2015/4/4
”ひかり”に対する探究心
ひかリノベ広報部です。
今夜は、皆既月食が観測できるそうです。
19時15分頃から部分食が始まり、食の最大が21時頃、月食の終わりが22時45分頃で、日本全国どこで見ても時間は変わらず、皆既食は約12分間続くそうです。
出典:自然科学研究機構 国立天文台HPより
月食とは、皆さんご存知の通り、地球が太陽と月の間に入って、地球の影が月面にかかることによって月が欠けたように見える現象です。
特に地球の影の中に月が完全に入った状態が皆既月食で、地球の大気がレンズの役割を果たして、屈折された太陽光(波長の長い赤い光)が月面を照らすため、赤銅色と呼ばれる赤黒い色をした月になります。
東京はあいにくの曇り空・・・観測はちょっと期待できそうにありません。。
ちなみに、次に日本で皆既月食を観測できるのは、2018年1月31日とのことです。
私は、次回に期待したいと思います。
月食という”ひかり”に関する話題に触れたので、今回は照明についてお話したいと思います。
よく「日本の照明は明る過ぎる」と言われます。なぜでしょう?
諸説ありますが、ひとつはいわゆる戦後の貧困生活の中で、もっと明るい部屋で暮らしたいという想いから明るい照明が望まれ、更には「暗い=貧乏くさい」というイメージに繋がって白熱灯よりも蛍光灯とより明るい照明が好まれるようになったという説。
もうひとつは、日本人は瞳の色が黒いのに対し、欧米人は瞳の色素が薄いため元々光に対して敏感なので、日本人に比べて暗い部屋を好むという説。
これに加えて私の考えは、照明の光の強さだけに限らず、日本の住宅の壁がお決まりのように白いため、より明るく感じるのではないかということと、靴を脱いで生活することもあってか「キレイ好き」と呼ばれる日本人にとって、明るくて清潔感のある蛍光灯の光は受け入れやすかったのではないかと考えています。
照明計画にタスク・アンビエント照明というものがあります。
タスク・アンビエント照明とは、”室内照明において、人や書類など、照らすべき対象物(タスク)を照らす照明と、天井や壁、床などの周辺(アンビエント)を照らす照明の両方を組み合わせること”です。 ※weblio辞書より引用
日本の住宅の照明が明る過ぎる要因として、部屋の真ん中に大きいシーリング照明をひとつ取り付けることで、スタンド照明等を使わなくても充分な明るさを保てる、つまりタスク照明を必要としないアンビエント照明になっていることもあると思っています。
最近は、照明の色を蛍光灯の昼白色より電球色にすることが増えてきていますが、中には電球色の照明は暗く感じる人もいるようです。
また最近では、従来の昼白色や電球色とも違う、独自の照明を開発しているメーカーもあります。
http://www2.panasonic.biz/es/lighting/led/lineup/indoor/bikousyoku/index.html
http://www.sharp.co.jp/led_lighting/ceiling/sakura/concept/habit/
スイッチで昼白色と電球色を切り替えることができる照明器具もありますが、単に照明の色味を変えるだけではなくて、照明の配置やバランス、様々な生活シーンへの対応等、総合的に考えて照明計画をする必要があると思います。
私達ひかリノベの社名の由来は「ひかり+リノベーション」です。
”ひかり”にこだわりを持って、ただ明るさだけを求めるのではなく、デザインのみに走るのでもなく、今一度タスク・アンビエント照明の概念に立ち返って、必要な場所、必要なシーンに合った照明を提案できるよう研鑽を積んでいきたいと思います。