう。光の色も、色温度の高い、暖色系の光が良いとされています。
JIS規格(日本工業規格)の照度基準(JIS Z9110)で定められている寝室の照度は20ルクス。団らん時の居間(リビング)の10分の1ですね。
出典:パナソニック 照明設計サポートサイトP.L.A.M.「照明設計資料 住宅の照明」 (https://www2.panasonic.biz/jp/lighting/plam/manual/plan/home/)
とはいえ、一切の明かりを消して真っ暗にするのもNG。
暗闇は心理的な不安を感じさせますし、夜中にトイレに行きたくなったときなど、真っ暗では危険ですよね。
いきなり強い照明を点灯すれば、体が覚醒してしまい、その後の眠りを妨げます。
ですから、常夜灯として部屋の中がうっすら見えるぐらいの明かりは欲しいものです。
豆電球をつけたまま寝るなど、目に直接光が当たる器具の使用は避け、フットライトや間接照明を使うのが良いでしょう。
また、寝室以外の部屋でも、寝る前は照明をやや暗め(100~200ルクス)にし、テレビやスマートフォンの使用を控えて、リラックスしてから眠りにつくのが、安眠の秘訣です。
一方、朝、心地よく目覚めるには、適度な光が必要です。カーテンなどを活用して、ほどよく朝日が入ってくるようにしましょう。
遮光機能のあるカーテンを使う場合、遮光性が最も高い遮光等級1よりは、ある程度は光を通す等級2、3のものを使うことが良いこともあります。
仕事の関係から起床時間が遅い方や、あるいは日差しの強い夏場などは、等級1のものを使うなど、ライフスタイルや季節によって使い分けるのがおすすめです。
快眠できる「音」の環境
静かな環境であることが望ましいのは言うまでもありません。
具体的には40デシベル(図書館や、木の葉が触れ合うぐらいの音の大きさ)以下が、睡眠時の音環境として望ましいとされています。
50デシベル以上(エアコンの室外機や、テレビの音など)になると、半分以上の人が眠りを阻害されると言われます。
ただし、光と同様、全くの無音状態も良くありません。
暗く静かな空間は感覚的な刺激が少ないので、ささいな音が気になったり、不安や緊張を感じたりして、寝つきが悪くなる人もいるようです。
寝る前に音楽を聴くのは構いませんが、人の声は眠りを妨げやすい音なので、音楽のかけっぱなし、テレビのつけっぱなしはNG。ちゃんと寝る前には消しましょう。
仕事や学校の関係で、家族の就寝・起床のタイミングが違うというご家庭は、お互いに眠りを妨げないような工夫が必要。
テレビなどを壁にぴったりとくっつけると、隣の部屋に音が響きやすいので、壁からは10㎝以上離しましょう。壁際にたんすや本棚を置くのも、一定の遮音効果が見込めます。
隣家の生活音や、外からの騒音の音が気になる場合は、防音性を高めるリフォームを検討してみましょう。
マンションなどで、隣家から伝わる生活音などには、遮音・吸音材が効果的。
また、内窓をつけて二重窓にすれば、屋外の騒音を大きく軽減できるうえ、断熱性アップにも有効です。手軽な方法としては、遮音カーテンなどを使うのも良いでしょう。
快眠できる「温度・湿度」
人間の体は、体温が下がると眠くなるようになっています。
周りが寒いと、血管が収縮して体温を上昇させようとしますし、逆に暑すぎる環境では、体内の熱が放出されにくくなるので、快眠とは遠い状態になってしまいます。
ぐっすりと眠るためのベストな温度は、ふとんの中が33℃+-1℃。
室温は、季節によってベストな温度は違いますが、13℃から29℃が許容範囲とされています。
寝具の西川グループの研究機関・日本睡眠科学研究所の研究によると、夏は25~26℃、冬は22~23℃ぐらいが、理想的な寝室の室温だそう。ふとんの中が最適な環境になるよう、季節や室温に応じて寝具や衣類を使い分けてください。
また、湿度も快適な眠りのためには大事な要素。加湿器やエアコンの除湿機能を使って、50%から60%を保つようにしましょう。
ひかリノベの寝室リノベーション事例
最後に、ひかリノベのリノベーション事例から、快適な寝室づくりに役立つアイデアをご紹介しましょう。
落ち着いた色味の内装と間接照明が安眠を誘う
ダークカラーの壁紙と、天井をほんのり照らす間接照明で、まぶしさを感じにくい内装に仕上げました。
生活時間が異なる二人の間取りの工夫
共働きで、起床時間も帰宅時間も異なるご夫婦のため、間取りの工夫で、おたがいにゆっくり睡眠をとれるようにしました。
クローゼットは、寝室ではなく独立した空間に設置。さらに夫婦の主寝室に加え、帰宅が遅くなった時のために使う副寝室をつくりました。
エコカラットで快適な湿度を保つ
寝室の壁に、調湿機能をもつデザインタイル・エコカラットをあしらった事例です。梅雨時など湿度の高いときは余分な湿気を吸収し、感想する冬には水分を放出するので、一年を通じて快適さを保つのに役立ちます。
何かとストレスも多いうえ、通信技術の発達によって仕事とプライベートの距離的な垣根も縮小している今だからこそ、心と体を休める場としての寝室は、ますます重要になっていると言えるでしょう。
ひかリノベでは、みなさまが心地よく、健康な暮らしを、リノベーションを通じてサポートします。
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