アトピーに困っているなら自然素材でリノベーションで健康住宅

アトピーによい住環境を作るには

厚労省の統計によると、日本では過去数十年、アトピー性皮膚炎(以下アトピー)の患者数が増え続けています。室内のダニやカビが環境的な要因となり、アレルギーを起こすことが多いようです。また、新建材に含まれるホルマリンなどの化学物質もアトピーを悪化させます。

アトピーに悩んでいる方の住環境で、重要となるのがアレルギーの要因となるこうした物質を避けること。換気に気をつけ、乾燥しすぎないようある程度湿度を保つことも必要です。
新建材に含まれる化学物質がシックハウスを引き起こすこともわかり、近年、自然素材をはじめとするアレルギーフリーの建材が増えました。そんな建材を使った「健康住宅」と呼ばれる建売住宅や分譲マンションも作られていますが、価格は通常の新築物件よりも2〜3割高めです。

もう少し費用を抑えて、アレルギーフリーの住まい作りができないものでしょうか?
そこで、ご提案したいのが、中古マンションの自然素材リノベーションです。

マンションの自然素材リノベーションとは

リノベーションとは、既存の建物の性能や価値を向上させる大がかりな改修工事のこと。マンションの場合は、専有部分の内装や設備を全て撤去し、コンクリートむき出しのスケルトンの状態にしてから、新たに内装を作ります。

注文建築に近い感覚で施主の希望にあわせて設計やデザインができ、建装材も希望するものを選べます。例えば、壁を珪藻土で塗ったり、床を無垢材のフローリングにすれば、カビの原因となる結露を防ぎ、室内の湿度を快適に保てます。
既存のマンションをこうして健康的でアレルギーを起こしにくい住まいに変えるのが自然素材リノベーションなのです。
また、自然素材は、廃棄時に土に還るか燃やしても有害物質が出ないので、環境にもやさしいエコリノベーションといえますね。

気になる費用ですが、通常のリノベーションなら中古マンション購入費用とあわせて、同程度の面積の新築マンション価格の6〜8割程度といわれています。自然素材の建材が2〜3割高めなことを考えると、一般的な新築マンションと同様のコストですね。加えて、リノベーションなら、間取りや内装デザインもほぼ自由にでき、設備も最新のものにできます。
いわば、一般的な新築マンションの購入費用で希望通りのデザインの健康住宅が手に入るのです。

おすすめの自然素材

自然素材リノベーションでは、どのような材料を使うのでしょう?ここでは、主な自然素材の建材をご紹介いたします。

自然素材の床材

代表的なのが天然木の無垢のフローリング材。調湿効果が高く、肌触りもよいのが特長です。木の種類や原産地によって、色、木目、堅さ、肌触りが異なります。
無垢材以外では、断熱性や保湿性が高いコルクもおすすめ。畳の場合は、国産いぐさのものが丈夫で調湿性に優れています。

自然素材の壁材

塗り壁用の自然素材として代表的なものが珪藻土(けいそうど)と漆喰(しっくい)。珪藻土は断熱性、保湿性が高く、調湿効果にも優れています。漆喰は古くから壁材として使われており、耐火性、防カビ性も高く、調湿機能もあり、日本の気候に適しています。調湿効果は珪藻土の方が高め。

自然素材の壁紙(クロス)

パルプ紙をはじめ、和紙やコットン、ケナフ、いぐさなどさまざまな自然素材のクロスがあります。最近では、珪藻土や漆喰のクロスも開発されています。

この他にも、自然素材の塗料や接着剤もあり、建材の種類や用途にあわせて使い分けます。

自然素材リノベーションの注意点

こうしてみると、自然素材の建材が各種そろっていることがわかりますね。こんな素材を使ってリノベーションすれば、快適で健康によい住まい作りを実現できます。とはいえ、注意しておきたいことも。
まず、マンションによっては、構造や管理規約によって工事内容が制限される場合があります。水回り設備の移動やフローリングへの変更などを制限しているマンションもあるので、購入前の構造と管理規約のチェックは必須です。

また、自然素材の建材・材料は施工に手間がかかり、高価になりがちです。工期が長引けば、引越しまでの家賃負担が増えます。例えば、珪藻土の塗り壁は左官技術と手間が必要なので、時間がかかり工賃も高くなりますが、珪藻土クロスにすれば、時間・費用とも抑えられます。
さらに、最近はアレルギーフリーの化学製品も増えているので、耐久性も考え、フレキシブルに材料を使いわけてもよいでしょう。

施主の希望やこだわりにあわせて設計・施工できるのがリノベーションの最大のメリットです。リノベーション業者とよく相談し、わが家にあった健康住宅を作ってくださいね。

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