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気になるマンションの築年数、でも本当の寿命はどのくらい?

マンションを探している人は、新築マンションがよいマンションという印象を持っていますが、中古マンションが劣るとは限りません。

中古マンションは立地条件がよい

中古マンションは街の発展とともに

立地条件を考えるとき、なくてはならないものが周辺環境ですが、周辺環境のよい地域はある程度の歴史を持った地域であることが多いです。
一般的に周辺環境がよい地域は、駅前の一等地であり買い物の施設が充実しているところです。

築年数のある中古マンションは、その街が発展する途中で建設されたものが多いので、周辺環境はかなり成熟しているということになります。 発展途上で土地を購入したり建設したりしているのが現在の中古マンションですので、そのコストは低く抑えられています。

新築マンションはあとから来た

一方新築マンションの場合、すでに成熟した周辺環境のところに建設しようと思っても、その場所にはすでに中古マンションや他の建物がありますので、容易に建設することはできません。
建設できたとしても、周辺環境のよい地域はやはり土地代もかかってしまいます。
そうなるとそれが新築マンションの価格に転嫁されるのです。
しかも歴史があり、長期間にわたって活気を維持している中古マンションの界隈は、今後もそれを維持できるというのが基本的な考えです。

誤解されている築年数と寿命の関係

魅力的な地域に建っていることの多い中古マンション、そして同じ条件であれば新築マンションの半額近い価格で購入できることも珍しくない中古マンションですが、不安がないわけでもありません。

その最大の不安要素はやはり「築年数」でしょう。
2015年現在、高度成長期である1970年代に建設されたマンションなどは「築40年」ほど経過しています。
バブル景気の時代に建設されたマンションでさえ、「築30年」近くになっているのです。

どんな高級マンションでさえ築年数は等しく訪れるものであり、人間の寿命と似ています。
同じ人間であれば、40歳の人よりは60歳の人の方が健康面で不安を多く抱えていると当然思いますが、それは異なります。
60歳でも40歳よりも健康な人も結構います。
それと同じように、中古マンションの築年数も必ずしも年数が多いほど不安というわけではないのです。

人間の都合でマンションの寿命が決まる

ただし、人間とマンションで異なる点もありまして、マンションの場合にはまだ使えるにもかかわらず再開発などの都合で取り壊されることもあります。
そういった再開発のサイクルがおおむね30年前後であることから、住宅やマンションのサイクルも30年といわれており、それがマンションの「寿命」であると誤解されているのです。

マンションの寿命はどのくらいか

では実際のところ、マンションの寿命はどのくらいなのでしょうか。
ある私立大学の教授が、人間の寿命を調べるのと同様の方法でマンションの寿命を調べたところ、鉄筋コンクリート造のマンションの寿命は「60年」と算出されました。
ちなみに、同じ工法の一戸建ては68年となっており、木造一戸建てと比べて10年近く「長生き」です。
一戸建てかマンションかよりも、工法の違いが寿命に大きく影響しているわけですね。

マンションも長寿時代に

江戸時代の日本人の寿命は50歳程度といわれていましたが、現在の日本人の平均寿命はゆうに80歳を越えます。
たった300年程度で寿命が30年も伸びたのは、医療の進歩や生活改善などが大きく影響しています。

マンションもこれと同じような傾向がありまして、最近建設されたマンションほどマンションの寿命は長いのです。
前述の調査では、10年から15年はマンションの寿命は伸びているということです。

最近のマンション広告のコピーには、「100年寿命」や「200年マンション」などの言葉が見られます。
建設資材そのものがレベルアップして長寿命になっていますし、施工技術も発達をしてきたためですね。本当にこの年数もつかは、100年200年経たないとわかりませんが、そう打ち出せるくらい耐久性が上がっているのは事実でしょう。

スクラップ&ビルドからの転換

それにもかかわらず、「30年寿命説」がまことしやかに囁かれているのは、従来の日本社会が「スクラップ&ビルド」をすることによって発展してきたからでしょう。

しかし今やその時代は終わりを迎え、現在ではマンションのリフォームやリノベーションをしながら壊さずに使い続ける「ストック型社会」への転換が進んでおります。
そんな社会に突入した現在、マンションの築年数ももちろん重要ですが、どんな工法で建設され、その後どのような改修工事をしているかを重視すべきでしょう。