2020/3/3
景観地区とは? リノベする際の注意点
こんにちは、両国ショールームの大宮です。
ここ数年、日本の伝統的な街並みが日本のみならず海外の方からも人気で、観光客も増えています。それに一役買っているのが、「景観地区」という制度です。
今回は、この「景観地区」で住宅を購入したり、リノベーションする場合についてお話します。
景観地区とは?
景観地区とは、カンタンに言うと、街並みなどの景観を守るために、建物の大きさやデザインを制限する事です。
上記の写真のような日本の伝統的な街並みの保存を目的とする景観地区が、最近は多いようです。主に市町村が定めます。
数十年前の日本は、このような法律や条例の地域がほとんどなく、開発優先で、且つ、古い伝統的な建物に価値を見いだせず、その結果、今から考えれば価値のある和風の建物が次々と新しい建物に変わっていきました。
ヨーロッパには、昔ながらの石畳の街やレンガ造りの建物ががたくさん残っていて、観光資源にもなっています。遅ればせながら、日本もようやくそれに気づいた、というところでしょうか。
ここで、「景観地区」以外にも似たような制度がありますので、簡単に紹介します。
- 地区計画(街並誘導タイプ)…建物の高さや壁の位置などの揃った街並みが目的。市町村など行政庁が設定。
- 建築協定…建物のデザインや大きさなどを揃えることが目的。開発業者が街並みを整える為に主体となることが多い。
- 風致地区…街の中の残された緑や水などの自然環境を守る為に、建物のデザインや大きさの規制がある。都道府県や市町村が指定。
目的や設定する機関は若干違いますが、大雑把にいえば、建物を建てたりリノベする際に、自分の建物の事だけを考えるのではなくて、周りの環境や自然に配慮して建てて下さい。という主旨の制度です。
リノベする際に注意する点
物件の販売図の備考欄に、“〇〇地区あり”などと記載がある場合があります。景観地区や上記の地区の事かもしれません。備考欄も注意して見ましょう。
基本的には、建物のフレーム(外側)と敷地に対しての取り決めなので、内部のみのリノベーションの場合は大きくネックとなる事はなさそうですが、敢えてありそうな事を言うと、給湯器やエアコン室外機の位置などが引っかかってくる可能性があります。
それ以外でも設備や配管配線関係で、自由が効かない事があるかもしれません。
また、古い建物の場合、断熱性能はどうしても劣ります。住まわれていく上でのランニングコスト・メンテナンスコストは高めになる、かもしれません。
そうは言っても、風情があり、趣がある地域は、代えがたい魅力があります。
ひかリノベでは、古い建物の断熱リノベーションや、建物のコンディションに合わせたプラン提案に対応しております。
難しいと思われることの多い景観地区でのリノベーションですが、ぜひお気軽にご相談下さい!