住宅ローン超低金利時代の終わり?将来に備えるローン選びを

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長く続いた超低金利時代も、そろそろ終わりを迎えようとしている……かもしれません。
7月の金融政策決定会合で、日銀が長期金利の変動幅を拡大する方針を表明して以来、大手銀行を中心に住宅ローン金利も変動がはじまっています。
今後の住宅ローン金利動向と、金利タイプの選び方について、最新の展望をお伝えします。

2015/8/29初出⇒2017/6/16更新⇒2018/11/4更新

1.固定型住宅ローン金利の上昇がはじまった

これまで日銀は長期金利の変動を限りなくゼロに抑制するよう、オペレーションを実施してきました。 
しかし2018年7月の金融政策決定会合で、0.2%程度まで変動を容認するという方針を表明しました。

この決定を受けて、実際に長期金利は上昇し、10月初旬には0.155%と、2016年1月以来の高水準になりました。
その後世界同時株安の影響もあり、11/1の終値は0.120%に落ち着いていますが、全体としては上昇傾向です。

長期金利は2018年7月の金融政策決定会合を受け、上昇傾向にある

参照:日本相互証券株式会社 長期金利推移グラフ http://www.bb.jbts.co.jp/marketdata/marketdata01.html

長期金利は、固定型の住宅ローン金利を決める指標となっています。
長期金利の変動を受けて、大手銀行を中心に、固定型の住宅ローン金利はこれまでの水準より0.05%程度引き上げられています。
住宅金融支援機構のフラット35も、ずっと1.35%~前後で推移してきましたが、11月の金利は1.45%~に引き上げられています。

フラット35は1.450%~まで引き上げられた

参照:フラット35 借入金利の推移 https://www.flat35.com/files/400343898.pdf

一方で変動型の住宅ローン金利には大きな変化は見られず、ほぼ底値で推移しています。
変動型の金利は、固定型とは異なる指標(短期金利)で決められるため、必ずしも同じ動きにはならないのです。

変動金利は固定金利と異なり、大きな変化は見られない

参照:フラット35 民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利型)https://www.flat35.com/loan/atoz/06.html

固定型は徐々に上昇の兆し。変動は底値のまま、ということはつまり、これから上がる可能性はあっても、下がる可能性はないということです。

ここ数年はオリンピック前後の不動産価格の変動や、日銀の低金利政策がいつまで続くのかといった予測から、「住宅の買い時はいつか。いまか、数年後か」とさかんに議論されてきました。
以前こちらのブログでその話題を取り上げた際は、オリンピック後に価格が大きく下落するかどうかは不透明であること、金利の上昇リスクが否定できないこと、また2019年10月に実施が予定されている消費税増税の影響から、「オリンピック後まで待たずに、欲しいと思ったらすぐ動く!」と結論付けました。
いま実際に固定型の住宅ローン金利が上昇をはじめたことからも、やはり住宅購入をお考えの皆さまには、お早めの動き出しをおすすめします。

2.固定型・変動型・固定期間選択型……いま選ぶべきは?

住宅ローン商品は、完済まで一定の金利が適用される固定型・返済中も金融情勢の変化に伴って金利が変わっていく変動型・「借入当初から10年間は○%固定」というように一定期間は固定型で、その後は変動型に変わる、という折衷タイプの固定期間選択型の3つのタイプがあります。

住宅ローンの金利は固定型・変動型・両者の折衷タイプの固定期間選択型の3つから選べる

参照:住信SBIネット銀行 金利タイプと金利プラン https://www.netbk.co.jp/wpl/NBGate/i900500CT/PD/hl_first_02

2018年11月1日時点のレートは、固定型1.425%~、変動型0.428%~、と変動型の方が1/3以上の低水準となっています。
しかし変動型は金融情勢の変化に伴って金利が変わっていくので、返済の途中で金利が上昇するリスクを孕んでいます。

変動型は半年に一度のペースで金利の見直し、5年に一度のペースで月々の返済金額の見直しが行われます。
つまり返済中に金利が上がっても、月々の返済金額はすぐには変わりません。
そのため金利が上がると、月々の返済金額に占める利息の割合が増し、元本に充てられる分は少なくなります。
またすぐに金利が下がればバランスが取れますが、そのまま上昇が続くと、5年後には月々の返済金額を増額しなくてはいけなくなるかもしれません。

