2019/12/3
マイホームの「買い時」って? オリンピック後まで待つ方が良い?
個別相談の際に「今はマイホームの買い時なのでしょうか?」と聞かれることがしばしばあります
- オリンピックが終わったら価格が下がるのではないか
- もう少し頭金を貯めてからの方が良いのではないか
- 今購入して、将来地価が下がったら売れなくなるのでは?
ネットの情報等に感化され、あれやこれやと悩まれるお客さまが少なくないのですが、私からすると正直なところ「?」と感じることが多いのです。
「オリンピック後に価格は下がる」という噂の真実
確かに、オリンピックが終わった後価格が下がるのではないか、という考えが大方の予想です。そうなる可能性も大いにあると思います。
ですが、オリンピックが終わった途端、価格が急落するということは、現実的には考えにくいです。
たとえば2021年に下がりかける予兆があり、2022年に下がり出す。下がったなと実感するのは、2023年以降ではなかろうかと考えます。
もっとも、例え下がったとしても10%も下がるかどうか、ではないでしょうか。
逆に、オリンピックの後に控える大阪万博やカジノ法案等の好影響により、価格が下がらないという可能性だってあります。あくまで不確定要素でしかありません。
もっと言うと、例え価格が下がったとしても住宅ローンの金利が上がってしまえば、月々の支払額は価格が下がる前と変わらなくなってしまいますので、元も子もありません。
それよりも、数年後、予定通り価格が下がった物件を購入出来たとしましょう。
ですが、その数年の間に支払った賃貸の家賃総額は、いくらになるでしょう?
プラス、完済が数年遅れることのデメリットはお考えでしょうか?
現在は「史上まれに見る低金利」
現在の住宅ローンの金利は過去例の無い低水準です。
頭金を貯めてから、という考えももちろん否定は出来ません。家計の状況や考え方は、ご家庭によってさまざまです。
しかしながら、いまのような低金利の時代には、金利として支払う費用はごくわずかなわけですから、頭金は入れずに、フルに近い形でローンを組む。そして貯蓄を温存しておき、金利が上昇してきたタイミングで繰上げ返済をする……という考え方も、賢い選択肢です。
そもそも貯金をするために、賃貸住宅に家賃を支払い続けるというのも本末転倒な気も致します。
家賃と同じくらいの返済額であれば、ローンを返しながら貯蓄することも可能なわけですから。。。
買い時=買えるとき!
20年、30年先の未来は、誰にも予測することは出来ません。
地価が今後下がるのかどうか? を正確に知ることは、どんな著名なエコノミストでも予測不可能です。
結局のところ、「買い時はいつか」と考えても、答えは誰にもみつかりません。
いま解消出来ない不確定要素への不安が、将来解消される日は来るのでしょうか?
それよりも私は、このまま賃貸に住み続けた場合の、将来のリスクを考えたいと思います。
私の考える買い時とは、「買える時」であると考えます。
買いたくても買えない将来が来てしまう前に、マイホームを購入したいと思う、そして購入することが出来る「いま」こそが、自分にとっての買い時ではないでしょうか。
次回は、買いたくても買えない不動産?についてお話しようと思います。