2019/7/27

団地の浴室“在来工法”のリノベーション事例

団地の浴室“在来工法”のリノベーション事例

こんにちは。施工管理の山崎です。
最近、業界内でよく耳にする「団地リノベ」。一般的には物件価格を抑え、リフォーム費用を多くまかなえる事がメリットとされています。

しかし、団地のリフォームでは構造上、自由な間取り変更が出来ないケース、使用する建材、設備機器に限りがあるケースもございます。

団地の構造は柱や梁で建物を支えるのでなく、壁自体が柱の役割を担い建物を支える「壁式構造」が一般的です。
今回は壁式構造の建物のリフォーム・リノベーションにおける注意点として、設備機器の中でもとくに制約を受けやすい「浴室」について、事例とともに解説します。

 

浴室の種類

浴室には大きく3パターンあります。

 ユニットバス

従来では一番多く普及している工法で、浴室スペースにひとまわり小さい箱型の浴室を組み込む工法です。
防水性、機能性、コスト、工期等、多面的にメリットが多い工法です。
箱型となり、浴室スペースにサイズを合わせる必要があります。

※よくトイレや洗面台が浴室内に組み込まれた3点ユニットを指して「ユニットバス」と呼ばれますが、正しくは工法のことなので、浴室内にトイレが有っても無くても「ユニットバス」といいます。

在来工法

浴室スペース内の四方(壁・床・天井)に防水処理を行い、浴槽・水栓を設置する工法です。
限りのあるスペースを最大限に使用可能であり、自由度が高い事が最大の特徴です。防水性が低い事がデメリットとして目立ちます。

ハーフユニット

床~壁下部(浴槽の立ち上がりまで)をユニットバス、天井~壁上部(浴槽の立ち上がりまで)を在来工法とした施工法です。
特に防水性が必要とされる床⇔壁下部のみを防水性の高いユニットバスにすることで、天井⇔壁上部が自由設計となります。
防水性、デザイン性共に求めるユーザーに人気の工法です。

ユニットバス、ハーフユニットは在来工法に比べ歴史が浅く、築年数が古い団地では、在来工法が採用されている場合が多いです。
ここからは、壁式構造における在来工法の浴室施工にフォーカスしてみましょう。

 

課題は給湯器

築古の団地では、給湯管が浴室内に設置されていないケースが多く、ガスでお湯を作成するバランス釜を浴室内に設置する方法が一般的でした。

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引用元:ノーリツ(https://www.noritz.co.jp/product/kyutoki/gus/furogama.html

安全性が低いとされていたバランス釜は、給湯器の普及と反比例するように衰退をしていきました。
しかし、新しく給湯器を購入しても、壁式構造の建物の場合、給湯管を浴室の壁に貫通設置することができません。
やむを得ず浴室内に給湯器を設置するケースがほとんどです。

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また、外壁に通ずる壁に、バランス釜の排気用の穴が大きく残ってしまう事も、浴室リフォームにおける大きな課題となります。

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W様邸の施工事例

先日、弊社にて団地リノベをご依頼頂きましたW様邸の事例をもとに、壁式構造/元バランス釜であった浴室のリノベーションの一例をご紹介します。

W様邸は、物件購入時には、すでにバランス釜から給湯器を使用した浴室となっていましたが、バランス釜だった頃の名残として、排気用の大きな穴が残っており、木材板で塞がれていました。
今回のリノベーションでは、この木材板があった場所に、新規に照明を取付け。
露出で切り回し設置されていた給排水管、給湯管、ガス管はカバー材で覆いました。

施工前

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施工後

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大きな1本引きのガラス戸は、木枠と金属レールを綺麗に撤去し、防水性の高い樹脂パネル製の、特注サイズの折れ戸を埋め込みました。
難しい施工ですが、職人の腕が垣間見えるきれいな納まりとなりました。こちらは施主様のアイディアで、弊社としても、今後の施工に生かしていきたい部分となりました。

施工前

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施工後

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こちらの写真は施主様のこだわりポイントで、独立洗面台の代わりとなる洗面器と鏡を浴室内に設置してます。
既存の給排水管を露出で切り回すことで、比較的自由に設置位置は決める事は出来ますが、配管部分がデッドスペースになってしまうというデメリットもあります。そのため、スペースの活用には工夫が必要です。

施工前

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施工後

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今回の施工事例では配管・配線を全て露出で切り回していますが、もし露出を避けるとすると、新たに壁や天井を造作するか、既存スペース内に一回り小さいユニットバスを組むかの二択となるでしょう。
しかし、そうすると限られた浴室スペースがさらに小さくなってしまうため、「目隠しをするか、それとも広さをとるか?」優先順位を決める必要があります。
どの施工法が既存の浴室スペース内に適しているか、設計者と入念に打ち合わせをすることをおすすめ致します。

 

個人的意見ですが、私は団地リノベでしか味わえない感覚もあると思っております。
団地は平均的に築古物件が多く、躯体のコンクリートが表面的に欠損している物件も多いです。
しかし、壁天井を塗装仕上げにする事で、他のマンションや戸建住宅にない味わいの深い仕上がりを楽しむ事も出来ます。

また、壁式構造により間取り変更が出来ないという点は自由設計には向いておりませんが、建物自体の構造、人間で言う骨格を直に感じることが出来ます。
自己の所有する専有部のみだけでなく、建物自体を感じる事で、他の入居者様への配慮や、建物の敷地も含む景観保持の姿勢も変わってくるのではないでしょうか。
現に今回のW様邸の工事中には、近隣入居者様が自主的に敷地内の草むしりや、敷地周りの清掃をされているのを多く拝見致しました。

新築でなく中古を取り扱うリノベーション。
一見短所と見られるところも、見る角度を変えれば、愛すべき個性だと気づくこともあります。
そのような気付きがあれば、選べる物件の数はもっと広がってくるのではないでしょうか。

自身の住宅に対する価値観がイメージされづらい方はぜひ、弊社の個別相談や、イベントをご活用ください。
ひかリノベがお客様のイメージをより鮮明にするころをお約束致します。お気軽に最寄りのショールームへお問い合わせくださいませ。

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