2018/11/8
飾らない美しさ。モルタルの魅力・その1
こんにちは。ひかリノベ湘南ショールームの新木です。
前回までは、いまトレンドでもある「グレイッシュカラー」を取り入れたコーディネート術とポイントをご紹介致しました。
今回は、内装にも取り入れられるようになってきた「モルタル」のお話です。
モルタルの魅力と、モルタルを使ったコーディネート術について2回にわたってご紹介していきたいと思います。
第1回目の本日はモルタルの魅力、そもそもモルタルって何? というお話から。。。
モルタルとは
モルタルとは、「セメント+砂+水」を混ぜて練ったものをいいます。
主にレンガやブロックの目地や、コンクリート表面の仕上げ、更に外装や玄関土間などによく使われる素材です。
モルタルはやわらかいので、最後の仕上げをするときに活躍します。
駐車場や外構まわりの床面にモルタルを平たく塗ると、水はけがよく、見栄えもよくなります。
最近ではインダストリアル系の流行に伴い、モルタルを内装に取り入れることも増えてきました。
ペースト状のものを壁や床などに塗っていくので、継ぎ目のないきれいな仕上がりとなることから、お部屋のアクセントで取り入れたり、多素材をまとめるのに使ったりと、意外と重宝する素材です。
コンクリートとの違い
コンクリートは、「セメント+砂+砂利+水」を混ぜ合わせて練ったものをいいます。
コンクリートの方がモルタルと比べると強度が高く圧縮力(押される力)に対してはとても強いです。
ただし、引張力(引っ張る力)には弱いという性質を持っているため、単体で使うよりも強度を高めるためにコンクリートの中に鉄筋を入れた鉄筋コンクリートとして使われることが多いようです。
道路、ダム、トンネル、建造物など幅広く使用されます。
見た目の違いは、コンクリートはきめが粗う、モルタルの方がきめ細かいです。
触ってみても「ザラっ」ち「ツルっ」で分かるので、いまいち見分けがつかない方は、手で撫でてみるとよくわかります。
モルタルを用いるメリットとデメリット
モルタルは外装から家具にまで幅広く使うことが出来ます。
ペースト状のものを塗っていくため、どんな形の場所にでも用いることができ、壁や天井だけでなくキッチンや玄関など多くの場所に使用することが出来る優れものです。
モルタルは耐震性、耐火性、耐久性に優れていますが、水を含む素材のため、乾く際に水分の蒸発でモルタルが収縮し、クラックと呼ばれる微細なひび割れが生じてしまいます。
さらに、クロスや塗装と比べてコストと工期がかかることもあり、誰にでも取り入れやすいというよりは、メリット・デメリットを良く理解した上でこうしたことを大らかに受け入れることができる方向けではありますね。
デメリットは気になるけれど、モルタルを取り入れたいという方におすすめなのは「モールテックス」。
近年登場した「モールテックス」という左官材は柔軟性があり、ひび割れしにくいことからキッチンや水周りにも使用されるようになってきています!
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
モルタル仕上げの魅力
上記のようなウィークポイントはありますが、モルタル仕上げでしか出せない魅力も多いことは確かです。
窓から光が当たるとほのかに浮かぶコテむらが現れ、優しい印象で、無骨な見た目からは想像できないほどの柔らかな質感を感じることができます。
またモルタルの飾り気のないグレーは、背景色として雑貨やインテリアのデザインを際立たたせることも魅力の一つ。
石や木の壁ほど主張することはありませんが、クールさ、優しさ、柔らかさ、そして懐かしさを、使う場所や組み合わせによってどんなふうにも演出できるモルタル。
空間に溶け込みながらも、こだわりを感じさせてくれるのがモルタル仕上げの魅力ですね。
いかがでしたでしょうか。モルタルは様々な場所に使用でき、多様なデザインに仕上げられる柔軟性の高い素材であるといえます。
次回はそうしたモルタルの魅力を引き出す「モルタル仕上げのコーディネート術」について、もっとくわしくご紹介します。お楽しみに!