しかし返済金額を増額する場合も、一般的な金融機関は「それまでの1.25倍までしか上げないこと」とルールを定めています。
ですから返済金額が突然、倍増してしまう――といった心配はまずありません。
ところが、金利があまり大幅に上昇すると利息が月々の返済金額を超えてしまい、未払い利息が生じるおそれが……。

※最近はネット銀行を中心に、この半年ルールや1.25倍ルールがないローン商品も登場しています。金利の見直しは毎月、返済金額の増額は上限なし、という商品です。
全ての住宅ローンに適用されるルールではなくなってきていますので、サービス内容をよくご確認の上ご契約を!

とはいえ、未払い利息が生じるほど金利が大幅に上昇するという事態は、現実的にはめったに起きるものではないはずです。
未払い利息とは、銀行からすれば「本来いますぐ受け取ることができるはずの利息を回収できない」ということです。
銀行は利息を受け取ることによって成り立っているので、未払い利息が頻発すると、経営が立ち行かなくなってしまいます。
全国の銀行が経営不振に陥ると、日本経済への打撃も大きいので、日銀もそうならないようオペレーションを実施するでしょう。

変動型住宅ローンの金利の指標となる短期金利は、日銀が金融政策に基いてコントロールしている

画像:変動型住宅ローンの金利の指標となる短期金利は、日銀が金融政策に基いてコントロールしている

したがって変動型のリスクは、現実的には「5年後、あるいは10年後に月々の返済金額が変わってしまうかもしれない」ということ。
借入金額がさほど大きくない方、繰上返済をして短期間で完済予定の方は、ローリスクで低金利の恩恵を受けられます。

一方で借入金額が大きい方、20~30年かけてコツコツ返そうという計画の方は、返済金額が変わる事のない固定型が安心です。

10~20年と期限を切って完済をお考えの方は、固定期間選択型がおすすめ。何年固定にするかにもよりますが、全期間固定型に比べると安い金利で借入できます。
もし固定期間内に完済できなかった場合は、借り換えを検討されるのも良いでしょう。別の銀行でまた○年固定と組み直せば、金利変動のリスクを抱えることはなくなります。
もっともそのときは金利がいまより上昇しているかもしれませんので、やはり当初の計画どおり完済できるに越したことはありません。

3.適用される金利は、審査や契約時点のものとは違う

どの銀行(あるいは信金・労金・ネット銀行などの金融機関)でローンを組むか、どの商品を選ぶか考えるにあたって、「いま、もっとも金利が安いのはどこか」とレートをご覧になる方は多いでしょう。
しかし、ここで一つ注意しなければならないのは、実際に適用される金利は審査を申し込んだ時点や、金銭消費貸借契約(ローン契約)を結んだ時点のものとは違う、ということです。

適用金利が決定されるのは、実は融資が実行されたとき
とくに新築マンションのご購入をお考えの方は、建物が完成する前に買うケースが多いので、実際に引き渡しを受けるまでに1年以上かかる場合もあります。
融資の実行日はふつう引き渡し・決済と同日に設定されますから、本審査の申し込みから1年以上間が空くことになるわけです。
これだけ間が空くと、徐々に金利が変わってしまっても不思議ではありません。

中古マンションはすでに完成している物件を購入するので、審査が通ればすぐにローン契約・融資実行・引き渡しとすすめます。
審査にかかる期間はおおよそ1ヶ月ですから、金利が大きく動く心配は、新築に比べればずっと少ないといえますね。

また、適用金利はご本人の属性や返済能力によっても変わってきます。
銀行HPや店頭に掲げてある金利は基準金利といって、ここからご本人の条件に応じて優遇が用意されているのです。
条件や優遇幅は銀行によって違いますから、ローン選びはこの点もよく比較する必要があります。

ひかリノベでは、お客さま一人ひとりの状況に合わせて最適な住宅ローンをご紹介させていただいております。
より有利な条件で借りられるローンを選びたい、金利タイプや返済計画について相談したいとお悩みの方は、ぜひ個別相談会にてお話をお聞かせくださいませ。

 

【執筆】高橋 千晶(ひかリノベ 広報)
【監修】三浦 英樹(ファイナンシャルプランナー)

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